不眠症で眠れないと悩むあなたに光を。5つの正しい知識、3つの誤解、6つの対策方法

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人はそれぞれ顔が違うように考え方も様々です。睡眠についても同様で、同じ睡眠時間でも、

「寝るのは時間がもったいない!」という考えの人もいれば、「眠れずに困っている。もっと眠りたい」という人も。もっとも、この記事を読んでいる大半は後者の方でしょう。

基本的なことですが、睡眠とは地球上のほぼすべての哺乳類にとって生命を維持するために必要なものです。

睡眠が足りなくなると様々な悪影響を及ぼします。かつては不眠と生活習慣病との関係は大きく指摘されることはありませんでしたが、近年の国内外の様々な疫学調査から、不眠や睡眠不足が肥満や糖尿病、高血圧、高脂血症などの危険因子になることが明らかにされています。

また、人が一生のうちに何らかの精神疾患になるリスクは4人に1人といわれますが、これにも不眠や睡眠不足の影響が存在します。

「私は大丈夫。そんなことにはならない」そう思う人がいても、4人に1人といえば家族に1人いてもおかしくない計算なので、もはや他人事とは言えません。

またこの数字は、何らかの治療を受けている人であり、実際に治療をしている人は20%ほどとの報告も。本来ならもっと膨れ上がり、その確率は跳ね上がります。

実際に2011年4月厚生労働省は精神疾患をいわゆる国民病の一つに加える方針を決めました。精神疾患の患者数は323万人で他の慢性疾患の4疾患の各患者数と比べ最も多く存在します。現代社会は24時間営業や高齢化、ストレスがたまりやすい環境と言われています。こういった環境に身体が対応できるようになるのがまず一つの解決法です。

これら全てに関係するのが不眠症。つまり、生きいていく上で不眠症の対策が必要なのは言うまでもありませんよね。

1、不眠症を正しく理解する

対策の前に、不眠症とは何か、正しく理解しましょう。

「現代はストレス社会だからうつになりやすいのだ」と思っている人は多いでしょう。しかし、ストレスはいつの時代にもあります。実際100年前の本にも工業化でストレスが増えていると書いてあります。

同じような認識の違いで、かつては覚醒レベルが低下したため眠くなると受動的にとらえられてきましたが,近年の研究では、脳が自ら能動的に睡眠を起こしていることがわかってきています。不眠症の影響にはどのようなものがあるのか。現在明らかになっていることなども交えて紹介します。

1−1、不眠と不眠症の定義

不眠はストレスや悩みなど精神的な理由で起こる場合が多いですが、一過性のものであれば心配することはありません。しかし、その不眠症状が1ヶ月以上続いて日常生活に支障をきたすようであれば不眠症と診断されます。またその時、睡眠時無呼吸症候群やうつ病などの精神疾患を伴うものであれば不眠症からは除外されます。

不眠症は数多くの睡眠障害のうちの一つで、症状は次の四つとして現れます。

  • 入眠障害・・・入眠に30分~1時間以上かかる
  • 中途覚醒・・・睡眠中に何度も目が覚める
  • 早朝覚醒・・・予定の起床時間の2時間以上前に覚醒する
  • 熟眠障害・・・睡眠時間は十分だが深く眠った気がしない

睡眠中には生命を維持するための様々なホルモンが分泌され、体の成長や疲労回復、修復する機能が働いています。また、深い眠りは大脳を休ませ、記憶を定着し、翌日の活動に備えるためにも不可欠なのです。

1−2、不眠の影響

不眠状態が続くと免疫力やホルモンバランス・精神状態などの悪化を招き、生活習慣病・うつ病を発症しやすくなります。睡眠障害や不眠症・睡眠不足など悪い睡眠習慣になってしまうと、意図的でない事故が起きてしまいます。生活習慣病である高血圧や糖尿病、肥満がひどくなってしまうと死に至ってしまうことも。うつ病がひどくなってしまうと精神的に悪化してしまい、最終的に自殺に追い込まれることにもなります。つまりこの不眠を改善して、これからくる生活習慣病、うつ病の負の悪循環を取り除かないといけないのです。

1−3、海外との不眠の比較

日本とアメリカ・フランスの3カ国での睡眠の調査では、アメリカ人、フランス人と比べて睡眠の質に不満を持っている日本人が多く、満足度は最下位でした。

また、日中に眠気を感じる割合も日本人が一番多いという結果があります。

例えば「電車に乗っていて、暖かい太陽の光で心地よくついうたた寝してしまった」なんていうことは、他の外国の人たちにとってはあまり見られない光景のようです。実際、沖縄でもそういう事は少ないといわれています。

