パニック障害

パニック障害になりやすい性格はあるのか?

「私は心配症な性格だったのでパニック障害になってしまったのでしょうか?」「心配性が酷くなってパニック障害になるのですか?」と、相談時に質問してくる方は大勢います。

しかし、長い実務経験から「心配性だからパニック障害になりやすい。」という傾向はあると考えています。しかし、大事なことは、パニック障害は心配性だからなったわけではないという事です。

一般的に、うつ病と同様に「几帳面で真面目な性格」をしている人はパニック障害になりやすいと言われています。今回は、その理由をお話ししたいと思います。

 

1.パニック障害の原因から考える

パニック障害になってしまう一番の原因は、脳の栄養不足だと私は考えています。ですから、栄養不足になってしまう人はどのような人なのかを考えると傾向がわかります。そしてその栄養不足になってしまう人のパターンは大きく分けて3つあります。

 

○食事に無頓着の人

○仕事などで忙しく食べる暇がない人

○胃腸が弱く小食な人

 

1-1. パニック障害になりやすい人(1)食事に無頓着の人

相談を受けていると、食事に対して無頓着な方が多いことが分かりました。

朝はパンとコーヒー、昼はおにぎりまたはパスタ、夕食は家族そろって食事をするのでご飯、おかず、汁ものといった食事をしているような方です。

私達の感情を左右する脳内感情物質の原料は、たんぱく質・ビタミン・ミネラルです。朝と昼の食事内容では脳内感情物質は作られることはありません。その為、朝から夕方までは落ち着きもなく緊張している方が多いのです。そして、夕食だけはちゃんとした食事をしているため、夕方以降だけ気持ちが落ち着くようになります。しかし、落ち着いていると感じる原因は、家族がいるから安心できていると勘違いすることが多いです。

 

1-2. パニック障害になりやすい人(2)仕事などで忙しく食事をあまりとらない人

過去に、仕事が忙しく、深夜に自宅に帰る生活をしていた男の人や、看護師の専門学校の学生さんで、自習とレポートの毎日を送っていた人の事例です。

この二人は忙しい事で昼・夕食のどちらかは食べていませんでした。また夜遅い就寝のため朝は食事をとっていませんでした。

このような生活を始めて2ヶ月もたたないうちにパニック障害になりました。

 

このようなタイプは仕事や学業に対して真摯に取り組むタイプです。性格的には几帳面で真面目なタイプです。その為、食事よりも仕事や学業に専念してしまいます。その結果、ストレスに弱くなり、胃腸の働きも低下してしまい脳の栄養が不足してしまいます。それにより、パニック障害を招くのです。

 

1-3. パニック障害になりやすい人(3)胃腸が弱く小食な人

やせ気味で顔色も青白く小食の方の場合は、食べる量が少ないので脳の栄養不足により精神が不安定の方が見られます。このような方のように、ストレスで食事がますますとれなくなり、パニック障害になっている方を多く見ます。

神経質なタイプ・不安感が高いタイプがパニック障害には多いため、このような方が性格の問題ではないのか?という質問をいただくことが多いです。

2.まとめ

パニック障害になりやすい傾向の性格はあるかもしれません。というのも、神経質なタイプほど生活環境が変わることでストレスを感じやすくなります。それによって栄養がとれなくなりパニック障害になりやすいからです。

仕事や学業に真面目に取り組むタイプ、そして胃腸が弱いタイプ。この2つのタイプがパニック障害になることが多いため、性格的なものが関係があると考えられます。

パニック障害で過呼吸になった時の対処法

「車に乗っていてトンネルを通っている時に、不安と恐怖を感じ、息苦しさを感じたと思ったら呼吸が出来なくなりました」と、相談にいらしたのは20代後半の女性です。

パニック障害を発症している方の中には、パニック発作を起こしたときに過呼吸を併発している場合が見られます。今回は、過呼吸を起こしたときの対処法をお話ししたいと思います。

 

1.パニック発作時に過呼吸を起こしてしまう原因とは

過呼吸とは、自律神経が乱れ、呼吸中枢に影響を与えることがきっかけで起こります。呼吸中枢が乱れる事で呼吸をし過ぎて、血液中の二酸化酸素濃度が低下してしまいます。これによって唇のしびれや手足の痺れなどの症状が出現します。

しかし、パニック発作時の場合は、実際は過呼吸が起こっておらず、過呼吸困難は自覚症状だけで血液中の二酸化濃度が低下してない場合も多いと言われています。このため、パニック障害時の過呼吸と普通の過呼吸はメカニズム的には違うのではないかと言われています。

残念ながらパニック障害での過呼吸のメカニズムは、現在の医学ではわかっていません。

 

2.過呼吸を起こしたときの対処方法

通常の過呼吸と、パニック障害の過呼吸は、メカニズムは違うのではないかといわれていますが、対処法は一緒です。

過呼吸を起こしたとき、→は呼吸が困難となるために、自分が死んでしまうのではないかという恐怖にとらわれますが、死ぬことはありません。まずは落ち着くことが重要です。そして以下の4つの方法があります。

 

2-1.胸に手をあてて、呼吸の速度を下げる

周囲に人がいる場合は、背中に手をあててあげましょう。それだけ落ち着くことがあります。

2-2.呼吸のリズムを「浅くゆっくり」にする

深く吸うと、二酸化炭素の濃度が上昇しづらくなります。

2-3.息を吸ったあとに、1~2秒息を止める

呼吸回数を減らし、二酸化炭素の濃度を上げる効果があります。

2-4.吸い込んだ息を、10秒かけて吐く

吐くことに意識を集中します。周囲の人が「イーチ、ニー、サーン」と声を出して数えてあげるとよいでしょう。

 

過呼吸の発作の対処方法としてテレビドラマが紹介している、袋を口にあてる「ペーパーパック法」は、現在は過呼吸の対処方法としては推奨されていません。

確かにこのペーパーパック法は本人が吐いた空気を再び吸い込むことで、二酸化炭素の濃度は上がりやすいのですが、次の理由で危険とされています。

・過呼吸だけでなく、他の重篤な病気である可能性もある

・二酸化炭素を吸い込むことで、不安を助長させる恐れがある

・低酸素を招き、死亡したケースがある

 

3.まとめ

今回ご紹介した4つの対処法はどれもがパニックを起こしていて、過呼吸をおこしているとなると→できると一人でやることは難しいかもしれません。しかし、過呼吸で死亡することはないので、比較的やりやすい、「息を吸ったあとに、1~2秒息を止める」といった対処方法を一人の時には実行するのが良いかと思われます。

また家族にこれらの方法を覚えてもらい、補助してもらうことが一番有効なのは言うまでもありません。

パニック障害の再発の原因とは?

「10年前からパニック障害になっています。病院で薬を飲んで一回治ったと思ったのですが、それから1年も経たないうちにまたパニック障害になってしまいました。それからは何度も発作を繰り返しています。」そう言ってご来店されたのは30代の女性でした。

このようにパニック障害が一度おさまって、日常的な生活に復帰することが出来たにも関わらず、再発することがあります。

なぜパニック障害が再発してしまうのかを今回はお話しします。

1.パニック障害の原因

私のカウンセリング経験では、パニック障害の原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」だと考えています。なぜこの2つが原因なのかをお話しします。

詳しくは「脳の栄養不足」と「体調不良」から考えるパニック障害の原因こちらをお読み下さい。別のところに移動します。

1-1. パニック障害の原因(1)脳の栄養不足

私たちの身体は、私たちの食べたものから作られています。これは誰もが知っている事実ですが、脳も同様です。栄養が不足することで脳の働きは乱れてしまい、脳が興奮するようになります。

脳が興奮することで、アドレナリンやノルアドレナリンといった脳の感情をコントロールする物質が放出されます。アドレナリンが過剰に分泌されると怒りになります。そしてノルアドレナリンが過剰に分泌されると、不安・緊張・恐怖の感情が生まれます。

1-2. パニック障害の原因(2)体調不良

脳の栄養不足により→脳が栄養不足の状態になると、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されて、自律神経の働きも乱れるようになります。これによって様々な体調不良が起こるようになります。

