児童虐待

子どもが言うことを聞かないからやった・・・幼児虐待を起こさないための2つの対策

「しつけのつもりだった…」

「何度言ってもいうことを聞かないからやった・・・」

最近、このような幼児の虐待事件が増えており、ニュースでもよく目にするようになりました。こういったニュースに対して「自分の子どもに虐待するなんてありえない!」と思われる方がほとんどでしょう。

しかし、その一方で

「子どもが何度言っても言うことを聞かないから叩いてしまった」

「実際には叩いていないが、自分の頭の中(妄想)で叩いてしまった」

「気付いたらわが子を虐待する姿を想像していて思わずゾッとした」

このような方たちも少なくないようで、私たちにとっても幼児虐待はけっして対岸の火事などではありません。

子どもがいうことを聞かないから・・・しつけのつもりだった・・・、このように近年増加する悲しい虐待事件。なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか?

今回の記事では、何度言っても子どもがいうことを聞かないこと、親が虐待をしてしまうこと、これらの原因と対策について詳しくご紹介いたします。

子どもが言うことを聞かない、いつか虐待してしまうのではないか・・・このようなことでお悩みの方にお役立て頂ければ幸いです。

1.虐待事件の実例

以下に実際に起こった虐待事件をご紹介します。

1-1.虐待事件の実例(1)沖縄県女児虐待事件

2016年7月28日に沖縄県の宮古島市で起きた悲痛な幼児虐待事件。生後まだ3年ほどの小さい女の子に対して、1歳の次女の面倒を見るよう言ったが、言うことを聞かないので腹が立って暴力を振るい死亡させた事件。

口の周りを数回殴った後に、テーブルの角に頭を強打し、その後さらに床で頭を打った。気付いたときには痙攣しており、救急車を呼ぶも死亡した。警察によると、容疑者は子供たちに日常的に暴行を加えていたようで、「いつも子供の泣き声がしていた」という近所の人たちからの声もあったという。

また、日常生活を送るうえでも虐待を行っていたようで、排便を失敗してしまった女児に対して大便を食べるよう強要させていた。このことに関してはしつけ名目だと供述している。

1-2.虐待事件の実例(2) 広島県小5女児虐待死事件

2012年10月1日におきた、広島県府中町の自宅で母親が小学5年生の女児(11才)をゴルフクラブで30分以上殴打し、死亡させた虐待事件。

加害者である母親は、先端にゴムの丸い玉のついたゴルフクラブを何度も振り下ろして、女児の頭や腹を殴り続けたようです。死因は出血性のショック死で、女児の後頭部は頭蓋骨が陥没、くも膜下出血を起こしていた。また全身には複数のあざがあり、虐待は日常的に行われていた。母親は取り調べに対し『娘がうそをつくのでしつけのためにやった』と淡々と話していた。

加害者である母親は、高校を3か月で退学し、その後、東広島市内のアパートでひとり暮らしを始める。そのアパートは、父親ではない50才くらいの中年男性の名義であり、家賃は全額その男性が負担し、それ以外にも会うたびに5万円程度のお小遣いをもらっていた。

このころ、アパートで同居生活を送ったことがあるという高校の元同級生の話によると、部屋の片付け、掃除、洗濯、料理などは何もできず、全部人任せ。「お米を洗って」と頼むと、食器用洗剤でお米を洗うほどのありさまだったという。

1-3.虐待事件の実例(3)奈良県男児虐待死事件

奈良県生駒市で2016年4月、長男=当時(2)=と長女(4)をプラスチックの収納ケースに閉じ込めて長男を死亡させたとして、会社員の父親(40)が監禁致死罪などに問われた事件。

奈良地裁で9月にあった裁判員裁判で、父親は懲役3年の実刑判決を言い渡された。あくまでも「しつけ」だったという父親は公判で、「ごめんなさいのポーズをするので、しつけとして効果があると思っていた。今となっては浅はかだった」と述べている。この父親は周囲からは非常に子煩悩と評判だったという。

家族4人で買い物に出かけ、帰宅したある日、2人の子どもが自宅のリビングでテレビを見るなどして遊んでいたときのことだった。2人がおもちゃでテレビをたたいているのを注意したがいくら言ってもやめないため、おもちゃ用のプラスチック収納ケースに2人を入れてロックをかけて閉じ込めた。

30分ほどたった頃に父親がロックを外すと、長女はケースから出て両手を合わせて「ごめんなさい」のポーズをしたが、長男の方はぐったりしたまま動かなかったため、救急車を呼び病院に搬送されるも、窒息による低酸素脳症で死亡。

警察の詳しい調べによると、このケースに閉じ込めるという行為は、昨年9月ごろから20回以上繰り返されていた「いつも通りのしつけ」だったことが分かっている。

両親はずいぶん前から2人の子供の教育に悩み、痛みや恐怖を与えることで「言うことを聞かせていた」という。「言葉で注意してもきかない場合は軽くたたいたり、親と離れて寂しい思いをするよう寝室に閉じ込めたり、洗濯かごを組み合わせて閉じ込めたりした」と話している。

今回ご紹介した例のように、目を覆いたくなるような悲惨な事件が年々増加しています。こういった事件の背景には、

・しつけのため

・何度言っても子どもがいうことを聞かない

・子どもが泣き止まない

・子どものイヤイヤ期に嫌気がさした

といったことがあり、これらが虐待の引き金になっています。

虐待までにはいかないにしろ、「ウチの子はなんでこんなにも言うことをきかないのだろう・・・私の育て方が悪いのかしら・・・」というように悩まれている方も少なくありません。しかし、育て方が悪いから子どもが言うことをきかないということではありません。このことについて、次の章で詳しくご紹介いたします。

2.なぜ子どもが言うことをきかないのか?

「この部屋には入っちゃダメってさっきも言ったでしょ!何度言ったらわかるの!?」

「はい、ごめんなさい」

・・・10分後

「また部屋に入ってる・・・コラッ!!○○!!さっきも入っちゃダメって言ったばかりでしょ!!いい加減にしなさいッ!!」

「うぇ~ん・・・ごめんなさい・・・」

このように何度言っても言うことをきかない子供にイライラしてつい怒鳴ってしまった。みなさんも一度はこのような経験をされたことがあるのではないでしょうか?

このときは、「何で言ってることがわからないの?」とイライラされる方も少なくないでしょう。しかし、このとき実は子どもは言われたことがわからないわけではありません。

なぜ言うことをきかないのでしょうか?このことには脳における情報の処理が深く関係しています。以下に脳における情報の処理について、脳の構造もあわせてご説明いたします。

2-1.ヒトの脳の構造

ヒトの脳の構造をみてみると、以下のように人間脳(いわゆる右脳と左脳)と動物脳の2つに分けられます。

人間脳・・・考える、話す、計算するなどといった理性的な働きを担当

動物脳・・・怒る、喜ぶなどといった感情、危機回避などの本能的な働きを担当

普段は人間脳が動物脳を暴れださないように制御しています。もちろんですが、人間脳も動物脳も活動するために、常に大量のエネルギー(とくにブドウ糖、ビタミン、ミネラル、アミノ酸など)を必要としています。またこの2つの脳へのエネルギーの振り分けの優先順位は、動物脳>人間脳となっています。

2-2.栄養が不足すると・・・

栄養不足になってしまうと動物脳の方に優先的にエネルギーが振り分けられるため、人間脳がうまく働くことができなくなり、動物脳の制御が外れ、思いもよらない感情的な行動をとってしまうことになります。

また様々な研究から、動物脳は3歳くらい、人間脳は20歳くらいまでに成熟することがわかっています。このことから、人間脳は動物脳に比べるとはるかに成熟の速度が遅いことがわかります。

これらのことから、ヒトは栄養不足になると人間脳がうまく働くことができなくなり、感情的な行動をとりやすくなる。また、子どもの頃は人間脳がまだ発達していないため動物脳を制御することができず、感情的な行動をとりやすかったり、理性的な行動ができないことがお分かり頂けたと思います。

2-3.大人でも栄養が不足すると・・・

このことは何も子どもに限ったことではありません。大人では人間脳はじゅうぶん成熟していますが、栄養不足になってしまうとエネルギー不足になってしまい人間脳がうまく働けなくなってしまいます。その結果、動物脳が暴れてしまい感情的な行動、理性的ではない行動をとってしまいます。

つまり、子どもがいうことを聞かない、子どもが泣きやまないといったことが起きたときに、普段であれば注意する程度ですむことかもしれませんが、叩いてしまったり、ひどい言葉を浴びせてしまったりと虐待につながってしまうのです。

3.幼児虐待を起こさないための対策

これまでに、なぜ子どもはいうこと聞かないのか、なぜ親があり得ないと思うような虐待行為を起こしてしまうのかということについて、人間脳の働きが深く関係していることをご紹介しました。

