アルコール依存症は治せる|その症状から分かる原因と対策方法

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アルコール依存症は治せる|その症状から分かる原因と対策方法

・暇さえあればお酒を飲んでいる
・気分の浮き沈みが激しい
・暴言がひどく、まともなコミュニケーションがとれない

 アルコール依存症になると程度の差こそあれ、ほぼすべての方にこういった問題が現れます。そんな姿を見て心配したご家族が行動をおこしても、次のようなケースになることがほとんどです。

・病院に連れて行こうとすれば怒りだします
・お酒を取り上げれば、何をしてくるかわかりません

 このように、アルコール依存症になると、いつしかコミュニケーションがとれないほど心身が蝕まれていくことになります。よくないことだとわかっていても、脳の働きがおかしくなり飲むことをやめれなくなります

 アルコール依存症は、患者さんの意思が弱いから起きるものではありません。アルコール依存症の症状から、その原因と対策がご理解いただけますのでこの記事をお役立てください。

 1.アルコール依存症の症状

習慣的な飲酒により、静かに静かに、自分でも気づかないうちに進行し、いつしかお酒を飲まずにはいられなくなるのがアルコール依存症です。おおよそ、その症状は次のように進行していきます。

 1-1.アルコール依存症になるとアルコールに強くなる(耐性ができる)

ほとんど飲めなかったお酒も、接待など付き合いを重ねるうちに強くなった。そんな経験や話を聞いたことのある方は少なくないでしょう。このように、お酒を飲む機会が増えると、基本的にお酒が強くなります。これはアルコールの代謝経路が強化されるからです。

 アルコールは肝臓で解毒分解されますが、飲む機会を重ねるうちにこの代謝経路で使われる酵素などをあらかじめ準備するようになります。その結果、少しずつですがお酒に酔いにくく(強く)なります。

 1-2.アルコール依存症になると飲み過ぎてしまう

「昨日の飲み会、まったく記憶がない…」

「どうやって帰ってきたんだろう…」

 お酒が強くなると、飲み会などでついつい酒量が増えます。ですが、日本人の約半数はもともとアルコールを代謝する酵素をほとんどもっていません。そのため、いくら強くなったといっても限界があり、アルコールによる脳のマヒが起こります。

 そのひとつが海馬で、ここがマヒすると短期の記憶が残らなくなります。そのため、飲み会や帰宅の様子を思い出せません。これがブラックアウト(記憶の欠落)です。このブラックアウトが頻繁になると、いよいよアルコール依存症予備軍になります。

 1-3.飲まないと離脱症状があらわれる

アルコール依存症になると、次のような心身の異常を自覚するようになります。

・酒がないと眠れない
・酒が切れると寝汗・微熱・悪寒などを自覚する(ただし本人は風邪や体調不良と思い込む)
・飲まないと落ち着かなくなったりイライラする
・遅刻や欠勤(体調不良も含め)、仕事上のミスなどがでてくる
・寝ていて途中で目が覚めると酒を飲んでしまう

 このような問題が起きるとき、アルコールによる前頭葉のマヒの影響が顕著になります。前頭葉は人としての理性的は働きを司りますから、ここがマヒすることで暴言など正常なコミュニケーションがとれなくなり、飲酒運転などの問題行動が表面化します。

 2.アルコール依存症の原因

アルコールの代謝は肝臓で行われますが、その解毒には大量の栄養素が消費されます。事実、平均的な人(体重60kgの男性)では 、1単位(ビール中びん1本、日本酒1合、焼酎0.6合)のアルコールが体内から消えるまでに約3時間かかります。(個人差があります)

 

酒の種類

解毒にかかる時間

1単位

(右のいずれかで1単位)

ビール中びん1本

日本酒1合

焼酎0.6合

 

約3時間

 2単位で約6~7時間、3単位で約9~10時間かかることになります。(あくまでも個人差があります)

 2-1.アルコール依存症の原因その1.アルコール依存症は慢性的な栄養失調

日本酒3合もしくは焼酎を約2合。たったこれだけのお酒ですら、その解毒に9~10時間かかります。つまりこれ以上の飲酒を続けたら、肝臓は睡眠中にフル稼働をすることになります。そしてこのとき大量の栄養素が使われた上、アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドにより組織は傷つけられることになります。