具体的にパニック障害の患者さんの多くは

 

◯ 光過敏 音過敏

◯ 頭重感、頭が締め付けられる。額が熱くなる

◯ 動悸、めまい、立ちくらみ

◯ 何故かモヤモヤする。ザワザワして落ち着かない

◯ 食欲不振、吐き気、下痢

◯ 倦怠感、すぐに疲れる、慢性疲労

◯ 寝付きが悪い、熟睡感がない

 

といった体調不良をもっています。

このような体調不良が起こると、この体調不良のストレスに対抗するようにさらにアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され体調不良がますます悪化していきます。

パニック障害の方の多くが、初めはちょっとした体調不良なのに、時間とともに悪化していくのはこのような理由です。体調不良が悪化することでさらにパニック障害は悪化していくことになります。

1-3. 「脳の栄養不足」と「体調不良」をより詳しく知る

「脳の栄養不足」と「体調不良」について、さらに詳しく知りたい場合は、「脳の栄養不足」と「体調不良」から考えるパニック障害の原因こちらをお読み下さい。

2.パニック障害の再発の原因

「パニック障害が改善されたにも関わらず再発してしまった」と再度相談にいらっしゃる方はパニック障害の原因である脳の栄養不足が考えられます。その原因としては以下の事があげられます。

2-1.パニック障害の再発の原因(1)胃腸が弱い

体質的に胃腸が弱いので、栄養バランスに気をつけないとすぐに脳の栄養不足になっています。現代は白米中心の食事になったため、玄米や麦ご飯中心だった昔よりもたんぱく質やビタミン・ミネラルが不足しやすくなっています。そのため、胃腸が弱い方は、普通の方よりも脳の栄養不足になりやすいのが現状です。

2-2.パニック障害の再発の原因(2)ストレス過多

仕事や生活のアクシデントなどでストレスが過度にかかることもパニック障害の再発の原因になります。というものストレスが過度にかかると人の体は緊張してしまい、胃腸の働きは低下します。

さらに、ストレスがかかっている時に人は食欲が低下して食事量も少なくなります。食事量が少なると同時に、胃腸の働きが低下することで脳の栄養不足になります。

2-3.パニック障害の再発の原因(3)食生活の不摂生

アルコールやカフェインの大量摂取や糖質のとり過ぎ、さらにジャンクフードのとりすぎの方が多く見られます。

アルコールやカフェインを大量に摂取すると身体は興奮します。これによってアドレナリンやノルアドレナリンが大量放出されることによると考えられます。

また、糖質が体内でブドウ糖に変換される際にはビタミンB群が消費されます。ビタミンB群は中枢神経のバランスを整えるのに必要なビタミンであり、これが不足することで栄養バランスが崩れてパニック障害になると考えられます。また、糖質を多くとる方はジャンクフードを頻繁に食べる方と同様に食事の栄養バランスが崩れているために脳の栄養不足であることが十分に考えれます。

3.まとめ

パニック障害が再発してしまう原因としては、脳の栄養不足だと考えられます。脳の栄養不足になってしまう原因としては、「仕事が忙しくて食事が適当になってしまった。」「ストレスで食欲が低下してしまった。」「胃腸の働きが低下してしまったという。方が一番多くみられます。

パニック障害の再発を防止するためにも、バランスのよい食事を心がけ、不足しがちなたんぱく質やビタミン・ミネラルなどの栄養素はサプリや薬で補給することを意識してください。

パニック障害の方の仕事の仕方、選び方とは

「電車に乗る事を考えるだけで恐怖を感じます。職場が静岡なので電車で行かなければいけないのですが、電車に乗れません。」と、相談にいらしたのは20代後半の男性(Sさん)です。

Sさんは、半年前に電車に乗っている途中、急に息苦しくなりパニック発作をおこしました。

その発作後はまた電車に乗る事が出来たのですが、最初のパニック発作の1か月後に再度パニック発作をおこし、それ以降は何度も発作をおこすようになり電車に乗る事が出来なくなりました。

車の運転でも渋滞に巻き込まれるとパニック発作をおこしてしまい仕事に行くことが出来ません。Sさんのようにパニック発作で仕事に行きたくても行けない方がいます。

また仕事中にパニック発作を起こしてしまい仕事を辞めてしまった方もいます。今回はパニック障害の方の仕事の選び方、通勤の仕方をお話しします。

1.パニック障害を正しく知る

パニック障害を持ちながら仕事をする場合、パニック障害を悪化させない事が重要です。その為には、パニック障害に対する正しい知識が必要になります。

1-1.パニック発作はその人によって発作のタイミングが違う

冒頭にあげたSさんは電車や渋滞中の車でパニック発作がおこりますが、すべての方が同じではありません。

以前担当した男性患者さんの中には、仕事中にパニック発作が発生。彼は、30代後半でしたが、工場勤務中に急に動機と息切れがおこり、突如恐怖に襲われました。

このように、人によってパニック発作が出る場所やタイミングが違います。自分がパニック発作をおこす場所や時間帯、状況を把握することでパニック発作をおこすことを避ける必要があります。

1-2.パニック発作の引き金

パニック障害は不安や緊張が根本にある病気だということを理解することが重要です。

つまり、不安や緊張が高まればパニック発作をおこさないまでも悪化していきますし、それが更にひどくなればパニック発作をおこします。逆に、不安や緊張を感じず、安心や楽しいという気持ちが高まればパニック発作とは無縁になりやすくなります。

仕事では多少の不安や緊張を感じる事は普通の事です。しかし、これが過度に感じるようになればパニック発作の引き金になります。その為になるべく安心を感じる事が出来る職場環境づくりが必要です。

2.パニック障害の方の仕事の仕方・選び方

パニック障害で悩んでいる方にとって仕事に取り組むにあたっての問題点は2つあります。その2つとは通勤と仕事中の問題です。この2つの状況においていかに不安や緊張しにくい環境が作れるのかが重要なことです。

2-1. パニック障害の方の仕事の仕方(1)通勤で重要なこと

電車や車でパニック発作をおこすような方の場合は、通勤方法を考える必要があります。

 

・渋滞で発作が出てしまうのならば早朝に車で出勤してしまう。

・徒歩や自転車で通勤する。

・徒歩や自転車で通勤出来る職場に転職する。

 

2-2. パニック障害の方の仕事の仕方(2)職場での環境を整える

職場の環境は、パニック障害の方にとってはとても重要です。

2-2-1.上司や同僚にパニック障害を理解してもらう。相談しやすい環境

自分の周りの方がパニック障害について正しく理解してもらえれば、安心感は全然違います。これによって緊張や不安は減ります。

また、会議中でも緊張や不安が高まった場合、直ぐに退席できるように配慮してもらう事も大切です。

緊張・不安を感じにくい環境作りには、仕事場での理解は大事です。

2-2-2.予定外の仕事が入りにくい

予定内の仕事は自分で計画を立てる事が出来るため緊張や不安は出にくいものです。しかし、予定外の仕事が入ると、「その仕事が出来るのか?」といったプレッシャーがかかり、不安や緊張が増します。

人によっては接客や電話対応でパニック発作をおこす方もいますので、このような仕事を免除してもらう必要はあります。

2-2-3.パニック障害の方の仕事の仕方(3)仕事がパニック障害の悪化の原因になっている場合

パニック障害をかかえながら仕事をしている方は大勢いますが、仕事が原因でパニック障害が悪化している場合は一定期間仕事を休職する事が必要になります。

このような場合では、医師に診断してもらい休職の診断書を発行してもらうことです。

休職期間は、パニック障害の重症度だけでなく職場の状況にもよりますが、自分の状態では休職したほうがよいのかは、主治医と相談する必要があります。

4.まとめ

パニック障害の方の仕事はとても大変です。通勤が難しい場合もありますし、仕事自体がパニック障害の原因になっている場合もあるからです。

少なくとも、仕事場では自分がパニック障害であることをカミングアウトして理解をしてもらう必要があります。

 

