増え続ける介護離職の実態とその原因とは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

現在、日本は高齢化社会に突入しています。

歴史上だれも体験したことのない社会の形の中で、高齢化社会の命題である「介護」にかかわる大きな問題の一つに「介護離職」というものがあります。

今回はその増え続ける介護離職の実態とその原因についてご紹介いたします。

1.介護離職の実態

少し古いデータにはなりますが、平成24年就業構造基本調査(総務省統計局)をもとに介護の実態を見ていきます。この年にはじめて介護離職者数が10万人を突破しました。

その当時から高齢化社会が改善するどころか顕著になってきていますし、社会の介護に対する考え方も大きく変化はありませんので、現状はもっと過酷な状態と考えていいでしょう。

1-1.働きながら介護している人数

調査によると介護をしている人の総数は557万4000人。

そのうち働きながら介護している人の数は、なんとその半数以上に上る291万人存在するという調査結果が出ています。つまり、この過酷な両立を強いられている人は、介護をしている人の中では多数派だということです。

1-2.働きながら介護をしている人の分布

では働きながら介護をしている人の年齢や性別による分布を見てみましょう。

調査によれば、介護をしている人の中で、年齢的な分布が一番多いのは60~64歳で約108万人、続いて70代以上で95万人、そして続いては55~59歳の92万9000人となっています。

この結果はいわゆる還暦以上の人による老々介護の多さと、熟年労働者層である55~59歳のレベルでも90万人以上が介護をしているという実態がうかがえます。

また、介護をしながら働いている人の男女分布は、男性が約130万9000人、女性が160万1000人と女性が若干多くなっています。

1-3.介護離職者の実態

では介護離職の実態を見ていきましょう。

まず、平成23年10月から24年9月までで介護離職した人の数は10万1000人になります。

推移でみると以下の通りになります。

平成19年10月~20年9月は8万8000人

平成20年10月~21年9月は8.万1000人

平成21年10月~22年9月は9万8000人

平成22年10月~23年9月は8万4000人

そして、この直後の調査で初めて10万人を超え、社会的な問題として注目されてきたのです。

2.介護離職の原因

ではここで介護離職の主な原因についてご紹介いたします。

2-1.超高齢化社会

やはり寿命が延びているのが一番の原因です。

もともと定年が60歳であったのがその後段々と伸び続けているのと同じように、日本の社会構造が、80年は普通に生きる(平均寿命83.84歳 2015年厚生労働省調べ)ようにできていないのです。

かつては80歳といえば、何人かに1人いるレベルの御長寿だったのですからある意味仕方のないことかもしれません。この現状と社会構造のずれが、介護離職の一番の原因と考えられます。

2-2.職場の無理解

もうひとつが職場の無理解です。

「平成24(2012)年度仕事と介護の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング・厚生労働省委託調査)によれば、「仕事と手助け・介護の両立が難しい職場」というのを介護離職の原因だとする人が約6割を占めています。また、このうち、「仕事を続けたかった」人が半数から6割近くにもなります。

この結果を見れば、介護をしながら働くということに対する職場の無理解が、いかに一般的な事例として多いのかがお分かりいただけると思います。

2-3.行政の周知不徹底

また、介護に対する支援をする行政の支援策における周知の不徹底も上げられます。

「平成23(2011)年度 社会保障制度に関するアンケート調査結果」(厚生労働省)によれば、地域において介護の相談窓口となる地域包括支援センターの存在を知っている人が、40代50代で3割以下という結果が出ています。

また「平成26(2014)年度 仕事と介護の両立支援事業 社内アンケート(事前)」(株式会社wiwiw(厚生労働省委託事業)によれば、公的介護保険制度の仕組みがわからないという人は半数以上いるようです。

もちろん現状において行政のやっていることが十分だとは言えませんが、それ以上に周知の不徹底が介護離職の大きな原因といっても過言ではありません。

3.まとめ

介護離職には、高齢化問題や職場の無理解などの難しい問題が山積みです。しかし、中には行政の周知不徹底によって、受けられるべき行政サービスを知らずにいる人が多いのも現状です。

本当は援助が受けられるのに知らずにいた、というのでは、離職してしまった後で後悔しても後悔しきれません。ですので、まず介護離職を考える前に、こうした行政への相談など忘れずにしておくことが重要です。

介護離職でお悩みの方にとって今回の記事が少しでもお役にたてれば幸いです。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

【無料】発達障害の本質的な解決を望まれる方は
小冊子をお役立てください

発達障害という「花」に目を奪われ、枝葉や幹、根などを気にも留めない。だからこそ、発達障害の改善ができない。これが私の結論です。そして、枝葉や幹などですから…


☑ 実は、誰もがその事実は承知して(気づいて)います。


☑ しかし、それを気に留めることもなく放置している


原因のいくつかは、ご本人なら気づいていますし、ご家族なら見聞きしています。しかし、 その事実があまりにも身近すぎて、それを「発達障害の原因」と認識できずにいる。逆に、その事実を認め、適切な対処をすれば改善が可能 だと私は考えています。


そこで私は、「なんとか発達障害を改善させたい!」とか「改善させる手立てはないのか…?」など、お悩みの方々にお役立ていただこうと小冊子を書きました。


この小冊子を読むと次のことが理解いただけます。


1.発達障害のトリガー(引き金)とは?


2.トリガーが脳の働きにどんな影響を与えるのか?


3.多動や学習障害などにつながる重要な事実とは?


4.改善のため、何をどう行動すればいいのか?


 



 


※ 小冊子は無料でご利用いただけます。


※ お名前やお電話などの情報は一切必要ございません。


※ お申し込みいただくと、小冊子(PDFファイル)とパスワードがお手元に届きます。


※ パスワードを入力 してお読みください。


 


なお、これは小冊子ではございますが、 二冊の著書を出版している私ですから、その内容に手抜きはございません。 おおよそ25000文字原稿用紙60枚強と、 発達障害についての知識を深めるには十分な内容だと 自負しております。問題解決にお役立ていただければ幸いです。


SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*