栄養不足で人間脳が働けなくなった結果、虐待につながってしまいます。ですので栄養不足を改善することが幼児虐待を防ぐ対策になります。

3-1.幼児虐待を起こさないための対策(1)幅広い栄養を十分にとる

第2章でもお話ししましたが、人間脳が働くためにはエネルギーが必要です。エネルギーというとみなさんは何を思い浮かべるでしょうか?ほとんどの方が「糖分」を思い浮かべるでしょう。

エネルギーを作るために糖分=ブドウ糖はもちろん必要です。しかし、糖分だけでエネルギーを作ることはできません。その他にも酸素やビタミンB1をはじめとしたビタミン、ミネラル、アミノ酸などの様々な栄養素が必要です。

栄養不足と効くと、ご飯をちゃんと食べているから大丈夫!と反応される方がいらっしゃいますが、そのような方に限ってこのような事実は意外とご存じないようです。糖分は十分にとっているけれども、その他のビタミン、ミネラル、アミノ酸類が不足しているため、実は脳内でエネルギー不足が起きているということがあり得るのです。

脳内でエネルギー不足を起こさないためにも、幅広い栄養を十分にとるようにしましょう。

3-2.幼児虐待を起こさないための対策(2)体調不良を改善する

ヒトの体で体調不良(首、肩、背中のコリ、下痢や便秘、ゲップ・しゃっくりなどの胃腸症状、肌荒れ、手足の汗、足がつる、ふくらはぎが硬い、体が硬い、頭痛、めまい、手足のしびれ、関節痛など)が起きると、その情報が脳に届けられます。

体調不良という情報は、脳にとってはもちろん不快な情報ですから情報が届けられたときにストレスを受けます。すると脳はそのストレスを軽減するための反応を起こしますが、そのときにビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養素を大量に消費してしまいます。

体調不良が続けば続くほど脳はストレスを感じ続けるわけですから、その分大量の栄養素を消費し続けてしまうわけです。その結果、脳内でエネルギーが不足してしまい、人間脳がうまく働けなくなってしまうわけです。

体調不良を改善するためには、漢方薬や整体、アロマテラピー、ヨガ、鍼灸などが効果的です。なお、これらを実践することが難しいという方には、ラジオ体操などがおススメです。

体調不良を改善するために病院に行かれる方もいらっしゃいますが、病院の薬は症状を抑えるだけで根本的に治療するわけではありません。根本的に治療しない限り、体調不良という情報がずっと脳に届けられてしまうため、大量の栄養素を消費し続けることになります。この点にはご注意ください。

4.まとめ

近年、目を覆いたくなるような幼児虐待の事件が増加しています。他の人から見るとどれも「わが子にそんなことするなんてありえない!」と思うような内容です。

こういった事件が起きる原因には、理性を司る人間脳がうまく働けていないことがあるとお話ししました。この人間脳がちゃんと働いていないと、感情的な行動をとりやすくなり、些細なことから虐待につながってしまうのです。

これを防ぐためには、幅広い栄養を十分にとること、体調不良を改善することが非常に重要です。もちろんですが、子どもにも栄養をとらせることで人間脳が働くことができるようになりますので、ちゃんということを聞くようになります。

とにかく実践してみないと何も始まりませんので自分にできることをはじめてみましょう。幼児虐待事件が少しでもこの世の中から減ることを心から願っております。

 

参照HP:http://kokorono-soudan.jp/

年々増加する児童虐待事件。なぜ「しつけ」の境界線を越えてしまうのか?

ニュースでもよく見かけるようになりましたが、児童虐待の事件は年々増えています。そのような事件を目にするたびにこころが痛くなると同時に、加害者に対して激しい怒りを感じます。

このような虐待のニュースのなかで、「なぜこのようなことをしてしまったのか?」という質問に対して、加害者である親が「しつけのつもりでやった」と言っているのをよくみかけます。

事件の内容をみてみると、

・餓死するまで食事を与えない

・頭のかたちが変形するまで殴る

・熱湯を頭から浴びせる

といったように、誰しもが「ありえない!どこからどうみても虐待だ!」と思うことばかりです。なぜこのように、「しつけ」という名目で普通では考えられないような虐待をしてしまうのでしょうか?今回は、このようなしつけを逸脱したような虐待をしてしまう原因とその対策についてご紹介いたします。

1.そもそもしつけと虐待の違いとは

「しつけ」と「虐待」が全くの別物ということはわかりますが、どのように違うのかを説明しようとしても案外言葉が出てきませんよね。しつけと虐待の定義とは以下に示す通りです。

・しつけ

人間または家畜の子供または大人が、人間社会・集団の規範、規律や礼儀作法など慣習に合った立ち振る舞い(規範の内面化)ができるように、訓練すること

・虐待

自分の保護下にある者(ヒト、動物等)に対し、長期間にわたって暴力をふるったり、日常的にいやがらせや無視をするなどの行為を行うこと

これらには「罰を与えるきっかけ」と「罰の内容」の2つの違いがあります。

・罰を与えるきっかけ

「しつけ」では、罰を与えるきっかけは社会の規律や礼儀作法などから外れた行為をした場合であるのに対し、虐待では、罰を与えるきっかけは加害者が感情的になった場合であるとされています。

・罰の内容

しつけでは、それ相応の内容ですが、虐待では、普通では考えられないくらいひどい内容も含まれます。

2.虐待は4つのタイプに分類できる

虐待は以下に紹介する4つのタイプに分類できます。

2-1.虐待のタイプ(1)身体的虐待

殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束するなど

2-2.虐待のタイプ(2)性的虐待

子どもへの性行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にするなど

2-3.虐待のタイプ(3)ネグレクト

家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かないなど

2-4.虐待のタイプ(4)心理的虐待

言葉による脅し、無視、兄弟間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるうなど

3.虐待の件数

虐待の相談件数は年々増加の一途をたどっており、日本における児童虐待相談件数は統計が開始された平成2年度の1101件から比べると、平成27年度では103260件とおよそ94倍にまで増加しています。

また、平成28年度における虐待による死亡事例は67件であり、これは1週間に1人以上の子どもが虐待により命を落としていることになります。また、0歳児が死亡事例の半数を占めるという悲しい事実もあります。

4.しつけと称した虐待事件の実例

以下にしつけと称して虐待を行った事件の実例を3つご紹介いたします。

4-1.しつけと称した虐待事件の実例1 宮津市6歳女児虐待事件

2010年10月28日に起きた、両親が「しつけ」と称して女児に対して殴る蹴るの暴行を加えた後に、高いところから落下させて頭を踏みつけ、意識不明の状態にしたまま放置した虐待事件。

この家庭には、「いただきます」「ごちそうさま」「ただいま」といった言葉をちゃんと言わなければいけないなどといった約束事が存在していた。約束事を守るのはもちろん、毎日その約束事を復唱させられ、復唱を間違えてしまうだけで叩かれたり、ご飯をあげないといった罰則があった。

それまで虐待の対象は妹だけだったが、両被告は「自分は虐待されないと思い、調子に乗っている女児が気に入らない」と矛先を変えた。約束事は20を超え、暗唱の順を間違う女児の頭をたたくようになった。
6月には1階6畳間を女児の「お仕置き部屋」とし、食事もそこで一人でさせた。粘着テープで手を縛り、さるぐつわをして洗濯機に一晩中閉じ込めたことも。女児は「ママは何もしてくれない」「他の家に行きたい」と言うようになり、更なる暴力を招いた。

そしてある日の夜、昼食を抜かれた女児は夕食のカレーをすぐに平らげた。様子を見に来た加害者である父親が「なぜ早く食べたのか」と聞くと、女児は「おなかがすいてた」と答えた。食事をゆっくりとることも約束事の一つ。藤井被告は女児を正座させ、平手で数回、こぶしで5、6回殴った。「思い切り殴ったので、自分の手も紫色になった」という。

林被告も平手で顔を、こぶしで腹を殴った。女児が倒れると「起きろ」と言って暴行を継続。竹の棒で太もも、尻、腕をたたき、棒が折れると角材を持った。藤井被告は足払いを十数回繰り返し、泣き叫ぶ女児の口を手で押さえつけ、顔を足で踏みつけた。最後は後方から女児を抱え上げ、頭上の高さから畳にたたきつけたという。

両被告は、意識を失った女児を「朝になれば起きるだろう」と放置し、2階でテレビやゲームを楽しんだ。暴行は「たばこ休憩」を挟んで約3時間続いた。翌12日未明、119番通報した際には「自分で階段から落ちた」と口裏を合わせた。両被告は無職で、松原市では林被告の生活保護、宮津市では祖母の蓄えで生活していた。林被告は「しつけのための暴力は2人の間で当然のことだった」と供述。「事件の重大性が分かっていない」と捜査幹部は憤り、あきれている。

