モラハラの社会的DV!妻の交友関係を制限・監視する夫

「夫が実家に帰らせてくれません。」

「夫から、もう3カ月以上無視され続けています。」

「夫から監視され続けています。気が滅入って仕方ありません。」

芸能人の離婚問題で注目を浴びたモラハラですが、次のような特徴は広く世に知られたようです。

  • 些細なことですぐにキレて怒鳴る
  • 揚げ足をとるようなコミュニケーション
  • 外面はいいのに、一歩家に足を踏み入れると不機嫌の塊

その一方で、冒頭のような「社会的DV(暴力)」についてご存知の方はあまりいらっしゃらないようです。この社会的DVとは、精神的DVのひとつで肉体的な暴力はともないません。大雑把に、モラハラな人が、パートナーの人間関係を遮断(束縛または監視)する行為のことです。

そんな社会的DV(暴力)について、私がいただいてきた相談から事例を含めてご紹介しましょう。

1.社会的DV(暴力)は精神的DVのひとつ

殴る蹴るなど身体的な暴力をともなわず、相手を精神的に追い詰める行為を精神的DVと呼び、大きく次の3つに分けられます。

  1. 精神的DV
  2. 経済的DV
  3. 社会的DV

念のために、カンタンにですが確認しておきましょう。

1-1.精神的DV

いわゆる広く知られたモラハラ行為のことです。

  • 些細なことでキレる
  • すぐに怒鳴る
  • 鬼面
  • 学歴などをバカにする

詳しくは別記事「心が傷つく言葉の暴力!モラハラと精神的dvの違いとは?」をご覧ください。

1-2.経済的DV

文字通り、お金を制限するモラハラ行為のことです。

  • 生活費をわたさない
  • 生活費を制限する:レシートなどを確認し、認めた分しかお金をくれない

自分はブランド物のスーツを着ているのに、妻が服を買うと「返品してこい!」といった類の経済的DVもあります。詳しくは「経済的DV!生活費をくれないモラハラ夫への対策とは?」をご覧ください。

1-3.社会的DV

人間関係を制限するのが社会的DV。私がいただいてきた相談では、大きく次のようなものがありました。

  1. 無視
  2. 監視
  3. 束縛

それでは、ひとつひとつ確認していきましょう。

2.無視

夫が妻を無視する。逆に、妻が夫を無視するケースもありますが、どちらかというと妻が夫を無視するケースの方が、明らかに感情が入り混じった無視をするように感じています。

2-1.夫が妻を無視するケース

「モラハラな夫はすでに3か月以上、私を完全に無視しています。家に帰ると何の問題もないかのように子供たちに振る舞うのが許せません。」

「旦那が『疲れて家に帰るんだから静かにしてくれ!』と言って、その都度、私を無視をします。1週間で終わることもあれば、2~3週間続くこともあります。最長は3か月でした。話しかけても無視するので、『なぜ無視をするの!』と泣きながら怒ったら『そういうのが嫌なんだ!』とすごい形相で睨まれました。その後は怖くなって必要最低限のことを話ていて、たまに返事をしてくれることもありますが、旦那から話しかけてくることはありません。」

「もう2年くらい家庭内別居のような状態で、ずっと旦那から無視され続けています。なぜ無視されるのかわからないので理由を聞いても、『ほっといてくれ!』と言われるだけです。」

このように、夫が妻を無視するケースは妻の存在をスルーしている傾向が強いようです。

2-2.妻が夫を無視するケース

「5才と3才の子供がいますが、休日ゆっくり寝ていて子供の面倒を見ないと、妻が露骨に不機嫌になり私を無視します。それ以外にも、何かスイッチが入るとものすごい目つきで私を睨みつけて無視がはじまります。最近は無視され続ける時間がどんどん長くなってきていて、家に居場所がないので終電近くまで帰らない毎日が続いています。」

「些細なことで妻が私を無視します。例えば、両親が訪ねてきたときは帰った後、『連絡もせずに来た!』と怒り出して無視。一緒に外出したときに妻が気に入った服が5万円だったのですが、それを見たら『給料が安い!』と怒り出して無視。一度無視がはじまると最低1週間は続きます。機嫌が良いことのほうがマレなので…、もう離婚したほうがいいでしょうか?」

このように、妻が夫を無視するケースでは、明らかに怒りの感情が入り混じるケースがほとんどのようです。

3.監視

一口に監視と言っても、私がいただいた相談では大きくふたつの傾向がありました。

  • 監禁に近い監視
  • 外出はできるが行動を制限する監視

どんな社会的DVなのかご紹介します。

3-1.監禁に近い監視

「農家に嫁いで20年。それ以来、ずっと監視されているような生活です。出産のときもふくめ、一度も実家に帰らせてもらえません。買い物に出かけるときは、必ず主人がついてきます。畑で草むしりをしていると、家の窓から主人の視線を感じます。一度だけそれを見たことがあるのですが、なんとも言えない目つきをしていて…。それ以来、視線を感じても見て見ぬふりをしています。」

「主人は医者です。そう聞くと、ほとんどの人は羨ましいと思うのかもしれませんが、私の結婚生活は地獄でした。同じ空間にいれば、些細なことでいつまでも怒鳴り散らします。そのため、私はストレス性の胃潰瘍になりました。主人は消化器科の医師なのに。怒鳴り散らす一方で、外出はひどく制限されます。

勤務医の主人は、転勤のたびに病院のすぐ近くに住居を構え、必ず昼食も食べに帰ります。外出はできますが、スーパーなど必要最低限の外出しか許されません。幸い、主」は学会には泊りがけで行きますので、そこが唯一の息抜きです。ですが、暇さえあれば電話がかかってきます。万一、そのときに電話にでれなければたいへんなことになりますから、息抜きとは言っても返って外出はできなくなります。こんな生活が、すでに21年続いています。」

外出を制限し、自分の管理下に妻を置く。これは、監視という社会的DVですが、言い換えれば極度の「ヤキモチ焼き」が監視という行動として現れているのだと考えられます。

3-2.外出はできるが行動を制限する監視

5~6年前までは次のような相談が多々ありました。

「主人は1日に100通くらいメールを送ってきます。仕事中でもお構いなしで、すぐに返信しないと携帯に電話がかかります。それも出ないと、会社に電話をかけてきます。それもヒドイ態度でかけてきますので、同僚に白い目で見られます。とくに困るのが、会社かけてきたとき、その電話に出たのが男性だったとき。

私がすぐに電話を替わることができたときは、『今の男とどこにいるんだ!』とか『二人でいるんじゃないだろうな~』となります。逆に、私がお客様と話をしていて電話にでれないと、『なぜ電話にださない!女房となにかしてるんじゃないだろうな~』と、真昼間からわけのわからないことでその男性に絡みます。

そんな主人ですから、メールの内容もおおよそ想像がつくと思います。

  • どこにいるんだ!
  • 誰といるんだ!
  • 男といるんじゃないだろうな!

こちらもまた、ヤキモチがひどい故にこういった監視行動にでることになります。また、ここ3年位前からはメールがLINEに取って代わったことは言うまでもありませんん。

4.束縛

人間関係を制限する社会的DVでは、次のふたつがあります。

  • 家族との関係を制限する
  • 友達との関係を制限する

私の経験では次のような傾向が強いと感じています。

  • 家族も友達も会わせない:多数
  • 家族はOKだが、友達とはダメ:多数
  • 友達はOkだが、家族はダメ:少数

ここでは、家族と友達それぞれの制限についてご紹介します。

4-1.家族との関係を制限する

兄弟姉妹や母親との外出はもちろん、実家に帰らせてくれないという社会的DVも少なくありません。

「実家にかえらせてくれません。理由は、『俺が毎日のように残業して働いているのに、旦那をほっておいて自分は子供とのんびり骨休めか!』」だそうです。祖母の法事も『時間の無駄だ!』と帰らせてもらえませんでした。」

「夫は実家の話がでると目の色を変えて怒り出します。もちろん、母や姉との外出も露骨に不機嫌になるので、帰ってからのモラハラが怖くてあきらめました。」

「外出はたとえ母や兄弟でも許されません。家に来るのは辛うじて大丈夫なのですが、正直、訳を話してもうこないようにしてもらいました。家族が遊びにくると、旦那も愛想よく接してくれたのですが、帰るたびにその後に大荒れになりたいへんな思いをしました。」

このように、妻とその実家の家族との接点を断ち切るような社会的DVもあります。なかには実家に帰るのはOKだけど、泊まるのはダメ。家族との外出は大丈夫だが、家に行くのは嫌がるなど、程度の差はモラハラ夫により違ってきます。

4-2.友達との関係を制限する

「旦那がひとりで外出させてくれません。すでに子供たちも高校生ですから、ひとりで留守番など当然できます。しかし、子供がいても必ず旦那がついてきます。洋服を買う時もついてきて、『誰と会うときそれを着るんだ?』と不機嫌になります。スーパーの買い物までついてきて、ひとりで買い物に行くとまた不機嫌になります。そんな旦那ですから、私が友達と外出することを許しません。そのため、友達の結婚式の出席もすべて断りました。」

「主人の束縛が強くて困っています。主に外出させてもらえないことで悩んでおり、友達と自由に会うことができません。なぜダメなのか?理由をきいてもダメの一点張りです。もちろん、私は浮気をしたこともありませんし、結婚してから男性と外で会ったという事実も一切ありません。しかし、外出をしようとすると主人はひどく不機嫌になります。かと言って、主人と一緒の外出などちっとも楽しくないので逆にしたくありません。」

このように、やたらと束縛が強いモラハラ夫も少なくありません。

5.なぜ、モラハラ夫は社会的DVをしてしまうのか?

  • 監禁
  • 監視
  • 束縛

こういった行為は、言い換えれば「独占欲」と「猜疑心が強い」と言えます。つまり、社会的DVをするモラハラ夫は奥さんを好きなのは間違いないでしょう。一方で、奥さんを信じることができません。その原因は、「はじめから不機嫌」だからです。

モラハラの原因」でご紹介しているように、モラハラ加害者の脳は〝はじめから″不機嫌です。不機嫌という脳内物質がはじめから脳内で大量に居座るため、そこに情報が上書きされ、本人もカン違いをしていると気づかないままに不機嫌に振る舞います。この社会的DVのケースでは…

  1. 脳内に不機嫌(アドレナリン:不安、ノルアドレナリン:イライラ)物質が大量に居座る
  2. そこに奥さんが外出するという情報が飛び込む
  3. 不機嫌にその情報が上書きされ、その情報が海馬を刺激
  4. 海馬が、奥さんが外出することで起こりうる不安要素を呼び覚ます
  5. 浮気など、ヤキモチを焼くことになる
  6. 本人もそれがカン違いと気づかないまま不機嫌になる

こんな情報の流れが脳内でおきることになります。

まとめ

監禁や監視、束縛といった社会的DVについてご紹介しましたが、こういった問題もまた、私は解決が可能であると確信しております。ただし、正しい知識をもたねば適切な対処もできません。以下に、私が書いたモラハラ解決のための小冊子をご紹介しておりますので、お悩みの方は問題解決のためにお役立てください

モラハラ夫から妻への言葉のDV!もっとも傷ついたのは?

相手の人格を否定する言葉によるDV。これもモラハラのひとつですが、夫婦間による言葉のDVでも子供の喧嘩のような類のものもあります。例えば、夫婦喧嘩をしてお互いが興奮し、「お前のそういうところは、お母さんにそっくりだ!」そう思ってもいない一言を口にしてしまった。そんな経験は誰にでもあるでしょう。

そしてこんなとき、そんなことを口走った本人は「そんなつもりはなかった…」と思っていても、言われた側は「母まで否定するなんてヒドイ。言葉のDVだ!モラハラだ!」そう思ってしまうかもしれません。また、なかには「お互いが興奮したからあんなことを…」そう、状況から冷静に判断できる人もいらっしゃることでしょう。

このように、モラハラとか言葉のDVもそのシチュエーションや、その人の性格や精神状態によってその受けとり方は大きく違ってきます。つまり、なかには一方的なカン違いで「言葉のDVを受けた!」と思い込むことがあり得ます。

その一方で、傷つく言葉を毎日のように浴びせられても、それを「言葉のDVだ!」とか「モラハラだ!」と認識していない被害者も少なくないのも事実です。

そこで、夫から言われて傷ついた言葉について、本当に言葉のDVなのか、モラハラなのか?その状況を含めて考えてみましたので参考にしてください。

1.夫に言われて一番つらい言葉のDVはどれでしょうか?

主婦の方に、夫から言われて一番つらい言葉。精神的に傷つく言葉はどんなものなのか?アンケート調査をしました。

【質問】
精神的に傷ついてしまう言葉のDV、自分の夫に言われたら一番つらい言葉はどれですか?

8

【回答数】
母親失格:37
こんなこともできないのか:29
育ちが悪い:18
言動がおかしい:16

■調査地域:全国
■調査対象:【性別】女性 【結婚】既婚
■調査期間:2015年08月19日~2015年09月02日
■有効回答数:100サンプル

結果は上記の通りですが、ひとつひとつ確認していきましょう。

2.もっとも辛い言葉のDVは「母親失格」!