これは、慢性的なビタミンB1不足から起きるという専門家もいます。沖縄では豚肉をよく摂る習慣があり、豚肉からビタミンB1がしっかり補えているため、そういった日中の睡眠が出にくいのです。

栄養不足による睡眠不足もありますので注意が必要で、いずれにせよ、不眠が個人の生活の質(QOL)や健康も阻害してしまうことは明らかです。

1−4、仕事と不眠

仕事を真面目に頑張っているために起こる不眠もあります。

「翌日の仕事が気になって寝付けない」っていうのは人間として正しい反応です。脳は覚醒を促す仕組みがあり、緊張が続くと過緊張と呼ばれる状態に陥り、睡眠を支える様々な機能に障害が生じることがあります。例えば大地震の後に余震が心配で眠れなくなるということからわかるように、次にいつ危険な事が起きても逃れられるようにするための正常な防御反応の事です。しかし、この過緊張が続くようなことがあれば、常に睡眠不足となり、体に支障が出ることは明らかです。

自分のことは以外と気付きにくいのです。気の許せる人に自分の行動についておかしなところがないか指摘してもらうのも良いでしょう。

参考までに職場の同僚や部下でチェック項目を載せます。

職場で見られるメンタル不調の予兆行動16(東洋経済より)

  • 当日連絡の遅刻・欠勤・休暇
  • 仕事に自信がないと言い出す
  • やめたいと言い出す
  • ミス・怪我・事故の頻出
  • 仕事に関係のないメールやSNSが増える
  • 会議での居眠りや、ぼーっとしている。
  • 仕事の遅れ、ホウレンソウが途切れる
  • 決済をしなくなる(管理職の場合)
  • 何かに切れたような言動(管理職の場合)
  • いきなり仕事中に感情が不安定になる。
  • 二日酔いが増える
  • 服装や化粧・身なり・エチケットケアに手抜きが出てくる。
  • 唐突な文句や提案、暴言・社内でのいざこざが頻発する。
  • 挨拶・口数・顔つきに変化がある。独り言が増える
  • 体調不良を理由での有給休暇の頻発
  • 内容に一貫性がない診断書を出す。

1−5、年齢と不眠

年齢とともに睡眠が変化していくのは、エネルギーの消費量が減っていくことで必要な休養の量も減ってくるからと考えられています。つまり、高齢化による加齢とともに睡眠の中身は変化していくのです。しかしこれにも個人差があり、日頃運動を活発に行う活動的な方では、エネルギー消費量が上がるため当然睡眠の量が増えることになります。

70歳の体重1キログラム当たりのエネルギー消費量は赤ちゃんの3分の1程度。若いうちは細胞分裂が盛んで、エネルギー消費量も多くなりますが、食事だけでは対応に限度があるため、睡眠で休息を摂る事が求められているのです。

反対に年齢が上がると消費量が少なくなり、睡眠に頼らなくてもある程度のエネルギーが確保できる背景もあります。

2、睡眠・不眠をめぐる3つの誤解

今まで睡眠での常識と思われていたことが、実は違っていた、思い込みだったということもよくあります。特に専門家でも常識と思われていたものが現在でも誤解されている例があります。新しい常識を確認し、睡眠の改善に役立てましょう

2−1、睡眠・不眠の誤解その1(日本人は他国より睡眠不足)

各国の平均睡眠時間によると、日本は韓国と並び睡眠時間の短い国といわれています。これは経済協力開発機構(OECD)調査によるものです。

2014年の調査では日本人の平均睡眠時間は加盟29ヶ国中28位の7時間43分で最下位が韓国でした。

一方最上位国の南アフリカが9時間22分との報告があり、この結果から日本人は南アフリカ人より1時間半以上も睡眠が短いと言われ、睡眠時間はもっと取らないといけないと言われていましたが、これには異議を唱える必要があります。

これは実質的にはベッドで過ごした平均時間を求めたもので、海外の多くはベッドで本を読んだり何かしたりする習慣があり、布団のように睡眠だけが目的となっている人が多い日本と単純に睡眠比較ができないのです。

医学的データからは人種により正味の睡眠時間が異なるということはないと言われています。ですので世界的にみて日本人は睡眠時間が短いかどうかというのはこれでははっきりしないのです。