急に発症するパニック発作。発作時の対処法

「先日、電車で急にめまい・立ちくらみ・息苦しくなってしまい、何がなんだかわからなくなってしまいました。死んでしまうのではないかと恐怖の→に襲われて電車を降りました」とご相談にいらっしゃったのは30代の男性です。

パニック発作には前兆がありません。誰もが急に発症してしまう可能性があります。そんなパニック発作時の対処法について今回はお話しをします。

1.パニック発作とは

突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態をパニック障害といいます。

このパニック発作は、死んでしまうのではないかと思うほど強くて、自分ではコントロールできないと感じます。そのため、また発作が起きたらどうしようかと不安になり、発作が起きやすい場所や状況を避けるようになります。とくに、電車やエレベーターの中など閉じられた空間では「逃げられない」と感じて、外出ができなくなってしまうことがあります。

このパニック発作は危険から生き延びるための反応と言われています。家事や地震など、突発的な生命の危険に直面した時、多くの人はパニック状態になります。

鼓動は早くなり、血の気も引き、正常な思考を持つことは出来ません。大声を出して逃げ出したくなります。さらにじっとしていられなくなり、やみくもに走り出すこともあります。危険から逃げ出す力を出すのがパニック発作と言えます。

危険回避の行動がパニック発作ですから、当然死ぬことはありません。また、本能的な反応ですので、病院で色々な検査をしても異常は見つかりません。しかし、危険状態でもないのに引き起こされるパニック発作を起こす方には色々な体調不良があるのが問題です。

その体調不良とは

◯ 光過敏 音過敏
◯ 頭重感、頭が締め付けられる。額が熱くなる
◯ 動悸、めまい、立ちくらみ
◯ 何故かモヤモヤする。ザワザワして落ち着かない
◯ 食欲不振、吐き気、下痢
◯ 倦怠感、すぐに疲れる、慢性疲労
◯ 寝付きが悪い、熟睡感がない

といったものがあります。これらが身体にストレスを引き起こしパニック発作の原因となっていると私は考えています。

参考文献パニック障害・不安障害|メンタルヘルス|厚生労働省

2.パニック発作時の対処方法

パニック発作は、症状を発症し始めて長くとも1時間以内に発作は治まります。時間とともに発作も軽減しますので、極論を言いますとひたすら我慢して時間の経過を待てばいいとも言えます。

しかし、パニック発作の恐怖感を味わうほどその恐怖感が頭に記憶されてしまい、再度発作をおこし安くなるのも事実です。その為、いかに発作を短くできるのかが重要になります。発作を軽減させる対処法をご紹介します。

2-1. パニック発作時の対処方法(1)人と会話をする。

パニック発作をおこしている時は脳が正常に働いていない状態となります。その為に、発作の前後の事は全く頭から抜け落ちる事になります。逆に言いますと、脳が働き始めればパニック発作は治まることになります。

その為には、人と一緒にいる時にパニック発作をおこしたならば、その人と会話をすることが重要です。あなたが恐怖を感じている事を伝え、それに対して相手は「大丈夫だからね」「そばにいるから安心して」と、とにかく冷静にアドバイスをして、その場所から離れさせてあげる事が重要です。

2-2パニック発作時の対処方法(2).ガムを噛む

パニック発作は危険から生き延びるための反応ですので、自律神経の働きは交感神経という興奮する神経が過剰に働いている状態です。ですから、交感神経と全く反対の働きをする副交感神経の働きが優位になれば発作は治まります。

その為にガムを噛むということをお勧めします。口の働きを支配しているのは副交感神経ですので、とうぜん噛めば噛むほど副交感神経は刺激されます。

2-3パニック発作時の対処方法(3).ゆっくりと深呼吸をする

パニック発作がおきてしまったら、ゆっくりと深呼吸をすることも有効な対処法になります。自律神経には交感神経と副交感神経があり、お互いがそれぞれ働きの強弱を譲り合って活動しています。活動が活発なときは交感神経が働き、発汗や血流が促され、呼吸は浅く荒くなります。

逆に呼吸が深くゆっくりになれば、副交感神経の働きが活発になるのです。パニック発作の時に過呼吸で深呼吸が難しいこともあるので、息を吸うよりも吐くことに意識を持っていくほうが有効です。

3.まとめ

パニック発作の対処法をご紹介させてもらいましたが、これらを参考の上で自分なりのパニック発作の対処法を見つける事も重要です。

パニック発作をうまく対処することは、パニック障害を克服するのにとても大切です。

絶対に諦めないで!パニック障害の原因と解決策まとめ【パニック障害が治った事例付】

Aさん(20代)は車の運転中にトンネルを通っていると、急に気分が悪くなりました。
さらに、運転中にもかかわらず、気が遠くなり、「死んでしまうのではないか」という強い恐怖感にも襲われました。

このように何の前触れもなく、突然激しい動悸や発汗・息苦しさ・恐怖感・不安感を感じてしまう症状を「パニック発作といいます。

このパニック発作は、

・トンネルの中を運転する
・人混みが多いところに行く
・人と話をする

など人によって発作を起こすタイミングや場所が異なります。しかし、この発作は長くは続きません。長くても1時間も続きませんし、死んでしまう事もありません。

このパニック発作が何度も繰り返される事で生活がままならなくなった症状のことをパニック障害といいます。

私は20年以上、パニック障害中心に色々な精神的な病に悩まれている方の相談を受けてきました。私の指導のもと、多くの方がこれらを解決することができました。今回ご紹介する記事で、パニック障害に悩まれている方が少しでも前向きに問題解決に取り組んでいただけたら幸いです。

1.パニック障害を克服した4つのケース

パニック障害は、決して他人事ではありません。
この記事を書いている私も元々、パニック障害を抱え、とても悩んでいました。しかし、今では、突然の動機などの症状もすっかり改善し、元気に日々を過ごしています。

この章では、パニック障害の代表的な例を取り上げています。
パニック障害は治らない病気ではありません。諦めないでください。

1-1.パニック障害を克服したケースその1.電車に乗れなかった私

パニック障害を克服したひとつ目のケースとして、この文章を書いている私は、大学時代にパニック障害を発症していました。
学校へ通学している途中に、急にドキドキしてきてめまいが起こり、立っていることができなくなりました。異常なほどの発汗があり、呼吸が苦しくなったので電車から降りたことを今でも鮮明に覚えています。

それからは学校に定時に行くことが困難となり、学校に徒歩で通えるところに住む友人の家に泊まらせてもらいながら通学し、なんとか卒業しました。
卒業後、自分で漢方薬服用、生活習慣を改めたことでパニック障害は改善され、今では当然ですが通常の生活を送っています。

1-2.パニック障害を克服したケースその2.渋滞に巻き込まれるとパニック発作が出てしまう

Yさん(40代男性)は、5年前に運転中渋滞に巻き込まれ、パニック発作が出ました。出社するにしても電車もパニック症で怖くて乗れません、そこで朝の出勤は、車で早朝にしているとのことでした。

仕事は会社の中で一日過ごすのでなんとかなるらしいのですが、人混みの多いデパートやコンビニは息苦しくなるため、生活に困っていらっしゃいました。

相談の時に分かったことですが、パニック障害以外にも相当な体調不良があることが分かりました。
熟睡感がない、偏頭痛、頭重、肩こり、腰痛、食欲低下など書ききれないほどです。

そこで上げられた体調不良を一つずつ、漢方薬で改善していくことで、2ヶ月後には、コンビニでの発作は嘘のように、起こらなくなりました。

そして3ヶ月後には、渋滞に巻き込まれても緊張はするもののパニック発作は起こらなくなり、半年後には「今まで悩んでいたのが、何だったのかわからない」と喜んでくれるほど、パニック障害は改善されました。その患者さんは、今でもパニック発作を起こさずに、元気に働かれています。

1-3.パニック障害を克服したケースその3.家から出ることが出来ない18才(男性)

中学3年の時から人混みが怖い。だから教室に入るとドキドキしてしまい、おかしくなりそうになるので学校に行けなくなりました。
それから3年間、ほぼ家から出ることもできません。そのせいか他人と会話もすることができない。
できるのは一日中ずーっとPCかゲームをいじることだけです。