4-2.しつけと称した虐待事件の実例2  尼崎男児虐待死事件

2001年8月13日におきた、男児の口に粘着テープを貼り、紐で身体を縛って動けなくした上で、父親が頭を蹴り、脳内出血で死亡させた虐待事件。

加害者である母親は両親と兄3人の非常に荒れた家庭に育った。彼女の両親は元々継父と義娘の間柄で駆け落ちした関係であり、夫婦喧嘩が絶えず離婚再婚を繰り返していた。このような家庭環境で育ったせいか、加害者である母親は小学生時代から同級生をナイフで追い回すなどの暴力行為を行うような子どもであった。大人になってからもその性格は変わらず、近隣住民とのトラブルも絶えなかったという。

被害者の男児は1994年9月に最初の夫との間に生まれた。その後2度の離婚を繰り返して本事件での犯人の父親と結婚。男児への虐待は同居し始めてからわずか1ヵ月後に発覚した。

「子どもが言うことを聞かなくて、しつけで悩んでいる」として母親が児童相談所に訪れたのが原因で、このとき男児は全身打撲、両鎖骨骨折の重傷だったという。このため相談所から虐待と判断され、男児は施設に保護された。このときの男児の証言では、「お父さんに頭をたたかれ、お母さんにはゴルフクラブで殴られた」だったという。

事件の直前、施設は男児を母親の家に一時帰宅することを認めた。その当時、両親は定職に就いておらず、家賃や電話料金を滞納し、食費もままならないという極貧生活だったため、これに当たり散らすように男児への虐待を開始。

8月6日の深夜から「しつけ」と称してトイレの前に正座させ、食事はろくに与えていなかった。空腹のあまりに男児が施設からもって帰った素麺を食べたいというと、母親は生の素麺を男児の口に押し込み、布団たたきで殴りつけたという。さらに両親は外出の際、虐待の発覚を恐れて男児の口に粘着テープを貼り、紐で身体を縛って動けなくした。

こうした虐待の末、男児が逃げ出そうとしたため、父親が男児の頭に回し蹴りをすると男児は「うう」といううめき声を上げて倒れた。しかし両親は大げさな演技だと相手にせず、さらに医師に見せることで虐待が発覚することを恐れて放置。同日午後1時頃、長男は脳内出血で死亡。両親は遺体をゴミ袋に入れて運河に投げ捨て、逃走したが逮捕された。

4-3.しつけと称した虐待事件の実例3 広島小5女児虐待死事件

2012年10月1日におきた、広島県府中町の自宅で母親が小学5年生の女児(11才)をゴルフクラブで30分以上殴打し、死亡させた虐待事件。

加害者である母親は、先端にゴムの丸い玉のついたゴルフクラブを何度も振り下ろして、女児の頭や腹を殴り続けたようです。死因は出血性のショック死で、女児の後頭部は頭蓋骨が陥没、くも膜下出血を起こしていた。また全身には複数のあざがあり、虐待は日常的に行われていた。母親は取り調べに対し『娘がうそをつくのでしつけのためにやった』と淡々と話していた。

加害者である母親は、高校を3か月で退学し、その後、東広島市内のアパートでひとり暮らしを始める。そのアパートは、父親ではない50才くらいの中年男性の名義であり、家賃は全額その男性が負担し、それ以外にも会うたびに5万円程度のお小遣いをもらっていた。

このころ、アパートで同居生活を送ったことがあるという高校の元同級生の話によると、部屋の片付け、掃除、洗濯、料理などは何もできず、全部人任せ。「お米を洗って」と頼むと、食器用洗剤でお米を洗うほどのありさまだったという。

5.なぜしつけをこえて虐待をしてしまうのか?

虐待事件の事例のところでご紹介したような悲しい事件が世の中ではたくさん起きています。このような事件をみると、誰しもが「そんなことをわが子にするなんて考えられない!」と思われるはずです。ではなぜこのようにしつけの限度を超え、虐待をしてしまうのかということについてご説明いたします。

これは、正常な判断ができないくらい脳の性能が落ちていることが原因です。脳の性能が落ちる主な原因として、栄養不足、体調不良があります。どの虐待事件をみても、加害者本人がまともな食事をとっていない、育児に関して相談や助けを求めることができる存在がおらず疲労や精神的ストレスが溜まっているといった状況であることが容易に想像できるはずです。脳の性能が落ちる原因について以下にご紹介いたします。

5-1.脳の性能が落ちる原因1 栄養不足

人間の脳は正常に働くために、常に様々な栄養を大量に必要としています。脳に必要な栄養ときくと、糖分(ブドウ糖)を思い浮かべる方も少なくないでしょう。もちろん脳にとって糖分は欠かせませんが、それ以上に必要としているものがあります。

それは、アミノ酸、ビタミン類、ミネラル類です。これらの栄養素には糖分をエネルギーに変えたり、脳の細胞の材料として使われたり、脳が正常に働くための手助けをしたりというように様々な働きがあります。

つまり、こういった栄養素が不足してしまうと、脳全体の機能が低下してしまう(脳の性能が落ちてしまう)のです。その結果、物事を正常に判断できなくなったり、情緒が不安定になってしまいます。

こういった栄養が不足してしまうと脳が正常に働くことができなくなってしまいますので、脳が「命にかかわる緊急事態だ!」と判断し、交感神経が強く働いてしまいます。この交感神経が強く働くことによって、アドレナリン(不安や恐怖を感じる物質)やノルアドレナリン(怒りや入れ入れを感じる物質)が大量に分泌されるため、些細なことでイライラしやすくなったり、落ち込みやすくなったりしてしまいます。

育児をしているだけで多大なストレスを感じてしまいますので、栄養不足が重なってしまうとイライラに拍車がかかってしまうのはなおさらのことでしょう。

5-2.脳の性能が落ちる原因2 体調不良

体の様々な不調(首や肩などのコリ、げっぷ・しゃっくり・下痢・便秘などの胃腸症状、肌荒れやニキビ、抜け毛、体が硬い、様々なアレルギー症状、睡眠不足など)が生じると、その情報が脳に届けられます。体の不調という情報も脳は「緊急事態だ!」と判断をしますので、体に不調が生じると交感神経が強く働いてしまいます。その結果、アドレナリンやノルアドレナリンが大量に分泌され、些細なことでイライラしやすくなったり、落ち込みやすくなったりしてしまいます。

6.脳の性能をよくするためには?

第5章では脳の性能が下がっていることで正常な判断ができなくなったり、些細なことにもイライラし感情的になってしまうため、普通では考えられないような虐待をしてしまうとお話しました。

「現代の人のほとんどが栄養不足である」といったお話をすると、

・1日3回ちゃんとご飯を食べているから大丈夫

・毎回調理にも手間をかけているから大丈夫

・健康のために栄養ドリンクや野菜ジュースを飲んでいる

このように反応される方がいらっしゃいますが、このような方に限って栄養が不足しているという事実をご存じないようです。

というのも、昔に比べて農業技術ははるかに改良されており、その代償として野菜そのものの栄養価が低下していることや、調理をすること(洗う、切る、すりおろす、焼く、煮る、炒める、蒸すなど)によってビタミンやミネラルが失われてしまうことなどがあるからです。以下に脳の性能をよくするための対策をご紹介いたします。

6-1.脳の性能をよくするための対策1 栄養を幅広く十分にとる

第5章で、脳は正常に働くために常にアミノ酸、ビタミン類、ミネラル類を大量に必要としているということをお話しました。ですので、アミノ酸、ビタミン類、ミネラル類に関して、様々な種類を幅広く十分な量とることが必要です。それぞれに関して、最低限どのような種類をとればいいのかを以下にご紹介いたします。

・アミノ酸

バリン    イソロイシン    トレオニン

ロイシン   メチオニン     リシン

アラニン   プロリン      アルギニン

グリシン   フェニルアラニン  アスパラギン酸

チロシン   トリプトファン   グルタミン酸

ヒスチジン  アスパラギン    システイン

グルタミン  セリン

・ビタミン類

ビタミンA  ビタミンB₁   ビタミンB₂

ビタミンB₆  ビタミンB₁₂    ビタミンC

ビタミンD  ビタミンE    ビタミンK

ナイアシン   パントテン酸   ビオチン

葉酸

・ミネラル類

クロム    マンガン    リン

ナトリウム  マグネシウム  銅

カルシウム  カリウム    鉄

亜鉛     塩素      コバルト

このように様々な種類の栄養素を十分な量とるためには普段の食事だけでは不足してしまうのが現状です。そのため、普段の食事では不足してしまう分の栄養をサプリメントといった形で補うことをオススメします。