2-1-1.アルコールを解毒するとき栄養を吸収しにくくなる

体は正常な代謝をなによりも優先します。したがって、異物が侵入するとその排除を優先し、他の作業、例えば食べ物の消化吸収も後回しにします。飲酒時も同じで、このとき体はアルコールの解毒を優先します。一方で、お酒を飲むとビタミンAやB群などの吸収は阻害されます。

 よく「お酒を飲む前に良質なたんぱく質をとりなさい!」と言われますが、これは上記のようなことが理由です。

 2-1-2.アルコールの解毒には大量の栄養素が使われる

アルコールの解毒には多種多様な栄養素が大量に消費されます。例えば、わかっているだけで少なくとも次のような代謝に栄養素が使われます。

 ・アルコールを分解する酵素を作り出すのに必要とされる栄養素
・アルコールやアセトアルデヒドにより傷ついた肝臓や組織の修復に使われる栄養素
・アセトアルデヒドを解毒するのに必要な栄養素

 また、アルコールには利尿作用がありますから、飲酒時にはカルシウムやナトリウム、亜鉛などのミネラルが必要以上に排泄されることになります。

 くり返しますが、ビールなどお酒を先に飲むと食事からの栄養素の吸収は妨げられることになります。しかし、アルコールの解毒には大量の栄養素が必要なうえ、利尿作用により栄養素の排泄も必要以上におこります。

 こういったことから、アルコール依存症の人はみな、慢性的かつ極度の栄養失調状態であることがご理解いただけたことでしょう。

 2-2.アルコール依存症の原因その2.栄養失調になると交感神経が緊張する

アルコール依存症になると眠れないとか、寝汗・微熱・悪寒などの体調不良はもちろん、飲まないと落ち着かなくなったりイライラするといった精神症状が現れます。私はこれら離脱症状の原因はみな自律神経の乱れにあると考えています。なぜなら、栄養不足は動物にとって本能的な危機だからです。

食欲とは、単に腹を満たすことではありません。「必要な栄養をすべてとれ!」という本能の叫びです。したがって、たったひとつでも栄養が不足すれば、その情報を脳が感知し交感神経を介して体に「狩りをしろ!」という指令を下します。

 交感神経は活動の神経ですから、筋肉に血液が送られることになります。また、アルコール依存症では〝栄養不足が解消されるまで″この状態が続くことになりますから、結果として体にはコリが生じて「あたかも風邪をひいている」かのような体調不良を自覚するようになります。

 2-3.アルコール依存症の原因その3.交感神経の緊張が続くと情緒が不安定になる

交感神経は活動の神経ですから、闘争時に働く神経でもあります。交感神経が働き筋肉優先で血液が送られるのは、いつでも戦えるように。また、いつでも逃げることができるようにする体の備えです。そしてこのとき、交感神経の指令で副腎からふたつのホルモンが分泌されます。

 ・アドレナリン:不安・恐怖
・ノルアドレナリン:怒り・イライラ

 アルコール依存症では、これらのホルモンが常に分泌されていますから、落ち着きがなくなったりイライラする。仕事に対する意欲がなくなり注意力が散漫になるのはとても自然なことだったのです。

 2-4.アルコール依存症の原因その4.お酒がきれると不安感が強くなりお酒に逃げる(飲んでしまう)

今までのことでお解りのように、アルコール依存症の患者さんはみな慢性的な栄養失調です。そしてそのため、交感神経が緊張しアドレナリンやノルアドレナリンが大量に分泌されています。だからこそ、依存症の方はお酒を飲んでしまいます。

 お酒がきれると前頭葉の働きが回復します。このとき、これらホルモンによる不安や恐怖、イライラといった感情を強く自覚します。また、自律神経を介した寝汗や発汗、胃腸の不快症状なども表出することになります。これら精神面・体調面の不調は耐え難いほど強いため、少しお酒がきれただけで飲酒に走ることになります。

 3.家庭でできるアルコール依存症対策

アルコール依存症は断酒によってしか問題は解決されないとされています。そのため、自ら治療に通うごく一部の患者さんを除き、ほとんどの患者さんは毎日、浴びるようにお酒を飲み続けているのが現状でしょう。