この男性の場合は、とにかく家から出ることができませんでした。さらに家族以外と話すこともできないので電話でお母さんを通しての相談でしたから正直大変でした。この男性の場合はとにかく食欲は細く、ジュースばかり飲んでいるとのことでしたので、まずは、食生活、生活習慣から変えていただきました。

2週間もしないうちに、お母さんから、

「息子が夜にジュースを買いに出かけてしまって困っている」

という連絡がありました。

「ああ、外に出られるようになったんですね」と、褒めるとお母さんは「そういえばそうですよね。何年ぶりかにでかけています」と喜んでいました。

更に2週間後には「夜にちょっと散歩をするようになり、家族に今までに無かった会話が増えてきた」と喜んでいただきました。

2ヶ月後には昼間にも外出ができるようになり、やっと私と直接会話することができるようになりました(笑)ここからは色々と体調のことを詳しく聞くことができたので、彼の体調に合わせて漢方薬を変更しました。

そして4ヶ月後には「引きこもる前の息子になりました」と、お母さんに喜んでいただけました。

パニック障害を抱えていた彼は、今は定時制の高校に通っているそうです。

1-4.パニック障害を克服したケースその4.トンネルを通れなくなってしまったスタッフ

私の店のスタッフ40代女性のパニック障害話です。

娘さん、息子さんの習い事のために夕方と夜は車での送り迎えの毎日。はたから見ていても身体は疲れきっているように見えました。
疲れが酷いようなので無理しないようには助言していたのですがある朝、とても疲れきった顔をして「昨夜、日本坂トンネルでパニック発作が出てしまいました。頭が恐怖に包まれてどうやって運転をしていたのかもわかりません。今も震えが出るほど怖いです」と話し始めました。

疲れと寝不足があったのですが、娘さんの迎えで夜に出かけた結果、パニック発作がおこったようです。

体調を聞くと、頭痛、頭重、口の渇き、疲労感、不安感、のぼせといったパニック症状が出ていました。
今の症状に見合った漢方薬を出して、「とにかくしばらくは子供さんたちの送り迎えは禁止」と指示しました。
子どもさんたちには可哀想だけど、習い事などは自分が行ける範囲だけにしてもらいました。

さらに食欲も落ちていましたので栄養剤、サプリを服用。
1週間後にはだいぶ恐怖感が治まってきたのですが「2ヶ月後、北海道へ子供の試合に行くのですが、飛行機に乗ることを考えるとやはり恐怖が襲ってきます」とのことでした。

「パニック発作の恐怖が記憶に残っているけど、緊張がほぐれてくれば段々とそれは減ってくるから大丈夫」と、助言し漢方薬、栄養剤を続けました。

発作から3週間後にはほとんど恐怖感は消えてきて、「もし平気そうだったらトンネルを通ってみれば?」といったところ、「大丈夫でしょうか?」と不安ながら返事をしていました。

パニック発作を起こしてから1ヶ月くらいに「トンネルを通ってみました。緊張は相当しましたが、発作は起こりませんでした」とそこまで改善できたので、疲れていない時だけは送り迎えをすることを助言しました。

そして北海道へ出かける1週間前に聞いたところ「トンネルに入る前にはちょっと緊張しますが、実際にトンネルに入ってみると平気だな~と思えます」と、ギリギリですがパニック障害の改善がギリギリ間に合った次第です。

今ではパニック障害が治り、元気にお子さんたちの送り迎えをして、店で働いてくれています。

2.あなたの症状はパニック障害?パニック障害チェック

「自分の症状は本当にパニック障害なのだろうか?しかし、もしそうだったら…」。

不安になる気持ちもあることでしょう。しかし、1章で紹介したように、パニック障害は治る病気です。

まずは、自分がパニック障害なのかどうかを確認してみましょう。その方法は、パニック障害判断チェック表を使うことです。あなたは何個当てはまる?自分で出来るパニック障害診断チェックをもとに、パニック障害かどうかの判断材料にお使いください。

3.パニック障害の原因

私は、パニック障害の原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」だと考えています。なぜパニック障害の原因がこの2つになるのかを詳しくお話します。

詳しい話は、「脳の栄養不足」と「体調不良」から考えるパニック障害の原因でお読みください。

3-1.パニック障害の原因その1.脳の栄養不足

私達の身体は、私達の食べたものから作られます。これは誰もが知っている事実ですが、脳の働きも同様です。しかし、多くの人は単に「食べれば栄養はとれている」を思い込んでいらっしゃるようです。

糖質、炭水化物は脳のエネルギーとしてとても重要です、しかし、それ以外のアミノ酸、脂質、ビタミン、ミネラルといった栄養素が十分あるからこそ、脳が、興奮とリラックスを状況によりバランスよくコントロールし、本来の力を発揮します。

脳が栄養不足になると、正常な働きが出来なくなります。
脳が正常に働かなくなることにより、パニック発作が起こると考えます。

3-2.パニック障害の原因その2.体調不良

栄養不足により、アドレナリン、ノルアドレナリンが分泌され、その結果自律神経の働きが乱れてきます。
この乱れによりパニック発作など身体に様々な症状が起こります。

それらの症状は、病院の検査でも原因は特定されないものばかりです。パニック障害の患者さんによくある症状として

◯ 光過敏 音過敏
◯ 頭重感、頭が締め付けられる。額が熱くなる
◯ 動悸、めまい、立ちくらみ
◯ 何故かモヤモヤする。ザワザワして落ち着かない
◯ 食欲不振、吐き気、下痢
◯ 倦怠感、すぐに疲れる、慢性疲労
◯ 寝付きが悪い、熟睡感がない

このような症状が人によっては数個、ひどい人だとすべての症状があてはまります。
体調不良が起こると、そのストレスに対抗するため(体調不良を脳がストレスと感じる)、さらにアドレナリンやノルアドレナリンが作られます。体調が悪い時に苛々するのは、このアドレナリンとノルアドレナリンの働きによるものです。

アドレナリンやノルアドレナリンが脳内に多いと、脳の興奮は高まります。たった1つの体調不良でもひどくストレスを感じます。
それが多くの体調不良となれば、その分だけストレスを感じることになります。その結果アドレナリンやノルアドレナリンが作られることになります。その結果、脳の興奮がひどくなり、結果としてパニック発作の原因となります。

4.パニック障害の改善方法

パニック障害の原因は何度も言いますが「脳の栄養不足」と「体調不良」です。その中で体調不良の原因となってしまう自律神経の働きを改善することも必要となります。ただ一つを改善してもパニック障害は改善できません。まずは十分な栄養をとる、体調不良を直す事をやっていきましょう。

4-1.パニック障害の改善方法その1.栄養をとる

パニック障害の方たちに共通しているのが、「胃腸の働きが悪くなっているため、食欲が低下をしている」ということです。

また、朝はパン、昼はおにぎりや麺といった炭水化物などの軽い食事で済ませている方も多く見られます。また中には朝食抜きなどといった方もいます。これでは栄養が足りているはずもありません。

30代の男性の患者さんでパニック障害を改善中、夕方になると不安感が増しパニック発作が出そうになると言っていた方がいました。相談の始めの頃は朝、昼、夕とちゃんとした食事をしていたのですが、だいぶ良くなってきたことで安心したのか、仕事が忙しいという理由で昼はパンや麺といった簡単な食事になっていました。

食事を私が指導したものに変えたところ1週間もしないうちに改善されて、「やはり食事は大事なんですね」とやっと食事の重要性を理解してくれました。
私が指導している食事といえばそんなに難しいものではありません。

脳の働きに必要なのがアミノ酸、ビタミン、ミネラルです。
これらが一番簡単にとれるのが和食です。和食は色々な食材を一緒に調理するものが多いというのが理由です。旅館の朝食に多い、ご飯に味噌汁、海苔に卵、魚などを食べるのが理想的です。食べる順番は、ご飯と味噌汁とおかずを順序よく食べる三角食べにしましょう。