6-2.脳の性能をよくするための対策2 砂糖を大量に含むものを避ける

さきほど、健康のために栄養ドリンクや野菜ジュースを飲まれている方に限って栄養が不足してしまうとお話しました。栄養ドリンクや野菜ジュースは他の飲み物に比べて栄養が入っているので一見、体によさそうにみえますが、実は大量の砂糖が使われています。

例えば500mlのコカ・コーラには砂糖が約56g、三ツ矢サイダーで約50g、500mlのポカリスエットでも約35gの砂糖が入っています。これは健康的な飲み物というイメージの飲料も同じで、オロナミンCは120mlで19g、リポビタンDでは100mlで18gの砂糖が入っています。これは500mLに換算すると、オロナミンCで80g、リポビタンDで90gと、コカ・コーラや三ツ矢サイダーよりも多く砂糖が使われているということになります。

そしてこういった飲みものに入っている砂糖は体の中にダイレクトに吸収されるため、シュガークラッシュを引き起こし、脳を不安定にさせてしまいます。その結果、うつ症状が出たり、イライラしやすくなったりして感情的・衝動的な行動をとりやすくなってしまうのです。

実際にアメリカでは精神疾患患者(うつ病、統合失調症、パニック障害など)の約3割は、このシュガークラッシュが原因であるという研究結果が報告されています。

6-3.脳の性能をよくするための対策3 体調不良を改善する

体調不良を改善するための対策として、

・漢方薬

・整体

・アロマテラピー

・ヨガ

こういったものを利用することが効果的です。実際には時間がなくていけないといった方もいらっしゃると思いますので、そういった方は家でもできる簡単なストレッチなどでもよいでしょう。特にラジオ体操がオススメです。

当たり前のことですが、栄養不足を改善せずに体調不良の改善をしようとしてもまったく効果はありませんのでご注意ください。

7.まとめ

考えたくもないですが、世の中には「これは虐待ではなく、しつけだ」といわれ、ひどい虐待にあっている子どもは少なくありません。

今回ご紹介した事例だけではありませんが、虐待で殴られ蹴られ体中アザだらけになってしまった子どもは数多く存在します。躾(しつけ)という言葉は、「身を美しくする」と書きますが、アザだらけになってしまった体のいったいどこが美しいというのでしょうか?

もし、いま自分自身もしくは周りの人のことで悩んでいるとしたら、今回ご紹介した対策を試してみましょう。他の記事でもご紹介していますが、然るべきところへの通報や他の人への相談などでも構いません。そうすることできっと変わるはずです。

少しでもこの世の中からしつけ称して行われている虐待がなくなることを心から祈っています。

参照HP:http://www.orangeribbon.jp/

こんな事件を見かけたら通報を!9の虐待事件の事例付き

最近は児童虐待の事件もニュースでよく見かけるようになりました。私たちの想像を絶するようなひどい事件が増えており、そういった事件をニュースで見かけるたびに心が痛みます。

このような事件の中にも、もっと早い段階で誰かが気づいていれば…、もっと早い段階で対処していれば…といったような事件が少なくないのも事実です。

未然に防ぐことができれば虐待死につながらなかったかもしれないような事件で亡くなってしまった子供たちのことを考えると、非常に無念です。このような悲劇を防ぐためにも、今回ご紹介する記事をお役立て頂ければ幸いです。

1.そもそも児童虐待とは

児童虐待とは、児童の周囲の人間(保護者、学校教師、施設職員など)が、児童に対して虐待を加える、もしくは育児放棄することを指します。幼児の場合は、特に「幼児虐待」といいます。

児童虐待を行う親は、「虐待親(ぎゃくたいおや)」(もしくは「虐待母(ぎゃくたいはは)」「虐待父(ぎゃくたいちち)」)と呼ばれます。虐待母は「鬼母(きぼ)」とも呼ばれることもあります。

次の章から、実際に起きた児童虐待の事件についてご紹介していきます。

2.児童虐待の事件

児童虐待による死亡事例は年々増えており、2016年の死亡事例は67件(前年比9人増)でした。

これは、1週間に1人以上の子どもが虐待により命を落としていることになります。また、0歳児が死亡事例の半数を占めるという悲しい事実もあります。

2-1.児童虐待の事件(1)神奈川県厚木市 理玖ちゃん所在不明餓死事件

2014年5月31日、神奈川県厚木市のアパートの一室で子どもとみられる白骨遺体が見つかった事件です。食事や水を十分に与えず、約7年前の2007年に男児の斎藤理玖ちゃん(当時5歳)を餓死させたとして、保護責任者遺棄致死の疑いで父親が逮捕されました。

理玖ちゃんは3歳当時、朝の4時半に路上にいたところを警察官が保護し、児童相談所に迷子として保護され、その後3歳6月乳幼児健診未受診でありながら、警察、児童相談所、厚木市ともその後の安否確認を一切行わないまま放置し、その間母親は家を出、同居していた父親から食事を与えられず、5歳当時に餓死させられました。

その後、就学年齢になりながら小学校に入学しなかったにもかかわらず、最初に把握してから10年間の長きにわたり児童相談所、厚木市ともまともに探しもせず、警察に届けもせず放置。理玖ちゃんが中学校就学年齢になりながら中学校に入学せず、厚生労働省から所在不明児童の調査要請があったことから、児童相談所がようやく警察に相談したことから発覚しました。

2-2.児童虐待の事件(2)東京都葛飾区 愛羅ちゃん虐待死事件

2014年1月30日、東京都葛飾区で坂本愛羅ちゃん(2歳)が肝臓損傷で失血死し、ろっ骨が折れ、40か所も体にあざがあり、父親が逮捕された事件です。児童相談所は愛羅ちゃんを「見守り中」でしたが、児童相談所から警察に情報提供はなかったため、殺害される5日前に110番通報で臨場した警察官が「夫婦喧嘩です」という親の嘘に騙され、40か所もあったあざを確認できず、虐待と認識できませんでした。

2-3.児童虐待の事件(3)豊橋市 望玲奈ちゃん虐待死事件

2013年12月、豊橋市で当時7カ月の望玲奈ちゃんを、父親が体を強く揺さぶるなどの暴行を加えて虐待死させたとして父親が逮捕された事件。2012年2月、病院に入院していた双子の乳児の紅玲愛ちゃん(姉)が、病室で父親が一人で看護中に硬膜下血腫という傷害を負い、医師が虐待の疑いが高いと判断したにもかかわらず、双子の妹である望玲奈ちゃんを児童相談所が一時保護せず、退院を認め自宅に戻し、その5ケ月後に望玲奈ちゃんが殺害された事件です。姉の紅玲愛ちゃんも2013年7月入院したまま病院で死亡しました。

2-4.児童虐待の事件(4)栃木県芳賀町 来夢ちゃん虐待死事件

2013年12月、栃木県芳賀町で当時4カ月の来夢ちゃん(次男)を父親が体を強く揺さぶるなどの暴行を加え、虐待死させたとして父親が逮捕された事件。2012年6月、来夢ちゃんの顔のあざを保育士が確認し、児童相談所にも連絡。町が家庭訪問し2度目のあざも確認したが緊急性はないと判断した2日後に来夢ちゃんは意識不明の重体で入院し、その後死亡しました。なお、児童相談所は長男も一時保護していましたが来夢ちゃんが死亡後、養育環境が整ったとして児童相談所が長男を家庭に戻しました。

2-5.児童虐待の事件(5)東京都大田区 居所不明児童事件

東京都大田区で2011年3月生後間もない次女を遺棄したとして両親が2013年10月に逮捕された事件。2004年12月に次男への虐待の通報で家庭訪問した児童相談所が長男の不在を把握しましたが、その後転居して所在不明となりました。児童相談所は所在を毎年追跡調査し、2013年8月、母親が大田区に住民登録していることを把握し、警察に通報し、検挙。なお、児童相談所は2005年に警視庁赤羽署に長男の行方不明を届け出たとしていますが、警視庁はそのような記録はないとしています。

2-6.児童虐待の事件(6)和歌山市 星涼ちゃん虐待死事件

2013年7月、和歌山市で2歳の星涼ちゃんが父親から頭部に暴行を受け、くも膜下出血で殺害された事件。父親は2011年11月当時2か月の星涼ちゃんに足骨折等の傷害容疑で逮捕されていて起訴猶予処分を受けていました。2012年2月から児童相談所により一時保護され乳児院に入所していましたが、児童相談所は一時保護を2013年6月に解除。自宅に戻した約1カ月後に、父親により星涼ちゃんは殺害されました。