 しかし、ここまでの説明でお解りのように、アルコール依存症は「栄養失調→交感神経緊張→情緒が混乱→お酒に逃げる→さらに栄養失調・・・・・」という負のスパイラルに陥っているのがアルコール依存症の患者さんです。

 ならば、このスパイラスの流れを止めてあげましょう。私の経験では、この対策がしっかりと実行できれば酒量が減り、正常なコミュニケーションがとれるようになった方がほとんどです。

 3-1.アルコール依存症対策その1.幅広い栄養を大量に補う

すでにご説明したように、アルコール依存症は極度の栄養失調状態です。アルコールおよびアルコールの分解でできるアセトアルデヒドという毒物の代謝には、大量の栄養素が消費されます。

 アルコールの分解に利用される酵素は、タウリンやL-システインなどのアミノ酸を中心に多くのビタミンやミネラルが必要です。また、アルコールやアセトアルデヒドで傷ついた肝臓や組織の修復にも、アミノ酸を中心にビタミンやミネラルが必要となります。

 こういったことから、必須アミノ酸を中心にビタミンB群、C、Aなどのビタミン類、マグネシウムやカルシウム、亜鉛などのミネラルを幅広くかつ十分にとるようにしましょう。

 なお、これらの栄養を食事で補えるなどとはお考えにならないでください。アルコール依存症や分子栄養学に詳しい医師や薬剤師に相談の上、サプリメントなどを利用するようにしましょう。

 3-2.アルコール依存症対策その2.」飲酒量や言動の変化を観察する

十分な栄養をサプリメントで補うと、一般に1週間もすると言動に変化が現れます。例えば、1升飲んでいたお酒の量が5合くらいで寝てしまっているなど、今までより少ないお酒で酔いつぶれるようになります。

 それとともに暴言を口にする時間が短くなったり、暴言の内容が改善します。また、車の運転前など、日中の飲酒を自らコントロールしようという意思が見え隠れするようになります。もちろん、前向きな言動が口から発せられることもあるでしょう。

 栄養不足が改善されればされるほど、飲酒量はもちろん言動の改善が観察できます。まずは患者さん自身に「聞く耳」が出てくるまで、このアプローチを続けてください。

 3-3.アルコール依存症対策その3.聞く耳がでてきたら体調不良を改善する

患者さんに「聞く耳」が出てきた後も、しっかりと観察してみましょう。個人差はありますが、栄養をとるというアプローチのみで酒量が適正になり問題解決しているケースも少なくありません。

 一方で、まだ問題が残っているのならここでふたつの選択肢があります。ひとつは、このタイミングで医療機関への通院をはじめることです。本人も自分の問題を自覚していますから、「聞く耳」をもったのなら前向きに考えてくれることでしょう。

 このケースでもし通院を拒否したのなら、体調へのアプローチを実行してあげましょう。アルコール依存症患者さんの体調を細かく調べると、頭痛や肩・首・背中のコリ、胃もたれや吐き気、腹部膨満感などさまざまな不調を抱えています。

 こういった体調不良について、私は漢方という手立てで実績をあげています。また、私のそんな経験から、理屈上は鍼灸や整体、カイロプラクティックなどでも効果が上がるはずだと確信しています。ぜひ、体の不調を改善するというアプローチも実行してあげましょう。

 まとめ

アルコール依存症の症状は、そのほとんどは栄養不足が原因です。また、栄養不足による交感神経緊張により情緒が乱れ、それから逃げるために大量の飲酒をしてしまう。そんな負のスパイラルが続くため、本人も我を失い暴言をはじめとしたさまざまな人格的な問題につながります。

 「1滴でもアルコールを飲んではいけない!」

 そんな常識に囚われ、ほとんどのご家族が霧の中をさまよう毎日を過ごしていらっしゃると思います。ですが、もう大丈夫です。今すぐ幅広く十分な栄養をとらせてあげましょう。

 その結果、何が起きるのか?観察してみましょう。

 きっと、驚かれるはずです。

 
本サイトは私の実務経験に基づいた考察をご紹介しています。また、解説する病気の症状は典型的なものを紹介しています。記載された症状がその病気をもつすべての方に当てはまるわけではありません。治療法その他についても、あくまでも自分でできうる対処と医療における代表的なもののみを掲載しており、治療法すべてを網羅するものではありません。病気の診断および治療に関しては、必ず医師による説明を受けるようにしてください。 
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