また、胃腸が弱っていてあまりにも食欲がない人には無理にバランスを考えて食べるのではなく、「豚汁を少量でいいので初めのうちは食べてください」と、お願いしています。汁物で色々な食材が含まれているので栄養をとるのに最適だと思っています。

私はお客様にこの食事を続けていただいた上で、さらにサプリメントで栄養を補っていただいています。コップに水を入れても、それが溢れだすまで水はこぼれません。長年にわたる栄養不足の影響は、ある瞬間にパニック障害としてあらわれます。私は、そういったことの積み重ねが体に大きなダメージを与えていると考えています。

4-2.パニック障害の改善方法その2.漢方薬を服用する

パニック障害の患者さんたちは多くの体調不良をかかえています。この体調不良は病院での検査をしても何が問題なのかがわからないものがほとんどです。

このような体調不良を漢方では不定愁訴といいます。この不定愁訴を改善するには漢方薬が一番適しています。

漢方薬は、症状よりも体質に合わせて服用することの方が重要と言われています。例えば胃腸虚弱に効果のある漢方薬といっても様々な種類の漢方薬が存在します。同じ胃腸虚弱でも、むくみの症状がある人と、ない人だけでも漢方薬は変わってきてしまいます。

漢方薬も薬ですので、効能効果が西洋薬と同じようにうたわれていますが、効能効果で服用することにより悪化することもあるのが漢方薬です。

私が漢方薬を選ぶためにしていることは、

◯望診 患者の顔色、肌の状態、動作、舌の状態を診る
◯聞診 しゃべり方、口臭、体臭
◯問診 患者さんの話、訴えを聞く
◯切診 脈、腹部の状態、その他身体の状態を触診(薬剤師は患者さんの身体をさわれないのでご本人にやってもらいます)

の4つです。

上記4つから得られた情報から、その患者さんに最も適した漢方薬を処方しています。

「私のこの症状には何という漢方薬が効きますか?」と、悪気なく聞いてくる人もいますが、漢方薬は5分や10分で処方を決めることができるほど単純ではありません。少なくとも上記の事を踏まえた上で選んでくれる医師、薬剤師等に相談されるのをオススメします。

4-3.パニック障害の改善方法その3.適度な運動をする

パニック発作時の脳の働きは自律神経の働きに密接に関係しています。
パニック障害という病名がなかった時には、自律神経失調症と診断されたこともあったようです。

自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあります。この神経はそれぞれ活動する作用にとリラックス作用があります。パニック障害の人は交感神経の働きが強く、逆に副交感神経の働きが低下している傾向があります。だからこそ副交感神経の働きを活発にさせてあげる必要があります。

自律神経の働きを改善するには、楽しく歩く運動が最適です。リラックスする運動とは楽しく感じる事が大事です。健康になりたいからといって「やっと30分歩いた…」といった苦痛を感じる運動は、かえって脳を興奮させることにつながります。

おすすめの運動

☆家族や友人たちと話をしながらの散歩
散歩なら一人でもいいのでは?と思われるでしょうが、一人で30分歩いていても時間の経過は長く感じます。しかし、家族や友人たちと話をしながらだと30分はあっという間に過ぎていきます。時間が短く感じている時は、本人は楽しく感じているという事です。

☆旅行
家族で人混みの少ない場所への旅行も相当有効です。

経験がある方も多いと思いますが、旅行に行ったら一日があっという間に過ぎていく。そして夜は疲れて寝るけど朝はスッキリ起きられる。これが自律神経の働きが活発になった状態です。

5.パニック障害の方に対しての接し方

パニック障害の患者さんに対しての接し方には2種類あります。

です。詳しい記事は接する際にこれだけは注意したい!パニック障害の方との接し方です。

5-1.普段の接し方

これはとても簡単な事です。とにかく普通に接してあげることです。

パニック発作をおこしていない時に、「パニック発作は大丈夫?」といった気の使い方をすると逆に悪化することもあります。というのもパニック発作の恐怖感はなかなか消えません。気を使うことで発作の恐怖が記憶からよみがえり、気を使うたびに本人の不安感は増していきます。

また、気を使うことで「みんなに迷惑をかけてしまっている」「迷惑をかけて申し訳ない」と感じてしまい不安を生み出していきます。

楽しく会話をしたりしてリラックスさせてあげることが一番です。

5-2.パニック発作を起こした時の接し方

パニック発作を起こしている場合は、家族でも友人でも必ず守ってほしい事があります。それは、冷静に落ち着いて対応することです。

パニック発作を起こして不安で頭はまともに働きません。そんな中で周囲も慌ててしまえば、発作を起こしている方の不安もますます高まっていきます。

「大丈夫だからね」
「そばにいるから安心して」

とにかく冷静にアドバイスをして、その場所から離れさせてあげる事が重要です。本人が飲んでいる薬があるようでしたら確認の上、飲ませてあげることも必要です。

本人は、パニック障害に対して死んでしまうのではないかという恐怖感を持っていますが、死んでしまったり、後遺症が残ることはありませんので本人が慌てていても落ち着いて対処してください。

6.これはどうなの?パニック障害Q&A

ここではパニック障害の患者さんからよくある質問に関して紹介していきたいと思います。

Q1.パニック障害は治るのでしょうか?

A.この質問はとても多く、パニック障害で悩んでいる方すべて方が知りたい事ではないのでしょうか。結論を述べるならば、パニック障害は治ります。これは事実です。しかし、再発することもあるので正しい知識は必要です。

Q2.パニック障害は遺伝するのでしょうか?

A.パニック障害は遺伝しません。

ただ一般的に、パニック障害の遺伝率は通常に発症する確率の8倍とも言われています。それは紛れも無い事実です。

この数字だけを見ると、パニック障害という症状自体が遺伝してしまうと思われがちですが、それは違います。

症状が遺伝するのではなく、パニック障害を持っている親御さんの胃腸が弱いなどといった、体調不良を起こしやすい体質の欠陥(体調不良)が遺伝する結果、パニック障害をしやすくなっていると考えます。

パニック障害が遺伝するのではなく、パニック障害になりやすい体調が遺伝しているのです。

 詳しくは、パニック障害が遺伝しやすいと考えられる3つの外的要因をご覧ください

Q3.パニック障害でも妊娠できるのでしょうか?

A.パニック障害の患者さんでも妊娠はできますし、出産ももちろんできます。

パニック障害と妊娠の関係で一番問題となるのが薬の服用についてです。「薬によって退治に悪影響があるのではないか?」という不安が問題だと考えます。

もちろん、妊娠前でしたらパニック障害を改善してからのほうがより良いということは言うまでもありません。薬を服用しての妊娠の場合は医師と相談の上で妊娠することが大事です。詳しくは、諦めないで!パニック障害でも出来る妊娠・出産についてをご覧ください。

Q4.病院の薬と漢方薬の違いは何でしょうか?

A.病院の薬と漢方薬の薬の違いは、対症療法と根本治療の違いといえます。 病院の薬と漢方薬の違いは、「傾きかけている不安定な家」に、例えることができます。

家をとにかく崩さないように、つっかえ棒や周りを補強して維持しようとするのが病院の薬。

傾きを根本的にどうしたら良いかの原因を考え、土台を修理するのが、漢方薬だとお考えいただければいいでしょう。

パニック障害における病院の薬と漢方薬の違いのさらに詳しいことは、何が違うの?パニック障害における病院の薬と漢方薬の違いをご覧ください。

まとめ

パニック障害は脳の働きが悪化することで起こる症状であり、その人の精神的なもので発症するものではありません。パニック障害で悩んでいる人だけでなく、それをサポートする人すべてが認識するべき問題です。

パニック障害を克服するために必要なことは、「脳の栄養不足」と「体調不良」を改善することだと考えています。実際に私がやっていることは、脳の栄養を余分にとる事と体調不良を漢方薬で改善することです。

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

 

