不安障害

強迫性障害の治療方法と薬の効能効果

「身体のどこかがちょっと痛くなると重病ではないかと怖くなり、病院にかかっています。病院での検査では異常が無いと言われても安心できなくて、他の病院にかかりますがやはり異常は出ません。しかし、痛みが治まるまで安心できなくて、何件もの病院で検査を繰り返してしまいます」と、相談にいらしたのは30代の男性です。

つまらないこと、大丈夫だと自分でわかっていてもそのことが頭から離れない。わかっていても何度も同じ確認を繰り返してしまうことで、日用生活に影響が出てしまう症状のことを強迫性障害と言います。

強迫性障害とは頭から離れない考えのことです。その内容が「不条理」だとわかっていても、強迫な観念が頭の中にあり、追い払うことができません。

 

強迫観念からうまれた不安にかきたてられて行う行為で、自分でもやり過ぎ・無意味だとおもっていてもやめることが出来ない強迫行為があります。

上記の男性の場合は、強迫行為のある強迫性障害と言えます。今回は、強迫性障害の方への治療方法についてお話しをします。

 

1.強迫性障害の原因

強迫性障害では、その原因や発症に関わる特異的な要因は、いまだに特定はされていません。

 しかし、大きなストレスやショックなどをおこした後に、強迫性障害を発症することが多いことから、神経伝達物質の一つであるセロトニン・ドーパミンなど神経系・脳の機能に異常をきたしていると推定されています。

私はこれらの機能異常は「脳の栄養不足」と「体調不良」からおこると考えています。

参考 強迫性障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省

1-1.脳の栄養不足

私達の感情は、脳の中で3つの感情物質によって出来ています。それは興奮、抑制(リラックス)、そして調整です。身体を動かす時は興奮感情物質が、リラックスさせたい時には抑制感情物質が、そしてその時の状態に応じて調整感情物質が興奮、抑制を判断しておのおのの感情物質を出すようにしています。

これらの感情物質はすべて食べ物から作られています。そして食べ物が不足することで最初に不足する感情物質が抑制と調整感情物質です。というのも、栄養不足は人間の生死に関わる状況です。その危機的な状況に対抗するために興奮物質を作り続けるからです。

この興奮物質が強迫性障害の原因だと考えています。というのも興奮物質にはアドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミンがあります。この3つの興奮物質のバランスがとれている時は、精神的に安定します。しかし、興奮物質が過剰に働く事で精神的なバランスが崩れます。

バランスがとれている正常な時には、アドレナリンは身体を動かす活力、ノルアドレナリンはやる気・意欲、そしてドーパミンは動機・学習に関わっています。しかし、バランスが崩れるとアドレナリンは怒り・イライラ。ノルアドレナリンは不安・緊張・恐怖。ドーパミンはこだわり・依存という感情に変化します。

強迫性障害の症状は、何かにこだわって不安を感じる為に行動を起こすことです。よってノルアドレナリンとドーパミンが一番関係していると考えられます。

この脳の栄養不足が原因であると考えている何よりの理由は、強迫性障害の方達の多くは胃腸が弱い、食欲もあまりない、偏食で栄養バランスが悪いといった事が発症前にあることがほとんどだからです。

1-2.体調不良

栄養が不足することで、興奮物質が脳に過剰に分泌されることで身体は緊張状態となっています。それによって自律神経のバランスは崩れ、これによって様々な体調不良がうまれます。

強迫性障害の方たちの多くは

・そわそわと落ち着かない、緊張してしまう、過敏になってしまう
・疲れやすい
・倦怠感
・動悸・息切れ
・めまい
・ふらつき感
・集中できない、心が空白になってしまう
・刺激に対して過敏に反応してしまう
・頭痛や肩こりなど筋肉が緊張している
・眠れない又は熟睡した感じがない

といった原因不明の体調不良をもっています。

さまざまな体調不良がおこる事で身体にはさらにストレスがかかります。

これらのストレスのために、さらに身体から興奮物質であるアドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミンが分泌されることになり強迫性障害は悪化することになります。

2.強迫性障害の治療方法

強迫性障害の治療方法は、薬物治療、認知行動療法、漢方療法の3つがあります。それぞれの特徴を説明します。

2-1. 強迫性障害の治療方法(1)薬物療法

薬物療法の第一選択は、強迫性障害の保険適応を有しているSSRI(フルボキサミン、パロキセチン)、あるいはクロミプラミン(アナフラニ―ル)などが使われます。

これらは強力なセロトニン(5-HT)再取り込み阻害作用をもつ抗うつ薬となります。セロトニンは感情をコントロールする調整感情物質です。これらを服用することで感情をコントロールすることができるようになります。

これらの薬の副作用は安全性に優れていますが、吐き気や不安増強などを一過性に認めることがあります。そして効果が出るまで1~2週間かかります。

2-2. 強迫性障害の治療方法(2)認知行動療法

強迫性障害もそうですが、不安障害と呼ばれるものはすべて、症状を意識することが悪化させる原因となります。自分の行動に対して不安を感じることでストレスを感じる事が原因です。

その為、認知行動療法でも「曝露反応妨害法(ばくろはんのうぼうがいほう)」と呼ばれる方法と使います。

この曝露反応妨害法とは、強迫症状が出やすい状況に患者さんをあえて直面させ、かつ強迫行為を行わないように指示し、不安が自然に消失するまでそこにとどまらせるという方法です。

まだ専門家が少ないのが難点ですが、薬物と同等以上の効果があるといわれています。

2-3強迫性障害の治療方法(3)漢方療法

病院での強迫性障害の漢方薬の使い方は不安や緊張を緩和するものを、その方の体調や体質に合わせて処方しています。病院の治療薬、行動療法と併用することが多いようです。

私の漢方薬の使い方としては、不安や緊張を緩和することは当然として、それ以外の体調不良を改善することを意識します。

体調不良はストレスと感じることで、強迫性障害の原因である興奮感情物質をさらに分泌することとなるからです。

3.まとめ

強迫性障害の治療方法は、薬物治療、曝露反応妨害法と呼ばれる認知行動療法、そして漢方薬治療の3つが主なところです。

これらの治療法をうまく使うことで強迫性障害を克服することが出来ます。

 

 

 

気持ちの問題と勘違いしやすい社会性不安障害

「外出すると人の目が気になってしまい、怖くなってきます。昼間は人がいるので夜に近所の自動販売機に出かけるのだけしか外出出来ません。」と外に出ることが出来なくなってしまい、相談にいらしたのが19歳の男性(H君)のお母さんです。

H君は中学までは普通の生活をおくっていました。高校2年に学校で人と話をするのが怖いと言いだし、不登校になりました。それから1年ほどは昼間でも家から出ていたそうですが、ここ1年は、夜に自動販売機まで出かけるだけで全く外に出ていないということでした。

H君は、自分の性格が変わってしまったと思っていたそうです。外に出ることが怖いので病院にも行けません。お母さんもH君の性格の問題だと考えていたそうですが、あまりにも外に出ることが出来ないH君がおかしいと、インターネットで調べて社会性不安障害という病気を知ったそうです。

しかし、病院に連れて行きたくても怖くて外出出来ません。カウンセリングをしたくても、人と会話がするのが怖いと出来ません。こうして2年近くたってしまったようです。

 

H君のように、人前で何かを発表したり、歌を歌ったりする。他人に注目されている場面など、このような状況に自分が置かれたり、このような状況に自分が置かれることを想像する時、「緊張したり」「不安を感じたり」することは誰でもあります。しかし、このような状況で人よりも「強い不安」を感じたり、そのような状況を避けるようになり、日常生活に支障をきたしてしまう病気を社会性不安障害と言います。

まずは社会性不安障害かどうかのチェックをしてみましょう

1.社会性不安障害チェック

 

精神障害の診断と統計マニュアルをもとに作成された簡易構造化面接法(M.I.N.I.)によれば、以下のすべての項目に当てはまる場合は、社会性不安障害の可能性があるとされています。逆に1個でも当てはまらない場合は社会性不安障害ではないとされています。

 

・人前で、話をしたり食事をしたり文字を書いたりするときに他人から注目されていると思うと、怖くなったり戸惑ったりする

・それは、自分でも怖がりすぎていると思う

・それは、わざわざ避けたり、じっと我慢したりしなければならないほどである

・それによって職業・社会生活が妨げられているか、または著しい苦痛を感じている

 

このように社会性不安障害は、普通の人であれば特に緊張したり、不安を感じたりすることのない状態でも強い不安・緊張を感じる事があります。さらに社会不安障害の方は、強い不安・緊張を感じる時に、つぎのような症状が現れます。

・手足が震える

・息が苦しくなる

・動悸がする

・大量の汗をかく

・顔が赤くなる

・声が出なくなる

・頻繁にトイレにいきたくなる

精神的な症状以外にも身体的な症状が現れるのが社会性不安障害です。自分では長い間この病気にかかるようになると性格の問題だと考えてしまう方もいます。

2.社会性不安障害を克服した3つのケース

社会性不安障害はコミュ症や人見知りといった性格の問題だと勘違いされやすく、放置されていることも多くみられます。そのため、諦めてしまっている方もみられるようです。

社会性不安障害は治らない病気ではありません。諦めないで下さい。

2-1.外出できなくなってしまったH君

先ほどお話ししたH君ですが、人と話をするのが怖くなってしまった高校2年生の時に何があったのかを聞いてみました。お母さんから「友達とトラブルがあってからしばらくして、人と話すのが怖いと言い出したので友達とのトラブルが相当ショックだったのではないかと思います」とのことでした。

そこで、そのトラブルの後のH君は食事をとっていたのかを聞いてみました。するとお母さんからは「そういえばその頃から食欲が落ちて食べムラがひどくなった気がします」とのことでした。

 

詳しくお話を聞いていると今のH君は、昼夜逆転の生活をしていました。朝6時頃から寝て夕方起きる。食事は昼と夕方に自分の部屋のパソコンの前で1人で食べているとのことでした。ほとんど家族と一緒に食事をすることもなく、持っていった食事も残すことが多いようです。

そして体調に関して相談時に話を聞いてみると、話をしようとすると嫌そうな顔をする。口癖のように「だるい」「頭が痛い」と言っているようでした。

 

そこで私はとにかく食事を自室で食べさせるのではなく、食卓で食べるようにお願いしました。そして漢方薬と栄養剤を服用してもらいました 

1ヶ月後の相談事の時にお母さんから「息子が会話をするようになりました。夕方起きるのは相変わらずですが、夕食後から私達が寝るまでの間は色々な話をしています。前のように嫌そうな顔をすることもありません」とのことでした。

2ヶ月目の相談の時には、「昼夜逆転の生活が治ってきて、暇だと言って昼間に自動販売機まで行くようになりました」とのことでしたので、私は「本人が不安を感じていないようだったらコンビニやレンタルビデオ屋さんにでも行くように言って下さい。」と伝えました。

そして3ヶ月目には初めてH君と話が出来るようになりました。H君からは「コンビニやレンタルビデオ屋には行けるようになりました。昼間出ても人の目は気になりません。まだ、人が多い所は不安があるので行っていません」とのことでした。

半年目には「不安はありません。電車も乗れますし、人混みも怖くありません。高校の時の友人にも連絡をとって話しをしています」と社会性不安障害は克服しました。

今は通信の高校に通いながらバイト生活をしています。半年目のH君は「なんで今まで人の目が怖かったのかわかりません」という言葉が印象的でした。

2-2.経営者なのに接客が苦痛で困っている

「会社を経営しているのですが、商談するのが怖くて仕方がありません。1人だと何を話しているのかわからなくなってしまうので、今は妻が同席してもらっています」と相談にいらっしゃったのは40代の男性(Kさん)です。

 Kさんは30代の前半までは会社員として働いていました。その頃は、人との会話は問題なかったそうです。30代半ばで会社を起こしたそうです。そして忙しい毎日をおくっていました。自分が人との会話を緊張するようになったのは40才になった頃だそうです。

 「お客さんと電話中に、急に頭がフラフラしてきました。そして顔が真っ赤になり動悸がひどくなったのは覚えています。何を話したのか覚えていません」と初めて今の症状が出たそうです。

 この後、人と会話をするのが辛くなり、家族だけがリラックスして会話が出来る相手になったそうです。私との会話も辛そうでした。病院に受診したところ「社会性不安障害」と診断され薬を処方され、服用してきたそうです。

しかし、薬を服用していても人との会話は緊張するし、自分が何を話しているのかもわからなくなってしまう事は変わらない。なんとかしたいとインターネットで調べて私のところの相談にいらっしゃいました。

Kさんは私との会話で緊張しているのが伝わってきました。そこで体調などを聞いて漢方薬と食欲がほとんどないということなのでサプリメントを服用するようにお願いしました。

2ヶ月目には私との会話は問題なくなってきました。食欲も出てきたそうです。今でも人との会話は相当緊張するようですが、自分が何を話しをしているかはわかっているとのことでした。