夫に言われたらつらい言葉。言葉のDVともっとも感じるのは「母親失格」でした。

2-1.「母親失格」と言われてどんな気分になりますか?

・毎日子育てを頑張っているに、 母親失格と言われるのが最も辛いです。(30代/女性/専業主婦)

・自分としては一生懸命にやっているのに、言葉で否定されると自分の存在自体が否定されるようで辛く悲しくなるります。(20代/女性/専業主婦)

・自分が母親になろうと、模索しながら必死で子供を育てているのに、それでも夫が「そんなんじゃ母親失格だ!」と言うので辛いです。母親にはなれないのかと胸に突き刺さり、ようやく夫がモラハラであり、私は言葉のDVを受けていたのだとわかりました。(30代/女性/専業主婦)

・母親の合格ラインは夫が決めるものではないと思います。母親失格と言われるような状況になったときに、一緒に考えてくれる夫であって欲しいのに、そんな夫からなにかにつけて「母親失格!」と見放されてしまいます。その都度、私は世界中から見放されたような気持ちになってしばらく立ち直ることができません。最近、言葉のDVを調べていてやっと自分がモラハラ被害にあっていたことに気づきました。(40代/女性/会社員)

子供が生まれて、慣れないながらも一生懸命な最中にこの言葉はやはり辛いようですね。夫自身の母親と比べての、「母親失格」とも感じてしまう女性もいるかもしれません。相手の母親の基準を突きつけられて、落ち込んでしまいそうです。

ですが、お話を聞いていると、それは「言葉のDV。モラハラですね。」というケースもあれば、「いや、それは母親失格と言われても仕方がないのでは…」というケースもありますので、ここで確認しておきましょう。

2-2.こんな「母親失格」は言葉のDV。モラハラです!

次のようなケースで「母親失格」と言われたなら、それは立派な言葉のDV。モラハラ夫です。

2-2-1.疲れて眠ってしまい、子供が泣いているのに気づかなかったら…

「私は4歳と2歳、8カ月と3人の子供がいます。夜中に授乳やおむつ替えで起きたり、洗濯や掃除、食事の仕度、幼稚園のお迎え、下二人を公園に連れて行って遊ばせたり買い物にいったりと目まぐるしい毎日が続いています。先日、主人が帰宅して気が緩んだのか、私は猛烈な睡魔で眠ってしまいました。

どれくらい眠ってしまったのかわかりませんが、主人に起こされると8カ月の子供を抱いておもむろに『子供が泣いているのに寝ているなんて、母親失格だ!』と言われました。

いつも、主人はほとんど子供の面倒を見ることもなく、帰宅後も自分はゲーム。私が子供たちをお風呂に入れても、タオルでふいたり着替えを手伝ってくれることもありません。『お願い、ちょっとだけ手伝って!』と言っても、『仕事で疲れているんだから家に帰ったときくらいゆっくりさせて…』とまったく取り合ってくれません。

ですが、『母親失格』と言われてから『こんなに頑張っているのに認めてもらえないんだ…』と、ひどい孤独感に襲われるようになり、その後、やたらと物忘れがひどくなり人の話が理解できなくなり、何度も聞き返してしまう自分がいます。どうしたらいいでしょうか?」

子供の面倒も妻に任せきりで、自分は遊んでいる。乳飲み子の世話で慢性的に睡眠不足で疲れ切っている妻。そんな妻が疲労と睡眠不足で眠ってしまい、子供の泣き声に気づかなかった。それを「母親失格」と言うのなら、それを口にした夫が「人間失格」であることは明らかでしょう。

2-3.自分の遊びを優先する妻のケースは?

私は、次のようなケースで「母親失格」と言われたなら、「それは…、仕方ないかも?」と思ってしまいますが、皆さんはいかがでしょうか?

※ この女性は3才と5才と、ふたりのお子さんがいます。

「好きな芸能人のライブがあるので、今まで子育てに奮闘してきた自分へのご褒美で行こうと思ったのですが、旦那に話したら『母親失格』と言われてしまいました。

確かに、ライブは県外で、行くとなると1泊2日です。そして間の悪いことに平日で、主人に仕事を休んでもらわないと行けません。でも、今まで子育て頑張ってきたので、このことを『モラハラだ!』と両親に話したら『誰だってそう思うに決まってる!』とケナサレタ上で『小さな子供ふたりを置いて、それも泊りで行こうなんて母親失格だ!』と言われてしまいました。」

子育て中のお母さんにも、たまには息抜きは必要です。それはわかりますが、それでも私はこのケースにおける「母親失格」という言葉は、決して言葉のDVに当たるとはとても思えません。また、この主婦の「旦那がモラハラ」というのも、このお話だけで鵜呑みにすることもできないと考えます。

3.「こんなこともできないのか!」という言葉のDV 

続いて、言われたら辛い言葉。言葉のDVになるのは「こんなこともできないのか」という結果でした。

3-1.「こんなこともできないの!」は馬鹿にされている気持ちになる!

「こんなこともできないのか!」という言葉遣いは、「こんなこと」=「誰でもできる」とか=「常識」=「カンタン」=「当たり前」などというニュアンスを含みます。そのため、そこに「できないのか!」という言葉が加わると、誰でもカンタンにできること、それもできない「劣った人間」とか「ダメな人間」というレッテルを貼られることになります。

・すごく馬鹿にされることが一番つらいから。自分が何もできないだめな人間だと思ってしまう。(40代/女性/専業主婦)

・自分なりに一生懸命やっているのに、それを認めてもらえず、夫の基準になっていることが腹立たしくもあり、悲しくもなります。(30代/女性/パートアルバイト)

・自分のミスで間違ったことをしてしまったならともかく、しょうもないことでこの言葉を繰り返し言われると自分自身を否定された気分になって辛い。(20代/女性/会社役員)

夫の言う「こんなこと」に自分は悩んだり、手こずっているということに落ち込んでしまうようです。馬鹿にされているような気分にさせたり、自分は何も出来ないのかと思わせる言葉ですね。相手の努力をきちんと分かっているのであれば上から目線で「こんなこと」とは言えません。

3-2.他の言葉とシチュエーションに置き換えると…

例えば職場で上司や同僚、部下から、次のようなことを言われたらどうでしょうか。

  • こんなこともわからないの…
  • (お前さ~)なんでこんなこともできないの…
  • こんなことも知らないんですか…

誰でも「グサッ!」ときますよね。でも、そんな言葉を真に受ける必要はありません。なぜなら、「こんなこともできないのか!」は明らかに自分目線の言葉だからです。

  • 自分は知っているけど、相手は知らないこと
  • 相手は知っているけど、自分は知らないこと

誰にでもありますよね。また、

  • 自分は得意(できる)けど、相手は得意ではない(できない)こと
  • 相手は得意だけど、自分は得意ではないこと

これも、誰にでもあります。こういった事実を前提に考えれば、「こんなこともできないのか!」という人が、「こんな当たり前のことも知らないの?」と私は思ってしまいますが、いかがでしょうか?

4.親兄弟もまとめて否定する「育ちが悪い」という言葉

言われたら辛い言葉のDV。続く結果は「育ちが悪い」という言葉となりました。この言葉が使われるケースは、基本的にすべて「言葉のDV」でありモラハラと考えていいでしょう。なぜなら、育ちが悪いという言葉は、

  • 言われた時点での自分の言動
  • 育ってきた環境:家庭の収入や兄弟姉妹
  • 育ててくれた両親や祖父母
  • 自分の性格や人格

など、ご自身の存在に関わるすべてを否定されることになるからです。

・自分のことよりも両親や育ててくれた親のことを言われている気がして嫌です。(20代/女性/専業主婦)

・自分のことならともかく育ちが悪いっていうことは自分の親も侮辱されているのと同じなので許せないと思うから(20代/女性/専業主婦)

自分だけではなく、自分を育ててくれた親や周りの環境を一気に否定されたような気分になる言葉ですね。今の自分がしてしまったミスに、こんなことを言われたら、「なんでそこまで引っ張ってくるの」と思ってしまいそうです。これは相手が誰であっても言ってはいけませんね。

5.一生懸命な気持ちを分かってもらえない「言動がおかしい」

続いての、言われたら辛い言葉のDV。結果は「言動がおかしい」となりました。

・一生懸命言っている言葉がおかしいと言われたら、自分を全部否定されたような気がする。(50代/女性/専業主婦)

・言動がおかしい、と言われたら自分をバカにされたような気持ちになるので嫌です。(30代/女性/専業主婦)

・言動がおかしい、というのは、自分は正しいけれど、相手は正しくない、相手の存在、価値観を認めようとしていないと思うからです。(40代/女性/専業主婦)

自分が言っていることをずばっと否定される言葉なようです。自分が何を言おうと論点をずらされたり、相手からするとそれは正しくないと言われている気持ちになりますね。そもそもの価値観が違い、「相手の考えを頑なに受け入れようとはしない」とも取れてしまいます。相手が何を伝えたいのか、しっかり聞こうという歩み寄る姿勢も大事ですね。

5-1.本当に、言動がおかしいケースもありました!

私は夫婦間や親子間など、さまざまなご相談をいただきます。また、私はモラハラの著書を出版していますので、こういった言葉のDVに関する相談も多数いただいてきてきました。そんな中、とくに女性から「夫が言動がおかしいと否定してくる。モラハラを受けている!」という訴えをいただきます。そして、その訴えを詳しく聞くと、大きく次のふたつの傾向がありました。

  • 確かに夫がモラハラであった
  • 本当に女性の言動がおかしかった

前者は、文字通り夫がモラハラな人で、明らかに妻を攻撃していました。したがって、「言動がおかしい」というのは言葉のDVです。一方で、女性の言動が明らかにおかしいケースもあるのは事実です。相談時の訴えも、この話をしていたと思ったら、いつの間にか違う話になっている。話が散らかっていて、何を言いたいのかわからない。そんな相談者は確実にいらっしゃいます。

そこで、一度冷静になって次のことを確認してみてください。

  • 家族以外の人とのコミュニケーションが苦手(気を使いすぎて疲れてしまう)
  • 外出時、店員さんなどの対応にイラっとすることが多い
  • 片付けや掃除などが苦手で家の中が散らかり放題
  • 些細なことで子供を叱りすぎてしまう
  • 旦那が目に入っただけでイライラする
  • 生理前になると自分の感情が抑えられない

複数当てはまる方は、もしかしたら本当に自分がおかしなことを口にしている可能性があります。そしてこんな方は、おそらく首や肩、背中などのコリや、さまざまな体の不調にお困りのはずです。ぜひ、体の不調を改善してみましょう。

まとめ

ご紹介したように、相手を傷つける言葉のDVもケースバイケースであることがお解りいただけたことと思います。言葉のDVはモラハラです。常日頃から、相手を否定する言葉を浴びせられると誰もが「自分が悪いのかも…」と、どんどん自分を追い込むことになります。

ですから、自分の努力を知ってもらえない、頑張りを相手の言葉で一蹴されてしまうと感じているのなら、そして、「自分が悪いんだ」とマイナスな考えているのなら、以下でご紹介している私が書いた小冊子をお役立てください

この小冊子を読めば、モラハラが解決が可能な問題であること。そして、その解決には心理学的などテクニック的なものは必要なく、誰もがすぐにでも行動できる方法であることがお解りいただけることでしょう。

 

飲み会でセクハラ発言をするパワハラ上司!の脳の中身とは?

会社の飲み会が面白くありません。

ナゼって?以下の事で共感していただける方も多いのではないでしょうか?

『上司に気を使わないといけない』、またその上司がお酒が進んでくると『下ネタ』ばかり連発してくるし、さらに、抱きついてきたり、最悪の場合キスをしてきたりと・・・・セクハラのオンパレード

ストレス以外の何者でもない!!

 

とは言え、上司ですから、機嫌を損ねるようなことも出来ないし・・・

たいていの方が苦笑いで「やめてくださいよー」と言うのがいっぱい、いっぱいなのではないでしょうか?