2-7.児童虐待の事件(7)広島県府中町 唯真ちゃん虐待死事件

2012年10月、児童相談所の判断により児童養護施設から母親の元に戻されていた小学5年生の唯真ちゃんが、母親からゴルフクラブで殴打され殺害された事件です。唯真ちゃんは母親の虐待により保護され、その後家庭復帰させられた後、再び母親の虐待により保護されていましたが、再度児童相談所が母親の要請に応じて、唯真ちゃんの意思を確認しないまま家庭復帰を決定し、母親の元に戻してしまいました。しかも、児童相談所はその後厚生労働省の指針に定められている安全確認も一切行っていませんでした。

2-8.児童虐待の事件(8)豊橋市 杏奈ちゃん衰弱死事件

2012年9月、4歳の杏奈ちゃんが衰弱死させられた事件。杏奈ちゃんと3歳年上の兄は、乳幼児健診未受診、未就学児童でしたが、家族が転居の際、住民票の異動届を出さなかったため、市保健・虐待担当部局、教育委員会は所在が分からなくなり、児童相談所や警察に捜索依頼をすることもなく放置。一方、児童手当担当課は父親に児童手当を支給し、父親は児童手当担当課には来所していたが、児童手当担当課は保健・虐待担当部局、教育委員会にその事実を連絡していませんでした。

発見された当時、杏奈ちゃんの体重は4歳児標準の半分程度の8キロであり、捜査関係者によると、胃の中にはほとんど何も残っておらず、目の辺りにくぼみがあったことがわかっています。長期間、ネグレクト(育児放棄)が続いており、ジュースなどの水分しか摂取していない状態だったとみられています。

2-9.児童虐待の事件(9)北海道登別市 みさとさん虐待死事件

2012年6月、中学校特別支援学級に在学していたみさとさんが、母親の同居男性に暴行を受け殺害された事件。児童相談所は、知的障害者施設に入所していたみさとさんを、同居男性がいることを確認。同居男性は母親に対してDV加害歴があること等を把握しながら、自宅に戻ることを認め、その後も安全確認をしていませんでした。

3.児童虐待の事件を未然に防ぐためには

今回ご紹介した児童虐待の事件では、発見や通報、対処が遅れたために悲劇につながってしまいました。このような事件を未然に防ぐために、もちろん警察や児童相談所などの公的機関の迅速な対応は必要不可欠です。しかし、状況によっては迅速に動くことができない場合もあります。

そのため、事件の可能性があることを見かけたら積極的にその他の専門機関にも連絡と情報提供を行うことが重要です。以下に、その他の専門機関の窓口をご紹介します。

・子どもの虐待ホットライン

TEL:06-6762-0088
受付時間:月曜~金曜 11:00~17:00

子どもの虐待ホットラインは、児童虐待防止協会が運営している電話相談窓口です。子どもの虐待、子育て、親子関係についての悩み、助けや情報が必要な人たちに、福祉・心理・医療・保健・教育・保育の資格を有する専門家が相談を受け付けています。匿名での相談が可能で、相談内容についての秘密は厳守されています。

・子どもの虐待防止センター

TEL:03-5300-2990
受付時間:月曜~金曜 10:00~17:00
        土曜    10:00~15:00

子どもの虐待防止センターでは研修を受けた女性の相談員が虐待の相談、子育ての悩みなどを受け付けています。匿名での相談が可能で、相談内容に関しては秘密を厳守しています。

・法務省インターネット人権相談受付窓口

ここは、人権相談をインターネットで受け付けているサイトになります。相談フォームに氏名、住所、年齢、相談内容等を入力して送信すると、最寄りの法務局から後日メール又は電話で回答します。悩みごとや困りごとについて、ひとりで悩まず、気軽に相談が可能です。

・子どもの人権110番

TEL:0120-007-110
受付時間:平日8:30~17:15

親に虐待されていて毎日がつらい…でも先生や親には言えない、どうしたらいいかわからないといった悩みを抱えている子どものための相談ダイヤルです。大人のご利用も可能です。相談は無料、秘密は厳守で、法務局職員または人権擁護委員が相談に対応します。

4.まとめ

今回ご紹介したような児童虐待は、今も私たちの身のまわりでも起きています。このような虐待を悲しい事件という形で終わらせないように、少しでも「あれってもしかして…」と思うようなことを見かけたらすぐに専門機関へ連絡するようにしましょう。

少しでも児童虐待の事件が減ることを心から願っております。

 

参照HP:https://www.orangeribbon.jp/

近年増加し続けている精神的虐待。その原因と対策とは?

「虐待」という言葉を聞くと、殴る、蹴るといった体罰のようなものを思い浮かべる方がほとんどだと思いますが、最近ではそのような類の虐待ではなく精神的虐待というものが増加しているようです。

昔はしつけという意味での体罰が学校や家庭でもありました。しかし、最近子どもを無視する、ひどい言葉を浴びせ続けるなどといった精神的な暴力のニュースをよく見かけるようになりました。

子どもへの影響として、精神的に不安定になる、人とうまく関われないなどといった精神面への悪影響が懸念されます。虐待が続いてしまうと精神状態がさらに悪化し、不登校やうつ病、最悪の場合、自殺や犯罪を起こしてしまう可能性もあります。

「かわいいはずのわが子なのに、イライラしているとついキツくあたってしまう…」

「ダメだと分かっているのに、どうしてもやめられない…」

このように精神的虐待で悩んでいる方に今回の記事をお役立て頂けたら幸いです。

1.そもそも精神的(心理的)虐待とは

精神的虐待とは、児童の周囲の人間(保護者、学校教師、施設職員など)が、児童に対して、言葉による脅し、無視、兄弟間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるうなどといった虐待を加える、もしくは育児放棄することを指します。

精神的虐待は、児童虐待の分類の中の一つであり、そのほかには身体的虐待、性的虐待、ネグレクトなどがあります。これらの分類について、詳しくは可愛いはずの子どもになぜ虐待してしまうのか?児童虐待の実態とその対策の記事の児童虐待は4つのタイプに分類できるをご参照ください。

今回の記事では、精神的虐待の現状と原因および対策についてご紹介していきます。

2.精神的虐待の現状

・相談件数

全虐待の相談件数は年々増加の一途をたどっており、日本における児童虐待相談件数は統計が開始された平成2年度の1101件から比べると、平成27年度では103260件とおよそ94倍にまで増加。さらに、精神的虐待に関していえば、平成20年度から平成25年度のうちに約3倍にまで増加しています。

・相談内容

身体的虐待、ネグレクト、性的虐待、心理的虐待のすべてにおいて相談件数自体は年々増加しています。そのなかでも精神的虐待は、総数に占める割合が昔は一番低かったのに対して、現在では一番大きくなっています。

・ 虐待の主な加害者

虐待の加害者には実父・母、実父・母以外の父・母などがおり、ほとんどを実父と実母が占めます。そのうち、およそ60%を実母が、30%を実父が占めています。やはり一番身近な肉親である母親からの虐待が多いようです。

3.虐待の原因

児童虐待は、多くの場合、

・保護者側のリスク要因

・子ども側のリスク要因

・養育環境のリスク要因

これらの3要因が複雑に絡み合って起こると言われています。詳しくは、可愛いはずの子どもになぜ虐待してしまうのか?児童虐待の実態とその対策の記事の児童虐待の原因をご参照ください。

2章の相談件数のところで虐待件数は増加する一方であると述べました。またそのなかでも精神的虐待の件数が年々増加しています。

その背景として、児童虐待の防止等に関する法律が改正され子どもにドメスティック・バイオレンス(DV)を見せることも精神的虐待とみなされるようになったことで、警察や近隣住民などからの通報が増加したためだと考えられます。

一方で、精神的虐待の相談件数は実際に起きている件数に近づいているのではなく、純粋に増加しているともいわれています。

不景気の影響で仕事や家計が上手く行かず、つい子どもに手を上げてしまったり、酷いことを言ったりしてしまう、子どもには幸せに育ってほしいという気持ちはあるけれどどうしても虐待をやめられない、という状況が家庭の中に潜んでいることが精神的虐待の増加の原因の一つであると考えられます。

また、虐待というと殴る蹴るなどの暴力のことを思い浮かべる方も多いことでしょう。そういったことから、加害者に「子どもに手を出すのはいけない」という心理が働いた結果、精神面への虐待が増えていることも考えられます。

4.精神的虐待を減らすためには

精神的虐待を減らす対策として、加害者に虐待をやめさせることと、虐待を見かけたときに専門の機関に通告をすることの2つが有効だと考えられます。

4-1精神的虐待を減らす対策(1).精神的虐待を受けた・見かけたときの然るべき機関への通告の徹底

虐待は、深刻化する前の早期発見・早期対応も重要です。子どもの様子が著しくおかしい、いつも暗い顔をしている、話しかけても反応がないなどと気づいた方は地域の児童相談所に通報してください。このような虐待に関しては事実を目で確認しなくても、匿名でも通報することができます。