そして4ヶ月目にはKさんから「もう人との会話で緊張することもなくなりました。妻からももう平気そうだね。と言われました。」と社会性不安障害を克服しました。「今まで会話も辛かったのですが、身体がだるい、頭が重かったのがそれもなくなって良かったです」との声もいただきました。

今でも栄養が重要だと理解していただき、サプリを服用して元気に仕事をされています。

2-3.家からでなくなってしまったSちゃん

「娘が外が怖いと言って、学校に行きたくないと言ってます」とご来店されたのは、13歳の女の子(Sちゃん)とお母さんです。

 Sちゃんは12月の中旬に「人目が気になる」「友達と話をすると緊張する」と言っていたそうです。それが冬休みに入る頃には「外が怖い」「学校に行きたくない」と言い出しました。

 1月の中旬にご来店されました。Sちゃんは学校には行っていません。日常生活では一日中パソコンの前に座ってユーチューブを見ています。お母さんに聞いてみますと、家族との会話は「不安だということをしきりに話をする」事以外はなかったそうです。

 Sちゃんは、小学校の頃から時々不安だということをしきりに話しをしていて、小学校時代にも不登校になったことがあったそうです。そこで私は「今のSちゃんと、学校に普通に行けていた時のSちゃんの違いはありませんか?」とお母さんに聞きました

 

お母さんは「不安だということを言う以外はわからない」とのことでしたので「会話が成り立たなくなった時に、不安をしきりにいうようになっていませんか?それから喜怒哀楽がなくなった時だと思うのですがどうですか?」と聞くと確かにその通りだとのことでした。

体調不良は口の渇きと身体の倦怠感、食欲が無い。事以外わからなかったので、まずはサプリメントだけを多めに服用してもらいました。

半月目にご来店いただくと、Sちゃんは質問に関して返答できるようになっていたので、それ以外の体調不良を聞きました。13才の女の子が頭痛・肩こり・倦怠感・口の渇き・動悸・のぼせと色々な体調不良がありました。これをもとに漢方薬とサプリを服用してもらいました。

2ヶ月目にSちゃんと話をしている時の事です「私はいつからこの薬を飲んでいる?」と質問され「今が3月だから2ヶ月くらい前からだよ」と答えると「自分がなぜ、ここに来たのか、いつから飲んでいるのかがわからない」と返事が来ました。またこの頃には学校の保健室登校は出来るようになっていました。

喜怒哀楽がない不安障害の方の場合は記憶が残らないことがあります。これは感情がマイナスだけに行っている時に多く見られます。4月に入って2年生になってからは教室にも入れるようになりました。こうしてSちゃんは3ヶ月程度で社会性不安障害は克服出来ました。

3.社会不安障害の原因

社交不安障害を発症している患者においては、10代の発症が圧倒的に多い疾患です。性差は明らかでなく、男性でも女性でも発症する疾患です。またセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が異常をきたしている事がわかっています。

 これらのことを考えると原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」が大きな原因だと私は考えています。

詳しいことは「不安障害の原因を正しく理解しよう!身近に起こりえる不安障害とは」をご覧ください

3-1.脳の栄養不足

 私たちの喜怒哀楽という感情は、脳の中で興奮・抑制(リラックス)・調整という3つの感情物質のバランスがとれている時に出来るものです。この感情物質はすべて私たちの食べているものから作られます。そしてその原料はアミノ酸・ビタミン・ミネラルです。

 これらの栄養物質が不足すると、3つの感情物質のバランスは崩れてきます。その結果、興奮物質だけが作られていくようになります。この理由は脳の栄養不足は人間の生死にかかわる危機的状況です。その危機的な状況というストレスに対抗するため、最後まで興奮物質を作り続けるのです。

 この興奮物質が不安障害をおこす原因です。興奮物質にはアドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンがあります。この3つの興奮物質は感情物質のバランスがとれている時と、崩れてしまった時とでは感情への働きが変わってしまうのです。

 

バランスがとれている正常な時は、アドレナリンは身体を動かす活力、ノルアドレナリンはやる気・意欲、ドーパミンは動機・学習に関わっています。しかし、このバランスが崩れるとアドレナリンは怒り・イライラ。ノルアドレナリンは不安・緊張・恐怖。ドーパミンはこだわり・依存という感情に変わります。

 社会性不安障害の方は、漠然とした不安を感じています。これはノルアドレナリンの働きによるものではないかと考えられます。そして、人の目が気になるといった特定のものに関してのこだわった不安感は、ドーパミンの働きだと考えられます。

このようにして、栄養がたりなくなることで社会性不安障害になると考えられます。

3-2.体調不良

栄養不足になることで、アドレナリンやノルアドレナリンといった興奮物質が身体に放出されます。それによって、自律神経の働きが乱れることになります。

自律神経には交感神経と副交感神経の2つあります。交感神経は活発に身体を動かす神経で、交感神経の働きが活発になると心臓の働きは活発になり、胃腸の働きは低下します。逆に副交感神経の働きが活発になると心臓の働きはゆっくりになり、胃腸の働きは活発になります。

この2つの神経は相反する働きがあり、どちらから活発に動いている時はもう片方の働きは低下するようになっています。そして、アドレナリンやノルアドレナリンが身体に放出されると交感神経の働きが活発になるようになっています。

アドレナリンやノルアドレナリンの放出が一時的なものでしたら問題ないのですが、栄養が不足している状態が慢性化すると常に交感神経の働きが活発になってしまいます。これにより、身体は常に緊張状態となりストレスを感じるようになります。

ストレスを感じることで、さらにそのストレスに対抗しようとアドレナリン・ノルアドレナリンが放出され、自律神経の働きは乱れ、自律神経失調症の症状が出てきます。これが体調不良の原因です。

 

自律神経失調症の症状としては

・めまいや耳鳴り

・立ちくらみ

・胸が締め付けられる感じがする。

・胸がザワザワする感じが時々ある。

・息苦しくなるときがある。

・胃の調子が悪い

・よく下痢や便秘をする。または便秘と下痢を繰り返す。

・肩こりや腰痛

・身体がだるい、慢性的に疲労感がある

・寝ても寝ても寝足りない

・喉に異物感・違和感がある

といった症状が代表的です。

そして社会性不安障害の方もこれらの症状を複数かかえています。

4.社会性不安障害の改善

社会性不安障害の原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」です。改善するためにはこの2つを解決することが重要です。そしてこの2つを解決した後に、暴露療法などを行うことで社会復帰をすることです。

 詳しい事は「社会性不安障害の克服」の記事をご覧ください。

4-1.栄養をとる

脳の感情物質の原料は先ほどもお話しましたが、アミノ酸・ビタミン・ミネラルです。これらの栄養をより多くとることが重要です。

 発酵食品が多く、必要な栄養素がとりやすい和食中心の食事をお願いしています。

 しかし、社会性不安障害が出ている方の場合は、食事だけでの栄養では足りません。幅広くサプリメントで栄養を補う必要があります。なお、サプリメントは、こういった考え方を理解している医師や薬剤師などの専門家に相談して購入されることをおすすめします。

4-2.体調不良を改善する

体調不良の原因は病院で検査をしてもほとんどの場合は原因不明又は自律神経の働きが悪化した、自律神経失調が原因です。そのため、自律神経の働きを改善する必要があります。

 4-2-1.不定愁訴の改善

これらの体調不良を漢方では不定愁訴といいます。その改善する方法の第一選択として、漢方薬をおすすめしています。そして、その漢方薬の選び方は効能効果で選ぶのではなく、症状やその時の体質などで選びます。

 少なくとも、上記の事を踏まえて選んでくれる医師・薬剤師に相談することをおすすめします。

4-2-2.身体を動かす

仕事で疲れたからといって休日にゆっくりしたり、寝だめのようなことをした時、その翌日にはかえって身体は疲れるようになっています。なぜなら、このような行動は自律神経の働きを悪化させるからです。

 自律神経の働きを改善する方法としては、やはり身体を動かすことです。しかし、やみくもに運動をすればよいというものではないと私は考えています。例えば、健康になりたいからといって「やっと30分歩いた…」といった苦痛を感じる運動は、かえって脳を興奮させることにつながります。

 そのため、私は楽しいと思える運動をすることをおすすめしています。家族や緊張しない友人と話をしながらの散歩。ゆっくり散策できるような旅行をおすすめしています。このように身体を動かしている時には時間は短く感じます。

4-3.暴露療法

社会性不安障害は、誤認識の不安・緊張・恐怖を感じている状態です。人と話をしていて恐怖をなぜ感じてしまうのか?これは自分でもわかりません。この間違った認識を改善するための方法を暴露療法といいます。

暴露療法の方法とは、自分が恐怖・不安に思っている状況や場所、環境に対してあえて自分で踏み入れ身を晒す方法です。

緊張・不安を感じている状況に自らの意志でチャレンジする必要がありますので、はじめは相当な緊張・恐怖を感じることになります。しかしこういった環境にチャレンジして、うまく乗り切ると非常に大きな自身につながります。

暴露療法はとても有効な方法ですが、脳の興奮がおさまってから行うことで間違った認識を理解できるようになります。まずは、脳の栄養不足と体調不良を改善してから行うようにして下さい。

4-4.病院での治療

日本では、社会性不安障害に承認されている薬は、抗うつ剤のフルボキサミンだけです。抗うつ剤は、うつ病の薬だと思われがちですがこの薬は脳の感情を調整するセロトニンの脳内の濃度をあげるものです。

脳内のセロトニンの量を増やすことで、不安や緊張をほぐして気持ちを楽にします。

5.社会性不安障害の方に対しての接し方

社会性不安障害の方は、人に対しての恐怖感をもっています。人と話をする事。人目が気になり外出する事も出来ません。

しかし、家など社会性不安障害の方が安心できる場所の場合は、発作も出ることも少ないため、気をつけることは「頑張って外に出よう。」「頑張って人と会話をしよう」と言った社会性不安障害の方にとっての悩みを気持ちの問題だととらえて励ますことです。相手がリラックスしているからこそ普段と同様に励ますことでなく、会話を楽しむことが一番大事です。

6.まとめ

社会性不安障害はコミュ症、人見知りといった対人恐怖症と呼ばれる症状があります。そして、これらは性格の問題だと勘違いされている場合が多く見られます。家族や友人といった周りの人だけでなく、本人さえも性格の問題だととらえがちです

薬の内容もどこかに入れて欲しいと思います。

その為、克服しようと強い不安・緊張・恐怖を感じながら立ち向かう事でかえって脳が興奮してしまい社会性不安障害が悪化することも少なくありません。

社会性不安障害の原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」です。実際に社会性不安障害の方は少食・胃腸が弱い・偏食といった方がほとんどです。また、社会性不安障害の病歴が長い方ほど様々な体調不良をもっています。

性格だと考えている症状は、脳の興奮によって本人に関係なくおこっているものです。だからこそ、脳の興奮の原因である「脳の栄養不足」と「体調不良」を改善することが、社会性不安障害を克服することになります。

 

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

社会性不安障害は克服できる。改善するポイントとは

「犬の散歩中に近所の人と挨拶するのが怖いです。それ以外にもスーパーで買い物中に知り合いに会って会話するのが怖いので、遠くのスーパーまで買い物に行っています」とご来店になったのは40代の女性(Yさん)です。

 Yさんは人と会話をすることが怖くなったのは結婚した30代の頃からでした。それまでは、仕事での電話の対応、会社での人間関係に困ったことはなかったそうです。子供が小学生になって学校で先生や保護者との会話が増えるのではないか、なんとかしたいということでご来店になりました。

人との会話も困難になり、さらに人に注目されることが怖くなり、人が多いところにいる場所をも、強い不安や苦痛を感じる症状を社会性不安障害と言います。社会不安障害は、自分でも、そんなふうに恐怖を感じるのは変だな自覚はしていますが、その気持ちを抑えることが難しくなります。徐々に、恐怖を我慢しながら生活したり、外出や人と会うこと(怖いと感じること)を避けるようになったりします。

 「コミ症」や「引きこもり」と呼ばれる方がいますが、これらの方の多くがこの社会性不安障害に含まれるのではないかと思います。

1.社会性不安障害の原因

社会性不安障害は人とのコミュニケーションがうまくいかない方達が多いため、性格の問題だと思われている事が多いです。私は、社会性不安障害は脳の働きが乱れるためにおこるものだと考えています。それでなければ、Yさんのように、急に人との会話が怖くなるというのはおかしい話です。

私は社会性不安障害の原因は脳の栄養不足と体調不良による、脳の興奮だと考えています。この2つが主な原因だと考える理由を詳しく説明します。

1-1.脳の栄養不足

私が今までの相談の経験で、社会性不安障害の方の共通点があります。それが栄養不足です。

食事の量が少ない。胃腸が弱い。栄養バランスが崩れている。この3つのどれかしらが原因で栄養が不足しています。

 脳が栄養不足になると、私達の身体はストレスを感じることになります。それによって、アドレナリン・ノルアドレナリンといったホルモンを放出します。この2つのホルモンは飢餓状態の身体を活発に動かし、やる気や意欲を出します。

 