そこでどうして酔っ払ってしまうとそのような行動を取ってしまうのか私なりに調べてみました。何で?の原因を少しでも理解できれば対策や相手に対する考えかた、または見方がかわるはずです、少しでもストレスの原因とセクハラをされない為に参考にして頂ければ幸いです。

 

1お酒がもたらす脳への影響

最初は楽しく、飲んでいたのに一定の時間飲んでいると必ず下ネタを連発してくるかたがいますがポイントはアルコールです。

 

アルコールは飲酒後1~2時間でほぼ吸収されてしまうといわれています。
胃・腸から吸収されたアルコールは、門脈という太い静脈(血管)に入り肝臓を通過して、全身の臓器に流れていきます。

もちろん、脳へも到達します。ただし人間の脳は流石と言っていいほど、かしこい仕組みになっています。

「脳には、脳にとって有害な物質をブロックする『血液脳関門』があります。いわば脳のバリア機能を果たす器官で(門番というイメージです)、ただし分子量500以下のものや、脂溶性の物質に限って通過することができます。

体内中に吸収されたアルコールはこの2つの条件を満たしてしまい。(エタノールの分子量は46.07)かしこい門番を(脳関門)やすやすと通過してしまいます。

通過したアルコールは、脳全体の機能を一時的に“麻痺(まひ)”させるため、さまざまな行動を引き起こしてしまうと言う訳です」

アルコールによる影響をうけやすい脳の部分があります。

前頭葉、小脳、海馬の3つです。前頭葉は人間の思考や理性の制御を主に行います。

小脳は運動機能の調節、海馬は記憶の保存を司っています。お酒を飲んでいない普通の状態では到底考えもつかない、酔っ払いならではの奇行は、これらの部位の機能低下によって引き起こされるといいます。

 

1-1アルコールで影響をうける前頭葉

普段は前頭葉(理性などを制御する部分)によって、理性的な行動が保たれています。しかし一旦アルコールが入ると、

前頭葉は徐々にガードマン的な役割から解き放たれ、結果的にコントロール機能が低下します。

 

その為に、お酒が進むにつれ感情のままに発言や行動をしていまうのです。

普段なら絶対に言わないことをしゃべり始めるのは、前頭葉が麻痺し始めた典型的な状態と言ってよいでしょう

さらに酔いが進むと、ますます挙動にも影響を及ぼしてくるようになります。こうしたことに関与しているのが小脳なのです。

 

1-2小脳

小脳の機能は知覚と運動機能の統合であり、平衡・筋緊張・随意筋運動の調節などを司る部分と言われています。

アルコールによって小脳の機能が低下してくると、運動機能や平衡感覚の機能がマヒしていまうのでスムーズさや正確さが

保てなくなってしまいます。

そのため、 千鳥足になったり、ろれつがまわらなくなったりと、典型的な酔っ払いのような状態になってしまいます。

1-3海馬

海馬は短期記憶を残し、それを大脳皮質に送り長期記憶に変えるという2つの役割があります。

短期記憶とは、新たなことを一時的に記憶するだけで、覚えていられる時間はごくわずかです。

例えて言うなら、昨日お酒を飲んでいて、お店を出たまでは覚えているのけど、そのあときの記憶がまったくない!なのになぜ自分の家で寝ているのだろうか?と言う経験はありませんか?

それは海馬が長期記憶をしているからなのです。ですが、酔っ払いが何度も同じ話をしたりするのは『1度話をした』という記憶をセーブしていないからなのです。

なので何回も同じような話をしたりしてしまうのです。

 

2対処法

先ほどアルコールと脳の関係を説明させていただきましたが、酔っぱらってしまうの、脳がマヒしてしまい、記憶もあまり残らないという事がわかっていただけたと思います。

 

そのことをふまえて、私なりに対処法を考えてみました。

 

2-1適当にあしらっても問題ない

 

酔っぱらっていいる人とまじめに話していてもヒートアップしてしまいます。

例えば、「こっちに来て隣に座れよ」「膝の上に座って」「お酌しろよ」などと言われた場合

はっきりと「いやです」と断った場合、前頭葉がマヒしているので、その方に理性などはもちろんありません。

よってヒートアップして、逆ギレされてしまう恐れがあります。

 

なので、うまくあしらってみてください。

あしらい方は、その方のキャラによって違うと思います。

ご自分の言いやすいあしらい方で対応してみてはいかがでしょうか?

 

2-2普段の時に教えてあげる

普段はとてもいい人!でもお酒が入ると最悪!と言う方も中にはいるのではないでしょうか?

そんな方には、飲み会の次の日でも、昨日の夜がどんな感じだったのか、普段のアルコールが入っていない時に教えてあげるのも一つの方法ではないでしょうか?

「昨日こんな事言われていましたよー。」など自分が酔っぱらってしまうと、どのようになるのか、教えてあげるのも一つの方法かもしれません。

もし、直接言いにくいのであれば、何人か味方につけて、飲み会の流れに話を持っていき、違う人から、「昨日○○さんにこんなこと言っていましたよ。」など言ってもらうなどの方法を取ってみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

アルコールが入ると理性をつかさどる脳の前頭葉がマヒしてしまい。理性むき出しの状態になってしまいます。セクハラ発言や行動は抑えられないのかもしれません。

酔っぱらった人が、大胆な発言をし始めたらそれはもう赤信号です。

そのような場合はまじめに受け止めるのではなく、適当にあしらったり、その場を離れたりし、自分の身を守られてはいかがでしょうか。

女性必見。セクハラが絡むパワハラの裁判例3例【解説付き】

「絶対に訴えてやる!!」

今や、セクハラもパワハラも大きな社会現象になっています。昔では周りに理解されず、泣き寝入りせざるを得ない事が多かったセクハラですが、法律が制定されてからは、これらの問題が日の目を浴びるようになりました。

しかし、まだまだセクハラなのかパワハラなのか判断に迷うことも多いはずです。今回は、一見セクハラ事件のように扱われていても、裁判ではパワハラとして処分となった例を見ていきましょう。

参照書籍:ここまでやったらパワハラです!(労働調査会)

1、福岡(出版社)退職強要事件

「異性関係が派手」の噂により退職強要

事件 の概要

女性編集者(原告)が被告会社に入社して1年ほど経過した頃、編集長(被告)は取引先関係者らに対し、原告の性的関係の派手さ、性的言動に関する噂を流し、退職を求めるようになった。

原告は専務に対し、被告に謝罪させるよう求めたが、専務は両者の話し合いによる解決を求めたうえ、話し合いがつかなければ退職してもらうと伝え、結局原告は退職に追い込まれた。

原告は、女性であることを理由に差別的取扱いをうけ、性による差別を受けない権利を侵害されたとして、被告及び被告会社に対し、慰謝料等367万円を請求した。

判決 要旨

被告の一連の行為は、直接原告に対して揶揄する行為と併せて、働く女性としての原告の評価を低下させる行為であり、しかも、これらを専務に真実であるかのように報告することによって、最終的には原告を退職させるに至っており、これらが原告の名誉感情その他の人格権を害するものである事は言うまでもない。

また、被告の一連の行為は、原告の職場環境を悪化させる原因となったものであり、被告としては、そのような結果を招くであろうことが十分に予見し得たというべきである。もっとも、原告の職場環境の悪化の原因となったのは、必ずしも被告の一連の言動のみによるものではなく、原告と被告との対立関係にも大いに起因するものである。

本件被告の一連の行為は、職場の上司としての立場からの職務の一環等としてされたものであるから、被告会社は使用者としての不法行為責任を免れない。

原告は、異性関係等に関する噂の流布などから被告と対立し、これが原因となって退職に至ったこと、働く女性にとって性的関係などの悪評を流される事は精神的負担となり、勤労意欲の低下をもたらすものであって、原告は打ち込んでいた職場を失ったこと、非侵害利益が女性としての尊厳や人格権に関わる事であることなどに鑑みると、原告の精神的苦痛は相当なものであったとうかがわれる。

他方、原告も時には被告に対し攻撃的な言動に及んだことなどから、両者の対立を激化させる一端となったことも認められ、また、原告の異性関係の一部は原告自ら他人に話したことも認められる。これら諸般の事情を考慮すれば、慰謝料は150万円、弁護士費用は15万円が相当である。

解説

本事件は、判決が出された当時、「わが国初の本格的セクハラ裁判」と大々的に報道され、現在に至ってもセクハラ事件の代表としての扱いを受けている。セクハラの定義はさまざまであろうが、性的要求、身体への接触、卑猥な発言等が見られないことからすれば、その内容はセクハラ事件というよりもむしろパワハラ事件というほうが適切である。

原告の入社当初は、被告との関係は悪くなかったようだが、原告が有能であることから、被告の影が薄くなり、そのことに苛立った被告が、原告の性的関係等について噂を流して嫌がらせをしたのが本事件である。性的関係については、原告自身も他人に話していることから見て、被告の発言内容がまったくデタラメというわけではなかったようだが、被告は、おそらくは原告に対するコンプレックスから、その足を引っ張ったもので、人間として情けないばかりか、会社に対しても損害を与える背信行為といえる。

専務は原告からの訴えを受けながら、当事者同士での解決を求め、結局原告を退職に追い込んでいるが、仕事に関しての部下同士のトラブルについて、「我関せず」との態度をとる事は、会社幹部として無責任であるばかりか、本判決で、使用者は被告が働きやすい職場環境を保つようにする注意義務があるとしていることからして、そのこと自体が会社の使用者責任として跳ね返ってくることを認識すべきであろう。

2、菓子店店長暴言等事件

強圧的指導、性的発言により女性従業員が退職

 事件 の概要

原告は、高校卒業後1年更新の契約社員として菓子の製造、販売を業とする被告に雇用され、A店に所属されたところ、店長に叱責されるほか、「昨夜遊びすぎたんじゃない」、「頭おかしいんじゃない」、「エイズ検査を受けたほうがいい」、「秋葉原で働いたほうがいい」などと言われた。

採用翌年の正月、全社員と店長及び他店店長の5人で居酒屋とカラオケに行ったところ、原告は店長から「キスされたでしょ」、「処女じゃないでしょ」などと言われたり、シャドーボクシングの真似で脅されたりした。また、その年の7月の送別会の際、原告が他店で働く恋人の給与が、A店より高い旨パート従業員甲に話し、これを聞いた甲が店長に不満を述べたことから、原告は店長から強く叱責され、店長の学生時代の思い出に絡めて、「土手に顔だけだして埋めて小便をかけて飲ませる」などと言われ、出勤できなくなった。

原告は、店長の度重なる暴言等により、著しい精神的苦痛を受けたとして、店長の使用者である被告に対し、慰謝料500万円、6ヶ月分の休業補償100万円、弁護士費用50万円を請求した。

第一審 判決要旨

店長の原告に対する言葉自体は必ずしも適切とはいい難い部分があるものの、直ちに損害賠償義務を発生させるような言動であるとは認めがたい。

甲は、正月の打ち上げでは全員和気あいあいと飲んでおり、原告も普通に話に乗っており、悪い雰囲気ではなかったとの印象を持っていること、店長が勤務中に注意をしても原告はそれを無視したり、不服そうにしていることなどの話をしていたことに照らすと、原告か店長から男性従業員との関係を尋ねられたりする事を不快に感じてはいたものの、酒席における上記発言が直ちに原告に対する損害賠償を生じさせるような違法性を帯びるものとまでは認めがたい。

店長がパートの給与に関する発言について原告に注意した趣旨、内容は、社員としての自覚を促すものであり、店長が相当程度厳しい口調で原告を叱責、説論したことがうかがわれるものの、これが違法性を帯びるとまでは認めがたい。

店長の一連の言動について、女性である甲はセクハラを目撃したことはないと証言していること、原告はA店に友人をアルバイトとして紹介していること、正月から7月までは特別問題なるような出来事はなかったと原告が供述していることに照らすと、店長の原告に対する一連の言動は、一部を除いて職務上の指導・注意・叱責であることは明らかであり、セクハラ行為とは到底認めがたいものであって、原告の上司としての理解、認識、配慮等が十分でない点があったとしても、店長の原告に対する注意、叱責等が職場において許容される限度を超えた違法な言動であったと認めるには足りない。

控訴審 判決要旨

店長が控訴人(第一審原告)に対し、「秋葉原で働いたほうがいい」といった意味は、控訴人がメイドカフェに向いているという趣旨を認められ、店長と控訴人とは上司と部下の関係にあって平素からさして打ち解けて話すこともなかったことからすれば、店長の一連の発言は、控訴人の仕事ぶりに対する指導目的から発したものであったとしても、許容される限度を超えた違法な発言であったと言わざるを得ない。

店長の控訴人に対する「処女に見えるけど処女じゃないでしょ」、「店にいる男何人とやったんだ」、「キスされたでしょ」などの言動は、その必要性が全く認められず、ただ控訴人の人格をおとしめ、性的に恥ずかしめるだけの言動であるし、他の従業員の同席する場において発言されたことによって控訴人の名誉を公然と害する行為であり、明らかに違法である。

店長の控訴人に対する各言動は、控訴人が自己の性的行動等に対する揶揄または非難と受け止めてもやむを得ないものであり、店長にとって、主観的には控訴人に対する指導目的があったとしても、全体として到底正当化し得るものとは認めがたい。

また、7月の送別会において店長が控訴人に対し「土手に顔だけだして埋めて小便をかけて飲ませる」と発言したこと自体は認めがたいが、店長は正月の居酒屋において同旨の発言をしており、それが叱られながらも頑張るべきことを教える目的であったとしても、適切な発言だったとは認めがたい。

以上によれば、店長の控訴人に対する各言動は、全体として受忍限度を超える違法なものであり、そのことによって控訴人が恐怖感を抱き、再就労に向けて立ち直るまでには相当の時日を要する状態に陥ったものと認めることができ、店長の各言動は不法行為となる。

店長の各言動は、いずれも職務執行中ないしその延長上にある懇親会等で行割れたものであり、控訴人(第一審被告)の事業の執行につき行われたものと認められる。新年会は、店舗の全員が揃って参加したこと、飲食費の支払いは店長と他店の店長が負担したことに照らし、本件店舗の営業に関連したものと認めるのが相当である。

