SEはうつ病になりやすい?その原因とは。

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「うつ病は現代の病。」

統計によると、公務員のうつ病患者数割合は約1%と言われています。これはうつ病対策を比較的きちんと行っているといわれ、国の基準と考えられています。

しかし、IT業界に限れば3%で上出来といわれているのが現状です。

しかも、これがシステムエンジニアつまりSEに限った話になると、この割合はぐんと増えて、約20%が医師にうつ病や心の病と診断を受けた経験があると言われています。

SEのうつ病割合は極めて高いのがここからわかります。では、なぜそのようなことになるのか。その理由について考えてみましょう。

 

1,うつ病は心が弱い人がなるものなのか

いまだに、うつ病は心の弱い人の病気だととらえる人がいますが、もちろんそれは間違っているといえるでしょう。

弱いという表現自体が、ニュアンスの捉え方が人により違いますので絶対間違いだと一概には言えませんが、それでもやはり心が弱いのでは?と考える人はいます。

また、とくにSEという仕事をする人は心が弱いのではないか、というように考える方もいて、それがうつになりやすい原因ではないかと言っているのです。

しかし、SEという仕事は決して心の弱い人間がする仕事ではありません。

そもそも心の弱い人間がこぞってする仕事というものなどありませんが、SEを選ぶ過程で心の弱い人間がたどり着く選択肢を選ぶ必要性もありません。

ですので、心が弱い人間が集まっているからSEはうつ病などの心の病にかかるというのではない。ということだけは、しっかりと認識しておく必要があります。

 

2,なぜSEはうつ病になりやすいのか ハード面

では、SEが心の弱い人間ではないとわかったうえで、本題に入りましょう。

SEは心が弱いわけではないとわかっても、SEにうつ病や心の病にかかってしまうのが多いという事実は間違いありません。

つまり原因はSE本人ではなく、SE特有の仕事の形にあると考えるのが普通でしょう。

では一体SEの仕事のどこに、心の病になる原因が潜んでいるのか

それは

  • 単純に仕事がきつい
  • 仕事に自由度がない

というのが挙げられます。

単純に仕事がきつい。

これはまず間違いなく、うつ病の原因となるでしょう。

SEの仕事はいわゆる要求度の高い仕事で、仕事の内容によって高いスキルと集中力を必要とします。そしてそれを長時間続けなければいけません。

俗に言うデスマーチと呼ばれるものもあり、そのストレスは大変なものです。

仕事に自由度がない

仕事がきつい、これがストレスの大きな原因といいましたが、世の中にはたくさんのきつい仕事をこなしている人がいます。ですので、その人たちもストレス環境の中で仕事をしていますが、SEが割合が多いのです。

では、なぜSEが心を病んでしまうのかというと、その理由は「自由度の少なさ」が考えられます。

 

3、SEの自由度の少なさとは?

では、SEの心に大きな負担をかける、自由度の少なさとは何なのか

それは以下のことが考えられます

  • 休みが自由に取れない
  • 仕事を自由に進められない
  • 仕事の期限に自由がない
  • 自由を得るためには業績が必要

です。順に見ていきましょう

休みが自由にとれない

「仕事にとって一番大切なもの」というのは人によって違いますが、いい仕事をするうえで不可欠なものは休息、つまり「休み」です。

しかも、いかに月に決められた日数を休めるとしても、定期的に休みが取れることが必要で、何日も連続で働いてやっととれる休みでは意味がありません。

しかし、SEにとってそれが日常です。

いや、月に決められた日数休みをとることができるという人さえマレだという職場も存在します。

当然、長い時間働き続けることは、まちがいなく精神に大きなダメージを与えます。

仕事を自由に進められない

SEの仕事はクライアントの要求するものを作り上げる仕事です。

もちろんそういう仕事はたくさんありますが、一般にクリエイティブな仕事というのは、そこに自分らしさを表現できるものです。

しかし、SEは、クリエイティブな仕事と似通ってはいるものの、そこに自分らしさを出す自由度はありません。

いかに、クライアントの思惑通りのものを作り上げるかが、SEに求められるスキルでもあるのです。

である以上、SEの仕事には他人に従い続けるというストレスが常に付きまとっているのです。

仕事の期限に自由がない

SEは仕事の期限を自由に決めることはできません。

どれほど仕事をためていようと、同時にどれほどの仕事を抱えていようと、クライアントに提示された仕事は納期を超えてはいけません。

しかも、無理な変更や突然の仕事などで、仕事そのものがきちんとした規則性の元で舞い込んでくるわけではなく、またその仕事自体の期限も、いくら突発的であっても、クライアントが決めるものです。