何が違うの?パニック障害における病院の薬と漢方薬の違い

「病院の薬よりも、漢方薬のほうが身体への副作用が少ないと聞いたので漢方薬で治したいです」と、相談されたのは30代の女性でした。

1年ほど前からパニック障害で悩まれていたようですが、病院の薬には抵抗があり、薬を飲まずに過ごしてきたそうです。

そのためか、人混みの多い場所では必ずパニック発作が発症してしまうほど悪化していました。
普段から緊張感も高く、身体のあちこちが硬直している感じがあるとのことで、この方の体調不良の改善をしたところ、半年後にはこの女性はパニック発作を起こすことはなくなりました。

この事からも、漢方薬を服用することでパニック障害の方の体質改善が出来ると考えています。今回は漢方薬と精神科で出される薬との違いなどについてお話をしたいと思います。

1.病院の薬と漢方薬の違いについて

医師が処方する薬は対処療法といって、その症状を抑えることを目的にしています。一方、漢方薬は病気になりやすい体質を病気になりにくい体質に改善することを重視している根本治療といえます。

病院の薬と漢方薬の違いは、「傾きかけている不安定な家」に、例えることができます。

家をとにかく崩さないように、つっかえ棒や周りを補強して維持しようとするのが病院の薬。

傾きを根本的にどうしたら良いかの原因を考え、土台を修理するのが、漢方薬だとお考えいただければいいでしょう。

2.漢方薬を服用する目的

漢方薬は、体質改善に効果があります。

ここでの体質改善とは、人の持つホメオスタシス(別名、恒常性と呼ばれます。環境の変化や体調の変化が起こった際、身体の免疫系、神経系、内分泌系など身体の調節機能を使って、変化が起こった身体を正常に保ち、一定に調整する機能のことを)のバランスを改善することを指します。

このホメオスタシスがうまく働いていない状態がパニック障害の原因である、

不定愁訴
栄養障害

につながっていると私は考えています。

2-1.不定愁訴を改善する

パニック障害で悩んでいる方の多くは、

◯光過敏、音過敏
◯頭重感、頭が締め付けられる。額が熱くなる
◯動悸、めまい、立ちくらみ
◯何故かモヤモヤする。ザワザワして落ち着かない
◯食欲不振、吐き気、下痢
◯倦怠感、すぐに疲れる、慢性疲労
◯寝付きが悪い、熟睡感がない

このような様々な症状を全てストレスと感じ、結果としてパニック発作を起こすことに繋がると考えています。

驚くべきことに、このような症状は、病院で検査をしても異常がない、と判断されるケースがほとんどです。このように病院で検査をしても異常が見られない症状を不定愁訴と呼びます。

不定愁訴を改善することが重要となりますが、病院では治すことは難しいのが現状です。根本的な原因がわからないので、痛みなら痛み止めといった対症療法しか方法はありません。

この不定愁訴を改善することが、漢方薬が一番得意としているところです。ただし、漢方薬の製品に書かれた効能効果通りの処方では、ほとんど効果がないという事実だけは強調しておきます。

私はパニック障害によく使われる、不安をとる漢方薬だけでは使いません。口が乾いている方の場合は利水剤と呼ばれる漢方薬を使います。倦怠感、すぐに疲れる、慢性疲労にはそれにあった漢方薬を服用していただいています。

その人に合った漢方薬を服用することが大事です。パニック障害だけでなく、それ以外の体調不良もみて漢方薬を処方してくれる病院や薬剤師を探すことが大事です。

2-2.栄養障害の改善

パニック障害において、もう一つの原因は脳の栄養不足です。

脳が正常に働くためには、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、脂質などが必要です。これらの栄養が十分にとれているならばよいのですが、栄養が不足するとストレス状態となり、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されるようになります。

栄養不足が続く事で、これらの脳内興奮物質が大量に分泌され、それによって脳の興奮が高まりパニック発作と発症します。

脳の栄養不足が起こる原因は2つあります。

まず1つ目は、食事が偏っていること。
例えば、仕事が忙しいために食事が不規則であること、また、好き嫌いが多く、あきらかに栄養が不足している場合に該当します。この場合は、食生活を改善し、不足している栄養素を薬やサプリで補給することが重要です。

もう1つは、胃腸の働きの問題があります。
胃腸の働きが先天的に弱く、栄養が十分に吸収出来ない場合です。例えば、夫婦でも同じものを食べているのに、旦那さんは元気なのに、奥さんは体調不良という話は多く聞きます。このように個人差があるのは胃腸の働きに差があるためです。

この場合は、胃腸の働きを改善することが重要になります。
その際に病院の一般的な薬ではなく、漢方薬をオススメします。漢方薬がこのような体質改善には一番得意な分野がと言えるからです。

3.漢方薬の選び方

漢方薬は症状よりも体質に合わせて選ぶことの方が重要と言われています。
例えば胃腸虚弱に効果のある漢方薬といっても様々な種類の漢方薬が存在します。同じ胃腸虚弱でも、むくみの症状がある人と、ない人だけでも漢方薬は変わってきてしまいます。

漢方薬も薬ですので、効能効果が西洋薬と同じようにうたわれていますが、効能効果で服用することにより悪化することもあるのが漢方薬の特徴です。

私が漢方薬を選ぶためにしていることは、

◯望診 患者の顔色、肌の状態、動作、舌の状態を診る
◯聞診 しゃべり方、口臭、体臭
◯問診 患者さんの話、訴えを聞く
◯切診 脈、腹部の状態、その他身体の状態を触診(薬剤師は患者さんの身体をさわれないのでご本人にやってもらいます)

の4つです。

上記4つから得られた情報から、その患者さんに最も適した漢方薬を処方しています。

「私のこの症状には何という漢方薬が効きますか?」と、悪気なく聞いてくる人もいますが、漢方薬は5分や10分で処方を決めることができるほど単純ではありません。

少なくとも上記の事を踏まえた上で選んでくれる医師、薬剤師等に相談されるのをオススメします。

4.まとめ

漢方薬は、パニック障害に長い間苦しんでいる人ほど試す価値があると考えています。
パニック障害による恐怖、不安を長い間感じていること事で、他の不定愁訴も多く生み出すからです。
この不定愁訴が脳のバランスを崩し、さらにパニック障害を悪化させてしまいます。

不定愁訴、胃腸虚弱を改善することは漢方薬の得意な分野です。遠回りに感じるかもしれませんが、今まで色々な方法で結果が出なかったのならば、一度お考えください。

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

あなたは何個当てはまる?自分で出来るパニック障害診断チェック

「電車に乗っていたら急にドキドキしてきて、怖くなってしまいました。それからは電車に乗る前から緊張してしまい乗ることが出来ません。」

そう言って、お母さんとご来店されたのは10代の女性でした。
このような女性のようにパニック障害を抱える多くの方は、自分に今何がおこっているのか、自分がパニック障害にかかっているのか、という判別がつきません。

そんな時に、自分がパニック障害なのかどうかを確認できる方法が、パニック障害判断チェック表を使うことです。
本記事でご紹介させて頂く、診断チェックをもとに、パニック障害かどうかの判断材料にお使いください。

1.自分で出来る!パニック障害診断チェック 

以下に『パニック発作』の症状が記載されています。

各項目に該当するものがいくつあるか、数えてください。(複数選択可)

1.動悸・心悸亢進(心臓がドキドキする)または心拍数の増加
2.発汗(汗をかく)          
3.身震い・震え   
4.息切れ感または息苦しさ
5.窒息してしまうような感じ          
6.胸痛または胸部の不快感
7.吐き気または腹部の不快感          
8.めまい感・ふらつく感じ・気が遠くなる感じ          
9.現実ではない感じ、自分自身から自分が離れていく感じ       
10.自分をコントロールを失う恐怖・気が狂うことに対する恐怖            
11.死ぬことに対する恐怖 
12.感覚が麻痺したり、うずくような感じ     
13.冷感または熱感がありましたか?           