店長の各言動は、全体として控訴人の人格をおとしめ、就業しづらくする強圧的ないし性的な言動といえ、指導、教育上の言動として正当化しうるものでもなく、それによって勤務を断念することになった控訴人が受けた精神的苦痛に対する慰謝料として50万円が相当である。また、6ヶ月分の逸失利益と弁護士費用20万円を認めるのが相当である。

解説

同様な事実認定をしながら、その事実の評価をめぐって第一審と控訴審とが対照的な判断を示している。

日常の業務の中で、あるいは新年会や送別会の中で、店長が原告に対し、恫喝とも取れる発言や性的な発言を行っているが、第一審では、これらについて、必ずしも適切では内面があるとしつつも、通常の上司による指導としての許容範囲内にあるとしている。

これに対し、控訴審においては、平素からさして打ち解けた間柄では無い中での店長の一連の言動は、指導目的であったとしても、全体として見ると強圧的であり、原告の性的行動を揶揄するものと言えるとして違法性を認めている。

また、「処女云々」発言は、原告の人格をおとしめ、性的に辱めるだけであり、他の従業員の同席する場でなされたことから、名誉を傷つける行為であると断じるほか、「小便云々」発言も、受忍限度を超える違法な言動と判断している

その上で、店長の一連の言動は、職務執行中ないしその延長上にある新年会や送別会の際に行われたものであるとして、店長の使用者である被告に対し、使用者の損害賠償責任を認めている。

店長の仕事中の言動について、被告が使用者責任を負うのは当然としても、新年会における店長の言動について使用者責任を認める根拠として、店長と他店の店長の2人が支払いを負担したことをあげていることには疑問が残る。

飲食の過程で上司によるセクハラ等の言動があった場合、上司が奢れば使用者に責任が生じ、割り勘ならば責任が生じないというのではないであろう。

新年会での店長の言動について被告に使用者責任を負わせる根拠としては、その会が、新年の仕事終了後、全員参加したものであることを理由として「職務の延長」であることを根拠にしたほうが説得力があったものと思われる。

原告は、高校卒業から日が浅く、店長からすれば当然と思われる指導について行けない状態にあったところへ、恫喝めいた発言や性的内容を含む発言を受けて耐えきれなくなったものと推測される。

店長の言動が、原告を早く一人前にしようという善意からのものであったとしても、手段が不適切である場合には、本件のような深刻な事態につながる場合があることを本事件は示しており、特に社会経験の浅い女性を部下に持つ男性管理職は、不用意な言動を慎むことが求められよう。

3、岡山(労働派遣会社)女性店長降格・退職事件

親会社へセクハラを訴えて降格、退職

事件 の概要

原告甲及び同乙は、一般労働者派遣事業等を業とする被告会社の常勤女性従業員で、原告甲は岡山支店長、同乙は高松支店長の職にあった。

被告会社の専務取締役(被告A)は原告甲に対し、「君を磨いたのは僕だ」、「君は僕の芸術だ」、「君を後継者と決めた。これからはプライベートも仕事も拘束させてもらう」などと言ったほか、原告乙に対しては、原告甲が自分に抱かれるように促すことを依頼し、自分の思惑通りになれば原告甲より高い収入を得られるようにすると提案した。

その後、被告Aは岡山支店の従業員に対し、「原告甲は体で仕事をとってくる」などといって、原告甲のリコールをそそのかし、原告甲から抗議されると、「君は独身だから性的欲求を解消されていないと思ったからだ」などと回答した。

翌月、原告らは、被告会社の親会社であるF社を訪れ、被告Aのセクハラ行為について説明し、その後10名程度と被告会社の社長(被告B)に会見した。この場で原告乙は被告のセクハラ行為についてF社に相談に行ったことを告げ、被告Aをやめさせなければ告訴すると迫った。

すると、被告Bは、原告らの行為はF社に被告会社を吸収させるものだと非難し、原告甲には隙はなかったか、原告甲が挑発したのではないかなどと反撃した。一方、被告Aも事情聴取を受けたが、セクハラ行為については否定した。

事情聴取後、 被告会社は、 被告Aを平取締役に降格し、 原告らについては、 支店長でありながら組織ルールを逸脱して社内を混乱させたとして、 役職のない従業員に降格し、 給料半減以下にする旨通知した。

そして半年後、原告らは、給与が全く支払われなくなり、円滑に仕事をすることが不可能になったと判断して被告会社を退職した。

原告らは被告Aのセクハラ行為により精神的苦痛を受け、被告会社は適切な対応を取らず不当な降格処分により退職を余儀なくされたと主張して、被告らに対し、原告らそれぞれにつき慰謝料等1100万円のほか、未払い賃金及び逸失利益を請求した。

判決 要旨

被告Aは、原告甲が自分以外の男性と付き合っているのではないかと考え、上司の立場を利用して、原告甲の異性関係を問いただしたり、肉体関係を求めたりし、原告甲は独身だから性的欲求が解消されていないなどと言って接吻を迫り、原告甲がこれを拒否し、F社にセクハラ行為を訴えるや、他の社員に対して、上司の地位を利用して原告甲は淫乱であるなどと風評を流し、その職場復帰を不可能にしたのであるから、不法行為にあたる。

また、被告Aは、上司の立場を利用して、原告乙に対し原告甲と肉体関係を持てるよう協力を要請し、原告乙がこれを拒否してF社に対してセクハラ行為を訴えるや、上司の立場を利用してその職場復帰を不可能にしたものであるから、不法行為にあたる。

被告Aの一連の行為は、被告会社の専務取締役の立場を利用してなされたものであり、被告Bの行為は、被告会社で生じたセクハラ問題についての事情徴収中になされたものであるから、被告会社はこれらの行為について使用者責任をおう。

被告会社は、被告Aの弁解を盲信し、原告らの主張するセクハラ行為について事実確認を十分にしないまま原告らに対し降格及び減給の処分を行っている。

しかも被告会社は、原告らに対して何ら弁明の機会も与えず、人事命令をファックスで送付したに過ぎないうえ、支店長から一気に一番下の地位に降格し、その業務内容も従前とは全く異なるものであって、実質的に被告Aの処分により原告らへの処分のほうがはるかに重いものになっている。

被告Bは、原告らが支店長の立場にありながら社員にセクハラの話をし、業務時間内に社員を連れて訴えに来たことを処分理由とするが、少数者の訴えでは上司に聞き入れてもらえない危惧がある場合に、多人数で上司に訴え、職場改善を要求することは、被用者として当然許されるべき行為であって、これを降格及び減給の理由とすることが許されない。

そして、被告会社は、被告Aのセクハラ行為について十分な事実調査をせずに処分行っているのであるから、原告らの処分理由が被告会社の供述どおりであったとしても、同処分は違法である。

原告甲は、被告Aから後継者の地位をちらつかせて肉体関係を迫られ、これを拒否するや仕事も取り上げられ、虚偽の性的内容の風評を流布され、退職せざるを得ない状況に追い込まれたものであり、これによる慰謝料は200万円が相当である。原告乙は、被告Aから原告甲を抱くための協力を依頼され、これを拒否するや仕事を取り上げられ、虚偽の性的内容の風評を流布され、退職せざるを得ない状況に追い込まれたものであり、これによる慰謝料は30万円が相当である。

また、被告会社固有の慰謝料は各50万円が相当であり、未払い給与相当額は、原告甲につき339万円、原告乙につき356万円、逸失利益は、原告甲につき799万円余、原告乙につき914万円余となる。

解説

部下女性から、性的要求及び性的関係の橋渡し要求を拒否された男性上司が、これらを理由として、性的な風評を流したり、仕事を取り上げたりし、その後セクハラを訴えた女性を降格して退職に追い込むなど、セクハラがパワハラに転じた事例である。

セクハラについては、通常「対価型セクハラ」と「環境型セクハラ」があるとされている。直裁な形での対価型セクハラが裁判では争われた事例は稀であるが、本件は被告Aが原告甲に対して、後継者の地位をちらつかせて性的関係を迫っていること、原告乙に対して原告甲との性的関係の橋渡しをすれば、原告甲よりも給与を高くすると伝えていることから、明らかな対価型セクハラということができる。

パワハラについていうと、被告Aが行ったものとしては、原告甲が支店長を務める支店の従業員に対し、原告甲の人格を貶めるような発言をしてリコールをそそのかしたこと、原告らが被告Aのセクハラ行為等をF社に訴えたことを理由に降格、減給処分としたことが挙げられる。

このうち、前者については、わざわざ支店の従業員に対し原告甲のリコールをそそのかしたのは、「身体で仕事をとってくる」発言から見て、性的要求に応じない原告甲を辱めることが目的だったと思われる。「可愛さ余って憎さ100倍」というところであろう。

前者が、被告Aの個人的な意趣返しという性格が強いのに対し、後者は被告会社の組織としての行動といえる。社長(被告B)の原告らに対する事情聴取の中にも、原告甲が被告Aを挑発したのではないか、原告を乙に対する「子供はまだか」といったセクハラに属する言動のほか、原告甲に対する、過去の妊娠中絶、リストカットについての質問など、本件セクハラ行為の事情聴衆に必要とは思われない、単に原告らを傷つけるだけと思われる言動も見られるが、判決では、その場にいたものは限られていたこと、反復継続性がないこと等を理由に、違法性を否定している。

本件は、加害者である被告Aに比較して、被害者である原告らは、極端な降格の上実質的な解雇をされたわけであるから、処分のアンバランスは明らかである。被告会社が原告に対しここまで強硬な姿勢を示したのは、おそらく、原告らがセクハラ問題をF社に訴えたことが主たる原因と思われる。

被告会社とF社の関係は必ずしも明らかではないが、社長が、原告らの行為は被告会社をF社に吸収させるものと非難しているところから見て、F社の対応によっては被告会社自体の存続が危うくなるほどのものであったことがうかがえる。

それだけに、被告会社としてF社に訴えられた原告らが憎かったのであろうが、そうだとすれば、まずその原因を作った被告Aに対しより厳しい処分をし、集団で訴えにきた原告らの言い分をよく聞いた上で、F社に対し事情を説明して対処方針を示し、理解を得ることが必要であったと思われる。

被告会社のセクハラに対する認識の甘さ、男性同士のかばい合いといった体質が透けて見えるような事件と言える。

4、まとめ

ここにあげた例は、判決として訴えが認められたケースです。逆に、完全にセクハラやパワハラに該当すると思われるような事件でも、証拠不十分などで不起訴となるような理解しがたい判決が出ることもあり、まだまだ判断の曖昧さが出てしまうジャンルのようです。

裁判をするために必要な準備などはこちらをごらんください。

訴えることもかなりのエネルギーを必要とします。セクハラに対しては、女性だけとは限りませんが、被害者になりやすいのは女性が圧倒的に多いのは事実です。まずは、自分の身を守ることを優先とし、どうしても必要な場合において、裁判などを考えましょう。

誰でもできる!自宅でおきる高齢者の虐待を防ぐ3つの対策

高齢者の虐待ときくと、最近ニュースでもよく取り上げられている介護施設での虐待を思い浮かべる方も多いのではないかと思います。しかし、高齢者の虐待というものはなにも介護施設だけで起きていることではありません。

厚生労働省によると、H26年度に、家庭における高齢者虐待が疑われる通報は25791件で、そのうち、虐待と判断された件数は15,739件でした。それにくらべて、介護施設の従業員による虐待の報告は1120件、虐待と判断された件数は300件で、家庭における高齢者虐待の件数の方がはるかに多いことがわかります。

やはり介護施設と違って普段明るみにでない場所だからこそ、自宅で虐待を受けている高齢者は数多く存在しているようです。

今回の記事では自宅でおきる高齢者虐待を防ぐ対策を詳しくご紹介していますので、自宅での高齢者虐待で悩まれている方にお役立て頂ければ幸いです。

1.自宅でおきる高齢者虐待の原因とは

高齢者虐待がおきる原因については、「なぜ起きてしまう?!年々増える高齢者虐待の現状と3つの対策」の記事でもご紹介しましたが、

・介護者のストレスや介護疲れ

・虐待される側の障害や認知症状

この2つが原因の約半分を占めるようです。

また虐待を報告した人は、「ケアマネージャー」が30.0%、「警察」が15.2%、「家族・親族」が10.4%で、やはり、家族以外の第三者が介入しないと、表に表れにくいことがわかります。

さらに、虐待者は「息子」が40.3%、「夫」が19.6%、「娘」が17.1%、「息子の配偶者」が5.2%、「妻」が5.1%と、圧倒的に男性が多いです。年齢に関しては、若いほうが虐待に至りやすい傾向にあるようです。