相談窓口一覧の詳細は、可愛いはずの子どもになぜ虐待してしまうのか?児童虐待の実態とその対策の記事の相談窓口一覧をご参照ください。

4-2精神的虐待を減らす対策(2).育児ストレスの改善

2章で虐待の加害者として一番多いのが実母であると述べました。このことから、いかに育児によるストレスが大きく、その多大なストレスのダメージが虐待の原因となっているかが分かります。

父親が仕事、母親が家で育児をする家庭ほど母親が孤立しやすく、ストレスを発散する場所がないため、そのはけ口の対象が子どもに向けられてしまうのです。

そのため、そうなるまでストレスを溜めこまないようにすることが大切です。以下にストレスを溜めこまないための方法をご紹介します。

4-2-1.パートナーやママ友、パパ友、親に相談する

自分と同じ境遇や考えを持った人と話をするだけでも気が楽になったり、ストレスが解消されることは確かです。様々な情報を共有することで、子育てのヒントが見つかり、育児の負担が減ることもあるかもしれません。

親ともなれば、子育てと人生における大きな先輩です。思い切って相談してみましょう。よいヒントをもらえるかもしれません。

育児を共に行うパートナーは一番身近な存在であり、そのパートナーとのコミュニケーションは特に重要です。けっして一人で抱え込まず、まずは周りの人たちに相談することが大切です。

4-2-2.幅広い栄養を十分に摂る

人間はストレスを受けると副腎という臓器からアドレナリンが分泌されます。これは、血糖値を上げ、エネルギーを増やすことでストレスに対抗しようとしているためです。このアドレナリンが作られる過程でビタミンCは補酵素として働いています。

このことから、アドレナリンの分泌量が増えれば増えるほど、つまりストレスが長く続くほどビタミンCの消費量が増えることになります。つまりストレス時には十分なビタミンCが必要だということです。

ストレスが続くとコルチゾールが副腎で合成されます。この副腎の機能を助け、コルチゾールの合成を促す働きをするのがパントテン酸です。そのほかにもカルシウムやマグネシウムが不足してしまうと神経が興奮しやすくなるため、イライラしやすくなってしまいます。

マグネシウムはそのほかにも精神を安定させる神経物質であるセロトニンが作られる過程で必要であり、また、副腎の機能を助ける働きも持っています。

ストレス時には、いまご紹介した栄養素だけでなく様々な栄養素が様々な過程で関わり合い消費されています。そのため、育児ストレスのような非常に大きなストレスを受けている状態では、様々な栄養素が大量に消費されている、いわゆる栄養失調の状態といっても過言ではありません。

これらのことから、食生活を見直すことはもちろんのこと、幅広い栄養を十分に摂ることがストレス軽減の第一歩となります。

そして、もちろんのことながら虐待の被害者である子どもは精神的虐待により多大なストレスを抱えています。その状態を放っておくと子どもの心身の状態が悪化してしまい、不登校やうつ病、最悪の場合自殺などにつながる可能性もあります。

この子どもの精神状態を改善しないことには精神的虐待の根本的解決にはなりえません。このことからも、加害者の方だけではなくお子さんも一緒に栄養を摂ることがとても重要です。

5.まとめ

児童虐待は年々増加しており、なかでも精神的虐待が近年増加しています。この虐待の被害を減らすためには、精神的虐待の予防と早期発見・早期対策が非常に重要です。

そのため、今回の記事でご紹介した、

・「おかしいな」と感じたら相談窓口を利用すること

・身の回りの人(パートナー、家族、友人など)に相談すること

・加害者だけでなく子ども一緒に幅広い栄養を十分に摂ること

上記の3つを実行していただくことで、精神的虐待を減らし、子どもの心の傷を癒すことができると考えています。

今回の記事を読まれた方のお悩みが解決し、精神的虐待に苦しむ子どもが少しでも減ることを切に願っております。

 

参考HP:http://www.orangeribbon.jp/

残酷で心が痛くなる。急増している「子ども虐待」の現状と対応策

現在、毎日のようにニュースやネットで話題になり、心が痛む事件が多く目に入ってきます。それらのほとんどが「虐待」と呼ばれるような行為です。

虐待とは、むごい扱いをすること。繰り返しあるいは習慣的に、暴力をふるったり、冷酷・冷淡な接し方をすることです。立場の弱い人に対して行われることがほとんどですが、なぜこのようなことが起きてしまうのでしょう。

特に子供への虐待は目に余るものがあり、その行為が行きすぎて死亡させてしまう悲しい事件が起きてしまうことも少なくありません。

増え続ける子どもへの虐待に対して正しい知識を持ち、虐待死のような悲劇をこれ以上増やさないような対応が望まれます。

1、子ども虐待とは

いわゆる児童虐待と呼ばれる子ども虐待は、保護者(親または親にかわる養育者)が、子どもの心や身体を傷つけ、子どもの健やかな発育や発達に悪い影響を与えることを指します。

虐待を長期間受けると、虐待を受けた人の脳が萎縮し取り返しのつかないことが起きることも。具体的には、落ち着きのなさ、多動、衝動が抑えられないなど、発達障害と極めて似た症状や問題行動に苦しむ子どももいると専門家からの指摘もあります。

1−1、子ども虐待の定義とは

具体的な内容は様々で、肉体に暴力をふるったり、言葉による暴力をふるったり(暴言を浴びせたり、侮辱したり)、いやがらせをしたり、無視をしたりなどの行為を繰り返し行うことを言います。

法的には、子ども虐待は大きく分けて身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクトの4つに分かれています。それぞれ単独で発生することもありますが、暴力と暴言や脅し、性的暴行と暴力や脅し、などが複雑に絡まりあって起こる場合もあります。

 

身体的虐待

殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、

首を絞める、縄などにより一室に拘束する など

性的虐待

子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、

ポルノグラフィの被写体にする など

ネグレクト

家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、

重い病気になっても病院に連れて行かない など

心理的虐待

言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、

子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV) など

 

その他の虐待として、「教育虐待」というものも定義されつつありますが、これは、教育ママなどにより、家庭において勉強を強制するための身体的、心理的虐待やネグレクトなどのことを指すようです。

1−2、子ども虐待の現状

子ども虐待とは、今日では前述のように性的虐待、育児放棄、情緒的虐待(ことばによる虐待や心的外傷を残すような懲罰など)を含みますが、1970年代まではもっぱら身体的虐待を指していました。

国際的には 1990年に児童の権利に関する条約が発効し、日本は2000年に児童虐待の防止等に関する法律を施行しました。

全国に児童相談所が設置され、児童相談対応件数は年を追うごとに激増しており、2015年度には相談対応件数が年間10万件を超えています。

平成27年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数

統計を取り始めた1990年度が1101件でしたので、実に100倍も増えたことになります。しかし、虐待が家の中という密室で起こっていることを考えると、実際にはさらに、この数倍程度は子ども虐待が起こっていると考えられます。

2012年度の児童相談所の統計(相談処理件数)では、子ども虐待の被害で一番多いのは「身体的虐待」で35.3%です。次いで「心理的虐待」の33.6%、「ネグレクト」(養育の怠慢、拒否)の28.9%、「性的虐待」の2.2%と続いています。最新のデータでは、心理的虐待が身体的虐待を抜いて相談対応件数のトップになっているようです。

心理的虐待は、他の虐待の初期に起こりやすく、また、他の虐待をおこなっているときに一緒に起こることが多いのが特徴です。故に、虐待を行なっている当事者も自分では虐待をしているという意識がないままに行われている可能性があり、近年急激に増加しています。

 ネグレクト(養育の怠慢、拒否)は、虐待かどうかの判断が難しい場合が多く、子ども虐待に注意を払うようになると発見の数字が増えてくることが考えられます。

日本の性的虐待の相談処理件数は、この統計では2.2%と低いのですが、援助交際や児童買春の状況を見る限り、他の虐待以上に隠されている部分が多いのではないでしょうか。

2、子ども虐待が起きる背景

虐待は、経済的に苦しい、子どもが思うように育たない、家族やお母さんたちが孤立し、十分な援助が受けられていないなど、複数の要因が重なればそれだけ起こる可能性が高くなります。些細と思われることでも引き金になり起こりうるとも言えるでしょう。 

「虐待をされた子どもが大人になって、今度は自分の子どもに虐待をしてしまう」ということも言われますが、確かに親自身の養育環境は子育てにかなりの影響を与えます。

しかし、私たちは自分自身も努力していろいろなことを学んでいますし、養育環境が全てではありません。それを誇張することは、ますます親を精神的に追い詰めることにもなり一概に賛成できません。