しかし、慢性的な栄養不足が続くとアドレナリン・ノルアドレナリンの分泌量は過剰となり、アドレナリンは怒り・イライラ、ノルアドレナリンは不安・緊張・恐怖という負の方向に働くことになります。

社会性不安障害の方が、意味もなく不安や緊張を感じるのは、この2つのホルモンのうちのノルアドレナリンの働きが活発になりすぎているからだと考えられます。

 1-2.体調不良

脳が栄養不足になることで、アドレナリン・ノルアドレナリンが大量に分泌される事で自律神経の働きが悪化します。

 何故ならアドレナリン・ノルアドレナリンは興奮物質であり、これらの物質が分泌されると自律神経の交感神経の働きが活発になるからです。交感神経の働きは、心臓の鼓動を早くし、血圧をあげます。さらに胃腸の働きは低下します。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、この2つの働きは相反するものです。身体を活発に動かしたい時は交感神経が働き、リラックスしたい時は副交感神経が働きます。

しかし、脳の栄養不足が続くと身体は交感神経の働きが優位になり自律神経失調症になります。それによって身体の体調不良がおこるのです。この体調不良によって身体はストレスを感じるようになります。

 ストレスを感じると、そのストレスに対抗しようとアドレナリン・ノルアドレナリンを分泌します。自律神経のバランスを悪化させたアドレナリンとノルアドレナリンをさらに分泌するのですから、坂を転げ落ちるように体調不良は悪化していきます。

 その結果、社会性不安障害の方の多くは

・めまいや耳鳴り

・立ちくらみ

・胸が締め付けられる感じがする。

・または胸がザワザワする感じが時々ある。

・息苦しくなるときがある。

・胃腸の調子が悪い

・肩こりや腰痛

・倦怠感

・慢性疲労

・睡眠障害

といった体調不良を複数持つことになります。

2.社会性不安障害の克服

社会性不安障害の原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」です。だからこそ、まずはこの2つを改善する必要があります。

2-1.脳の栄養不足の解消

身体に必要な栄養は、5大栄養素として「炭水化物」・「脂質」・「タンパク質」・「ビタミン」・「ミネラル」があります。炭水化物は車で例えるとガソリンです。これは脳に関しても同じことです。脂質は脳において神経の伝達物質などになります。そして、タンパク質・ビタミン・ミネラルは脳の感情をコントロールするのに必要な物質となります。

 脳の栄養不足が考えられるのが、脂質とタンパク質、ビタミン、ミネラルです。炭水化物はパン、ご飯や、甘味の糖質などでほとんどの方はこまめにとっているので、不足している人はほとんどいません。

脂質は、脳の神経伝達物質の原料となっています。不足することで脳の働きが低下することがわかっています。認知証予防においても、青魚などに含まれるオメガ3系と呼ばれる脂質は脳の働きを改善します。

 タンパク質・ビタミン・ミネラルは脳の感情物質の原料となります。感情物質には興奮感情物質と抑制(リラックス)感情物質、そしてこの2つの感情物質を状況に応じてバランスをとってくれる調整感情物質があります。

 脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルをとるためには和食中心の食事をおすすめしています。和食は味噌などの発酵品が多く、これらにはタンパク質であるアミノ酸が多く含まれています。脂質で一番よい青魚を食べるのも和食の料理に合うからです。

 特に胃腸が弱っている方は、まずは具たくさんの味噌汁や豚汁をおすすめしています。味噌、野菜などが大量に含まれていることで栄養バランスが高いことが一番にあげられます。

 

しかし、正直なところ食事だけでは栄養が足りないことがほとんどです。例えばですが、ビタミン剤を服用すると尿が黄色になります。尿が黄色になるのは過剰のビタミンが排出されたからです。それでは食事をとっていて尿が透明だとしたらビタミンの量は足りているのでしょうか?

常にあなたの身体が100%のビタミンでいっぱいということはまずありえません。ではビタミンが不足しているのにタンパク質が足りているのでしょうか?タンパク質は栄養が不足すると身体から一番にエネルギーに変えられる栄養素です。ですから、少食になる、胃腸が弱くなる、食事が偏り始めてタンパク質が不足していても、身体のタンパク質を使うためタンパク質不足は気が付きません。

 足りない状態が続く事で、急に身体に異変が出てしまうのがタンパク質不足です。その為、ビタミンやタンパク質、ミネラルを幅広くサプリメントなどで補給する必要があります。なお、サプリメントは、こういった考え方を理解している医師や薬剤師などの専門家に相談して購入されることをおすすめします。

2-2.体調不良を改善する

体調不良の原因は病院で検査をしてもほとんどの場合は原因不明又は自律神経の働きが悪化した、自律神経失調が原因です。そのため、自律神経の働きを改善する必要があります。

 2-2-1.不定愁訴の改善

これらの体調不良を漢方では不定愁訴といいます。その改善する方法の第一選択として、漢方薬をおすすめしています。そして、その漢方薬の選び方は効能効果で選ぶのではなく、症状やその時の体質などで選びます。

 少なくとも、上記の事を踏まえて選んでくれる医師・薬剤師に相談することをおすすめします。

 

2-2-2.身体を動かす

仕事で疲れたからといって休日にゆっくりしたり、寝だめのようなことをしたとき、その翌日にはかえって身体は疲れるようになっています。なぜなら、このような行動は自律神経の働きを悪化させるからです。

 自律神経の働きを改善する方法としては、やはり身体を動かすことです。しかし、やみくもに運動をすればよいというものではないと私は考えています。例えば、健康になりたいからといって「やっと30分歩いた…」といった苦痛を感じる運動は、かえって脳を興奮させることにつながります。

そのため、私は楽しいと思える運動をすることをおすすめしています。家族や緊張しない友人と話をしながらの散歩。ゆっくり散策できるような旅行をおすすめしています。このように身体を動かしている時には時間は短く感じます。

3.お勧めの治療方法

社会性不安障害を克服するにあたって、今まで強い不安・緊張・恐怖を乗り切ることは難しい事です。その為に必要なことが、暴露療法と言われるものです。

 しかし、暴露療法は両刃の剣だと考えています。脳の興奮が酷い場合、暴露療法をやることで、かえってトラウマを生むことになり社会性不安障害が悪化することもありえます。私は脳の興奮が治まってからやるべき治療方法だと考えています。

3-1.暴露療法

社会性不安障害は、誤認識の不安・緊張・恐怖を感じている状態です。人と話をしていて恐怖をなぜ感じてしまうのか?これは自分でもわかりません。この間違った認識を改善するための方法を暴露療法といいます。

 暴露療法の方法とは、自分が恐怖・不安に思っている状況や場所、環境に対してあえて自分で踏み入れ身を晒す方法です。

 緊張・不安を感じている状況に自らの意志でチャレンジする必要がありますので、はじめは相当な緊張・恐怖を感じることになります。しかしこういった環境にチャレンジして、うまく乗り切ると非常に大きな自身につながります。

 また、不安や恐怖といった体験を繰り返し行い、そこで乗り切ることで不安や恐怖に対する意識が減ります。

 私はこの暴露療法に取り組むべき時は、意味のない不安感が改善されたときだと考えています。社会性不安障害の方はお分かりになると思いますが、社会性不安障害の方は胸が苦しいから不安といった明確な不安ではなく、平時から意味のない漠然とした不安感をもっています。

 この漠然とした不安感を感じている時は、今までの患者さんと接してきて脳の誤操作が起こりやすいと感じています。そして漠然とした不安感を感じている時に暴露療法をやることでさらに不安・緊張・恐怖を感じてしまい悪化してしまった人もみてきています。

 

暴露療法はとても有効な方法ですが、脳の興奮がおさまってから行うことで間違った認識を理解できるようになります。まずは、脳の栄養不足と体調不良を改善してから行うようにして下さい。

脳の栄養不足と体調不良が改善した後には、暴露療法は自然に行うようになります。患者さんの多くは、「なんとなく外に出ても平気な気がする」「会話をしていても頭に入ってくる」といった事をお話ししてくれます。無理をせずにやることが重要です。

4.まとめ

社会性不安障害を克服することは自分の性格を改善することが必要と考えている人もいます。しかし、社会性不安障害は性格の問題ではありません。脳が興奮することで間違った認識をしてしまっているだけです。

社会性不安障害は人とうまく接することも出来ないため、日常生活を過ごすことが一番難しい不安障害といえます。家族や友人などのサポートも難しい人がいるのも現実です。

 

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

病院の薬?漢方薬?社会不安障害を治したいなら知っておきたい薬の話

社会不安障害 薬

「看護師をしているのですが、朝の申し送りの時に、みんなの前で話をしなくてはいけないのに、緊張してしまい言葉がうまく出ません。冷や汗・動悸もでます」と相談にいらっしゃったのが26歳の女性(Yさん)です。

Yさんは、子供の頃から人見知りで、人前で話をするのが苦手でした。看護師になって総合病院で働くようになり、人前で話をするのがますます辛くなりました。気がついた時には、冷や汗・動悸がするようになってきたそうです。

 人から注目を集める場面では、誰しもが緊張・不安を感じることは当たり前の事です。しかし、社会性不安障害の方の場合は、このような時に、過剰な不安や緊張によって動悸・震え・吐き気・赤面・発汗などの身体症状がでてしまいます。

 こうした強い不安を避けるために、人々との接触や活動を避けるようになり、日常生活にも支障をきたす症状を社会性不安障害といいます。内気と言われる人がもつ不安と社会性不安障害の違いは、身体的な症状が発症しているかどうかで判断出来きます。 

1.社会性不安障害の原因

社会性不安障害の原因は脳内の神経伝達物質であるアドレナリン、ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンが関与していると言われています。アドレナリン、ノルアドレナリン・ドーパミンは脳の興奮感情物質、セロトニンは脳の調整感情物質と言われています。

これらの働きを考えて、さらに私の今までの相談の経験からこれらの感情物質の乱れの原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」にあると考えています。それでは、なぜこの2つの原因が脳の感情の乱れに繋がるのかをお話しします。

 1-1.脳の栄養不足

私達の脳には興奮感情物質、抑制感情物質(リラックス)、そしてこの2つを状況に応じて興奮させたり、リラックスさせたりする調整感情物質の3つがあります。この3つの感情物質は私達の食べたものから作られます。

アミノ酸・ビタミン・ミネラルが感情物質の主な原料です。これらの栄養が不足すると、調整感情物質、抑制感情物質が最初に作られなくなります。栄養が不足するという事は人の生命維持にとって危機的状況になりますので、そのストレスに負けないように興奮感情物質だけは作られる事になります。

 すなわち、栄養が不足すると脳は興奮するようになってしまうのです。それでは、なぜ脳が興奮すると社会性不安障害の症状が出るのかを詳しくお話しします。興奮感情物質であるノルアドレナリンとドーパミンは、調整感情物質であるセロトニンが正常に働いている時と、働いていない時とでは感情が異なって出てきます。

 正常な時は、アドレナリンは身体を動かす活力、ノルアドレナリンはやる気・意欲、ドーパミンは動機・学習に関わっています。しかし、このバランスが崩れるとアドレナリンは怒り・イライラ。ノルアドレナリンは不安・緊張・恐怖。ドーパミンはこだわり・依存という感情に変わります。

脳が栄養不足になることで、常に不安感を感じるようになり、緊張した場面になるとその緊張がストレスと感じ、アドレナリン・ノルアドレナリンやドーパミンが大量に作られます。すると、不安感・緊張・恐怖感がさらに増します。

 また、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されることで、自律神経の交感神経の働きが高まります。これによって、口の渇き・動悸・のぼせ・ほてりなどがおこります。これが社会性不安障害になってしまう原因です。

 上記のYさんの場合は、看護学校に行っている時から、勉強が忙しい事で食事が不規則になってきたそうです。そして、卒業後総合病院での勤務によって生活は不規則になり、食事量は減ってしまい、今は食欲がないが食べないと身体もたないから仕方がなく食事するというほど胃腸の働きは低下していました。

 やはり、食事は大事です。私は和食中心の食事をおすすめしています。和食は発酵品が多く、この発酵品はアミノ酸が多く含まれているからです。しかし、社会不安障害の方の場合は、胃腸の働きが低下しているため、食事だけでは栄養がとりきれないのが現実です。

 サプリなどで広く栄養補給することをおすすめします。社会不安障害の方は特に長年の栄養不足が見られます。コップに水を入れてもそれが溢れだすまで水はこぼれません。長年にわたる栄養不足の影響はなかなか改善しません。

 1-2.体調不良

アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されると交感神経の働きが活発になることは、先ほどお話しをしましたが、長い間この状態が続くと自律神経の働きのバランスは崩れていきます。

交換神経の働きが活発になってしまうため、

・口の渇き
・心臓の鼓動が早まるため、動悸・息切れがする
・胃腸の働きは低下
・尿量は減っていき、むくみやすくなる

と私達がすぐに自覚出来るものでも、これだけあります。

こうして、自律神経の働きが悪くなることで、様々な体調不良をうみます。社会性不安障害の患者さんで多い体調不良をあげますと、

・そわそわと落ち着かない、緊張してしまう、過敏になってしまう
・疲れやすい
・倦怠感
・動悸・息切れ
・めまい
・ふらつき感
・集中できない、心が空白になってしまう
・刺激に対して過敏に反応してしまう
・頭痛や肩こりなど
・眠れない又は熟睡した感じがない