しかし、睡眠時間が短いということは睡眠不足を起こす可能性が高いと間違いなくいえます。睡眠は今のままでいいと考えるのは早計です。

2−2、睡眠・不眠の誤解その2(体内時計の長さは25時間)

人の体内時計は25時間と信じている人は多いようです。そういう私もそのように習ってきました。しかし根拠となった暗闇である地下室での実験に不備があったと言われているのです。

実はこの暗闇であるはずの地下鉄での実験は、被験者が夜に自由に光を使えた等の不備があったということ。つまり完全な暗闇ではないため、光を使うことによるサーカディアンリズム(体内時計)のズレによることが指摘されているのです。

近年の複数の研究によれば、人のサーカディアンリズムはほぼ一日に近く、平均24時間10分程度。ただしこれには個人差が大きくあるようです。

日ごとに寝る時間が遅くなっていく睡眠障害の患者では24時間29分周期という結果。しかし、これを見ても25時間よりは明らかに短いので、人間の体は1日に必要な睡眠をとることができれば、体内リズムは整うということがいえるでしょう。

しかし、24時間から遠くなる人ほど、日毎に寝るタイミングが遅くなったり、逆に寝るタイミングが早くなったりしていきやすくなります。

これを予防するには、やはり午前中のうちにしっかり朝日を浴びること。また寝るのが早くなりすぎる人は、午前中にあまり光を浴びすぎないことが重要です。

2−3、睡眠・不眠の誤解その3(睡眠の周期は90分)

ノンレム睡眠とレム睡眠の交互のリズムから入眠後90分の倍数で起きると目覚めが良いと言われていました。ですので、基本的には90分の倍数が良い(3時間、4時間半、6時間、7時間半)と言われていました。

実はこれも個人差が激しく、周期が90分の人もいれば120分の人もいるとのこと。これも最近まで知らなかったという方も多く、納得される方も多いでしょう。

こうなると自分の周期がどれくらいなのかを知りたくなりますよね。これは計算をすることで簡単に知ることができます。

これには普段途中で起きた時間(前述の中途覚醒)を調べておきましょう。

中途覚醒した場合は、2~3周期目で起きることがほとんどであるとのことです。つまり、中途覚醒した時の睡眠時間を2か3で割り算すれば、自分の周期の目安を知ることができるのです。

例えば,10時に眠って夜中の2時に起きてしまったとすると、その間の睡眠時間は4時間です。つまり、その4時間で周期が2回きたとすれば周期が2時間、3回周期が来たとすれば1時間20分となります。この計算を繰り返すと、自分の周期がわかり、実際に寝る時間を何時間に設定すれば良いのかを知ることができるのです。

3、不眠症を対策する6つの方法

不眠というものは個人差も多く、個人でのパターンが色々あるようです。それぞれの不眠にあったそれぞれの対策を確認し、自分にあった方法を知りましょう。

3−1、不眠症の対策その1、うつ病なのか、睡眠時無呼吸症候群なのかを判断する

不眠とうつの関係性は高く、慢性の不眠症がうつ病の発症率を高めることが明らかになってきており、うつ病患者の約80%に不眠が認められています。

不眠はうつ病の発症リスクを2.1倍上昇させます。逆に慢性不眠症患者の約40%に何らかの精神疾患があり、その半数がうつ病であると試算されているのです。

うつ病性の不眠はうつ病が寛解してからも慢性的に続くことが多く、うつ病の再発リスクを高めることも明らかになっています。精神疾患だけではなく慢性的な睡眠障害は糖分の代謝、脂質の代謝、血圧調節に関わる機能の障害も引き起こします。

寝ている時に気道がふさがり呼吸停止を繰り返す睡眠時無呼吸症候群は、高血圧、糖尿病、心疾患、脳血管障害のリスクを高めることが報告されていますので、早めの対策を。耳鼻咽喉科など専門の病院に受診をオススメします。

近年、不眠症は糖尿病、高血圧、脂質異常症との関係性が指摘されていて、生活習慣病を持つ患者の睡眠薬服用率が生活習慣病を持たない人より、どの年齢層でも高いというデータが出ていて注意が必要なのです。