4つ以上該当されている方はパニック障害の可能性が高く、以下の質問に該当していれば間違いなくパニック障害だと思われます。

1.同時に4つ以上の症状が起きた  
2.発作が始まってから10分以内でピークに達した    
3.発作は5~20分くらいでおさまった(長くても1時間程度)            
4.発作は、何回も繰り返した         
5.病院で検査を受けても、身体の異常はみつからなかった

【DSM-Ⅳ-TR 診断基準】

2.パニック障害になりやすい原因と対策

パニック障害は「気持ちが弱いんだ」「気の持ち方の問題」といった気持ちの問題だと思っている方は、いまだにいらっしゃいます。
パニック障害は気持ちの問題ではありません。
脳の興奮が高まりすぎて、脳が暴走してしまっている状態だと私は考えています。詳しくは「脳の栄養不足」と「体調不良」から考えるパニック障害の原因をご覧ください。

このようなパニック障害の原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」だと考えています。そしてこの2つの原因を起こしてしまうきっかけになるのが、

◯体質
◯生活習慣

が主な原因だと思っています。

この2つを改善しないことには、根本的な原因である「脳の栄養不足」と「体調不良」は改善できません。まずは、この2つの改善から始めていきましょう。

2-1.パニック障害の根本的な原因その1.体質

体質で一番の問題となるのが胃腸の弱さです。
分かりやすい例をお伝えすると、アニメのちびまる子ちゃんでいうと、山根くんがいい例ですね。 山根くんは、ちょっとしたストレスで胃腸の調子が悪くなり、身体を壊してしまいます。

このように、胃腸の調子が悪い人は、普通の人と同じ量の食事をとっても栄養が身体に吸収しにくくなります。結果として、普通の人と比べて栄養不足になってしまいます。
また栄養が不足することで身体の疲れはなかなかとれません。身体が疲れると精神的にイライラするのは当然の事です。このように脳が興奮してしまうことになります。

この体質を改善することは、とても難しいのが現実です。病院や薬局で胃腸の薬を服用していても、改善したという話はあまりありません。 そのためにオススメするのが漢方薬です。 漢方薬は体質改善には一番適しています。もちろん、きちんとあなたの症状を聞いた上で処方してくれる医師や薬剤師に相談してください。

2-2.パニック障害の根本的な原因その2.生活習慣

体質で胃腸が弱い人が食事も適当で、好き嫌いが多いとしたらどうでしょうか? 必然的に栄養は不足します。ここにパニック障害の原因である脳の栄養不足が出てきます。そして、栄養が不足している身体は自律神経の働きが悪化することで体調不良も起こることになります。

2つの原因のもとである生活習慣を改善することはとても大事です。ここでは生活習慣で特に重要な2つのことについてお話します。

食生活

生活習慣において食生活はとても重要です。しかし、最近では仕事が忙しいというような理由により、適当に食事を取る人が多いです。 特に、炭水化物中心の食事、間食で甘いお菓子やジュースが大好き。ジャンクフードも好き。こんな食事では栄養はとれません。

やはり和食中心の食事がオススメです。この和食をオススメする理由は、洋食よりも栄養バランスが優れているからです。
ただし、パニック発作が出ている方の場合は、食事だけでの栄養では足りません。幅広くサプリで栄養をとる必要があります。なお、サプリメントは、こういった考え方を理解している医師や薬剤師などの専門家に相談して購入されることをオススメします。

睡眠不足

寝る行為は、身体の免疫力や自己治癒力を高めます。
しかし、仕事などで寝不足が続いている方も多いようです。睡眠がとれないことで疲れがとれなくなり、それによって自律神経の働きが悪化していきます。
疲れがとれないことで精神的にイライラするのも当然の事です。
しかし、「寝ても疲れがとれない」といった方がいらっしゃいます。これは、睡眠時に出る成長ホルモンが不足してる可能性が高いと考えられます。成長ホルモンも食事が十分にとれていないとできません。やはり、食生活の改善が必要です。

3.まとめ

パニック障害とはある意味パニック発作が出てしまっている症状だと私は考えています。病名はパニック障害ですが、単なるパニック発作が出てしまう体調ということです。

パニック発作が出やすいほど興奮している脳ということ。そのため、パニック障害は誰が発症してもおかしくない病気です。病気になってしまったのなら、その原因を改善すれば病気は治まるのが当然です。 そのパニック障害の原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」です。

これをお読みになっている方は「食事かそういえば適当だな…。」「そういえば頭が痛い、腰も痛い、身体もだるい…」と思い当たる事も多いかと思います。 この2つを改善することでパニック障害は改善されていきます。パニック障害を改善していきましょう

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

 

諦めないで!パニック障害でも出来る妊娠・出産について

「子どもが欲しいのですが、パニック障害で薬を飲んでいるので赤ちゃんに影響があるかと思うと作ることが出来ません」
「漢方薬だったらお腹の赤ちゃんに影響はありませんよね?」

と相談される方は多くいらっしゃいます。

日々寄せられてくるたくさんの相談からも、薬が胎児に対して副作用があるのかを気にしている方がいかに多いかを実感できます。

私の店に訪れた35才の女性の方は、パニック障害を発症してご来店になりました。その時、すでに妊娠8週目でした。病院の薬だと副作用が怖いということでのご来店です。

別の29才の女性は、妊娠したいけれど薬を飲まなくてもいい身体になりたいという希望でのご来店でした。この方は3ヶ月ほどで薬を服用しなくてもよい体調になり、偶然にもその翌月に妊娠されました。

結果、二人共、無事に元気な赤ちゃんを授かることができました。このように、パニック障害でも妊娠・出産はできます

結論として、パニック障害を改善してから妊娠することが好ましいのは当然ですが、実際にパニック障害を発症していても子どもを授かる方はいらっしゃいます。

今回は、悩めるパニック障害だから妊娠が出来ない・出産が出来ないと感じているあなたに、是非読んでいただきたい記事です。
妊娠・出産を諦めないでください。

1.なぜパニック障害が妊娠に悪影響があると言われているのか

多くの方は、子どもが欲しいけれど、どうしても薬の副作用が赤ちゃんに影響するのではないかと心配しています。

正確な情報として、パニック障害において妊娠のリスクは2つあります。それは、

パニック障害の薬
パニック障害を起こすことで身体にかかるストレス

の2つです。

1つずつリスクについて見ていきましょう。

1-1.パニック障害の薬

漢方の相談を長年やっていますと「パニック発作が出ないように薬を服用しています。妊娠したいので薬を止めたいです。漢方薬で治せますか?」という患者さんとは多く会っています。

しかし、漢方薬もやはり薬なので、妊娠中になにかしらの影響があってもおかしくありません。
また、言うまでもなく病院の薬も市販薬の薬も同様のことが言えます。

何らかの異常があった時「薬のせいではないのか」という自己嫌悪におちいる事もありえます。やはり病院の指示にしたがって薬を服用することをオススメします。

薬を服用するということは、「赤ちゃんに何かしらの影響があるかもしれない」ということを必ず覚えておきましょう。

1-2.パニック障害を起こすことで身体にかかるストレス

パニック障害が発症している方は、常にストレスを感じています。

それは不安や恐怖などの精神的なストレス、そしてパニック障害の方のほとんどの人が持っている不定愁訴(病院で検査をしても異常がない体調不良)でも相当なストレスを感じています。

「ストレスが胎児に与える影響」について、日本では研究がされていません。が、海外では研究が進んでいます。
それは、ストレスが強いと自然流産のリスクは増え、地震や内戦下では早産、低出生体重児が増えるとの事例があります。さらに、妊娠中のストレスの影響は、赤ちゃんが成長した後の精神的疾患にまで関与していると報告されています。

参考文献:
胎児 http://yatagai.jp/student/h21/h21sou3g/research/171226_181216.pdf

2.妊娠に関するパニック障害の対処法

どのような悪影響があるかについて、理解して頂いた上で

1.妊娠前
2.妊娠中
3.出産後

それぞれどのような対処方法をとれば良いかについて、時系列にてご説明します。

2-1.妊娠前の対処法

パニック障害を発症している時の妊娠のリスクが高いことは、先ほどお話ししたことでおわかりいただけたと思います。

できるだけパニック障害を改善しておく必要がありますが、改善できない場合は、医師と相談の上で妊娠することが望ましいと考えます。
というのも、パニック障害の薬で妊娠中に禁忌(してはいけないこと)のものがあるからです。
妊娠を知らずにその薬を服用していたという事もありえるからこそ、医師との相談は必要なのです。できるだけ計画的な妊娠を心がける事が必要です。