といったものがよくある症状です。

これらの体調不良がおこる事で身体にはさらにストレスがかかり、このストレスに対抗しようとますますアドレナリン・ノルアドレナリンが分泌されてしまいます。このようにして、段々と悪化していくのが社会性不安障害です。

この体調不良を改善する方法が私の場合は漢方薬を使っています。そのため、病院での使い方と違い、不安感を和らげる漢方薬だけでなく、積極的に体調不良を改善することに注視しています。

2.病院で処方される薬

病院で処方される薬について解説していきます。

 2-1.抗うつ剤

社会不安障害の薬物療法の主役となっている薬です。

抗うつ剤は、うつ病の薬というイメージが強くついていますが、実際には不安・緊張・恐怖の改善に優れた効果があります。

この抗うつ剤にはSSRI、三環系抗うつ剤がよく使われます。

 SSRIは脳の調整感情物質であるセロトニンに作用する薬です。セロトニンは本来脳で使われると排出されてしまいますが、この薬はセロトニンの排出を防ぎ脳内のセロトニン濃度を高く維持する働きを持っています。

 三環系抗うつ剤は、ノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質に関与する神経細胞受容体に作用し、遊離するノルアドレナリン、セロトニンを増やす働きをしています。

 抗うつ剤は基本的にはセロトニンの量を増やすことを目的にしています。これらの薬を飲んで効果があり、社会復帰出来る人と出来ない人の違いは、栄養を十分にとっているかとっていないかだと私は考えています。

 というのも、いくらセロトニンを外に出さないようにする薬でも少しずつは身体の外に出て行ってしまいます。しかし、栄養が足りないからセロトニンは体で作られていません。そのため、これらの薬を飲んでいてもだんだんと効果が弱くなってしまうと私は考えています。

 2-2. 抗不安薬(安定剤)

抗不安薬は一般的に安定剤と言われているものです。この薬のメリットは即効性があることです。先ほど紹介した抗うつ剤の場合は、効果が出るまで数週間待つ必要性がある場合もありますが、この薬の場合は30分から1時間程度で効果が出ます。

 その即効性から、緊張・恐怖が高まってしまった時にすぐに使えるのが利点となります。

逆にデメリットとして、長期服用による依存性(依存とは、その物質なしではいられなくなってしまうことです。)や耐性(長い間服用を続けていると効かなくなっていくこと)があります。

 2-3.漢方薬

病院においての社会性不安障害に対処する漢方薬は不安感をとるものが使われています。そしてその薬の選び方は、添付文書と呼ばれる効能効果にかかれているものを1つづつ使っていく場合がほとんどです。

 そのため、効果がある場合と全く効果がない場合が現実におこっています。

 漢方薬は本来は症状よりも体質に合わせることが重要だと言われています。そして私が漢方薬を選ぶためにしていることは

◯望診 患者の顔色、肌の状態、動作、舌の状態を診る
◯聞診 しゃべり方、口臭、体臭
◯問診 患者さんの話、訴えを聞く
◯切診 脈、腹部の状態、その他身体の状態を触診(薬剤師は患者さんの身体をさわれないのでご本人にやってもらいます)

の4つです。

上記4つから得られた情報から、その患者さんに最も適した漢方薬を処方しています。少なくとも上記の事を踏まえた上で漢方薬を選んでくれる医師、薬剤師等に相談されるのをおすすめします

3.まとめ

社会性不安障害の薬は主に、抗うつ剤、安定剤、漢方薬です。どの薬がよいのかは一長一短ですので自分の考えを医師と話合って決めることが重要だと考えます。

 漢方薬での治療の場合は、少なくとも数分の問診ですませて漢方薬を決めることは出来ません。専門の医師・薬剤師に相談されることをおすすめします。

 

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

心配性は病気ではない!誤解されがちな心配性の改善方法まとめ

心配性 病気

ちょっとしたことを心配するのは人にとって当たり前の事です。

 「健康診断を受けた結果、再検査がありました。大腸の再検査なんですが、大腸がんかもしれないと思うと心配で…。」というお話は良く聞きます。

 心配性の人は、この心配が色々なところで出てしまい「子供が出かけた。事故に巻き込まれないか心配だ」「胸が苦しい。心臓病ではないのか?」などと、日常生活のあらゆるところで心配をしている人達です。

1.心配性は病気ではない

心配性は基本的には病気ではありません。

 そもそも、心配性は決して悪いことばかりではありません。というのも心配するという事は、危険を避けて生きていくためには大切なことです。小さな子供が、横断歩道を渡る時に左右を心配しながら確認する。それによって事故から回避されます。

 また、心配性の人は「常に注意深く慎重に考え、行動を起こすことができます。」「いつでも用意周到な部分は、上司や周りの人からも高く評価されています。」と、このように心配性だからこその利点も多々あるのです。

 しかし、心配性が行き過ぎて、病院に行くと、病気と診断されるケースがあります。それが、不安障害と呼ばれるものです。次の章で、あなたがただの心配性なのか不安障害なのかの判断ができるようにしましょう。

2.心配性とよく間違われる病気

私は、心配性の人が病気の状態。いわゆる不安障害になっているのかどうかは、日常生活に支障をきたしているかどうかだと思います。心配性と言われる人達でも仕事も普通に出来る。家事が出来るならば問題ないと思います。それでは具体的に不安障害と心配性のお話します。

 2-1.不安障害

不安障害が心配性と違っている点は、体調不良をもっている人がほとんどだということです。それは頭痛・頭重・慢性疲労・倦怠感といった病気で検査をしても原因がわからない体調不良です。

 また、不安障害の症状の方は、頭がうまく働きません。不安を感じていると何も行動が出来ません。

「保健師さんに子供が発達障害の可能性があると言われてしまいました。それから色々な病院に行って診察してもらっています。問題はないと言われているのですが、子供がちょっと変な行動をするだけで心配になってしまいおかしくなってしまいそうです」と相談にご来店されたのは3歳のお子さんを持つ20代のお母さん(Hさん)です。

Hさんは、子供が発達障害ではないのか?という心配が何をしていても頭から離れませんでした。家の家事も満足にできません。テレビを見ようという気にもなりません。自分自身何をするにしろ「要領が悪い」と感じていました。

Hさんは日常生活を普通に生活することが困難になっています。それは家事なども頭の切り替えがうまく出来ないため満足に出来ない状態です。

このように、心配性と言われる症状は単純に一時的に「心配をするだけ」だと思います。そして、不安障害の場合は、頭がうまく働かず日常生活が困難になってしまっています。

3.心配性の原因

ここでは心配性の原因をお話したいと思います。

 3-1.心配症の原因

脳の働きは3つの感情物質が平常に働いている事で正常に動くようになっています。興奮感情物質と抑制感情物質(リラックス)、そして興奮、リラックスを日常生活でバランスをとる調整感情物質があります。

 この3つの感情物質の中で、私達の性格を決めると言われているものが調整感情物質であるセロトニンです。このセロトニンの量が減ると、感情はうまくコントロール出来なくなり、不安感、緊張感がおきやすくなる事がわかっています。

 そして、このセロトニンを作る能力が人によって遺伝子レベルで違う事もわかっています。

このセロトニンを作る遺伝子をセロトニントランスポーター遺伝子と言われています。

この遺伝子には長いタイプ(LL型)、短いタイプ(SS型)、そしてその中間型(SL型)があるが、ざっくり言ってLL型を持つとセロトニンの働きを強めて楽観的に、SS型は弱めて悲観的性質を作ると言われています。ようするに、SS型の人は心配性(ネガティブタイプ)になると言われています。

 ちなみに病院で処方されるSSRIと呼ばれる抗不安薬はこのセロトニントランスポーターに作用してセロトニンの量を増やすことで不安・緊張をとるようになっています。

参考:電子状態理論・分子軌道

4.心配性を改善

不安障害ではなく、心配性でしたら治す必要はないと思っています。しかし、今の自分の状態を変える方法はあります。

4-1.暇をつくらない

人は物事に集中している時には、無駄な思考はしません。ちょっとした心配事があったとしても、仕事や家事などをやっている時には忘れてしまうのが普通です。

 不安な気持ちもあるでしょう。「ネガティブからポジティブに考えよう。」このようなセリフはよく聞いたことでしょう。しかし、思考を変えることは難しいことです。正直、短期間では無理でしょう。

 だからこそ、何か行動することが重要です。行動している間はネガティブ、心配はしている暇は出ません。好きなテレビを見る。好きな運動をする。ショッピングに行く。なんでも良いのです。行動してみてください。

4-2.心配事を解決するように行動する

米国ミシガン大学の研究チームが行った調査によると、心配事の80%は起こらないとされています。起きるのは残りの20%ですが、そのうちの8割は、あらかじめ準備して対応すれば、心配事には至らずに解決できるそうです。

 つまり、そのときにならないと手の打ちようのない「本当の心配事」は全体の4%にすぎないとのことです。つまり、何をしてもおこってしまうことです。

・物を落としてしまう
・忘れ物をしてしまう
・恋人と別れる

など、だれもが経験することをあなたは心配しているかもしれません。

 心配することは、その心配を解消するためにどうすればその心配を解決できるのかを考える事が重要です。そして、その解決方法に気がついたらとにかく行動することです。

5.まとめ

心配性と不安障害は違います。極度の心配性だといってもそれは個人差かもしれません。不安障害は、思考力の低下や原因不明の体調不良があることがほとんどです。仕事や家事など行動することが難しいのが不安障害です。

 あなたが不安障害に該当しないならば、心配性を病気と気にすることはありません。考え方を変えることは難しいのですから、行動することが一番の方法だと私は考えています。

強迫観念と強迫行為|正しく理解したい強迫性障害の症状とは?

強迫性障害 症状

「家の戸締まりがちゃんと出来ているのか気になって何度も確認してしまいます。先日はドアノブを動かしすぎて壊してしまいました。」と相談にいらしたのが40代の主婦(Kさん)です。

 Kさんは子供の頃から心配性だったそうですが、30代に入ってから心配性がだんだんとひどくなり、30代後半頃からは戸締まりに関しては、自分でも異常と思えるほど気になるようになりました。

 そして40代に入ってからは、ドアが閉まっているのかを確認するために、ドアノブを何度も動かして確認するようになって、ドアノブを壊してしまうまでになってしまいました。これは何とかしなくてはと思い、相談にいらしました。

 このKさんの行動は強迫性障害と呼ばれる症状です。今回は強迫性障害の症状について詳しくお話ししたいと思います。

1.強迫性障害の症状とは?

強迫性障害の特徴は、本人自身が自分の考えや行動が奇異であったり、不条理であるという自覚を持っています。しかし、本人にとってはこれらの考えや行動は高まる不安を和らげたり、打ち消すための行為です。ばかばかしい、過剰である事を自ら認識してやめたいと思いつつも駆り立てられてしまい考えたり、行動してしまいます。

 この強迫性障害の患者数と有病率は50人~100人に1人、日本人の総人口に換算すれば100万人の患者の存在が推定されています。珍しい疾患ではなく、家族、知り合いなので発症している方がいてもおかしくない人数です。

 そのためにも、この強迫性障害をよく知っていただきたいと思います。

参考文献:強迫性障害|疾患の詳細|専門的な情報|メンタルヘルス|厚生労働省

1-1.強迫観念

「人が触ったものが汚く思えてしまいます。それが他人ならまだしも家族でも同じように感じてしまい、手を触ることも出来ません。」と相談にいらした30代の女性(Yさん)がいました。

 このように、本人の意志とは無関係に頭に浮かぶ、不快感や不安感を生じる考えを強迫観念と言います。強迫観念は普通の方にもみられるものですが、普通の方はそれをたいして気にせずにいられます。しかし、強迫観念の患者さんの場合は、この思考が長く続くために強い苦痛を感じてしまいます。

1-2.強迫行為

先ほどお話しをしたYさんですが、人が触ったものが汚く思えてしまい、手洗いを一日に何十回もしていました。直接触ることも出来なり、ティッシュや手袋をして物を触る様になっていました

 不快な存在や強迫観念を打ち消すために行動をしてしまう事を強迫行為と言います。これをやめると不安や不安感がともなうために、なかなか止めることは出来ません。周囲からみても全く理解が出来ない行動でも、本人には何かしらの意味があります。

2.強迫性障害の原因

強迫性障害では、その原因や発症に関わる特異的な要因は、いまだに特定はされていません。

 しかし、多くの患者さんが、対人関係や仕事上のストレス、妊娠・出産などのライフイベントが発症の契機となっているようです。これらによってセロトニン・ドーパミンといった神経伝達物質とする神経系に機能異常が推定されています。