なお、高齢者虐待の種類については「なぜ起きてしまう?!年々増える高齢者虐待の現状と3つの対策~高齢者虐待は5つのタイプに分類できる~」をご参照ください。

2.自宅でおきる高齢者虐待を減らすための対策

以下に自宅でおきる高齢者虐待を減らすための具体的な対策をご紹介します。

2-1.自宅でおきる高齢者虐待を減らすための対策(1)然るべき相談窓口に相談する

・市役所

高齢者虐待の実情把握と虐待に対する対策や支援策について対応してくれる公共機関です。

・地域包括支援センター

高齢者虐待被害の早期発見や、その後の対応など地域住民が安心して暮らせるようにサポートしてくれる公共機関です。

・法務局

高齢者・障害者の人権を守るための各種活動を行っており,その活動の一つとして,常設の人権相談所を設置するなどして,高齢者・障害者をめぐる様々な人権問題について,電話で無料相談に応じています。

TEL:0570-003-110

月~金(祝日を除く)8:30~17:15

・民生委員

地域社会の中で社会福祉関係について問題(高齢者虐待など)を抱えている人の現状把握や相談の受付、その他の援助を行っている公共機関です。 

・認知症110番

「認知症予防財団」が行っている無料電話相談で、具体的なアドバイスや認知症の一般的な事例、対処方法などを聞くことができます。各家庭の事情にあったアドバイスをもらうことが出来ます。

TEL:0120-65-4874
休日を除く月・木の10:00~15:00

高齢者虐待は、認知症の有無や介護度などによっては本人が自覚できなかったり、逆に被害妄想だったりする場合があるため、一概に虐待と判断しにくいケースも考えられます。また、介護施設や在宅介護においても、故意に暴力を振るったのではなく、高齢者を危険から守ろうとした結果、傷つけてしまったというケースもあるでしょう。

しかし、実際に虐待が起きているのが現状です。そのため、「自分は関係ない」「うちは大丈夫」と思わず、高齢者虐待に対する理解を深めることが大切です。

2-2.自宅でおきる高齢者虐待を減らすための対策(2)介護ストレスを減らす

人間はストレスを受けると副腎という臓器からアドレナリンが分泌されます。これは、血糖値を上げ、エネルギーを増やすことでストレスに対抗しようとしているためです。このアドレナリンが作られる過程でビタミンCは補酵素として働いています。

このことから、アドレナリンの分泌量が増えれば増えるほど、つまりストレスが長く続くほどビタミンCの消費量が増えることになります。つまりストレス時には十分なビタミンCが必要だということです。

ストレスが続くとコルチゾールが副腎で合成されます。この副腎の機能を助け、コルチゾールの合成を促す働きをするのがパントテン酸です。そのほかにもカルシウムやマグネシウムが不足してしまうと神経が興奮しやすくなるため、イライラしやすくなってしまいます。

このようにストレス時には、いまご紹介した栄養素だけでなく様々な栄養素が様々な過程で関わり合い消費されています。そのため、介護ストレスのような非常に大きなストレスを受けている状態では、様々な栄養素が大量に消費されている、いわゆる栄養失調の状態といっても過言ではありません。

これらのことから、食生活を見直すことはもちろんのこと、サプリメントなどを利用して幅広い栄養を十分に摂ることが大切です。

また、これに併せて、自分の自由時間や趣味の時間をつくるなどといったリフレッシュできる時間を確保することが望ましいです。

2-3.自宅でおきる高齢者虐待を減らすための対策(3)介護している高齢者の認知症の予防と改善をする

認知症は、様々なことが原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりしたためにもの忘れ、気分の落ち込み、イライラするなどが起こる病気といわれています。

最近の研究では、認知症の初期症状が出始めるきっかけに海馬(記憶を担当するところ)の委縮が関係していることがわかっています。この事実を前提にすると、海馬の委縮を防ぐことで認知症の発症を予防することができると考えられます。

海馬は脳の中で唯一新しく生まれ変わることができる場所です。海馬も脳細胞の一種ですから、生まれ変わるためには細胞の材料であるアミノ酸や脂肪酸、ビタミン類、ミネラル類が常に必要です。

もしも、この細胞の材料が脳に届けられないとしたら、海馬は材料不足で新しく生まれ変わることができません。ですので、海馬が委縮しないように幅広い栄養を十分にとることが大切です。

3.まとめ

自宅における高齢者虐待は、介護施設でおきている件数よりもはるかに多く存在しています。また、自宅という目の届きにくい場所ゆえに取り返しのつかないことが起きてしまう可能性があります。

そのため、虐待かな?と思った時には今回ご紹介した然るべき相談窓口に相談すること、そして介護者の介護ストレスを減らすこと、高齢者の認知症の予防と改善に努めることが非常に重要です。

この記事を読むことで、自宅における高齢者の虐待がすこしでも減ることを心から願っております。

参照HP:https://seniorguide.jp/article/1001653.html

 

モラハラの言葉のDV(暴力)!その暴言の特徴と対策とは?

「今日はそんなに寒くないだろ!お前は節約という当たり前のこともできないのか?」

そう言われ、慌ててストーブを切った奥さんは、次の日、また怒られては困ると寒いのを我慢しストーブをつけずにいました。すると、帰宅したご主人は言いました。

「なんだ、こんなに寒い思いをして帰ってきたのに部屋を暖めておくこともできないのか!まったく気がきかない奴だ!」

慌ててストーブをつけた奥さんでしたが、次の日、どうしたらいいのかわからず帰宅前のご主人にメールで聞きました。「今日は暖房はどうしましょうか?」と。

「そんなことも聞かないとわからないのか!」

返信メールを見て、どうしたらいいかわからなくなった奥さん。夏は夏で、クーラーをつければ「そんなに暑くないだろう!もったいない!」と嫌みを言われ、つけなければ「暑い中、汗をかいて帰ってきたのに…。気がきかない!」と怒鳴られる。どうしたらいいのか?聞けば「自分で決めることもできないのか?」と、あきれたように怒鳴られます。

そんな毎日に、奥さんはいつからかご主人が帰宅する頃になると急に胸が苦しくなり、心臓がバクバクするようになってしまいました。

これが言葉によるDV(暴力)。モラハラの典型的な攻撃ですが。そんな暴言や言葉のDVの特徴と対策をご紹介しますのでお役立てください。

1.言葉のDV(暴力)・暴言の特徴

そもそも自覚が無く、無意識のうちに言葉で人を侮辱、冒涜するのがモラハラです。肉体的な暴力はありませんが、「刃物は肉を切り、言葉は心を切る」というように、言葉は時として肉体的暴力以上に人を傷つける凶器となります。だからこそ言葉のDVと呼ばれます。そんなモラハラの加害者による言葉のDV(暴力)には大きく次のような特徴があります。

  • 罪悪感を植え付ける言い回し
  • 揚げ足取りの言い回し
  • 自分の非は認めない
  • 自分は正しい
  • 責任転嫁する
  • 同情を誘う
  • ウソをつく
  • 思いやりがない
  • 人前でバカにする
  • 子供を利用し間接的にバカにする
  • パートナーの両親や親族を悪く言う

それでは、ひとつずつ確認していきましょう。

1-1.罪悪感を植え付ける言い回し

  • 「人の気持ちが考えられないのか?」
  • 「どんな育ち方をしたんだ?」
  • 「それでも母親か?」
  • 「俺の立場をなんだと思ってるわけ?」
  • 「お前のせいでせっかくの休日を気分悪く過ごさなきゃならない。どうしてくれるんだ?」
  • 「お前を大事にしてやってるのに、なんでワガママばかり言うんだ?」

モラハラとは、モラル(倫理・道徳)によるハラスメント(人を困らせること。嫌がらせ)です。「お前がモラルに反しているんだよ!」そう思わせる言葉遣いで精神的に追い詰めてきます。したがって、自ずと言葉遣いに共通した特徴が現れます。それが疑問形の言い回し。

なにかにつけて疑問形で話しかけられれば、誰もが「自分が間違っているのかも?」そう思い込んでしまいます。なぜなら、疑問形で話しかけられると、脳は相手の気に入る答えを自然と探してしまうから。です。

そのため、モラハラな人から話しかけられ続けると、必然的に自分の気持ちに迷いが生じることになります。そしてそれが続けば、自分に自信を失い精神的に追い込まれていくことになる。モラハラな人による言葉のDVとは、疑問形の質問により、脳がその質問に対する答えを探してしまい、自分に迷いが生じることが原因です。

1-2.揚げ足取りの言い回し

「今日は何を食べたい?」

「それを決めるのが女房の仕事だろう!」

「じゃあ、カレーにしようかな?」

「それは、今日、会社の食堂で食べた…」

「じゃあ、豚カツはどう?」

「胃の調子が悪いからダメ!」

「すき焼きならいいでしょ!」

「家計のことを考えろよ!牛肉に卵なんてもったいない‼」

「え~、じゃあ何を作ればいいの?」

「だから、それを考えるのが女房の仕事だろ!」

冒頭の暖房やクーラーの話もそうですが、「あ~言えば、こう言う」といった揚げ足取りの言動に終始するモラハラもあります。意見を求められて答えても、それを次から次へと否定されてしまう。それが繰り返されれば、誰だって「もうやってられない!」という気持ちになりますし、感情が乱れることになるのは自然なことでしょう。

1-3.自分の非は認めない

「お前が悪い。お前が俺を怒らせるようなことするからだ」

明らかに自分に否があっても、屁理屈を並べ立てて攻める。どんなときも、絶対に自分の非を認めない。謝ることを知らない。そんなモラハラ加害者も少なくありません。

おそらくですが、モラハラ加害者は本気で自分は悪くないと思っています。また、「お互い様」とか「喧嘩両成敗」、「持ちつ持たれつ」、「ギブアンドテイク」といったという類のことにまったく気づきません。とにかく、思考が偏っていますので、話をしていると「何が正しくて何がいけないのか?」誰もがわからなくなってしまいます。それが精神面にジワジワとダメージを与えることになります。

1-4.自分は正しい

  • 「俺の言う通りにしないからこんなことになるんだ。」
  • 「誰の給料で食べていけるんだ。」
  • 「誰のおかげで生活できるんだ。」
  • 「誰が金を払ってるんだ。」

さて、これら上から目線の言葉ですが、この後に続く言葉というか余韻はお解りになるでしょうか?それは「わかっているのか?」です。「誰の」と聞かれたら、それは疑問形。だから、脳は「あなた」という答えを見つけてしまいます。ですがその一方で、あれもこれも、どれも「上から目線」での言い回しをされますから、誰だって反発したくなる。イヤになるのは当然ですね。

1-5.責任転嫁する

  • 「どう責任をとるんだ…」
  • 「お前のせいで旅行に行く気が失せた。キャンセルする。」

些細なこと、どうでもいいことから、とても重要なことまで、何か不都合なことが起きたときや問題が発生して困ったとき、とにかく人のせいにするのがモラハラ加害者です。これは、まるで小中学生のようなものです。例えば、

「勉強しなさい!」

「今やろうと思ったのに、勉強しろと言われたらやる気がなくなった!お母さんのせいだ。」

このように、責任転嫁は自分を守るための防衛システムでもあります。些細なことならあきれて聞き流せばいいのでしょうが、ときに重要な問題でこのように子供じみた反応をされたら頭にくるのも自然なことでしょう。

1-6.同情を誘う

  • 「会社で、俺がどれだけ辛い思いをしているかわからないだろう…」
  • 「そうか…、やっぱり俺のことをわかってくれないんだな…」

これも疑問形なのはお解りでしょう。したがって、こういった話を聞けば、脳は必ず相手の意図に沿った答えを探してしまいます。もちろん、モラハラな言動の一環での同情を誘う言葉ですから、違うとは思っていても、

「そんなことないよ…」

そんな答えを脳が生み出します。ならば、迷いが生まれることも自然なことでしょう。このように過去に辛かったこと、悲しかったことを口にして同情を誘う。これは、結婚前のモラハラ彼氏が彼女に使う常とう手段。もし、彼氏が辛かったこと、悲しかったことを再三にわたって繰り返し聞かされれているのなら要注意なのかもしれません。

1-7.ウソをつく

ここでは、離婚関係を専門にされているある弁護士さんに伺った話をご紹介しましょう。

  • 「妻は子供を虐待しています!何度もしつけと称して叩いていました。」
  • 「やめて!やめて!と、子供が泣き叫んでいる姿を見て、私が何度注意したことか…」
  • 「妻の浪費癖がひどく、それで仕方なく生活費を制限していました。」
  • 「だから慰謝料なんてとんでもない、私がもらいたいくらいですし、妻に子供をまかせるわけにはいきません。」

実は、これはあるご夫婦の離婚調停でモラハラ夫が口にしたことで、すべてウソだったそうです。この弁護士さんによると、モラハラの加害者は離婚調停でとにかく、ウソをついてでも、自分に有利な状況をつくるためにたとえウソであっても、思いついたことを次々とまくしたてるそうです。

あることないこと平気で口にする。それが、ウソであると証拠をつきつけてもそれを認めることも謝ることもせず、悪びれることもなく、あらたに思いついた話(それもまたウソであることがほとんど)をまくしたてる。そんな様子にこの弁護士さんは次のような話をしてくれました。