2-2.妊娠中の対処法

妊娠中は、ホルモンバランスが変わるため、精神的に不安定になりやすくなります。
特に妊娠初期は顕著であり、この時期はつわりが起こることもあり、パニック発作も起こりやすい時期になります。

妊娠中のパニック発作は相当なストレスになりますので赤ちゃんにも影響が大きくなります。そのため、発作を起こさない工夫が必要となります。

1人では心細く不安になりやすい方などは、実家に里帰りする事は良いことだと思います。
また、発作を起こしやすい場所にはなるべく行かないなどといった努力は必要です。
特に閉鎖空間や人混みが多い場所などは発作を起こしやすい傾向にあります。
どうしても行かなくてはならない時は、なるべく一緒にいて安心できる相手と行くことをおすすめします。

また相談の患者さんにも多いのですが、「妊娠中だからすぐにでも治さないといけない」と焦っている人も見受けられます。
確かに治すことは良いことですが、焦ることで逆にストレスを感じるようになり悪化することもあります。無理をせずにゆっくりすることが大事です。

2-3.出産後の対処法

妊娠初期と同様、出産直後は精神状態が悪化することが多いようです。これは、出産後の育児による食欲不振や不眠などが関係していると思います。そのような時はパニック発作が出やすい状態なので、できるだけ静養することが大事です。やはり出産前後には里帰りする事が一番よいと思います。

母乳で育てている場合も薬の成分が母乳に移行することがわかっていますので、やはり医師の指示のもと薬の服用が必要です。
特にパニック障害の方は不安感が高いので、自分の事だけでなく子育てにおいても相談が出来る場所を探しておくことも重要です。

3.まとめ

パニック障害の方でも妊娠・出産は出来ます。諦めることはありません。

一番の方法は妊娠前にパニック障害を改善してしまう事です。しかし、それが難しいならば医師と相談の上で妊娠することが大事です。妊娠中だけでなく出産してからもパニック障害の薬は子どもに影響が与えうります。

必ず医師に相談をしてください。

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

パニック障害が遺伝しやすいと考えられる3つの外的要因

パニック障害 遺伝

「私がパニックで悩んでいたように、子供もパニック障害になるんでしょうか?」
そういったご相談を受ける事は多々あります。

パニック障害の遺伝に関しては世界で相当前から研究されています。そしてその結果、親子といった近い血族だと8倍から10倍もの高い確率でパニック障害になると発表されています。

※(Croweらは1983年にパニック障害患者の第一度親族における発症率が24.7%であるのに比べ、一般対照群では2.2%で、患者家族では発症のリスクが有意に高いことを指摘した。また、米国やベルギー、オーストラリア等で行われた大規模調査において、患者群の第一度親族では正常対照群と比較し8倍の危険率との報告がなされている)

このような調査結果がある一方で、見逃してはいけない事実もあります。それは「パニック障害の親を持つ子供が必ずしもパニック障害になるわけではない」ということです。

それは、必ずしもパニック障害が遺伝によるものではないということです。パニック障害の発症には体質よりも、その方や家庭環境や生活習慣によるところが多いということです。

これ以降のお話は私が実務で気がついたことです。それを踏まえてお読みください。

1.子供に遺伝すると考えられる体質的な2つの特徴

子供にパニック障害の症状がでやすくなる遺伝的な特徴は、以下のふたつが考えられます。

胃腸が弱く、消化吸収力が弱い - 栄養を吸収しにくい
なんらかの体質の欠陥(体調不良)が遺伝し、脳が興奮しやすくなる

1-1.体質的な遺伝的特徴その1.胃腸が弱く、消化吸収力が弱い

私達の身体は食べたものから作られています。いくらバランスが良い食事でも、胃腸の働きが弱い事で栄養不足になり、体調不良を起こす人はいます。

栄養が不足していると、身体が疲れをとることができなくなります。それによって自律神経の働きは悪化していきます。その結果、慢性疲労、頭痛、下痢、便秘…。

このような自律神経の働きの低下によって体調不良がおこり、常につらい=興奮、がパニック障害の原因と考えられます。実際にパニック障害で悩まれている患者さんの多くは、胃腸の働きは自分自身でも弱いと自覚しています。食欲がない。食べても胃腸がもたれる。といった胃腸の働きを改善することも重要なことだと私は確信しています。

1-2.体質的な遺伝的特徴その2.なんらかの体質の欠陥(体調不良)が遺伝し、脳が興奮しやすくなる。

パニック障害でご来店されたAさんは60代の女性で、偏頭痛持ちでした。そしてその息子さんも偏頭痛持ちで、パニック障害ではありませんが普段から不安感が強い事で悩まれていました。

また、Bさん(40代の女性)もパニック障害でご来店されましたが、PMS(生理前症候群)がひどい状態でした。高校生の娘さんもPMSが出ていてBさんは娘さんもパニック障害になったらどうしようと心配していました。

体調不良が遺伝的に起こりやすい人は、体調不良が起こることで、ストレスを感じるようになります。それによって自律神経の働きが悪化していきます。自律神経が悪化すればさらに体調不良は酷くなりますし、他の体調不良も出てきます。これが繰り返される事によって体調不良が起こるという負の連鎖になってしまうことが多く見られます。

その結果、ストレスによって脳が興奮するようになります。しかし、体調不良になりやすい体質というだけではパニック障害にはなりません。この次に、ご紹介する家庭環境が一番の原因です。

2.パニック障害の発症を促す3つの外的要因

また、胃腸が弱いのに食事は適当、さらに好き嫌いは多い。
さらに、脳が興奮しやすい体質なのに、脳が栄養失調になりやすい食事内容。それだけでなく自律神経の働きを悪くしてしまう生活習慣…。
意識していないことが体調不良の原因になっている事が多いです。

2-1.パニック障害を促す外的要因その1.食生活で悪化

家庭環境において食生活はとても重要だと私は考えています。例えば、お母さんがパニック障害で悩んでいる。そして食事内容はお母さんとお子さんは全く同じだということがほとんどです。

お母さんがジャンクフーズ好き、そしてパンなどの炭水化物が中心の生活。また、間食が大好きで家族でいつも甘いお菓子やジュースを飲む。このような家庭では、家族みんなが脳の栄養不足になり、体調不良になります。

さらに胃腸が弱い人は、脳の栄養不足が顕著になります。そのため、自律神経の働きが悪化して、アドレナリンやノルアドレナリンといった脳を興奮させる脳内物質が大量に作られパニック発作は起こりやすくなります。また、脳が興奮しやすい体質の場合も同様です。

2-2.パニック障害を促す外的要因その2.運動不足で悪化

親御さんがパニック障害で悩まれている場合、外に出かけるのが困難となっていきます。するとお子さんも外に出る機会は少なくなっていきます。

外に出て身体を動かす。この行為は自律神経の働きと密接な関係があります。外に出て身体を動かしている人のほうが自律神経の働きは活発になり、健康になるのですから、家庭的に外に出ない生活をしていれば自律神経の働きは悪化します。自律神経の悪化により体調不良が起こり、脳が興奮し、その結果、パニック発作が発症することもあります。

2-3.パニック障害を促す外的要因その3.睡眠が十分にとれない

寝ることで人の身体は免疫力や自己治癒力を高めます。これは誰もが知っていることだと思います。しかし、親が夜更かしをしていると、ついつい寝る時間が遅くなってしまう子供が多いようです。

睡眠がきちんと十分にとれない事で、疲れが取れなくなっていきます。それによって自律神経の働きも低下していきますし、疲れがとれないことで精神的にもイライラしやすくなるのは当然の事です。

3.まとめ

パニック障害は遺伝で発症するものではありません。パニック障害になりやすい体質(胃腸が弱い、興奮しやすい)がパニック障害を発症すると私は考えます。

なりやすい体質は確かにあると思いますが、それを防ぐこともできると私は考えています。

もし今現在、お子さんが色々な体調不良を訴えているならば、しかるべき対処はしてあげべきでしょう。

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。