ストレスや寝不足が社会不安障害の原因に?正しく理解したい社会不安障害

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社会不安障害 原因

「PTAの集まりで一言発表することになったのですが、緊張で何がなんだかわからなくなり、泣き出してしまいました。」と相談にいらしたのが30代の女性です。

このような人前で何かをすると緊張してしまい、苦痛を感じ、それから逃げ出してしまいたくなる事を社会性不安障害(2008年より社交性不安障害と病名が変わりましたが社会性不安障害のほうがいまだに一般的なのでこのように記載しています)と言います。

人前で話をすることはほとんどの人は緊張・不安になります。そのため、この社会性不安障害は性格の問題だと軽く扱われていることもあります。

1.社会性不安障害の症状と診断基準

1-1.社会不安障害とは?

この社会性不安障害とは、簡単に言うと「対人恐怖症」「あがり症」と呼ばれるものです。また最近では「コミュ障」という言い方もあります。

これらは、人との関わりが苦手という意味合いが強いのですが、社会性不安障害の症状としては、動悸・震え・吐き気・赤面・発汗・恐怖などといった身体的な症状が精神的な問題と一緒に強く出ます。この身体的な症状が強く出ることで、そういった対人場面を次第に避けるようになり、日常生活が困難になってしまいます。

パニック障害の症状と似ていますが、パニック障害の場合は「死んでしまうのでは?」「精神的におかしくなってしまう」という事に対する不安感です。しかし、社会性不安障害の場合は「対人」「人前」といった社交的なものに対する不安感が出るところが違っているといえます。

1-2.社会不安障害の症状

先ほどもお話しましたが、社会性不安障害の症状は精神的な不安だけでなく、動悸・震え・発汗などの身体的な症状も一緒に出ます。

それでは社会性不安障害はどのようにして診断されるのでしょうか?

◆社会性不安障害の診断基準

以下のすべての項目に当てはまる場合、社会不安障害の可能性があります。

・人前で、話をしたり食事をしたり文字を書いたりするときに他人から注目されていると思うと、怖くなったり戸惑ったりする
・それは、自分でも怖がりすぎていると思う
・それは、わざわざ避けたり、じっと我慢したりしなければならないほどである
・それによって職業・社会生活が妨げられているか、または著しい苦痛を感じている

読んでいただくとわかるように、本人の主観の部分が大半をしめします。

2.社会性不安障害の原因

人前で発表をしなくてはならない。こういった場面で緊張することはよくあります。しかし、今までは緊張だけだったものが、動悸・震え・吐き気・発汗・といった身体的な症状が出てきてしまうきっかけが必ずあります。

もっとも多いのきっかけは何かしらのストレスを相当感じてしまった後や、仕事や勉強などで寝不足が慢性的になってしまった後です。これらの後に社会性不安障害になってしまう理由はストレスや寝不足に対抗して放出される、アドレナリン・ノルアドレナリンといったホルモンにあると私は考えています。

これらのホルモンは通常の量が放出されているときは、アドレナリンは身体を動かす活力となり元気の源です。そしてノルアドレナリンはやる気、意欲が出ます。しかし、強いストレスや、慢性的な寝不足というストレスを身体が受けると、これらのホルモンは大量に放出されます。

すると今までは正の方向で働いていたものであるアドレナリンは怒り・イライラ、ノルアドレナリンは不安・緊張・恐怖という負の方向で働くようになります。この2つのホルモンの負の働きによって社会性不安障害の症状が出るようになると考えています。

しかし、一時的な強いストレスと、慢性的な寝不足だけではこのような不安障害が長く続かないはずです。私は長い間漢方相談をしてきて、患者さんたちの共通点を見つけました。

その共通点とは、脳の栄養不足と体調不良です。なぜ、この2つだと考えているのかを詳しく説明します。

2-1.脳の栄養不足

強いストレスを感じた時に私達の身体からはそのストレスに対抗しようと、アドレナリン・ノルアドレナリンが放出されることはお話しました。このアドレナリン・ノルアドレナリンは興奮物質と言われ、これらが放出されると胃腸の働きは低下していきます。その為に、食欲は低下したり、消化が悪くなります。 

大事なこととして、私達の身体は食べたものから作られています。そして、私達の感情も食べたものから作られているのです。私達の「嬉しい、楽しい」といった感情は、脳の中で興奮・抑制(リラックス)・調整という3つの感情物質のバランスがとれている時に出来るものです。 

しかし、脳の栄養が不足することで感情を作っているこの3つの感情物質のバランスが崩れ、興奮物質だけが作られるようになります。栄養不足は人間の生死にかかわる危機的な状況です。その危機的な状況というストレスに対抗するために、興奮感情物質がさらに分泌されることによります。 