「あきれるやら、腹が立つやら…。こちらが誠意をもって話をしようとすればするほど、相手が口にすることがウソであることがどんどんわかってくる。でも、それがウソという証拠がてきても、そこで思いついたウソで言い訳をする。あまりにも言語明瞭・意味不明量でまとまりのない話が続くため、すぐに同じ空間にいることが苦痛になります。彼らとコミュニケーションをとると、言葉のDV(暴力)と言われる意味がとてもよくわかりますよ。」

1-8.思いやりがない

  • 「お前ってホントに何をやってもダメだな…」
  • 「低学歴はホント困るよ これだから・・・」
  • 「お前みたいなクズ女、俺以外に引き取ってくれる奴いないぞ?」
  • 「使えない奴」

とにかく否定・否定・否定。自分のことを棚に上げ、人を見下すタイプのモラハラ。言葉のDVも少なくありません。このタイプの言葉を浴びせられ続ければ洗脳ですから、自分が本当にダメなんだと思い込むことになります。まじめな方、自己評価の低い人ほど洗脳されやすく、違うと気づくのに時間がかかる傾向がありますから注意が必要です。

1-9.人前でバカにする

  • 「ホントにこいつの飯はまずくて、とても食えたもんじゃないんです。」
  • 「こいつは家の掃除もろくにしないから困っているだよ…」
  • 「飯がまずくて、冷凍食品の方がよっぽどうまいんだ。」
  • 「朝、起きたときの顔など見せられたもんじゃない!」

友達や友達夫婦など、他人が一緒にいる席で自分のパートナーをバカにしたり卑下したりする。こういったデリカーシーのない行為を、モラハラの加害者はなんのためらいもなくしてしまいます。彼らは共感性がないので、人の心が傷つくことに気づきません。自分の一言でパートナーの交友関係にヒビが入ることなど、気に留めることもないのです。

1-10.子供を利用し間接的にバカにする

  • 「お母さんみたいになっちゃダメだよ!」
  • 「お母さん低学歴だから、すぐに怒るけど気にしちゃダメだよ!」
  • 「お母さんみたいな低学歴の人と結婚しちゃダメだよ!」

子供に向かってこんな声掛けをするモラハラも少なくありません。先日もある主婦が「子供がママ友に『お母さんは高卒で低学歴だからすぐに怒るんだ!」と、いつも父親に吹き込まれていることを口にして顔から火が出るほど恥ずかしい思いをしました。」というお話をいただきました。

間接的な言葉のDVですが、これが子供の精神面に大きな影響を与えることに疑いはありません。

1-11.パートナーの両親や親族を悪く言う

  • 「おまえの母親と一緒でだらしない!」
  • 「親があんなんだから、お前の不味い料理も仕方ね~か…」
  • 「親と同じで低学歴だからそんなこともわからね~の?」

なにかにつけ、自分の気に入らないことがあるとパートナーの両親や兄弟の悪口を言う。そんな言葉のDVで苦しんでいる人は多々いるようです。モラハラ加害者はそのたびに、パートナーが両親を侮辱されたことで怒りと悲しみで傷ついていることに気づきません。これが一緒に生活する限り、たびたびくり返されるわけですから、精神的苦痛は計り知れないでしょう。

2.言葉のDV(暴力)の特徴からわかることとは?

モラハラ加害者による言葉のDV(暴力)。その特徴から、大きく次のふたつの傾向があるとわかります。

2-1.相手を否定する

次のような特徴は、すべて相手を否定している言葉のDV(暴力)です。

  • 罪悪感を植え付ける言い回し
  • 揚げ足取りの言い回し
  • 思いやりがない
  • 人前でバカにする
  • 子供を利用し間接的にバカにする
  • パートナーの両親や親族を悪く言う

2-2.自分を肯定している

こちらは、自分を肯定しています。

  • 自分の非は認めない
  • 自分は正しい
  • 責任転嫁する
  • 同情を誘う
  • ウソをつく

ですが、自分を全面的に肯定していますから、逆説的に相手を否定することになります。

2-3.否定とは、つまり不機嫌

  • 否定:不快
  • 行程:快

モラハラの加害者の言葉のDV(暴力)が、大雑把に「快」「不快」という反応だとお解りいただけたと思います。そしてこの反応は、脳における自己防衛、自分を否定することは「不快」。自分を肯定することは「快」という生存本能に基づいているものであることも確かです。そこで、私たちが物事を認識するシステムについでみていきましょう。

別記事「モラハラの原因」をお読みいただくとわかりますが、私たちの「こころ」は、物事を認識するその前に生まれています。例えば、ヘビだと思ったらヒモだった!という経験は年配の方なら誰でもあります。このときの状況を確認してみましょう。

  1. ヘビだと思い込んで「不快」というこころが生まれる
  2. その「不快」という情報で体が硬直する:ヘビかもしれないので近づかないようにしている
  3. ヒモだとわかる
  4. 「快」という情報から体の硬直がほぐれ、ヒモだったので「快」に「安心」という意味がつく
  5. ヘビかもしれなかったので、はじめの「不快」という情報に「怖かった」という意味がつく

これが脳における情報の流れです、「ヘビだと思ったらヒモだった!」というカン違いが起きる原因です。このことからら、モラハラ加害者による言葉のDV(暴力)は次のようなメカニズムで起きるという仮説が成り立ちます。それは…

  1. はじめから脳内に「不快」という情報が充満している
  2. 視覚や聴覚などからの情報が届き、不快情報に上書き
  3. (ヒモなのにヘビだ!とカン違いしていると同じように)カン違いしたまま不機嫌に振る舞ってしまう

実は、私はこの仮説を前提にモラハラの治療をアドバイスしてまいりました。また、この仮説はおおよそ正しいとその実績から確信しております。そこで言葉のDV(暴力)への対策をご紹介しましょう。

3.言葉のDV(暴力)への対策とは?

モラハラ加害者からの言葉のDV(暴力)。その対策は大きくふたつあります。

  • 縁を切る(離婚する)
  • 加害者を治療する

くり返しますが、私はすでに20年以上前から、言葉や態度による精神的DVについての相談をいただいてまいりました。また、その実績からモラハラ&DV解決の実用書を出版しています。つまり、モラハラは本質的な解決が可能。あなたは、それでも縁を切る(離婚)ことを選択されますか?

もし、あなたが縁を切る(離婚)を選択するのなら、3-2を、加害者を治療し言葉のDV(暴力)を本質的の解決を選択するのなら3-1をお読みください。

3-1.モラハラ加害者を治療し、言葉のDV(暴力)を本質的に解決する!

モラハラを解決するには、次のふたつが必要です。

  • 幅広く十分な栄養を補う
  • 体調不良を改善する

たったこれだけのこと、こんなに当たり前のことでなぜ?モラハラが解決するのかご門に思われるかもしれません。しかし、2-3でご紹介したように、モラハラ加害者の脳内には大量の「否定(不快)」物質が居座っています。ならば、それが内部情報が原因であることが想像できます。つまり上記ふたつは、

  • 栄養不足とは、食欲という本能が満たされない生存の危機
  • 体調不良とは、やはり生存の危機

こういった情報を脳が「不快」と評価し続けることは、とても自然なことでしょう。なお、モラハラの治療を真剣にお考えの方は、記事下でご紹介してる私の書いた小冊子をお役立てください

3-2.縁を切る(離婚)を選択する方

縁を切る(離婚)を選択する方は、次の点に注意が必要です。

  • 離婚後の収入
  • 子供がいるなら養育費
  • 離婚までの婚姻費用
  • 慰謝料:具体的な証拠が重要
  • 離婚調停の申請

離婚調停でもウソや屁理屈をまくしたてるのがモラハラ加害者ですから、おそらく調停も不調に終わることでしょう。離婚裁判をすることになりますので、弁護士など専門家のアドバイスの元、事務的に淡々と行動しましょう。

なお、縁を切る(離婚)を選択は別記事「モラハラは離婚をするしかないの?モラハラ離婚【まとめ】」を参考にしてください。

まとめ

モラハラ加害者による言葉のDV(暴力)。その特徴と、モラハラ加害者がそういった言動に終始する脳のメカニズムについて、なんとなくでもご理解いただけたことでしょう。また、モラハラ加害者の言葉のDV(暴力)は本質的な解決が可能であることも、半信半疑ながらお解りいただけたと思います。

ですが、正しい知識と的確な行動があってはじめて問題解決は可能ですので、ご希望される方は以下でご紹介しているモラハラ解決のための小冊子をお役立てください

経済的DV!生活費をくれないモラハラ夫への対策とは?

「モラハラな夫は、生活費を一切入れてくれません!」

「毎月3万円しか生活費をくれません。夫の給与は教えてもらえませんが、自分はブランドの服を着ています。」

「生活費は後払いで困っています。レシートを見せて、夫が了解した分しかお金をくれません。」

ご紹介したのは、私がいただいてきた相談で奥様から聞いた内容です。このように、モラハラ夫から生活費をもらえない。そんな経済的DVに苦しんでいる人は少なくありません。そして、この訴えでは見えてきませんが、奥さんや子供の衣服などはもちろん、中学や高校、大学の教科書代や学費なども一切支払ってくれないというケースもあります。

さて、こんな経済的DVをするモラハラ夫は、いったいどんな特徴があるのか?また、経済的DVに対しどんな対策がご紹介しましょう。

1.モラハラ夫の経済的DVの特徴とは?

モラハラ夫の経済的DVも、程度の差がずいぶんあります。例えば、私がいただいた相談で、「結婚してからいちども生活費をくれない!」というモラハラ夫は少なからずいました。また、根拠はないのに「節約すれば1ヶ月3万円で暮らせるはずだ!」と、それ以外は一切生活費を入れてくれないというモラハラ夫もいました。そんなモラハラ夫の経済的DVの特徴をご紹介します。

1-1.自分の稼ぎは自分のお金。妻の稼ぎも自分のお金。

「主人は車が趣味で、新車を買っても2年しないうちに勝手に車を購入してしまいます。その頭金は、いつも私が働いた貯金を勝手に引き出して使ってしまいます。子供二人いて、いつも主人がくれる生活費は1ヶ月5万円。当然、生活費は足りませんから私が働いたお金で賄っています。それでいて、新車購入ですから、実質、生活費はほとんど私が稼いだお金です。」

  • 車のドレスアップ
  • ブランドのスーツ
  • 新しい釣り竿や釣り道具
  • ゴルフのクラブやプレー代、練習費
  • パチンコや競馬などのギャンブル

自分の趣味やギャンブルのためにお金を確保し、足りない分は奥さんのお金を勝手に使ってしまう。こんな経済的DVを続けるモラハラ夫は、たとえ生活費を入れてくれても差し引きマイナスとうケースが少なくありません。

1-2.奥さんの出費に対し、異常にケチなタイプ

「このスーツはどうした?」

「子供の小学校の入学式に来ていくのに買ったの。いいでしょ!」

「そんなことのためだけに買ったのか。もったいないから返してこい!」

「何かの行事があるときも着るし、下の子の入学も来年でそこでも着るから…」

「(話を聞き終わる前に)たまにしか着ないのにもったいない。返してこい!」

「あなただって、毎年のようにスーツを買うじゃない!」

「俺は仕事のためだ!いいから返してこい!」

自分のための買い物は全部OK。一方で、奥さんが買うものはすべて否定。こんな経済的DVを当たり前のようにしているモラハラ夫も少なくありません。

1-3.とにかく細かい荒さがしタイプ!

モラハラ夫の中には、奥さんの買い物の中身を確認してから生活費をくれるというタイプもいます。レシートに記載された品目で、自分のお眼鏡にかなった買い物の分だけお金をくれる。そんなモラハラ夫は、とても細かい荒さがしをします。

「なんだ、このケーキは誰と食べたんだ!」

「息子のママ友が来たので、その時に…」

「じゃあ、この美容院代はなんでこんなに高いんだ!」

「パーマをかけてカラーリングしたので…」

「自分のためだけの出費だな。この分は自分で払え!」

そう荒さがしをし、必要最低限のお金しか入れてくれないモラハラ夫も少なくありません。

1-4.契約者を妻名義にして支払いを免れる。ずるがしこいタイプ

「この携帯代を払ってよ!」

「契約者はお前だから、支払うのはお前の義務だよ!」

「だったら、携帯やめてよ!」

「ムリ!」

このように、携帯の契約者を妻にして支払いを免れるモラハラ夫もいますし、次のような悲惨なケースもあります。

「生活費も入れてくれないモラハラ夫と離婚したいのですが、離婚ができません。」

「なぜですか?」

「土地や建物はもともと私の両親のものですが、主人は自分の会社がうまくいかなかったらしく、家屋敷を担保にした上で知らないうちに私を保証人に数千万の借金をしていて…。逃げたくても逃げれないし、離婚もできません。」

1-5.結婚して妻や子供もいるのに目に入らないタイプ

「生活費をください!」

そういくら言っても、まったく生活費をくれないモラハラ夫もいます。

「子供の中学の制服が…」「塾のお金を…」「高校の入学金が…」

何を言っても生返事はするものの、まったく生活費をくれない。こんなモラハラ夫は、やはり自分の趣味や飲み代、ギャンブルにお金を使うタイプです。このタイプのモラハラ夫は、自分の給与(所得)や貯蓄などをまったく妻に伝えないケースがほとんどです。

2.経済的DVに対する対策とは?