専門の医師、薬剤師などに相談して、該当するかを判断してもらいましょう。

うつ病に関してはこちらを参考にしてください

新型うつ病5つの特徴と対処方法【症状チェックシート付】

3−2、不眠症の対策その2、頭を冷やして足を温める

脳の温度が高いと、寝つきが悪くなります。また、カラダの内部の温度が下がることにより眠気が出てくるため、手足などを暖かくして気化熱で熱を放出することが必要です。

頭を冷やすアイスノンもやり過ぎなければ効果的です。

お風呂に入り、体温を上げ、そのあと下げることにより眠気が出る仕組みになっているのです。お風呂でしっかり温まるということは理にかなっています。しかし、暑すぎるのは厳禁です。交感神経が興奮し、かえって寝つきが悪くなります。

小さい子がぐずって眠らない時にも、足を温めるとすぐに寝てしまう。これも保育士さんの間でよく知られている対策法なのです。

3−3、不眠症の対策その3、寝室に不要な物を持ち込まない

脳の活動は置かれた状況に対し、簡単に左右されてしまいます。眠れない時に小説を読んでしまうと読書をする部分の脳が活動してしまうことになり、眠れなくなることも。パソコンや携帯電話も同様です。寝室に眠りと関係ない物を持ち込まないことが大切です。

ですので、他の気になることは終わらせてしまってからベッドに入るというのが対策と言えるかもしれません。

3−4、不眠症の対策その4、眠れない時は15分を目安に寝床を出てしまう

眠れないというのは大脳が興奮している状態です。つまり、交感神経が興奮しています。呼吸を整えて交感神経を鎮める方法などもありますが、まずは一度寝床を出て、眠れないという状況から脱出し、気分をリフレッシュしましょう。

だらだら眠れないのに寝床にとどまっているとそれがストレスとなり、ますます眠れなくなってしまいます。1日ぐらい睡眠時間が短くても問題ないと割り切ってみましょう。

3−5、不眠症の対策その5、部屋の照明はできるだけ暗くする

部屋の照明は消した方が良いというのは、周期的に訪れる睡眠が浅くなるタイミングに、たとえ豆電球であってもつけたまま寝ていると、本当にそのタイミングで目が覚めてしまうことがあるためです。暗闇への不安感がない限り、室内を真っ暗にして寝る方が、深い睡眠を得やすいでしょう。

3−6、不眠症の対策その6、自分にあった睡眠の質と量を決める

睡眠は「あとどれだけ寝るか」と「いつ寝るか」という二つの要素があります。これらの睡眠の量とタイミングがその人によって適切な睡眠に関わってくるのです。

睡眠の質を高めたい。それにより睡眠の長さを削るということを推奨する人もいますが、基本的にはできるものではないと考えていた方がよいでしょう。

睡眠の質については、この記事をご参照ください。

眠れない理由を脳科学から改善!知っていたけど知らなかった正しい睡眠について

もしまとまった時間が取れるようであれば、適切な睡眠時間を計ることで対策ができます。

1〜2日目はしっかり寝て寝不足を解消する。その後、本来の自分の睡眠時間に近づいていく4~5日目に睡眠時間を計ればそれが自分にとって適切な睡眠時間の目安となります。

いつ寝るかについては体質的に夜型・朝方・中間型があり、その人が社会との繋がりを持っている以上、当然決まった時間帯に寝る必要が出てきます。起床の時間から睡眠時間を逆算して、寝つくべきタイミングを定める方法をとりましょう。

週末に平日より長く寝てしまう人は程度によっては毎日の対策が必要となってくるかもしれません。平日より週末に2時間長く寝ていなければ体が持たない人は、中等度の睡眠不足。3時間以上という人は重度の睡眠不足と言えます。平日の睡眠不足のリバウンドが週末に大きいようであれば、現在の睡眠時間は自分にとって足りないと考えるべきであり、平日でもせめてあと30分、可能なら1時間、睡眠時間を長くしたい方がよいでしょう。

4、まとめ

不眠から解放されるというのは、長く眠れるようになる事ではなく、効率よく睡眠の時間を過ごせるようになるという事。すなわち、寝る時間ではなく日常に不都合がなければ不眠の対策は克服できたと言えるでしょう。

スッキリと起きられない場合は、時間だけではなく、体の不調などに目を向けてください。体のコリ、胃腸不良などがあると睡眠だけで回復が難しい場合があります。その場合は、運動などでコリをほぐしたり、栄養や漢方薬などで体調を整えたりします。

頭の中だけで眠れないと苦しまずに、自分の睡眠のことを理解してそれに対して行動ができるようになれば不眠の克服は間違いありません。きっとよくなります。

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