現在の状況下では、リストラなど経済面はますます深刻化していますし、お母さんたちが孤立する傾向は解消されていませんので、今後とも子ども虐待は増えることが予想されます。

2−1、虐待が起きやすい家庭の状況とは

家庭内の状況や、社会からの孤立などの状況に置かれている場合に虐待が起こる可能性が高まってしまうようです。

例えば、

  • 地域の中で近所づきあいがない
  • 核家族で身近に交流できる相手や子育ての悩みを相談する相手がいない

となると、ストレスの多い日常生活や自分の力が及ばない状況に対処しきれないなどの問題があり、事態を打開するために自分の意思を無防備な子供に押しつけるような、ゆがんだ行動に出てしまうとみられています。

2−2、虐待を起こしてしまいやすい親の特徴とは

多くの保護者が毎日の生活の中で生じる様々なストレスや葛藤が保護者の気持ちを不安に感じ、また子どもが可愛いと思えない瞬間があると言われています。しかし、そういった感情は一時的なものがほとんどですが、虐待が定着してしまう保護者が一部存在するのも事実です。

2012年での統計では、虐待を起こした加害者の57.3%が母親であり、次いで父親の29.0%となっています。子どもと一緒にいる時間が長い母親が虐待を起こしてしまいやすいようです。

特徴の例としては、

  • 夫婦関係が不安定、特に一方の親の影響が大きく、支配的な関係の場合、虐待を黙認してしまう。
  • 心理的に親になりきれておらず、望まぬ妊娠や育児に対する不安やストレスから虐待を起こしてしまう。
  • 親がみずからも幼少期に虐待を受けていたことで自分の子どもに虐待の連鎖が起こっている

などがあります。また虐待を行っている親には自覚が無いことも多く、勝手に「しつけをしている」と勘違いしていることも数多くあるようです。

2−3、虐待されやすい子供の特徴とは

慢性疾患や障害を持っていたり、よく泣く・いつも散らかす・なつきにくい・食べなかったりするといった「育てにくい子」「手のかかる子」である場合、親がその対応に追われ気持ちに余裕がなくなり、虐待をしてしまうケースが存在します。

特に2012年の統計では、小学校入学前の幼い子どもが虐待を受ける割合が約半数の43.5%を占め、次いで小学生の35.2%となっています。

理解力に乏しい年齢が故のものである可能性があり、子どもとはそういうものだという理解が周りの大人には必要です。

3、子ども虐待の対応の方法

虐待をおこなっている当事者には自覚がない場合があります。「これはおかしい」と思った時、周りの者から手を差し伸べる必要があります。

あなたがどのような立場であっても、手を差し伸べる手立てはあります。虐待の事実に気付いた時は行動をしてください。子供の虐待に気付いた時には、以下のサイトを参照してください。

匿名通報ダイヤル

オレンジリボン運動

平成28年度全国児童相談所一覧(厚生労働省HP)

3−1、子供虐待の報告相談窓口

もし、あなたが虐待を受けている子ども本人であったり、困っている子どもに手を差し伸べる立場であったりする場合は、子ども自身が行動するのが一番の解決であることもあるでしょう。その時は以下を参考にしてください。

チャイルドライン(18歳までの子どものための相談先)

都道府県警察への少年相談窓口

一般社団法人 日本いのちの電話連盟

子ども人権110番

平成28年度全国児童相談所一覧(厚生労働省HP)

3−2、子育て支援などの親に対する支援

あなたが子どもを育てる立場で、子供の育児や子どもとの関係に迷った時、近くに相談相手がいない場合でも、諦めたり、不安になったりする必要はありません。必ず、手を差し伸べてくれる場所があります。

誰も自分の子供を虐待したいと思う親はいません。自分でも何かおかしいと思った時、相談したいことがある時は以下を参考にしてください。

児童虐待防止全国ネットワーク

日本保育協会 子育てホットライン「ママさん110番」

母子衛生研究会 赤ちゃん子育てインフォーメーション

全国子育て支援センター

4、虐待をしないための改善方法とは

子供を持つ親の立場からすれば、子どもに対しての虐待を自分自身で未然に防ぐことが必要となります。自分が虐待をしているかどうかわからない人もいることからもわかるように、気づかないうちに悲劇にまで発展してしまった例も存在します。その予防のためにはまず、普段から相談ができたり、悩みやぐちを言い合ったりできる友人や知り合いを持つことです。

自分自身がストレスを溜めないような予防を行う必要があります。

また、体調面で優れない場合、愛すべき我が子のすることに対して全てに嫌悪感をもつ傾向があります。これは脳科学からも重要なことです。

体調面での調子を整えること。心理的にも余裕を持つことが必要になってきます。また同様に、子供の調子においても、改善していく必要があると思われます。

気になる症状があればそれを改善しておくこと。それにより、子供の体調が良くなれば子ども自身の安定にも繋がり、親が子どもに対する不安やストレスを軽くすることにもなります。

5、まとめ

子どもに対する虐待は許される行為ではありません。それは無自覚に行われる場合でも同様です。

未発達な脳を持つ幼い子どもに対し、全てにおいて完璧求めることは異常な行為と言わざるを得ないでしょう。

子どもである以上、親に頼る事しかできないのは仕方ありません。家庭の環境を整えることも親自身や子どもにとって必要です。

体と心は繋がっています。まずは体調面から整え、いつもの生活に余裕を持ち、虐待という負の連鎖を起こさないようにしましょう。

子ども虐待がこの世からなくなることを切に願います。

可愛いはずの子どもになぜ虐待してしまうのか?児童虐待の実態とその対策

児童虐待という言葉を聞くと、「えっ?可愛いはずのわが子に虐待なんてありえない!」と思われる方がほとんどだと思います。

しかし、悲しいことに最近はニュースでもよく見かけるようになりました。そして児童虐待の相談件数も年々増加しています。

「上の子を下の子と同じようにかわいがることができません…」

「一度感情が高ぶると我を忘れてしまいます」

「○○さん家のあの子、服の下にアザのようなものが見えたけど…」

「隣の家の子は夜中にすごく泣くし、虐待されているみたいだけどどうしたら…」

このように虐待で悩んでいる方や、虐待を見かけたがどうしていいのか分からないという方に、今回の記事をお役立て頂けたら幸いです。

1.そもそも児童虐待とは

児童虐待とは、児童の周囲の人間(保護者、学校教師、施設職員など)が、児童に対して虐待を加える、もしくは育児放棄することを指します。幼児の場合は特に「幼児虐待」といいます。

児童虐待を行う親は「虐待親(ぎゃくたいおや)」(もしくは「虐待母(ぎゃくたいはは)」「虐待父(ぎゃくたいちち)」)と呼ばれます。虐待母は「鬼母(きぼ)」とも呼ばれることもあります。

今回の記事では、児童虐待の分類も含めて、その現状と原因および対策についてご紹介していきます。

2.児童虐待は4つのタイプに分類できる

児童虐待は身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待の4つに分類することができます。

2-1.児童虐待のタイプ(1)身体的虐待

殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束するなど

2-2.児童虐待のタイプ(2)性的虐待

子どもへの性行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にするなど

2-3.児童虐待のタイプ(3)ネグレクト

家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かないなど

2-4.児童虐待のタイプ(4)心理的虐待

言葉による脅し、無視、兄弟間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるうなど

3.虐待の現状

日本における児童虐待の現状として、相談件数、相談内容、虐待の主な加害者の3つについてご紹介します。

3-1.虐待の現状(1)相談件数

虐待の相談件数は年々増加の一途をたどっており、日本における児童虐待相談件数は統計が開始された平成2年度の1101件から比べると、平成27年度では103260件とおよそ94倍にまで増加しています。

3-2.虐待の現状(2)相談内容

身体的虐待、ネグレクト、性的虐待、心理的虐待のすべてにおいて相談件数自体は増加しています。しかし、総数に占める割合に関して、昔は身体的虐待の割合が一番だったのに対して、現在では心理的虐待の割合が一番大きくなっています。

3-3.虐待の現状(3)虐待の主な加害者

虐待の加害者には実父・母、実父・母以外の父・母などがおり、ほとんどを実父と実母が占めます。そのうち、およそ60%を実母が、30%を実父が占めています。やはり一番身近な肉親である母親からの虐待が多いようです。