モラハラ夫からの経済的DVへの対策といったら、一般的には話し合いでしょう。ですが、話し合いが通じるのなら、こんな理不尽な経済的DVなどするはずもありません。ですが、こういったモラハラ夫にも対策はありますのでご紹介しましょう。

2-1.モラハラ夫に十分な栄養をとらせる!

モラハラ夫に、十分な栄養をとらせましょう。「何を言っているの?」そう思われた方は、こちら別記事「モラハラの原因」をご覧いただいた上で、記事下でご紹介している私が書いた小冊子をお役立てください。

このアプローチで、ほとんどのケースでモラハラ夫に「効く耳」がでてきます。例えば、先日このアプローチを試した奥様から次のようなお話をいただきました。

「主人はケチで、お金をすべて自分のためだけに使ってきました。それが栄養をとるようになり3か月たちましたが、『子供の受験のために塾へ…』とう話をしたらお金を出してくれました。もうビックリ(@_@)でした。しかも、『高校や大学のために今から…』という話をしたら、自分から『貯金をしておかなければ…』と口にして、実際に定期預金をはじめてくれました。

今まで何を言っても怒鳴ったり、暴言を吐いて話し合いすらできなかったのにウソのようです。本当にありがとうございました。」

騙されたと思って、いちどお試しいただくことをお勧めします。

ただし、私が指摘する栄養と、一般の方がイメージする栄養とは大きな違いがあるようです。「〇〇を飲んだらかえってモラハラがひどくなった!」とか「××を飲んだけど、まったく変わらない!」といったお話をいただくことがありますが、〇〇も××も一見栄養のようで私からすればそれは違います。

私でなくてもかまいませんが、せめてモラハラと分子栄養学に詳しい医師や薬剤師に相談の上、とるべき栄養をしっかりとりましょう。

2-2.体調不良を改善する!

  • ため息がひどい
  • 足をもんでほしいと言う、こむら返り
  • 首や肩、背中などのコリがひどい
  • 年中胃腸の調子が悪い

こんなモラハラ夫なら、栄養をとらせた上で体調不良を改善するようにしましょう。私は漢方というアプローチをお勧めしていますが、このアプローチで効果があることから、理屈上は鍼灸や整体、ストレッチなどでも十分に効果がでるはずです。

2-3.家出をする!

私がいただくモラハラの相談は、その95%が被害者からです。一方で、加害者であるご主人からいただくケースもありますが、それには同じ理由があります。

実は、モラハラ夫から相談をいただいたケースでは、すべて奥さんが家出をしていました。モラハラ夫も、奥さんが家出をしてはじめて、事の重大さに気づいたのでしょう。したがって、ガマンを重ねる前に、いちど家出をすることも有効な手段でしょう。

逆に、家出をしたのになんのリアクションもおこさないようなモラハラ夫なら、見切りをつけたほうがいいのかもしれません。ただし、その場合にも、前述した「栄養をとらせる!」ことと「体調不良を改善する」というアプローチを試みた上で判断してください。

もちろん、すでに妻であるあなたが離婚を望んでいるのなら、それはあなたの気持ちを尊重します。

2-4.夫婦円満調停という手段もあります!

夫婦間のトラブルで調停というと「離婚調停」が思い浮かびますが、夫婦間の調停には次の二種類があります。

  • 夫婦関係調整調停(離婚):夫婦離婚調停
  • 夫婦関係調整調停(円満):夫婦円満調停

その名で想像できるように、離婚調停は夫婦の離婚を前提の話し合いです。一方で、夫婦円満調停は、夫婦がよりよい家庭生活を送れるように話し合いが行われます。

2-4-1.夫婦円満調停のメリット

夫婦円満調停は、離婚した方がよいかどうか迷っている場合にも利用することができます。また、家庭内より冷静に話し合いができますから、これだけでも大きなメリットでしょう。また、申し立てに必要な費用も収入印紙1200円分と格安です。

2-4-2.夫婦円満調停のデメリット

実は、調停手続きというのは法的拘束力がありません。法的拘束力がありませんから強制力がなく、相手が話し合いの席についてくれないケースもあります。そんなときは、まったく手続きが進まないことになります。しかし、もしモラハラ夫がそういった態度を続けるのなら、妻の覚悟も決まるという意味ではメリットととらえることもできます。

3.調停がうまくいかなければ婚姻費用分担請求調停を!

もし夫婦円満調停がうまくいかなかったら、婚姻費用分担請求調停を申し立てましょう。これなら、もしモラハラ夫が生活費(婚姻費用)の支払いを拒否しても、審判で支払いを決められるからです。

当然のことですが、離婚が成立するまで夫婦は夫婦です。夫には妻に婚姻費用を分担する義務がありますから、審判で認められないことは原則あり得ません。法律があなたを守ってくれますから、円満調停が不調となりそうなら、すぐに婚姻費用分担請求調停を申し立てましょう。

なお、こちらも申し立てに必要な費用は収入印紙1200円分と格安です。

4.離婚を決意したのなら離婚調停を申請しましょう!

経済的DVをするようなお金に執着心の強いモラハラ夫の場合、離婚後、夫婦間の話し合いでの取り決めを反故にする傾向があります。したがって、婚姻費用分担請求の後、離婚を決意したの離婚調停を申請しましょう。

信じられないことですが、離婚後、それが子供のためとわかっても養育費を払わないモラハラ夫は少なくありません。調停がまとまらなければ裁判になりますが、その際にははやめに弁護士をつけましょう。

4-1.弁護士への相談方法

一口に弁護士をつけるといっても、費用はかかりますし相性もあります。したがって、次のようにまずは無料で弁護士に相談しましょう。

4-1-1.自治体主催の法律相談

お住いの市町村など主催(広報や市町村のHPに掲載)の法律相談を利用しましょう。ほとんどの市町村では定期的に法律相談を実施していますので、その都度の利用も可能です。ただし、時間が30分と限られることがほとんどです。また、同じ弁護士でも、離婚に詳しい弁護士かどうかは相談してみないとわかりません。

4-1-2.インターネットで無料法律相談と検索する

弁護士といえども、仕事依頼が多い人もいればそうでない弁護士もいます。そのため、無料法律相談を開催している法律事務所がいくつもあります。そこで「無料法律相談 離婚」などとインターネットで検索してみましょう。

当然のことですが、離婚でヒットした法律事務所は離婚に詳しいはずです。あとは、無料相談をした上で、相性や今後の付き合いを決めればいいでしょう。

4-1-3.法テラス

法テラスは正式名称を「日本司法支援センター」といい、国が設立しました。法律のトラブルを解決するための総合案内所で、こちらも法律相談が無料できます。ただし、無料で相談できるのは3回までで、同じ弁護士に3回相談することもできますし、別の3人の弁護士に相談をすることもできます。

4-2.離婚裁判

離婚調停は、モラハラが原因のケースでは不成立になるケースが多々あります。例え調停員からのアドバイスや提案があったとしても、ふだんからの支離滅裂なモラハラ夫の思考回路ならそれも自然なことだとご理解いただけることでしょう。事実、私のいただいてきた相談でも、離婚調停が不成立になった後、離婚裁判に2~3年かかった人はたくさんいらっしゃいます。そんなとき、やはり頼りになるのは弁護士です。専門家がそばにいるかどうかは、それほど精神的に違ってきます。

離婚時には、

  • 子供の親権
  • 養育費
  • 慰謝料
  • 財産分与
  • 子供との面会

など、決めなければいけないことは山のようにあります。弁護士さんとともに、事務的に処理するように心がけましょう。

まとめ

モラハラ夫による経済的DVもまた、治療が可能です。ですので、まずは騙されたと思って記事下でご紹介している小冊子をお読みいただき、書かれていることを実行に移してみましょう。そして、ご主人の言動を観察してください。きっと、なんらかの変化をお感じになると思います。

その一方で、すでに長年にわたるモラハラと経済的DVで離婚を決意しているのなら、弁護士さんの協力の元、淡々と事務的に処理を進めましょう。

 

脳の病気!?モラハラの加害者の治療方法はあるのか?

言葉による陰湿な“いじめ”とも言えるモラハラ。DV(ドメスティックバイオレンス)のように、身体的な暴力に及ぶことはなくても、被害者は心に障害を負ってしまったりトラウマを抱えることになってしまいます。モラハラの加害者は無意識に言葉の暴力を行使していることがほとんどで、一種の病気とも言われています。

夫婦であれば、好きで結婚した相手が実はモラハラ夫またはモラハラ妻だったということもあります。そんな時、加害者である夫や妻に、脳の病気を疑い治療を受けてもらいたいと思う人もいるのではないでしょうか。自覚のない相手に治療を受けさせるのは可能なのか?ご説明しましょう。

1.モラハラ加害者に治療を受けさせますか?

もし、自分がモラハラを受けたら加害者に治療を受けさせるかどうか?アンケートをとりました。その結果は次の通りです。

【質問】
もし自分がモラルハラスメントを受けたら、加害者に治療を受けさせますか?

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【回答数】
受けさせる:43
受けさせない:57

■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2015年08月19日~2015年09月02日
■有効回答数:100サンプル

1-1.モラハラ加害者に治療を受けさせない!

モラハラ加害者に治療を受けさせない。そう答えた方が57%で、受けさせるという回答を上回る結果となりました。

・モラハラをするぐらいだから、治療を促しても本気で取り組もうとはしないと思う。自分もあまり関わりたくないので離れます(20代/女性/専業主婦)

・モラハラ加害者にわざわざ受けて下さいなんて怖くて言えない。そもそも、何も言えないからこそこうなっているわけだし(20代/女性/専業主婦)

・モラハラ加害者はおそらく自分がモラハラをしていると気が付いていないと思うし、本人が心を入れ替えない限り、無理だと思うので(40代/女性/パートアルバイト)

・ モラハラの訴えがあったときに、何らかの行政機関が加害者に面会し受診や治療をすすめるような制度があれば話は別ですが…。今は、加害者自身が自ら相談に行かない限り、加害者側に何一つアプローチがないのが実情です。被害者側が逃げて身を守るのが精一杯です。(40代/女性/専業主婦)

モラハラの加害者に、治療を受けてなんて言えないという意見がほとんど!もう関わりたくないという声も多数あり、人の話を聞くようならこんな状態になっていないと諦めている様子がうかがえました。
加害者本人の問題であり本人がどうにかしたいと思わない限り、無理と受けとめているのが一般的なようです。行政機関などが治療をすすめるような制度でもないと加害者は治療を受けないとのでは?という意見もありました。当事者同士だけでは、加害者が治療を受け入れる難しいのかもしれません。

ですが、回答を観る限り、「治療を受けさせたくない」のではなく、話しても拒否されることが容易に想像できるから…。という、あきらめの気持ちが強うことがわかりました。

1-2.治療を受けさせる!

43%の人が加害者にモラハラの治療を受けさせると回答しており、半数までになりませんでしたが、かなり多い結果となりました。

・モラハラを受けたとしても嫌いになれない方でしたら、治療を受けさせてまた対等な関係を築きたいと思うので。(10代/女性/専業主婦)

・自分がもしモラハラ加害者から解放されても、結局、他の人にも同じことを繰り返すと思うから。(30代/女性/専業主婦)

・被害者と加害者が客観的に判明しているならば責任問題が生じるので当然、モラハラの治療を受けさせる。(50代/男性/無職)

・治療というと大げさだが、モラハラ行為をするのは本人の性格的な部分が大きいので、その後の人生や他者のためにも原因等を探り、治療・改善した方が良いと思うから。(30代/女性/パートアルバイト)

治療を受けさせると回答した人では、被害にあってもまだ好きであれば、関係を修復したいのでは?との意見がありました。そのために相手に治ってほしいと期待するのでしょう。
また他には、加害者が別な人に同じことを繰り返し、これ以上被害者が増えてほしくないといった意見も目立ちました。自分が苦しんだことを考えれば、他の人がそうなるのを見るのは居た堪れないのかも…。
加害者本人や他の人のために原因を探り改善した方が良いといった声もあるように、根本的な解決に取り組まない限り負の連鎖はなくならないのかもしれませんね。

1-3.そもそも、モラハラ加害者は治療を受け入れるのか?

「自分に問題があると気づいていないのがモラハラの加害者。治療を受け入れることなどあり得ない!」

「モラハラ加害者が話を聞くわけがない!」

今回のアンケートで、加害者に治療を受けさせないと答えた方はモラハラの本質をご理解されているかたでしょう。逆に、治療を受けさせると答えた方は、モラハラ加害者の本質を理解されていないようです。

事実、私はモラハラの相談をいただくようになって、すでに20年以上経過しますが、加害者が自ら相談に訪れたのはモラハラ相談の7%ほどです。それも、後ほどご紹介しますが、ある出来事がきっかけです。それで事の重大さに気づき、慌てて相談に来店されています。

ですが、モラハラの治療は、加害者が受け入れなくとも可能なケースは少なくありません。なぜなら、モラハラは専門家たちが指摘する、自己愛性人格障害者ではないからです。これは、私の経験上あきらかなこと。したがって、モラハラの解決策もまた確かに存在します。専門家の指摘する、「縁を切るのが唯一の解決策」というのは絵空事にすぎません。では、どういった治療法があるのか?まずは、モラハラの原因を理解した上でご紹介しましょう。

2.モラハラの原因は大きく三つ!

