残酷で心が痛くなる。急増している「子ども虐待」の現状と対応策

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現在、毎日のようにニュースやネットで話題になり、心が痛む事件が多く目に入ってきます。それらのほとんどが「虐待」と呼ばれるような行為です。

虐待とは、むごい扱いをすること。繰り返しあるいは習慣的に、暴力をふるったり、冷酷・冷淡な接し方をすることです。立場の弱い人に対して行われることがほとんどですが、なぜこのようなことが起きてしまうのでしょう。

特に子供への虐待は目に余るものがあり、その行為が行きすぎて死亡させてしまう悲しい事件が起きてしまうことも少なくありません。

増え続ける子どもへの虐待に対して正しい知識を持ち、虐待死のような悲劇をこれ以上増やさないような対応が望まれます。

1、子ども虐待とは

いわゆる児童虐待と呼ばれる子ども虐待は、保護者(親または親にかわる養育者)が、子どもの心や身体を傷つけ、子どもの健やかな発育や発達に悪い影響を与えることを指します。

虐待を長期間受けると、虐待を受けた人の脳が萎縮し取り返しのつかないことが起きることも。具体的には、落ち着きのなさ、多動、衝動が抑えられないなど、発達障害と極めて似た症状や問題行動に苦しむ子どももいると専門家からの指摘もあります。

1−1、子ども虐待の定義とは

具体的な内容は様々で、肉体に暴力をふるったり、言葉による暴力をふるったり(暴言を浴びせたり、侮辱したり)、いやがらせをしたり、無視をしたりなどの行為を繰り返し行うことを言います。

法的には、子ども虐待は大きく分けて身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクトの4つに分かれています。それぞれ単独で発生することもありますが、暴力と暴言や脅し、性的暴行と暴力や脅し、などが複雑に絡まりあって起こる場合もあります。

 

身体的虐待

殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、

首を絞める、縄などにより一室に拘束する など

性的虐待

子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、

ポルノグラフィの被写体にする など

ネグレクト

家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、

重い病気になっても病院に連れて行かない など

心理的虐待

言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、

子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV) など

 

その他の虐待として、「教育虐待」というものも定義されつつありますが、これは、教育ママなどにより、家庭において勉強を強制するための身体的、心理的虐待やネグレクトなどのことを指すようです。

1−2、子ども虐待の現状

子ども虐待とは、今日では前述のように性的虐待、育児放棄、情緒的虐待(ことばによる虐待や心的外傷を残すような懲罰など)を含みますが、1970年代まではもっぱら身体的虐待を指していました。

国際的には 1990年に児童の権利に関する条約が発効し、日本は2000年に児童虐待の防止等に関する法律を施行しました。

全国に児童相談所が設置され、児童相談対応件数は年を追うごとに激増しており、2015年度には相談対応件数が年間10万件を超えています。

平成27年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数

統計を取り始めた1990年度が1101件でしたので、実に100倍も増えたことになります。しかし、虐待が家の中という密室で起こっていることを考えると、実際にはさらに、この数倍程度は子ども虐待が起こっていると考えられます。

2012年度の児童相談所の統計(相談処理件数)では、子ども虐待の被害で一番多いのは「身体的虐待」で35.3%です。次いで「心理的虐待」の33.6%、「ネグレクト」(養育の怠慢、拒否)の28.9%、「性的虐待」の2.2%と続いています。最新のデータでは、心理的虐待が身体的虐待を抜いて相談対応件数のトップになっているようです。

心理的虐待は、他の虐待の初期に起こりやすく、また、他の虐待をおこなっているときに一緒に起こることが多いのが特徴です。故に、虐待を行なっている当事者も自分では虐待をしているという意識がないままに行われている可能性があり、近年急激に増加しています。

 ネグレクト(養育の怠慢、拒否)は、虐待かどうかの判断が難しい場合が多く、子ども虐待に注意を払うようになると発見の数字が増えてくることが考えられます。

日本の性的虐待の相談処理件数は、この統計では2.2%と低いのですが、援助交際や児童買春の状況を見る限り、他の虐待以上に隠されている部分が多いのではないでしょうか。

2、子ども虐待が起きる背景

虐待は、経済的に苦しい、子どもが思うように育たない、家族やお母さんたちが孤立し、十分な援助が受けられていないなど、複数の要因が重なればそれだけ起こる可能性が高くなります。些細と思われることでも引き金になり起こりうるとも言えるでしょう。 

「虐待をされた子どもが大人になって、今度は自分の子どもに虐待をしてしまう」ということも言われますが、確かに親自身の養育環境は子育てにかなりの影響を与えます。

しかし、私たちは自分自身も努力していろいろなことを学んでいますし、養育環境が全てではありません。それを誇張することは、ますます親を精神的に追い詰めることにもなり一概に賛成できません。

現在の状況下では、リストラなど経済面はますます深刻化していますし、お母さんたちが孤立する傾向は解消されていませんので、今後とも子ども虐待は増えることが予想されます。