 私は長年の相談の経験から、神経伝達物質の機能異常が「脳の栄養不足」と「体調不良」からおこると考えています。

2-1.脳の栄養不足

神経伝達物質であるセロトニン・ドーパミンは脳の感情物質です。そしてこれらの感情物質は食べたものから作られています。

 脳の感情物質には、興奮・抑制(リラックス)・調整感情物質の3つがあります。そしてこの3つの感情物質がバランス良く働いている時に私達の感情もうまく働くようになっています。逆に、このバランスが崩れる事で脳は興奮しやすくなります。そしてこのバランスが崩れる原因が栄養不足です。

 患者さんでご来店された、Kさんの場合は、30代前半に出産を期に症状が悪化していきました。また、Yさんの場合は結婚して食事内容が変わってから症状が発症しました。二人共ライフイベントが発症の契機となっています。

 また、ライフイベントである出産では乳児の世話で特に母親などは食事は適当になりがちです。また結婚することで食生活がガラッと変わってしまうことも不思議ではありません。それによって今までとれていた栄養が不足することもあります。

 栄養が不足することで、作られなくなるものが脳の感情物質の抑制感情物質と調整感情物質です。興奮感情物質は、栄養が不足することでストレスとなり逆に多く作られるようになります。

 そのため、脳が興奮しやすくなり、ノルアドレナリン・ドーパミンといった感情物質が多く作られます。ノルアドレナリンは不安・緊張をおこします。そしてドーパミンは依存やこだわりが強くなります。

 この2つの感情物質が強く出ることで、強迫性障害になると考えられます。

2-2.体調不良

強迫性障害の方の多くの人達は体調不良を持っています。その体調不良とは病院で検査をおこなっても原因不明・ストレス・自律神経失調症などといった病院では対処の出来ない体調不良がほとんどです。

 この体調不良が強迫性障害をさらに悪化させることになります。というのもちょっとした倦怠感でも人はイライラしたりしてストレスを感じます。このストレスに対抗しようとして、脳の興奮物質であるノルアドレナリンやドーパミンが放出されます。

 倦怠感だけでも脳の興奮物質が放出されるのですから、さらに多くの体調不良があればどれだけ脳の感情物質は放出されることでしょうか。

 実際に私が相談を受けたことがある患者さんたちの代表的な体調不良をあげますと

・慢性疲労
・倦怠感
・胃腸障害
・頭重頭痛
・めまい
・睡眠不足

などがあります。

 これらの体調不良によってさらに強迫性障害が悪化していると考えています。

3.強迫性障害を改善する

ここからは私のもとに相談にいらした患者さんたちをどうやって改善していたのかをお話ししたいと思います。

3-1.栄養を過剰に補給する

私達の感情が正常に働くためには栄養が必要です。特にアミノ酸・ビタミン・ミネラルは脳の感情物質をつくる時に必須のものです。これらの栄養補給をすることがとても重要だと考えています。

 病院で強迫性障害に使われるSSRI剤、クロミプラミンといったものがありますが、これらの薬は脳の中のセロトニンを外に出さないようにする薬です。この薬で効果があまり出ない方もいるのですが、その理由は身体の中のセロトニンが少ないからではないかと考えています。

セロトニンは生体リズム・神経内分泌・血管の緊張を調整する物質です。脳の調整感情物質です。感情がコントロール出来れば脳の暴走は少しでも治まります。そのためも、リラックスする感情物質と調整感情物質であるセロトニンを身体に作る必要があります。

 だからこそアミノ酸・ビタミン・ミネラルを多くとることが重要だと私は考えています。食事内容はアミノ酸が多く含まれている発酵食品をとることをおすすめしています。ですから特に発酵食品の多い和食中心の食事がお勧めで、中でも味噌汁は重要だと考えています。

しかし、食事だけで栄養を取り切れないのが事実です。というのも強迫性障害の方たちは胃腸の働きは低下しています。食欲があまりなく、胃腸が弱くなっています。普通に食事をとっても栄養が吸収される率は少なくなります。

 そのため、私はお客様にこの食事を続けていただいた上で、さらにサプリメントで栄養を補っていただいています。コップに水を入れても、それが溢れだすまで水はこぼれません。長年にわたる栄養不足の影響は、ある瞬間にパニック障害としてあらわれます。私は、そういったことの積み重ねが体に大きなダメージを与えていると考えています。

3-2.体調不良を改善する

さきほどもお話ししましたが、強迫性障害の方は様々な体調不良で苦しい思いをしています。この苦しい思いがストレスとなってさらに強迫性障害を悪化させることになります。そのためにはこの体調不良を改善することが重要になります。

 この体調不良は病院の薬ではなかなか改善されません。私はこの体調不良を漢方薬で改善しています。

漢方薬は症状よりも体質に合わせることの方が重要と言われています。例えば胃腸虚弱に効果のある漢方薬といっても様々な種類の漢方薬が存在します。同じ胃腸虚弱でも、むくみの症状がある人と、ない人だけでも漢方薬は変わってきてしまいます。

私が漢方薬を選ぶためにしていることは、

◯望診 患者の顔色、肌の状態、動作、舌の状態を診る
◯聞診 しゃべり方、口臭、体臭
◯問診 患者さんの話、訴えを聞く
◯切診 脈、腹部の状態、その他身体の状態を触診(薬剤師は患者さんの身体をさわれないのでご本人にやってもらいます)

の4つです。

 上記4つから得られた情報から、その患者さんに最も適した漢方薬を処方しています。少なくとも上記の事を踏まえた上で選んでくれる医師、薬剤師等に相談されるのをおすすめします。

4.まとめ

強迫性障害の症状は本人にとってはこれらの考えや行動は高まる不安を和らげたり、打ち消すための行為です。ばかばかしい、過剰である事を自ら認識してやめたいと思いつつも駆り立てられてしまい、考えたり行動してしまいます。

 家族や友人などのその方の周りの方は、本人の意志ではどうしようもない事だということを理解していただきたいと思います。周りの方は振り回されている事で苦しむこともありますが、それ以上に苦しんでいるのが本人だからです。 

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

ストレスや寝不足が社会不安障害の原因に?正しく理解したい社会不安障害

社会不安障害 原因

「PTAの集まりで一言発表することになったのですが、緊張で何がなんだかわからなくなり、泣き出してしまいました。」と相談にいらしたのが30代の女性です。

このような人前で何かをすると緊張してしまい、苦痛を感じ、それから逃げ出してしまいたくなる事を社会性不安障害(2008年より社交性不安障害と病名が変わりましたが社会性不安障害のほうがいまだに一般的なのでこのように記載しています)と言います。

人前で話をすることはほとんどの人は緊張・不安になります。そのため、この社会性不安障害は性格の問題だと軽く扱われていることもあります。

1.社会性不安障害の症状と診断基準

1-1.社会不安障害とは?

この社会性不安障害とは、簡単に言うと「対人恐怖症」「あがり症」と呼ばれるものです。また最近では「コミュ障」という言い方もあります。

これらは、人との関わりが苦手という意味合いが強いのですが、社会性不安障害の症状としては、動悸・震え・吐き気・赤面・発汗・恐怖などといった身体的な症状が精神的な問題と一緒に強く出ます。この身体的な症状が強く出ることで、そういった対人場面を次第に避けるようになり、日常生活が困難になってしまいます。

パニック障害の症状と似ていますが、パニック障害の場合は「死んでしまうのでは?」「精神的におかしくなってしまう」という事に対する不安感です。しかし、社会性不安障害の場合は「対人」「人前」といった社交的なものに対する不安感が出るところが違っているといえます。

1-2.社会不安障害の症状

先ほどもお話しましたが、社会性不安障害の症状は精神的な不安だけでなく、動悸・震え・発汗などの身体的な症状も一緒に出ます。

それでは社会性不安障害はどのようにして診断されるのでしょうか?

◆社会性不安障害の診断基準

以下のすべての項目に当てはまる場合、社会不安障害の可能性があります。

・人前で、話をしたり食事をしたり文字を書いたりするときに他人から注目されていると思うと、怖くなったり戸惑ったりする
・それは、自分でも怖がりすぎていると思う
・それは、わざわざ避けたり、じっと我慢したりしなければならないほどである
・それによって職業・社会生活が妨げられているか、または著しい苦痛を感じている

読んでいただくとわかるように、本人の主観の部分が大半をしめします。

2.社会性不安障害の原因

人前で発表をしなくてはならない。こういった場面で緊張することはよくあります。しかし、今までは緊張だけだったものが、動悸・震え・吐き気・発汗・といった身体的な症状が出てきてしまうきっかけが必ずあります。

もっとも多いのきっかけは何かしらのストレスを相当感じてしまった後や、仕事や勉強などで寝不足が慢性的になってしまった後です。これらの後に社会性不安障害になってしまう理由はストレスや寝不足に対抗して放出される、アドレナリン・ノルアドレナリンといったホルモンにあると私は考えています。

これらのホルモンは通常の量が放出されているときは、アドレナリンは身体を動かす活力となり元気の源です。そしてノルアドレナリンはやる気、意欲が出ます。しかし、強いストレスや、慢性的な寝不足というストレスを身体が受けると、これらのホルモンは大量に放出されます。

すると今までは正の方向で働いていたものであるアドレナリンは怒り・イライラ、ノルアドレナリンは不安・緊張・恐怖という負の方向で働くようになります。この2つのホルモンの負の働きによって社会性不安障害の症状が出るようになると考えています。

しかし、一時的な強いストレスと、慢性的な寝不足だけではこのような不安障害が長く続かないはずです。私は長い間漢方相談をしてきて、患者さんたちの共通点を見つけました。

その共通点とは、脳の栄養不足と体調不良です。なぜ、この2つだと考えているのかを詳しく説明します。

2-1.脳の栄養不足

強いストレスを感じた時に私達の身体からはそのストレスに対抗しようと、アドレナリン・ノルアドレナリンが放出されることはお話しました。このアドレナリン・ノルアドレナリンは興奮物質と言われ、これらが放出されると胃腸の働きは低下していきます。その為に、食欲は低下したり、消化が悪くなります。 

大事なこととして、私達の身体は食べたものから作られています。そして、私達の感情も食べたものから作られているのです。私達の「嬉しい、楽しい」といった感情は、脳の中で興奮・抑制(リラックス)・調整という3つの感情物質のバランスがとれている時に出来るものです。 

しかし、脳の栄養が不足することで感情を作っているこの3つの感情物質のバランスが崩れ、興奮物質だけが作られるようになります。栄養不足は人間の生死にかかわる危機的な状況です。その危機的な状況というストレスに対抗するために、興奮感情物質がさらに分泌されることによります。 

先ほどもお話しましたが、アドレナリン・ノルアドレナリンが大量に放出されることで不安・緊張が増して社会性不安障害になると考えられます。リラックスすることが出来ないため、まともに思考は出来ません。

「仕事で商談をしていても、相手の言っている事が理解できなくなります。こちらの考えもまとまりません。話をしていて緊張するばかりで震え・恐怖感も出てきてしまいます。」という40才の男性(Yさん)の相談にこられた方もいました。

この方は30代の頃から人前だと緊張する程度だったのが、ある時から人と会話すると緊張が高くなってきたそうです。そしてそれと同時に食欲も落ちてきてしまいました。栄養が不足することによって負のスパイラルにおちいり、社会性不安障害が悪化していったと考えられます。

ストレス⇒興奮物質放出⇒胃腸の働き低下⇒栄養不足⇒ストレス⇒…

となるために、普通の生活をしていてもなかなか治らないと考えられます。

2-2.体調不良

アドレナリンやノルアドレナリンが大量に放出されると、私達の身体は興奮します。そしてこれらのホルモンが放出されることで、自律神経の交感神経の働きは活発になります。 

自律神経の働きを簡単に説明しますと、自律神経には交感神経と副交感神経があって、互いに臓器・身体の筋肉の働きを強めたり弱めたりします。例えば、交感神経が刺激されると、心臓は働きを高め、逆に胃腸の働きを低下させます。逆に副交感神経の働きが刺激されると、心臓の働きはゆっくりになり、胃腸の働きは高まります。

アドレナリンやノルアドレナリンが放出され続けることで、交感神経の働きだけが活発になっていきます。すると、自律神経の交感神経と副交感神経の働きのバランスは崩れてしまいます。これが自律神経失調症と呼ばれるものです。

自律神経失調症になることで

・めまいや耳鳴り
・立ちくらみ
・胸が締め付けられる感じがする。
・または胸がザワザワする感じが時々ある。
・息苦しくなるときがある。
・胃腸の調子が悪い
・肩こりや腰痛
・倦怠感
・慢性疲労
・睡眠障害

といった体調不良が出るようになります。

これらの体調不良は事実社会性不安障害の方に多く見られます。

先ほどのYさんの場合は、人との会話が困難になってきた頃から、胃腸の調子が悪化。慢性疲労感・熟睡できない・息苦しさなどが段々と出ていきたとのことでした。

このように、体調不良はストレスと感じ、さらにアドレナリンやノルアドレナリンが放出され、悪化していきます。寝不足も強いストレスとなりますので、慢性的な寝不足で社会性不安障害になる原因になります。