そして、この期限が自由にならないというのは、つまり、常に仕事に追われる状況に置かれるということになりますから、その精神的な圧迫は尋常ではありません。

自由を得るためには業績が必要

SEの仕事に自由度がない。

この事実が、SE個人を追い詰め、そして心の病に向かわせるとしても、その自由度を回復させるということは非常に難しいものになります。

というのも、現状、このような過酷な仕事をしなくてもいいのは業績の良いSEだけだからです。

そして、業績の芳しくないSEにとって、過酷な仕事は当たり前の事であり、さらに過酷にしていかない事には、業績は下がる一方になってしまいます。

自由度を上げるためには業績を上げなくてはならず、そして業績を上げるためには自由度を下げなければいけない。

この不毛な追いかけっこのような状態が、大きなストレスを増幅させていくのです。

 

4、なぜSEはうつ病になりやすいのか ソフト面

SEという業界の価値観や、精神性から、うつ病への成りやすさを考えると

以下のようなことが問題になります。

  • 過酷であることに生きがいを感じる
  • 仕事の成否が個人に依存している
  • 完璧主義者が多い
  • プライベートを犠牲にしやすい
  • 他人との繋がりが希薄になる
  • 感情を殺しがちになる

それぞれ見ていきましょう

過酷であることに生きがいを感じる

じつはSE業界の人には、こういう傾向を持つ人が多くなっています。

つまり、仕事との内容はあくまで裏方で、そこには仕事の結果で充足感が感じにくいという側面があるため、仕事のやりがいを忙しさに求める人が少なからずいるということ。

つまり、忙しく、大変だからこそやりがいがあると感じているのです。

しかし、その過酷な仕事の中で精神的なストレスは段々と蓄積し、また当然肉体的な疲労も同じように蓄積します。

そしてそれは、当然うつ病や心の病に悪影響を与えます。

仕事の成否が個人に依存している

ある意味、これは個人としては仕事に大きなやりがいとなるものです。

チームで仕事に評価が下される場合、成果は分配されますが当然責任も分配されていきます。悪い言い方をすれば失敗をしても自分の能力の低さだけのせいにしなくて済むということ。

SEは個人の能力がわかりやすく、個人の能力が評価の対象となるため、常に個人のスキルを高め続けることを求められるのです。

常に成長を強いられることが、心に与える負担は、もはや言うまでもないでしょう。

完璧主義者が多い

SEにとって、何より怖いもの。それは小さなミスです。

個人が犯した一つの小さなミス、いわゆるバグが、プロジェクト全体の進行をストップさせてしまうこともあります。また、その小さなミスひとつでクライアントを失うこともあるのです。

本当にささいなミスであるため、見つけるのが大変であることもあり、SEは完璧な仕事を求められ、また求められる方も、そんな仕事での経験の中で、常に完璧であることを求めるようになるのです。

プライベートを犠牲にしやすい

SEの仕事は、基本的にはパソコン一台あればできます。

また、仕事場に自分以外だれも出社していなくても、仕事のほとんどができてしまう。そんな仕事でもあります。

つまり、仕事が滞ったり納期がきつかったりするとき、残業や休日出勤がしやすい環境であるとも言えるのです。

そうなってくると、デッドラインが間近に迫ってきた状態では、他のすべて、娯楽や休憩はもちろんの事、睡眠や食事の時間まで削って仕事をすることが可能になるのです。

しかもSEなら、それは当たり前という感覚がこの環境の中で育ってしまいます、

これでは、身体や心を病むことがあっても、仕方がありません。

他人とのつながりが希薄になる

SEの仕事は、一人でできる仕事です。

というよりもむしろ、集中して仕事をすることの多い職種ですから、周りに人間がいない方が、もしくは多くの人間と関わらない方がむしろ進捗が早くなる仕事でもあるのです。

そしてこの環境が毎日続いていくことで、SE個人が他人とのかかわりを断っていく傾向が生まれます。

孤独は、うつ病や心の病が最も好む環境なのです。

感情を殺しがちになる

プログラミングは、理性と合理の結晶と表すことができます。

そこに感情的な要素はありませんし、ある意味、感情的な要素を持たない人間の方が、より淡々と作業をこなすことができるといえるでしょう。

そのためSEは感情をいかに抑えて仕事をするのか、という考えになりがちなのです。

これは、仕事においてプラスになったとしても、人の生活という点で考えれば、あきらかに情緒面の軽視とも取れます。

もちろん、それが心に良くないことは言うまでもありません。

 

5、まとめ

以上のことから、SEというのはハード・ソフト両面で危険性の高い仕事であり、うつ病や心の病にかかりやすい仕事といえます。

そして、仕事の形態というハード面、そしてSE業界の体質や価値観といったソフト面のどちらにおいても、そのありようが心に大きなダメージを与える恐れを秘めているといえるでしょう。

とはいえ、もちろんハード面については業界全体で改善する必要がありますが、即座に改善ができるものでも、また個人が努力で改善できるものでもありません。

であれば、個人としての改善の余地があるのはソフト面、つまり価値観やマインドです。

この時代、SEという仕事はあらゆる場面において不可欠な仕事。

その仕事をしていくうえで、まずは「自分という財産を大切にするということが大事である」といえるのです。

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