先ほどもお話しましたが、アドレナリン・ノルアドレナリンが大量に放出されることで不安・緊張が増して社会性不安障害になると考えられます。リラックスすることが出来ないため、まともに思考は出来ません。

「仕事で商談をしていても、相手の言っている事が理解できなくなります。こちらの考えもまとまりません。話をしていて緊張するばかりで震え・恐怖感も出てきてしまいます。」という40才の男性(Yさん)の相談にこられた方もいました。

この方は30代の頃から人前だと緊張する程度だったのが、ある時から人と会話すると緊張が高くなってきたそうです。そしてそれと同時に食欲も落ちてきてしまいました。栄養が不足することによって負のスパイラルにおちいり、社会性不安障害が悪化していったと考えられます。

ストレス⇒興奮物質放出⇒胃腸の働き低下⇒栄養不足⇒ストレス⇒…

となるために、普通の生活をしていてもなかなか治らないと考えられます。

2-2.体調不良

アドレナリンやノルアドレナリンが大量に放出されると、私達の身体は興奮します。そしてこれらのホルモンが放出されることで、自律神経の交感神経の働きは活発になります。 

自律神経の働きを簡単に説明しますと、自律神経には交感神経と副交感神経があって、互いに臓器・身体の筋肉の働きを強めたり弱めたりします。例えば、交感神経が刺激されると、心臓は働きを高め、逆に胃腸の働きを低下させます。逆に副交感神経の働きが刺激されると、心臓の働きはゆっくりになり、胃腸の働きは高まります。

アドレナリンやノルアドレナリンが放出され続けることで、交感神経の働きだけが活発になっていきます。すると、自律神経の交感神経と副交感神経の働きのバランスは崩れてしまいます。これが自律神経失調症と呼ばれるものです。

自律神経失調症になることで

・めまいや耳鳴り
・立ちくらみ
・胸が締め付けられる感じがする。
・または胸がザワザワする感じが時々ある。
・息苦しくなるときがある。
・胃腸の調子が悪い
・肩こりや腰痛
・倦怠感
・慢性疲労
・睡眠障害

といった体調不良が出るようになります。

これらの体調不良は事実社会性不安障害の方に多く見られます。

先ほどのYさんの場合は、人との会話が困難になってきた頃から、胃腸の調子が悪化。慢性疲労感・熟睡できない・息苦しさなどが段々と出ていきたとのことでした。

このように、体調不良はストレスと感じ、さらにアドレナリンやノルアドレナリンが放出され、悪化していきます。寝不足も強いストレスとなりますので、慢性的な寝不足で社会性不安障害になる原因になります。

3.社会性不安障害の改善

社会性不安障害のきっかけは先ほども言いましたが強いストレスや慢性的な睡眠不足といったものかもしれません。しかし、慢性化していく原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」の2つです。

3-1.脳の栄養不足

脳が十分に働くためには、脳にある感情物質の働きが重要です。この感情物質には興奮感情物質と抑制(リラックス)感情物質、そしてこの2つの感情物質を状況に応じてバランスをとってくれる調整感情物質があります。

これらの感情物質の主な原料は、アミノ酸、ビタミン、ミネラルです。これらの原料が不足することで、脳の働きは興奮に傾いてしまいます。そのため、食事内容には気をつけなくてはいけません。 

 私がおすすめしているのは、和食を中心とした食事です。和食は味噌などの発酵品が多く、これらにはアミノ酸が多く含まれているからです。特に胃腸の働きが低下していて、食欲が落ちている方には無理にバランスよく食べようとせず、具たくさんの味噌汁や豚汁を少量食べる事をおすすめしています。汁物で栄養バランスが高いと理由からです。

しかし、正直なところ食事だけでは栄養が足りません。幅広くサプリメントで栄養をとる必要があります。なお、サプリメントは、こういった考え方を理解している医師や薬剤師などの専門家に相談して購入されることをおすすめします。

3-2.体調不良を改善する

社会性不安障害の患者さんたちのほとんどは、自律神経失調症などの原因による体調不良をかかえています。これらの体調不良は、病院の検査などでは原因もわからないものがほとんどです。

これらの体調不良を漢方の世界では不定愁訴と呼び、漢方薬が得意な範囲です。そのため、私はこの体調不良を漢方薬で改善します。そして、その漢方薬の選び方は効能効果で選ぶのではなく、症状やその時の体質などで選びます。

少なくとも、上記の事を踏まえて選んでくれる医師・薬剤師に相談することをおすすめします。 

4.まとめ

社会性不安障害の原因は、突発的なストレスや、忙しいという理由での慢性的な寝不足などの原因が多いです。しかし、慢性化する原因としては「脳の栄養不足」「体調不良」の2つだと考えています。

性格の問題。コミュニケーションの仕方が悪いだけ。という問題ではないと考えています。

 

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

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