3.社会性不安障害の改善

社会性不安障害のきっかけは先ほども言いましたが強いストレスや慢性的な睡眠不足といったものかもしれません。しかし、慢性化していく原因は「脳の栄養不足」と「体調不良」の2つです。

3-1.脳の栄養不足

脳が十分に働くためには、脳にある感情物質の働きが重要です。この感情物質には興奮感情物質と抑制(リラックス)感情物質、そしてこの2つの感情物質を状況に応じてバランスをとってくれる調整感情物質があります。

これらの感情物質の主な原料は、アミノ酸、ビタミン、ミネラルです。これらの原料が不足することで、脳の働きは興奮に傾いてしまいます。そのため、食事内容には気をつけなくてはいけません。 

 私がおすすめしているのは、和食を中心とした食事です。和食は味噌などの発酵品が多く、これらにはアミノ酸が多く含まれているからです。特に胃腸の働きが低下していて、食欲が落ちている方には無理にバランスよく食べようとせず、具たくさんの味噌汁や豚汁を少量食べる事をおすすめしています。汁物で栄養バランスが高いと理由からです。

しかし、正直なところ食事だけでは栄養が足りません。幅広くサプリメントで栄養をとる必要があります。なお、サプリメントは、こういった考え方を理解している医師や薬剤師などの専門家に相談して購入されることをおすすめします。

3-2.体調不良を改善する

社会性不安障害の患者さんたちのほとんどは、自律神経失調症などの原因による体調不良をかかえています。これらの体調不良は、病院の検査などでは原因もわからないものがほとんどです。

これらの体調不良を漢方の世界では不定愁訴と呼び、漢方薬が得意な範囲です。そのため、私はこの体調不良を漢方薬で改善します。そして、その漢方薬の選び方は効能効果で選ぶのではなく、症状やその時の体質などで選びます。

少なくとも、上記の事を踏まえて選んでくれる医師・薬剤師に相談することをおすすめします。 

4.まとめ

社会性不安障害の原因は、突発的なストレスや、忙しいという理由での慢性的な寝不足などの原因が多いです。しかし、慢性化する原因としては「脳の栄養不足」「体調不良」の2つだと考えています。

性格の問題。コミュニケーションの仕方が悪いだけ。という問題ではないと考えています。

 

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

強迫性障害は克服出来る!3つの事例から考える強迫性障害

強迫性障害 克服

「自分でも潔癖症という自覚はありました。しかし、近頃は人と話をしていると相手のツバがこちらに飛んで来るのではないか?相手がウイルス感染していて自分に感染ってしまうのではないか?と考えてしまい人と話すのも嫌になってきました」

そう相談にいらっしゃったのが30代の男性でした。

このように強い不安によって生活に支障をきたいしている症状を、強迫性障害といいます。強迫性障害は、自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れない、わかっていながら何度も同じ確認をくりかえしてしまうことで、日常生活にも影響が出てきます。意志に反して頭に浮かんでしまって払いのけられない考えを「強迫観念」、ある行為をしないでいられないことを「強迫行為」といいます。

私は20年以上、不安神経症といった精神的な病に悩まれている方の相談を受けてきました。

私の指導のもと、多くの方がこれらを解決することが出来ました。今回ご紹介する記事で、強迫性障害に悩まれている方が少しでも前向きに問題可決に取り組んでいただけたら幸いです。

 1.強迫性障害を克服した3つのケース

強迫性障害は気持ちの問題だと勘違いする方が多く見られます。「心配症」といった言葉で終わらせてしまう場合もあります。しかし、日常生活がままならないようでしたら改善することが重要です。

今回のケースをご覧になって、自分の症状と照らし合わせる事をおすすめします。

1-1.ガスの元栓、戸締まりしてあるか心配で、外出が困難になってしまった女性

Aさん(20代女性)は一人暮らしを始めたのが4月だったそうです。人からは心配性とは言われていたそうです。

しかし、秋頃から仕事に出かけても家の「ガスの元栓」「家の戸締まり」がちゃんと出来ているのか心配になってしまい、何度も家を出る。家に戻る。を繰り返すようになってしまいました。

「ガスの元栓は閉めたはず」「戸締まりはやったはず」そう思っていても、確認せずにはいられない。仕事も遅刻するようになり、困ってしまい、インタネットで検索し私の店で相談することにしたそうです。

Aさんは一人暮らしになってから、仕事で疲れたといった理由で食事は「コンビニ」がメインになってしまいました。そこで出来るだけ実家にいる時と同じような食事をするように指導しました。

また、Aさんは強迫性障害による自分の異常行動でストレスが強く、いつも緊張していて手のひらに汗をかいていました。そこで漢方薬を服用していただきました。行動に関しては携帯の動画で自分が出かける前に「ガスの元栓」「戸締まり」の様子を録ってもらい、自分が気になった時だけ確認するようにしてもらいました。

1ヶ月経った時にAさんから、「ガスの元栓」「戸締まり」を毎日録画しているが、この頃はその録画を見ることが少なくなってきた。とのことでしたので、それでは録画するのをやめてみたら?と指導ししばらく様子をみるということにしました。

そして3ヶ月後には、今までの異常行動が全くなくなった。とのことで、Aさんの強迫性障害は改善されました。2年たった今でも私のところでサプリを買っていますが、強迫性障害の症状は全く出ていません。

1-2.セシウムが怖いという母親

予約をしてご来店されたSさん(30代女性)。「東日本大震災の時からセシウムが怖くて、家の窓を開けるのも怖い。野菜も何度も洗ってしまう。手洗いも何度も。子供がセシウムにやられてしまったらどうしようと思い、もっと遠いところに引っ越しをしたい。しかし、主人が怒ってしまい。どうすればいいのかわからない。」と泣いて話をしてきました。

Sさんは、震災時は静岡に住んでいましたが、テレビで「放射能の問題」を繰り返し見ていることで段々と恐怖感を感じるようになり、今のような状態になったとのことでした。ご来店された時は震災後3年目の春でした。

Sさんに震災前と震災後の体調に変化があったのか聞いてみました。すると、震災前にはなかった、「頭重」「食欲不振」「倦怠感」「ソワソワ落ち着かない」といった、体調不良が多々ありました。

本人も震災後にストレスを急に感じるようになったとの事でした。そこで、この体調不良を漢方薬で改善すること。そして栄養をとることが今の状態を楽にする。というお話をし、了承後服用していただきました。

結果、1ヶ月程度で「頭重感」「倦怠感」「ソワソワ落ち着かない」といった症状は緩和され、セシウムに関しての過敏は少しずつ改善されている気がするというお話をいただきました。

半年後には、強迫性障害はなくなりました。

今年で震災4年目を過ぎましたが、Sさんは症状をぶり返すこと無く元気です。

1-3.食べている姿がおかしいのではないか?

娘が「自分の食べている姿がおかしい。人前で食事をとることが出来ない。」と言っていると親御さんと一緒に相談にいらしたのがTさんです。高校1年生でした。学校にお弁当を持って行っても、人前で食べることが出来ない。といって全く食べなくなったそうです。

色々聞いてみると、自分の食べている姿がおかしいのではないかと思うようになったのは、9月くらいの事だそうです。友達に「口にご飯が付いている」と言われて、恥ずかしかった。それから段々と食事をとっていておかしくないか気になって行ったそうです。

そして、全く人前で食事がとれなくなったのが12月。何がきっかけだったのかわからないけど、人前で食べることで緊張する。自分の食べる姿はおかしい。と思うようになったとのことでした。

Tさんは子供の時から恥ずかしがり屋だったそうですが、ここまで不安が高いのはおかしいと自分でも自覚して治したい。ということでした。

Tさんはとても真面目で、勉強を遅くまでやっていて慢性寝不足状態でした。頭重感、肩こり、慢性疲労とあり、まずは最低7時間は寝るようにしてもらいました。その他、漢方薬、サプリで疲れ、頭重、肩こり等を改善するようにしていきました。 

相談に来て1ヶ月程度で「いままで勉強していても効率が悪かったのが、良くなった」と違う方向で体調は改善されていきました。

そして、人前で飲み物をとっても「なんとなく、平気かな?」と思ったらやってみて、と伝えたところ、2ヶ月目には人まで飲み物をとっていても気にならなくなり、3ヶ月たつと人前で食事がとれるようになりました。

今は高校3年で受験生ですが、睡眠不足だけは気をつけてもらっています。もちろん強迫性障害も出ていません。 

2.強迫性障害の原因

強迫性障害は不安感、こだわりが強くでる精神疾患です。この不安感、こだわりの原因として、脳内感情物質である、ノルアドレナリンとドーパミンが関係していると考えられます。

そして、この2つの感情物質が普段より多く分泌されるからこそ、強迫性障害になると考えます。

そして、この2つの感情物質が普段よりおおく分泌される原因は、私は「脳の栄養不足」と「体調不良」の2つにあると考えています。それでは何故、この2つが原因と考えているのかをお話したいと思います。

更に詳しいことは強迫性障害は克服できる!正しく知りたい強迫性障害の原因まとめをお読み下さい。 

2-1.脳の栄養不足

私たちの身体は食べたものから作られています。これは誰もが知っている事です。しかし、感情も食べたものから作られている。という事をほとんどの方は意識をしていません。

食事によって私達の「嬉しい、楽しい」といった感情が作られます。そしてそれは、脳の中で興奮、抑制(リラックス)、調整という3つの感情物質のバランスがとれている時に出来るものです。

しかし、脳の栄養が不足することで3つの感情物質のバランスが崩れてきます。まず一番初めに作られなくなるのが、調整感情物質と抑制感情物質です。興奮感情物質が最後まで作られるのは、動物の本能として動けなくなれば死んでしまう為、最後まで作られます。

興奮感情物質にはノルアドレナリン(不安・緊張・恐怖)ドーパミン(こだわり・依存)という作用があります。

栄養が不足することでこの2つの興奮物質の不安・こだわり・依存といった作用が強迫性障害の症状が出ると考えています。

2-2体調不良

栄養が不足していることで脳の感情物質のバランスが崩れます。すると脳は興奮し、それによって身体は緊張状態となります。この緊張により様々な体調不良がうまれます。

実際に強迫性障害の方たちは

・そわそわと落ち着かない、緊張してしまう、過敏になってしまう
・疲れやすい
・倦怠感
・動悸・息切れ
・めまい
・ふらつき感
・集中できない、心が空白になってしまう
・刺激に対して過敏に反応してしまう
・頭痛や肩こりなど筋肉が緊張している
・眠れない又は熟睡した感じがない

といった原因不明の体調不良をもっています。 

私たちは寝不足でもストレスを感じます。それが寝不足だけでなく他の体調不良があったとしたらストレスは相当かかるようになります。

このストレスに対抗するために、身体からノルアドレナリン、ドーパミンが分泌され強迫性障害になると考えられます。

 3.強迫性障害を改善する対策

強迫性障害の患者さんたちを改善するためには、原因である「脳の栄養不足」「体調不良」を改善することが一番大事なこととなります。

また、不規則な生活なども改善することが大事になります。 

3-1.脳に栄養を十分与える

強迫性障害の方に共通していることは「胃腸の働きが低下している」「食欲がない」ということです。そのためか、朝はパン、昼はおにぎりや麺といった炭水化物などの軽い食事で済ませている方も多く見られます。これでは栄養が足りているはずもありません。

29才の主婦「初めは自分でもきれい好きと自覚していました。しかし、この1年は消毒用のウエットティッシュで拭いてからでないと、家の中の物も触れなくなってしまった」と相談にMさんがご来店されました。

自分でもこの行為が異常だと感じている。そしてこの異常行為もストレスと感じていました。ストレスは常に感じていて食欲はあまりないとのことでした。そのため朝は食事抜き、昼はおにぎりを1個、麺といった簡単で少食の食事内容でした。

このような食事になってしまった時期を聞いてみると「1年ほど前に仕事の人間関係でストレスを感じるようになって食欲がなくなり、このような食事になってしまった」とのことでした。 

脳を正常に働かせるために必要な栄養素は、アミノ酸・ビタミン・ミネラルです。これらの栄養がなくては脳はまともに働きません。この栄養をとるためにおすすめするのが、和食です。和食は色々な食材を一緒に調理するものが多いという理由です。

また、胃腸が弱っていてあまりにも食欲がない方には無理にバランスよく食べようとしないで下さいとお願いしています。

私は患者さんたちには、この食事を続けていただいた上で、さらにサプリメントで栄養を補っていただいています。コップに水を入れても、それが溢れだすまで水はこぼれません。長年にわたる栄養不足の影響は、ある瞬間に強迫性障害としてあらわれます。私は、そういったことの積み重ねが体に大きなダメージを与えていると考えています。

3-2.体調不良を改善する

パニック障害の患者さんたちは多くの体調不良をかかえています。この体調不良は、病院で検査をしても何が問題なのかがわからないものがほとんどです。

このような体調不良を漢方では不定愁訴といいます。この不定愁訴を改善するには漢方薬が一番適しています。

漢方薬は症状よりも体質に合わせることの方が重要と言われています。例えば胃腸虚弱に効果のある漢方薬といっても様々な種類の漢方薬が存在します。同じ胃腸虚弱でも、むくみの症状がある人と、ない人だけでも漢方薬は変わってきてしまいます。