4.児童虐待の原因

児童虐待は、多くの場合、

保護者側のリスク要因

子ども側のリスク要因

養育環境のリスク要因

これらの3要因が複雑に絡み合って起こると言われています。以下に詳しくご紹介します。

4-1.児童虐待の原因(1)保護者側のリスク要因

妊娠、出産、育児を通して発生するもの、保護者自身の性格や、精神疾患などの心身の不健康から発生するものなどがあります。

例)
・望まない妊娠で、妊娠そのものを受け入れられない

・生まれた子どもに愛情を持てない

・保護者が未熟で、育児不安、ストレスが蓄積しやすい

・マタニティブルー、産後うつ病、精神障害、知的障害、慢性疾患、アルコール依存、薬物依存等により、心身が不安定になりやすい

・保護者自身が虐待経験を持っている

・攻撃的な性格、衝動的な性格

4-2. 児童虐待の原因(2)子ども側のリスク要因

手がかかる乳児期の子ども、未熟児、障害児などのほか、子どもの側に何らかの育てにくさがある場合などがあります。

例)
・かんしゃくが激しい

・発達障害

4-3. 児童虐待の原因(3)養育環境のリスク要因

複雑で不安定な家庭環境や家族関係、夫婦関係、社会的孤立や経済的な不安、母子の健康保持・増進に努めないことなどがあります。

例)
・家族や同居人、住む場所が変わるなど、生活環境が安定しない

・家庭内で、夫婦の不和やDVが起こっている

・親戚や地域と関わりを持たず、孤立している

・失業や仕事が安定しないなどで、経済的に行き詰っている

・母子共に必要な定期健診を受けていない 

5.児童虐待を減らすためには

国や市町村、地方自治体ほど大きい組織でないかぎり、私たち個人が取り組むことのできることは限られているのが現状です。しかし、個人の取り組みでも児童虐待を防ぐことができます。以下に個人でもできる対策についてご紹介します。

5-1.虐待を受けた・見かけたときの然るべき機関への通告の徹底

児童虐待は防止することはもちろんですが、深刻化する前の早期発見・早期対応も重要です。

・体に殴られたようなあざや切り傷をつけた子どもがいる

・汚れた服を着て食事を与えられていないような子どもがいる

・子どもが冬の時期に家の外に長時間出されている

・子どもの姿は見たことがないけれど、火がついたように泣いているのがいつも聞こえる

・小さな子どもを残して両親がいつも外出し、食事や世話を十分にしていない

このように、著しく様子がおかしい、適切な養育を受けていない子どもがいるようだ、などと気づいた方は地域の児童相談所に通報してください。事実を目で確認しなくても、匿名でも通報することができます。

以下に虐待を受けている本人が直接相談できる窓口も併せてご紹介いたします。

相談窓口一覧

・全国児童相談所

児童相談所は、18歳に満たないすべての子どもを対象とし、児童虐待をはじめ、福祉や健全育成に関する諸般の相談に応じています。

・子どもの虐待ホットライン

TEL:06-6762-0088
受付時間:月曜~金曜 11:00~17:00

子どもの虐待ホットラインは、児童虐待防止協会が運営している電話相談窓口です。子どもの虐待、子育て、親子関係についての悩み、助けや情報が必要な人たちに、福祉・心理・医療・保健・教育・保育の資格を有する専門家が相談を受け付けています。匿名での相談が可能で、相談内容についての秘密は厳守されています。

・子どもの虐待防止センター

TEL:03-5300-2990
受付時間:月曜~金曜 10:00~17:00
       土曜    10:00~15:00

子どもの虐待防止センターでは研修を受けた女性の相談員が虐待の相談、子育ての悩みなどを受け付けています。匿名での相談が可能で、相談内容に関しては秘密を厳守しています。

・法務省インターネット人権相談受付窓口

ここは、人権相談をインターネットで受け付けているサイトになります。相談フォームに氏名、住所、年齢、相談内容等を入力して送信すると、最寄りの法務局から後日メール又は電話で回答します。悩みごとや困りごとについて、ひとりで悩まず、気軽に相談が可能です。

・子どもの人権110番

TEL:0120-007-110
受付時間:平日8:30~17:15

親に虐待されていて毎日がつらい…でも先生や親には言えない、どうしたらいいかわからないといった悩みを抱えている子どものための相談ダイヤルです。大人のご利用も可能です。相談は無料、秘密は厳守で、法務局職員または人権擁護委員が相談に対応します。

・チャイルドライン

TEL:0120-99-7777
受付時間:月曜~土曜 16:00~21:00

チャイルドラインは、18歳までの子どものための相談先です。かかえている思いを誰かに話すことで、少しでも楽になるよう、気持ちを受けとめます。子どもの思いや考え方を大切にする、家族のような親身な相談先です。

・各地域の保健所

保健所や保健センターは、地域の保健や衛生などに関することに幅広くかかわっており、その役割の一つに相談も含まれます。訪問や健康診査などで援助の必要が感じられた子どもや家族には、継続的な援助を行います。個別相談のほか、親子で参加できるグループ活動を実施しているとこるもあり、また、孤立した子育てにならないように親同士のグループ活動を支援しています。

5-2.育児ストレスの改善

育児にストレスはつきものです。しかし、そのストレスが本人へ肉体的・精神的ダメージを与えるほど大きい場合、そのストレスのはけ口が本来はかわいがるべきである子どもに向けられてしまうことがあります。

そうなるまでストレスを溜めこまないようにすることが大切です。以下にストレスを溜めこまないための方法をご紹介します。

5-2-1.育児ストレスを軽減する方法(1)パートナーやママ友、パパ友に相談する

自分と同じ境遇や考えを持った人と話をするだけでも気が楽になったり、ストレスが解消されることは確かです。様々な情報を共有することで、子育てのヒントが見つかり、育児の負担が減ることもあるかもしれません。

育児を共に行うパートナーは一番身近な存在であり、そのパートナーとのコミュニケーションは特に重要です。一人で抱え込まず、まずはパートナーとコミュニケーションをとることから始めてみましょう。

5-2-2.育児ストレスを軽減する方法(2)親に頼る

母親というものは自分の子供に対してとても責任感が強く、ひとりですべてやらなければ…と抱え込んでしまう傾向があるようです。そのため、本当の自分の肉体的・精神的限界のラインを越えてしまう方も少なくはないようです。

「自分はまだ大丈夫」と思っていても、そのときにはすでに限界を超えていることもあります。そうならないためにも、「自分はまだ大丈夫」と思った時、もしくは、そう思う前に親を頼ってみましょう。

親にみてもらうことで休む時間や自分の時間が確保できたり、他に助けてくれる人がいるという安心感が得られ、育児のプレッシャーから解放されることでしょう。

5-2-3.育児ストレスを軽減する方法(3)幅広い栄養を十分に摂る

人間はストレスを受けると副腎という臓器からアドレナリンが分泌されます。これは、血糖値を上げ、エネルギーを増やすことでストレスに対抗しようとしているためです。このアドレナリンが作られる過程でビタミンCは補酵素として働いています。

このことから、アドレナリンの分泌量が増えれば増えるほど、つまりストレスが長く続くほどビタミンCの消費量が増えることになります。つまりストレス時には十分なビタミンCが必要だということです。

ストレスが続くとコルチゾールが副腎で合成されます。この副腎の機能を助け、コルチゾールの合成を促す働きをするのがパントテン酸です。そのほかにもカルシウムやマグネシウムが不足してしまうと神経が興奮しやすくなるため、イライラしやすくなってしまいます。

マグネシウムはそのほかにも精神を安定させる神経物質であるセロトニンが作られる過程で必要であり、また、副腎の機能を助ける働きも持っています。

ストレス時には、いまご紹介した栄養素だけでなく様々な栄養素が様々な過程で関わり合い消費されています。そのため、育児ストレスのような非常に大きなストレスを受けている状態では、様々な栄養素が大量に消費されている、いわゆる栄養失調の状態といっても過言ではありません。

これらのことから、食生活を見直すことはもちろんのこと、幅広い栄養を十分に摂ることがストレス軽減の第一歩となります。

5-3.近所や地域の人との交流

近所の人たちとの交流を深めることで、何か困ったときに相談しやすい環境ができ、問題解決やストレス解消につながったり、子どもの虐待が起きていた時に近所の人たちが気づきやすくなり、未然に防いだり早期発見につなげることができるようになります。

そのためにも近所や地域の人たちと積極的に交流していくことが大切です。

6.まとめ

児童虐待は年々増加しており、なかには目を覆いたくなるような事例が存在します。児童虐待の被害を減らすためには、虐待の予防と早期発見・早期対策が非常に重要です。

そのため、今回の記事でご紹介した、

・相談窓口をご利用していただくこと

・育児ストレスを改善すること

上記の2つを実行していただくことで、児童虐待を減らすことができると考えています。

今回の記事を読まれた方のお悩みが解決し、世の中で起きている虐待を受けている子どもが少しでも減ることを切に願っております。

参照HP:http://www.orangeribbon.jp/http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/dv/about.html