2−1、虐待が起きやすい家庭の状況とは

家庭内の状況や、社会からの孤立などの状況に置かれている場合に虐待が起こる可能性が高まってしまうようです。

例えば、

  • 地域の中で近所づきあいがない
  • 核家族で身近に交流できる相手や子育ての悩みを相談する相手がいない

となると、ストレスの多い日常生活や自分の力が及ばない状況に対処しきれないなどの問題があり、事態を打開するために自分の意思を無防備な子供に押しつけるような、ゆがんだ行動に出てしまうとみられています。

2−2、虐待を起こしてしまいやすい親の特徴とは

多くの保護者が毎日の生活の中で生じる様々なストレスや葛藤が保護者の気持ちを不安に感じ、また子どもが可愛いと思えない瞬間があると言われています。しかし、そういった感情は一時的なものがほとんどですが、虐待が定着してしまう保護者が一部存在するのも事実です。

2012年での統計では、虐待を起こした加害者の57.3%が母親であり、次いで父親の29.0%となっています。子どもと一緒にいる時間が長い母親が虐待を起こしてしまいやすいようです。

特徴の例としては、

  • 夫婦関係が不安定、特に一方の親の影響が大きく、支配的な関係の場合、虐待を黙認してしまう。
  • 心理的に親になりきれておらず、望まぬ妊娠や育児に対する不安やストレスから虐待を起こしてしまう。
  • 親がみずからも幼少期に虐待を受けていたことで自分の子どもに虐待の連鎖が起こっている

などがあります。また虐待を行っている親には自覚が無いことも多く、勝手に「しつけをしている」と勘違いしていることも数多くあるようです。

2−3、虐待されやすい子供の特徴とは

慢性疾患や障害を持っていたり、よく泣く・いつも散らかす・なつきにくい・食べなかったりするといった「育てにくい子」「手のかかる子」である場合、親がその対応に追われ気持ちに余裕がなくなり、虐待をしてしまうケースが存在します。

特に2012年の統計では、小学校入学前の幼い子どもが虐待を受ける割合が約半数の43.5%を占め、次いで小学生の35.2%となっています。

理解力に乏しい年齢が故のものである可能性があり、子どもとはそういうものだという理解が周りの大人には必要です。

3、子ども虐待の対応の方法

虐待をおこなっている当事者には自覚がない場合があります。「これはおかしい」と思った時、周りの者から手を差し伸べる必要があります。

あなたがどのような立場であっても、手を差し伸べる手立てはあります。虐待の事実に気付いた時は行動をしてください。子供の虐待に気付いた時には、以下のサイトを参照してください。

匿名通報ダイヤル

オレンジリボン運動

平成28年度全国児童相談所一覧(厚生労働省HP)

3−1、子供虐待の報告相談窓口

もし、あなたが虐待を受けている子ども本人であったり、困っている子どもに手を差し伸べる立場であったりする場合は、子ども自身が行動するのが一番の解決であることもあるでしょう。その時は以下を参考にしてください。

チャイルドライン(18歳までの子どものための相談先)

都道府県警察への少年相談窓口

一般社団法人 日本いのちの電話連盟

子ども人権110番

平成28年度全国児童相談所一覧(厚生労働省HP)

3−2、子育て支援などの親に対する支援

あなたが子どもを育てる立場で、子供の育児や子どもとの関係に迷った時、近くに相談相手がいない場合でも、諦めたり、不安になったりする必要はありません。必ず、手を差し伸べてくれる場所があります。

誰も自分の子供を虐待したいと思う親はいません。自分でも何かおかしいと思った時、相談したいことがある時は以下を参考にしてください。

児童虐待防止全国ネットワーク

日本保育協会 子育てホットライン「ママさん110番」

母子衛生研究会 赤ちゃん子育てインフォーメーション

全国子育て支援センター

4、虐待をしないための改善方法とは

子供を持つ親の立場からすれば、子どもに対しての虐待を自分自身で未然に防ぐことが必要となります。自分が虐待をしているかどうかわからない人もいることからもわかるように、気づかないうちに悲劇にまで発展してしまった例も存在します。その予防のためにはまず、普段から相談ができたり、悩みやぐちを言い合ったりできる友人や知り合いを持つことです。

自分自身がストレスを溜めないような予防を行う必要があります。

また、体調面で優れない場合、愛すべき我が子のすることに対して全てに嫌悪感をもつ傾向があります。これは脳科学からも重要なことです。

体調面での調子を整えること。心理的にも余裕を持つことが必要になってきます。また同様に、子供の調子においても、改善していく必要があると思われます。

気になる症状があればそれを改善しておくこと。それにより、子供の体調が良くなれば子ども自身の安定にも繋がり、親が子どもに対する不安やストレスを軽くすることにもなります。

5、まとめ

子どもに対する虐待は許される行為ではありません。それは無自覚に行われる場合でも同様です。

未発達な脳を持つ幼い子どもに対し、全てにおいて完璧求めることは異常な行為と言わざるを得ないでしょう。

子どもである以上、親に頼る事しかできないのは仕方ありません。家庭の環境を整えることも親自身や子どもにとって必要です。

体と心は繋がっています。まずは体調面から整え、いつもの生活に余裕を持ち、虐待という負の連鎖を起こさないようにしましょう。

子ども虐待がこの世からなくなることを切に願います。

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