漢方薬も薬ですので、効能効果が西洋薬と同じようにうたわれていますが、効能効果で服用することにより悪化することもあるのが漢方薬です。

私が漢方薬を選ぶためにしていることは、

◯望診 患者の顔色、肌の状態、動作、舌の状態を診る
◯聞診 しゃべり方、口臭、体臭
◯問診 患者さんの話、訴えを聞く
◯切診 脈、腹部の状態、その他身体の状態を触診(薬剤師は患者さんの身体をさわれないのでご本人にやってもらいます)

の4つです。

上記4つから得られた情報から、その患者さんに最も適した漢方薬を処方しています。少なくとも上記の事を踏まえた上で選んでくれる医師、薬剤師等に相談されるのをおすすめします 

3-3睡眠をとる

睡眠は当たり前の事ですが、とても重要です。睡眠とは、免疫力や自己治癒能力を高めるために必要なことは誰もが知っていることです。

しかし、ストレスが溜まってくると、身体の緊張やアドレナリン(不安・恐怖)、ノルアドレナリン(怒り・イライラ)によりなかなか眠れなくなったり眠りが浅くなったりします。そのため、早くフトンに入っても寝付けず朝起きるのが辛くなります。つまり、十分に睡眠がとれません。

また、「仕事が忙しい」「勉強をしなくては」と自分で睡眠不足になることでストレスがたまり、身体が緊張しなかなか眠れなくなり、眠りも浅くなる人もいます。

まずはちゃんとした睡眠をとることです。そして、もう眠りが浅い、熟睡感がとれなくなってしまっているならば十分な栄養をとることです。そして体調不良を改善すること。

これらのアプローチにより緊張がほぐれると、自然と少しずつですが眠ることができるようになります。

 4.強迫性障害のQ&A

ここでは強迫性障害の患者さんからよくある質問に関して紹介していきたいと思います。

Q1.強迫性障害は治るのでしょうか?

A.強迫性障害は治ります。しかし、原因が人によって様々です。体質の問題。生活習慣の問題などがあります。そしてそれらが原因で再発することもあります。

Q2.強迫性障害の人に対してどうやって接すればいいのでしょうか?

A.「潔癖症の高校生の子供が、暇さえあれば手洗いをしていて、私はそれに対してイライラして思わず一言言ってしまいます。」というお母さんがいらっしゃいました。

高校生の子供さん本人も自分の行動が異常であることを自覚しています。その行動を家族や友人が非難をしたらどうでしょうか?それこそ自分自身をますます責めてしまい、悪化させてしまうこともあります。

私は今までの経験から言いますと「見守る」事が一番大事だと考えています。自分の食べている姿が汚いのではないか、異常ではないかと思い込んでいる女性(20代)の方がいました。その方は周りから「食べている姿が変ではないよ」と言われても全くそう思えず、逆に言われることで、人前で食べることが出来なくなってしまっていました。

このように、自分の異常行動を意識しているからこそ、何を言われてもかえってその行為を異常だと思い悪化してしまう事が多いと思えます。

家族や友人は身近にいるからこそ、「なんとかしてあげたい」という気持ちが出てきます。しかし、何かを助言すればするほど本人は異常思考や異常行為を意識してしまい、悪化する事になります。 

Q3.病院の薬と漢方薬の違いは何でしょうか?

A.病院の薬と漢方薬の違いは、「傾きかけている不安定な家」に、例えることができます。

家をとにかく崩さないように、つっかえ棒や周りを補強して維持しようとするのが病院の薬。

傾きを根本的にどうしたら良いかの原因を考え、土台を修理するのが、漢方薬だとお考えいただければいいでしょう。

強迫性障害の患者さんたちは、不安、こだわり、依存といった脳の感情物質が強く出ています。これを抑えこむのが病院の薬です。そして、この感情物質の働きを正常に戻すために体質改善をするのが漢方薬です。

 5.まとめ

強迫性障害は性格の問題ではありません。そのため、本人はとても苦しんでいます。その異常行動を患者さんだけでなく、それをサポートする人すべてが認識しなくてはいけない問題です。

強迫性障害を克服するために必要なことは、私はその原因である「脳の栄養不足」と「体調不良」を改善することが重要だと考えています。

強迫性障害を克服するために、色々な方法を試してきて挫折した人ほどこの方法を実践してもらいたいと考えています。その際は、私の記事を理解した上で指導してくれる、医師・薬剤師をお探し下さい。

親と家族のサポートが重要に!子供の不安障害の原因と改善方法

子供 不安障害

「地下鉄に乗っていて急に怖いと言いだし、電車から飛び降りました。それからは、学校に行くのも怖いと言いだし、行かなくなりました。」と相談に来店されたのは、小学校4年の男の子Sくんとお母さんです。

お父さんは、学校に行かないのは、「なまけているだけだ。」と怒る。しかし、S君は「怖いから行けない」と家で泣きわめく。これはただ事ではない、どうすればいいのか?とインターネットで検索されてご来店になりました。

S君の症状は不安障害の中のパニック障害社会不安障害の2つがありました。不安障害は色々な症状に分かれていますが、一つの症状だけが出ることが少なく、それが全般性不安障害の心配性のような症状や、社会不安障害の対人恐怖症の症状が出ているだけです。すると、患者さんの周りからは、気持ちの問題だととらえがちとなります。

また、子供の不安障害においては、体調不良が多く見られ、体の症状を理由にして学校に行くのを拒むようになります。そのため、家族や周りの人はサボっている。気持ちの問題だと考えるようになり、子供を追い詰めてしまうことになりかねません。

参考HP:
小児の不安障害: 小児における精神の病気: メルクマニュアル 家庭版

1.子供の不安障害のきっかけは?

子供の精神は、大人と違いまだ未成熟のためとても不安定です。そのため、子供が不安を感じていても、子供の周りでは「一時的なもの」「よくあること」と見逃されがちです。

また、子供の不安障害は親の子供への愛情不足と考える方もいます。しかし、私の経験では愛情はほとんど関係ありません。確かに、子供が生活するにあたって色々なストレスや不安を感じます。このストレスや不安を子供が訴えてくるならば、家族は聞いてあげる必要はあります。私はそれだけで良いと思っています。

私は不安障害の原因は、老若男女関係なく「脳の栄養不足」と「体調不良」が原因だと考えています。そのため、今まで食欲があった子供が急に食欲がなくなってきた身体の不調を訴えるようになってきたというのが不安障害のきっかけになると考えています。

子供の不安障害でお悩みの両親でしたら心当たりがあると思います。

2.子供の不安障害の対処法

子供の不安障害は周りから見ると発見が困難になっています。子供がちょっとしたことを怖がる。不安に感じることは当たり前のことだからです。多くの相談を受けた経験の中で、不安障害の子供に必ず見られるものが体調不良です。

2-1.子供の体調不良と改善

先ほどのS君の場合も、体調不良は多々ありました。倦怠感から家族と話をするのも面倒そうでした。また、家族で無理やり出かけても、自分は車で寝ている。といって外に出ないのも当たり前でした。

他にも、頭痛、頭重、食欲がない、肩こりとS君に聞くと少なくともこれだけの症状がありました。これはS君だけに限った話ではありません。子供で不安障害だと診断された子達には、必ずあります。

これらの体調不良はストレスと感じます。このストレスを解消しようと、身体からはアドレナリン・ノルアドレナリンという物質が放出されます。アドレナリンは元気のホルモンであり、ノルアドレナリンは意欲、集中力を高めるホルモンです。しかし、これが過剰に放出されると、アドレナリンは怒りとなってしまいます。また、ノルアドレナリンは不安、緊張、恐怖を感じるようになります。

これらの過剰に放出されたホルモンによって、さらにストレスを感じるようになり、身体は緊張状態になり、自律神経の働きまでが悪化していきます。こうして、身体の体調不良はひどくなっていきます。

さらに、心理的にも不安感・緊張感・恐怖感・イライラがひどくなっていく事で不安障害は悪化していきます。

体調不良が不安障害を悪化していくので、体調不良を改善することが重要になります。漢方薬は病名で服用するものでなく、体調・体質・発症している症状から服用するものなので、このような体調不良の改善には最適です。

病院の薬は、病名によって選ぶことになりますが、このような体調不良を改善することは難しいのが事実です。「木を見て森を見ず」をいうことわざがありますが、一つ、一つの症状だけを改善するのではなく、身体全体を改善することが重要です。

私が漢方薬を選ぶためにしていることは、

◯望診 患者の顔色、肌の状態、動作、舌の状態を診る
◯聞診 しゃべり方、口臭、体臭
◯問診 患者さんの話、訴えを聞く
◯切診 脈、腹部の状態、その他身体の状態を触診(薬剤師は患者さんの身体をさわれないのでご本人にやってもらいます)

の4つです。

上記4つから得られた情報から、その患者さんに最も適した漢方薬を処方しています。少なくとも上記の事を踏まえた上で選んでくれる医師、薬剤師等に相談されるのをおすすめします。

2-2.脳の栄養不足

不安障害の子供達は、少食であったり、胃腸が弱くなっています。S君の場合は、夏バテにより食欲が落ちていました。また、Kちゃんという小学6年生の女の子の場合は、普段から夕食がまともに取れないほど、間食でおやつ、飲み物は炭酸ジュースを飲んでいました。

Kちゃんは小学校の低学年の時からヒステリーがひどかったそうです。そして5年の終わりごろから「人と会うのが嫌。」「学校に行きたく」ないと言いだし、食べては寝て。という生活になってしまい、お母さんは、何とかしなくてはという思いから知り合いに聞いて、本人を連れてご来店されました。

Kちゃんとも話をしましたが、話を聞いているのかわからないほど会話は成り立ちませんでした。お母さんに話を聞いても、普段から会話はほとんど成り立たなかったそうです。家ではおかしや、ジュースを飲食しながらテレビを見ている。そして、いつの間にか横になって寝ているだけの生活だったそうです。

Kちゃんと会話が成り立たないのは「脳の栄養が足りない」のが原因です。私達の脳には人間の脳は2層に分かれています。

この2層は

・脳幹
・大脳偏縁系(生存脳・感情脳:ホルモン調整・呼吸・心拍調整・怒り・嫉妬・食べる・寝るなど本能の行動)
・大脳皮質(認知脳:自意識・感情認識・選択・決断・問題解決等)

にわかれています。

例えば、「お腹が空いた。」という大脳偏縁系が働きます。「しかし、時間的にはまだ早い。ちょっと我慢しなくては」と選択し決断するのは大脳皮質です。この大脳皮質の働きがうまくいっていないと大脳偏縁系の感情が暴走してしまい、我慢する事が出来なくなり、食べてしまいます。

大脳皮質の働きは、経験によって色々な認識が出来るようになります。そのため、経験の少ない幼児においては、感情の働きが暴走しぎみになってしまい、食べることにこだわったり、感情的に遊びたい。と状況に応じての対応が出来ないのが通常です。

犬の散歩に置き換えてみましょう。犬が脳幹・大脳偏縁系です。そして人が大脳皮質です。犬は本能のまま、あちらこちらに行きたくて走り回ろうとします。しかし、人が犬を上手くコントロールすることで犬は暴走しないで散歩が出来るようになります。

犬が暴走してまともな散歩が出来なくなる状態は脳がうまくコントロール出来なくなっている状態です。ですから、大脳皮質の働きが良くなればコントロールがうまくいくようになります。状況に応じて行動ができるようになると考えれば良いでしょう。

それでは、Kちゃんの状態を考えてみてみましょう。Kちゃんは会話がまともに出来ません。Kちゃんは私達の言葉を認識できていません。これは大脳皮質の働きが低下していると言えます。Kちゃんが乳児期から会話が認識できていないのならば、Kちゃんは生まれながら大脳皮質が働いていないと言えるかと思います。

しかし、急におかしくなったのならば、これは後天的な原因であり、食事をちゃんと食べなくなってからおかしくなっているのですから、一番の原因は「脳の栄養不足」という事になります。

この大脳皮質を動かすためにはアミノ酸、ビタミン、ミネラルという栄養が必要になります。Kちゃんの場合は、お菓子やジュースといった炭水化物・糖質だけですので栄養は足りていません。その結果、このような会話も成り立たないような状態になったと考えられます。

実際に、お菓子やジュースを控えさせて、普通の食事、サプリを服用させたところ、2週間ほどで、会話も普通にできるようになりました。これは親御さんも驚いていました。

不安障害の患者さんたちは、脳の栄養が不足することで、ストレスに対抗するホルモンである、ノルアドレナリンやアドレナリンも大量に放出されます。そのため、脳の栄養を多めにとることは重要です。

子供ですので、好き嫌いも出てきてしまいますから、私はサプリでの栄養補給をおすすめしています。

2-3.親・家族のサポート

これまでお話してきたとおり、不安障害をもつ子供達は自分に今おこっている倦怠感・不安感・恐怖感・緊張感が全くコントロール出来ていません。コントロール出来ない精神状態に「頑張れ」といった言葉も意味がありません。

「人と会うのが嫌」と言って学校に行かなくなったKちゃんは、学校に行かなくなった直後にカウンセリングを受けたとのことでした。しかし、会話が成り立たない状態なので全く効果がなかったようです。このような状態で、親御さんたちは何をしてあげればいいのでしょうか?

私は、ただただ受け入れてあげるだけで良いと思っています。今の状態を否定せず、見守ってあげている事だけが重要だと思います。栄養状態を改善し、体調不良を改善することで、少しずつ以前の状態に戻ります。

そこからが、親・家族が叱咤激励をしてサポートするべきだと考えています。

3.まとめ

子供の不安障害は、幼児期からの不安、緊張といったものの延長として考えられて放置される事も見られます。子供の様子が、今までと違っている事を注意深く見守ることが重要です。

子供の不安障害は栄養不足によって相当左右されると私は考えています。急に食欲がなくなった。間食ばかりでまともな食事をとらない。といった事があるようでしたら注意が必要だと思います。

 

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。

不安障害の原因を正しく理解しよう!身近に起こりえる不安障害とは

不安障害 原因

「不安障害」というのは、精神疾患の中で、不安を主症状とする疾患群をまとめた名称です。

これは大人だけが発症するのではなく、子供にも多く見られます。

「子供が急に学校に行きたくないと言い出しました。訳を聞いても身体がだるい、怖いから、と意味がわかりません」と相談にいらしたお母さんもいました。

不安は多かれ少なかれ誰しもが生きていく上で感じる感情です。しかし、不安障害とは急に過度の緊張、不安を感じるようになり、日常生活や社会生活を送ることが困難になってしまう障害です。

この不安障害は症状によって色々な病名にわかれています。まずは病名と症状を紹介したいと思います。

 1.不安障害の種類

不安障害には不安を主症状とするいくつかの精神障害・精神疾患が含まれています。同じ不安症状でも、発症の仕方や症状は異なります。では不安障害に含まれる主な疾患を紹介します。

1-1.不安障害の分類

・社会不安障害

社会生活で、緊張感や恐怖感をもち、動悸、赤面、手の震え、こわばりなどの症状が出て日常生活に支障をきたすのが社会不安障害です。

たとえば、人前のスピーチでの異常な緊張だけでなく、電話での対応、人前で字を書くといったものでさえ緊張でうまくいかない人もいます。

・全般性不安障害

特別にはっきりした原因がないのに、漠然と不安に思ってしまう症状です。

私の店にご来店された患者さんの中では急に心臓病で死んでしまったらどうしよう。子供が学校の登校途中で事故にあったらどうしようといった人もいました。ある意味妄想的な症状と言えるかもしれません。

・強迫性障害

ある特定の行動を繰り返さないと次の行動に動かせないなど、自分自身でもおかしいと思っていてもその行為に支配されてしまっている症状です。

ご来店された患者さんの例では、外出するときにガス栓を閉めたか気になってしまい毎日写メをとって通勤途中に何度も確認している方もいました。

出かけても家の戸締まりがちゃんとしていたのか気になって2~3回は必ず戻って確認する方もいました。

・パニック障害

突然なんの理由もなく恐怖や不安、動悸、めまい、吐き気、呼吸困難が出てしまう症状です。

一番日常生活を困難にする症状と言ってもいいでしょう。

電車に乗れない、人混みが怖い、家から出れないといった色々な症状があります。私も大学生時代にパニック障害になり、満員電車に乗れませんでした。パニック障害については【パニック障害が治った事例付】絶対に諦めないで!パニック障害の原因と解決策まとめでご紹介しています。合わせてご覧ください。

・心理外傷後ストレス障害

強烈な恐怖体験によって脳に記憶され、著しい苦痛を感じるようになる症状です。

東日本大震災後に被災者以外にも何度も恐怖の映像を見て発症した患者さんが多くて有名になりました。

精神的不安定による、不安、不眠トラウマにの原因になった障害、関連する事に対しての回避行動、その体験に関する追体験(フラッシュバック)がある場合はこの心理外傷後ストレス(PTSD)と言われています。

1-2.不安障害の現実

 不安障害は色々な病名に分かれていますが、現実には様々な症状が混ざり合っているのが現実です。

「人混みの多いデパート、満員電車に乗れない。渋滞中は車の運転が怖くて出来ない」とご相談にいらした40代の男性の方の場合はパニック障害と診断されていましたが、この他の症状として「人と話をしていると動悸がして怖くなる。」「胸が苦しくなると心臓病で死んでしまうのではないかと思ってしまう」といった社会性不安障害、全般性不安障害の症状も持っていました。

また厚生労働省の研究では、不安障害の患者さんは一定期間に二つ以上の診断基準を満たす障害がみられる「併存」を経験することが多いことです。パニック障害では、50~65%に生涯の、いつの時点かにうつ病が併存し、また全般性不安障害25%、社交恐怖15~30%、特定の恐怖症10~20%、強迫性障害8~10%の併存があるといわれています。

参考文献 http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_panic.html

パニック障害などの予期発作は、パニック発作の恐怖体験が記憶に残った状態なのでPTSDと言えるのではないかと私は思います。

 2.不安障害の原因は脳の働きによる

不安障害の原因は、身体的および心理的両者の要因がかかわっていると言われています。私はPTSD以外は、身体的な問題は原因不明の「体調不良」、そして心理的というのは「脳の栄養不足」によるものと考えています。

2-1.脳の栄養不足

私達の喜怒哀楽という感情は、脳の中で興奮・抑制(リラックス)・調整という3つの感情物質のバランスがとれている時に出来るものです。この感情物質はすべて私達の食べているものから作られます。そしてその原料はアミノ酸・ビタミン・ミネラルです。

これらの栄養物質が不足すると、3つの感情物質のバランスは崩れてきます。その結果、興奮物質だけが作られていくようになります。

この理由は脳の栄養不足は人間の生死にかかわる危機的状況です。その危機的な状況というストレスに対抗するため、最後まで興奮物質を作り続けるのです。

この興奮物質が不安障害をおこす原因です。というのも、興奮物質にはアドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンがあります。この3つの興奮物質は感情物質のバランスがとれている時と、崩れてしまった時とでは感情への働きが変わってしまうのです。

バランスがとれている正常な時は、アドレナリンは身体を動かす活力、ノルアドレナリンはやる気・意欲、ドーパミンは動機・学習に関わっています。しかし、このバランスが崩れるとアドレナリンは怒り・イライラ。ノルアドレナリンは不安・緊張・恐怖。ドーパミンはこだわり・依存という感情に変わります。

私は、この3つの興奮物質が不安障害の原因だと考えています。例えばパニック障害の方の場合は、ノルアドレナリンの不安・恐怖が関係しています。そして強迫性障害の方は、ノルアドレナリンの不安とドーパミンのこだわり・依存が関係しています。

このように、この3つの興奮物質の作用が人によって違うだけではないのかと考えています。実際に、パニック障害の方にも社会性不安障害の症状を持つ人は多く見られます。また、全般性不安障害の方に強迫性障害の症状を持つ方も見られます。

人の身体はそれぞれで、同じ身体の人はいません。だからこそ、不安障害の原因が一緒でも、違う症状が出ていると私は考えています。

しかし、脳の栄養不足ということに関しては不安障害の患者さんたちには共通しています。

胃腸が弱い。食欲もあまりない。偏食で栄養バランスが悪い。といったものが共通しています。

2-2.体調不良

栄養が不足していることで脳のバランスが取れず、またそれにより興奮物質が通常より出過ぎることで、身体は常に緊張状態になります。

この長年の緊張状態によって様々な体調不良がうまれます。

例えば、ちょっとした寝不足で身体がダルいだけでも私たちの身体にはストレスがたまるのはみなさんご存知の通りです。

 

不安障害の方たちの多くは

・そわそわと落ち着かない、緊張してしまう、過敏になってしまう
・疲れやすい
・倦怠感
・動悸・息切れ
・めまい
・ふらつき感
・集中できない、心が空白になってしまう
・刺激に対して過敏に反応してしまう
・頭痛や肩こりなど筋肉が緊張している
・眠れない又は熟睡した感じがない

といった原因不明の体調不良をもっています。

さまざまな体調不良がおこる事で身体にはさらにストレスがかかります。

このストレスに対抗するため、さらに身体からアドレナリン(怒り、イライラ)、ノルアドレナリン(不安、恐怖、緊張)、ドーパミン(こだわり、依存症)が分泌されます。これによってさらに不安・緊張を感じるようになります。

脳の栄養不足→脳の興奮物質の放出→体調不良(ストレス)→脳の興奮物質の放出

と、負の連鎖になってしまうのが不安障害です。

病院で脳の興奮物質を抑える安定剤などを服用しても、なかなか改善しないのはこの体調不良のためと考えられます。ストレスがかかると悪化する理由がここにあります。

 3.不安障害対策

不安障害の原因は、脳の栄養不足と体調不良を改善することが一番大事なこととなります。

3-1.栄養を補給する

脳の感情物質の原料は先ほどもお話しましたが、アミノ酸・ビタミン・ミネラルです。これらの栄養をより多くとることが重要です。

しかし、不安障害の患者さんたちの多くは胃腸が弱い。食欲がない。といった方がほとんどです。そこである程度食欲が出てくるまでは、具がいっぱい入った味噌汁をとることをおすすめしています。特に豚汁が最適です。

これは味噌・豚肉はタンパク質。それ以外の具材はビタミン・ミネラルが豊富に入っていて、汁物ですから食欲がない方でも食べやすくなっているからです。 

ある程度の食欲が出てきたら和食中心の食事をおすすめしています。この理由は、和食は味噌などの発酵品が多く、これらにはアミノ酸が多く含まれているからです。

しかし、不安障害が出ている方の場合は、食事だけでの栄養では足りません。幅広くサプリメントで栄養を補う必要があります。なお、サプリメントは、こういった考え方を理解している医師や薬剤師などの専門家に相談して購入されることをおすすめします。

3-2.体調不良を改善する

不安障害の患者さんたちは、多くの体調不良をかかえていることがほとんどです。これは病院で検査をしても原因不明、もしくはストレス、自律神経の働きが悪いといったものが原因とされます。正直このような原因を解決する方法は今の病院の薬ではほとんどありません。

これを改善するために、私は漢方薬を使っています。原因不明の体調不良を漢方では不定愁訴といいます。そして、この不定愁訴を改善することが出来るのが漢方薬です。

ただし、漢方薬の選び方は症状よりも体質に合わせることが重要だと私は考えています。 少なくとも上記の事を踏まえた上で漢方薬を選んでくれる医師、薬剤師に相談されるのをおすすめします

3-3.睡眠をとる

睡眠をとるという事は改善というよりも不安障害を悪化させない、不安障害にならないためにも必要なことです。

 睡眠は当たり前の事ですが、とても重要です。睡眠とは、免疫力や自己治癒能力を高めるために必要なことは誰もが承知しています。

しかし、ストレスが溜まってくると、体の緊張やアドレナリン(不安・恐怖)、ノルアドレナリン(怒り・イライラ)によりなかなか眠れなくなったり眠りが浅くなったりします。そのため、はやくフトンに入っても寝付けず朝起るのが辛くなります。つまり、十分に睡眠がとれません。

そのために必要なことというと、やはり栄養をとること。栄養をとることで睡眠はとれやすくなりますし、疲労感も改善してきます。少しでもストレスや疲労感を改善するために、睡眠をとることは重要です。

4.不安障害の人が注意しなくてはいけないこと。

日常的に飲まれるカフェイン、アルコールは注意が必要です。

 4-1.カフェイン

「眠い」「ちょっと疲れた」そう思った時珈琲やお茶を飲む。

 たったこれだけの事で、眠気は消え、頭の中がスッキリして仕事や勉強に取りかかれるのがカフェインの魅力です。

しかし、カフェインのこの魅力は疲れた脳を興奮させることでおこるものです。不安障害の方たちの興奮した脳で同じことをしたら、さらに興奮してしまいます。習慣で飲むことの多いカフェインの飲み物は不安障害を悪化させることも多く見られます。不安障害を克服するまで控えましょう。

4-2.アルコール

アルコールは少量だとリラックス効果があります。お酒を飲んで眠たくなるのは、そのためです。しかし量が増えていくと、リラックス効果よりも脳を興奮させる効果のほうが強くなります。これは泥酔するとハイテンションになる人が多いのであきらかです。

お酒は、ほろ酔い程度で控えめに飲むことが大切です。しかし、お酒を飲み始めると自制が効かなくなる方は、不安障害を克服するまでは禁酒しましょう。

 

4.まとめ 

不安障害の原因は脳の栄養不足と体調不良による、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンといった興奮物質が原因だと私は考えています。そしてこの3つの興奮物質の作用によって人それぞれで症状が違うだけだとも考えています。

実際に、不安障害は色々な病名にわけられていますが、一つの病名だけの症状しか出ていない人はほとんどいません。様々な症状が出ているのが現実です。

本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。