モラハラの原因は大きく次の三つです。

  • 栄養失調
  • 体調不良
  • 寝不足

したがって、モラハラは脳の病気という指摘もあながちマチガッテはいません。また、これらは独立した問題ではなく、寝不足になれば栄養失調や体調不良は悪化しますし、栄養失調になれば体調不良は悪化して睡眠の質も悪くなります。さらに、体調不良になれば、その回復のためにより栄養が必要になり、やはり睡眠の質が悪くなることも容易に想像できることでしょう。

2-1.1日3食とっていても、栄養が不足している

「ラーメンを食べて、栄養は十分ですか?」

「コンビニ弁当で、必要な栄養がとれると思いますか?」

「外食やコンビニ弁当で、十分な野菜がとれていますか?」

そう聞けば、誰もが「十分ではない!」そう答えます。しかし、普段からそういったことを意識する人はいません。また、栄養不足が続くことがどんな結果になるのか?それは、人により違った形で現れます。精神面に影響が出る人もいれば、高血圧や糖尿病などの病気になる人もいます。そのため、同じことが原因だと考えません。ですが、こういったことはすでに多くのテレビ番組でも取り上げられています。

例えば、すでに2010年、NHKのためしてガッテンで「まさかわたしが?急増する新型・栄養失調の恐怖」という放送がありました。また、以下のように他のテレビ局でも栄養失調について放送されています。

おそらく、探せばまだまだ他の番組でも現代人特有の栄養失調、カロリーは足りているのにたんぱく質やビタミン、ミネラルが不足する栄養失調について放送されていることでしょう。そして、こういった報道の一方がなされる一方で、残念ながら次のような事実はまったく知られていないようです。

実は、栄養不足は「こころ」を乱す原因になります。

2-1-1.栄養素の不足が「こころ」に与える影響

例えば、ビタミンやミネラルの不足で次のような問題が生じることがあります。

栄養素の不足 精神・神経症状
ビタミンB1 ウェルニッケ脳症(記憶力や時間認識の喪失、健忘症、作話)
ビタミンB2 性格の変化、知能障害
ビタミンB6 聴覚過敏、脳波異常
ビタミン B12 慢性疲労、イライラ、無気力、うつ、記憶障害
ビオチン うつ症状
カルシウム イライラ
マグネシウム 精神疾患、イライラ

たったひとつの栄養素の不足でこういった問題が起きる可能性があるのですから、それが広範囲の栄養で起きれば脳の働きが悪くなるのは自然なことではないでしょうか。

2-1-2.食生活が性格に対する影響

食生活が性格に影響を与える。これは次のような論文からも明らかです。

論文: 「女子学生の幼少期か らの食生活 と青年期の性格特性」

この論文では、次のようなことが考察されています。

食事内容が好ましかったことと、現実的な性格や優しい性格が関連しているのに対し、食事内容が好ましくなかったことと、几帳面でない性格や、優柔不断な性格が関連していることが示された

食事内容では、食べていた食品の種類(多いほど高得点となる)や、手作りのものを食べていたかなどを問う質問が主であった。

優良群では、様々な食品を摂取していたことで栄養バランスが良く、心身ともに安定していたため、優しい性格に影響した可能性が推察できる。また、不良群では、摂取する食品の幅が狭かったこと、インスタント食品や出来合いの調理済み食品を食べることが多かったことが、好ましい食品を選択する几帳面さが乏しいという性格傾向に影響したのではないかと考えられる。

出典:天使大学、2010

2-2.体調が悪くて明るく元気になる人はいない!

風邪をひいて、気分が良くなる人はいません。

肩や首、背中がこって、明るくなる人もいません。

こういったケースに限らず、体の調子が悪くなると誰でも機嫌が悪くなります。

例えば、いつも優しく明るいお母さんでも、インフルエンザで寝ているときに「さっさと起きてご飯を作って!」そう言われたら「カチン!」ときます。

私の知る限り、モラハラの加害者で体調不良がなかった人はいません。

  • 肩や首、背中のこり
  • ふくらはぎのハリや痛み、こむら返り
  • ため息:コリがひどく呼吸が浅くなっている
  • 口臭
  • 頭痛
  • 胃の不調:体が緊張している証拠

こういった不調があるからこそ、モラハラ加害者の脳は〝はじめから″不機嫌(不安・イライラ)なのです。だからこそ、彼らは他人に嫌われないよう人に気を使います。弱っているからこそ、人に嫌われるのが怖いのです。そして気を使う必要のないご家族、とくにパートナーに対して不機嫌に振る舞ってしまう。これは、本人もカン違いていることに気づかないまま、パートナーを気に入らなくなってしまうから。(詳しくは「モラハラの原因」でこのカン違いのメカニズムをご確認ください

2-3.寝不足もまた、機嫌が悪くなる原因です!

寝不足になれば、誰もがイライラします。また、寝不足になれば、体内における栄養の消費量は増えます。さらに、交感神経が緊張しますから、体調も悪くなります。したがって、十分な睡眠をとれば、不機嫌さはずいぶん軽減されることでしょう。

しかし、この寝不足問題は仕事の都合もありますから、なかなか解決が難しい問題です。ですが、後述しますが、十分な栄養をとり、体調不良を改善すれば睡眠の質が高くなります。ある程度は、このアプローチで睡眠不足のデメリットを解消できます。

3.モラハラ加害者の脳を治療する方法とは?

モラハラの原因が「栄養不足」と「体調不良」、そして「睡眠不足」だとわかりましたから、それを改善するアプローチは誰もが想像できるはずです。重要なのは次のポイントです。

  • 栄養不足:食欲という本能を満たせていない
  • 睡眠不足:睡眠欲という本能を満たせていない
  • 体調不良:生物の生存を脅かす危機

脳は、これら生存本能を脅かす危機がわかっています。24時間365日続くこうした危機的状況に対し、脳は対処し続けている。その対処が、交感神経を緊張させること。つまり、モラハラが脳の病気であるとは、生存本能を脅かす危機に対し、脳が自律神経を介して体に送る指令が原因だからです。(詳しくは「モラハラの原因」をお読みください

3-1.モラハラの治療方法。はじめの一歩は栄養をとらせること。

慢性的に栄養失調が続いていた。ならば、食生活の改善はもちろんですが、サプリメントなどを利用して栄養をとらせることが必要不可欠です。ただし、モラハラ加害者にサプリメントを勧めれば、これもまた拒否するケースがほとんどです。ここは工夫が必要ですので、このアプローチを試してみたい方は、記事下でご紹介している小冊子をご利用ください。

3-2.聞く耳がでてきたら体調不良も改善しましょう!

「栄養をとらせて、いったい何が起きるの?」

ほとんどの方はその程度の認識でしょう。しかし、お酒を飲んで一週間後に酔っぱらう人はいません。そして、不足していた栄養は、すぐに使われて脳と体の代謝という歯車が回りはじめます。一般的に、約3割のモラハラ加害者は栄養をとるだけでほとんど問題がなくなります。

また、それ以外の約3割の方も、栄養をとることで「効く耳」がでてきます。そこで、体調不良を改善するアプローチを勧めてみましょう。私の場合は漢方というアプローチをご紹介していますが、このアプローチが有効であることから鍼灸や整体、ヨガ、ストレッチなどでも十分に効果がでるはずです。

ただし、あくまでも十分な栄養をとった上で、こういったアプローチをお試しください。栄養が不足すれば、それは食欲という本能を満たせていないことになります。すると、脳の視床下部が自律神経を介し、体に「狩りをしろ!」という指令を送ることになります。これが、交感神経の緊張であり、交感神経緊張の持続がさまざまな体の不調を固定化させることになります。栄養をとらずに前述したようなアプローチを試しても、この反応が続きますからほとんど効果がないことを忘れないでください。

3-3.睡眠不足へのアプローチ

栄養をとり、体調不良を改善する。たったこれだけのことでも、睡眠の質はずいぶん改善します。残業や交代制の勤務など、睡眠時間の確保には限界がありますので、まずは前のふたつのアプローチで様子を見ましょう。

ただし、栄養と体調不良の改善で脳の興奮もまた改善します。その結果、より眠気を正確に覚えるようになり、モラハラ加害者が自らいつもよりはやく布団に入るようになることもあります。

まとめ

モラハラは解決が可能な問題です。それも、文字通り「人が変わったように」改善が可能です。強調しておきますが、これは机上の空論ではありません。私はモラハラという言葉が世に知られるずっと以前から、おおよそ20年前から言葉や態度による精神的な暴力について相談をいただいてきました。その実績から著書を商業出版できました。

ですから、モラハラでお悩みの方はぜひ、ここに書かれたことを行動に移してください。なお、モラハラはパートナーやご家族の人生を左右するような問題です。以下に私が書いたモラハラ改善のための小冊子をご紹介しておりますので、お悩みの方は併せてお役立てください

心が傷つく言葉の暴力!モラハラと精神的dvの違いとは?

相手の言葉によって、心に深い傷を負い精神的に追い詰められていくモラハラと精神的dv!共に言葉による暴力と言われていますが、被害に遭っている人にとって苦しみの渦中にあれば、違いを考える余裕などないかもしれません。それでは、一般的にモラハラと精神的dvを理解している人はどれほどいるのでしょう?考えたこともない人も多いかもしれませんが、最近話題になることもあり知っている人もいるかもしれませんね。
そこで、アンケートを取りモラハラと精神的dvのことがどれほど浸透しているのか調べてみました。

【質問】
モラルハラスメントと精神的DVの違い、知っていますか?

3

 

【回答数】
はい:19
いいえ:81

■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2015年08月19日~2015年09月02日
■有効回答数:100サンプル

1.ほとんどの人がモラハラと精神的dvの違いを知らない!

アンケートの結果、8割の人が「いいえ」と回答していました。

・モラハラと精神的DVの違いはよくわからないけれど、モラハラも精神的に苦痛を与える暴力のようなものなので、言葉を分ける意味が良くわからない。(30代/女性/パートアルバイト)

・モラハラは聞いたことがあるのですが、精神的DVという言葉は初めて知りました。(30代/男性/契約派遣社員)

・はっきりとはわからない。線引きはあいまいだし、意味はだいたい同じだと思っている。(20代/女性/専業主婦)

・同じようなものだとは思うのですが、はっきりと違いを述べる事はできません。(20代/女性/無職)

モラハラと精神的dvは精神的に苦痛を与えるものという風に理解していて、違いまではわからないという意見が多く聞かれました。実際に何らかの形でこれらの言葉の暴力に関わることがなければ考えないのが普通なのかもしれません。精神的dvという言葉自体を初めて聞いたという人もいて、社会的にはまだまだ認知されていないようです。

2.モラハラと精神的DVの違いを知っていると回答した人が2割!でも…

そして、「はい」と答えた人は2割という結果!違いを知っている人は多いとは言えないようです。

・モラルハラスメントは、会社の上司や同僚、ご近所関係でも成立しますが、精神的DVは夫婦間や恋人など密接な間柄にある人物からのものと理解しています。(40代/女性/専業主婦)

・モラハラは加害者が知らず知らずのうちにもやっていて、DVのほうは故意にしている。(20代/女性/専業主婦)

・モラハラは、「周りもみんなそう思っている」と自分対複数人という図式で追いつめてくる。精神的DVは自分対相手の関係の中のみで行われるもの。という認識です。(30代/女性/無職)

・モラハラは一見はコミニケーションを取っている様に傍からは見えるが実は一方的。精神的DVは完全支配(40代/女性/パートアルバイト)

モラハラは会社などで生じ、精神的dvは夫婦間や恋人同士で起きるものという意見があったり、モラハラは無意識にしていることで精神的dvは故意にしているといった意見などが見られました。知っていると回答した人でも、その捉え方は様々なようです。
なかには、モラハラと精神的dvの有り様を述べた意見もあって、これらの言葉の暴力に対しての理解度にも幅があるようですね。モラルハラスメントと精神的dv、その違いは一般的にはハッキリと浸透しているとは言い難いのかもしれません。

3.モラハラと精神的DVの違いとは?

DVとはドメスティック・バイオレンスの略称で、同居関係にある配偶者や内縁関係の間で起こる家庭内暴力のことを指します。ですが、今では夫婦間に限らず、元夫婦や恋人など、近親者間で起きる暴力全般を指す言葉として利用される傾向にあります。そしてそんなDVは、身体的暴力や精神的暴力、性的暴力、経済的暴力、社会的暴力といった要素が含まれています。
一方で、モラハラは精神的暴力のことを指し、性的暴力や経済的暴力、社会的暴力を含みません。

4.精神的DVとは?

精神的DVには精神的暴力と経済的暴力、社会的暴力という3つの要素を含みますが、その攻撃の特徴として「自分が正しく、相手が間違っている!」という方向性があげられます。その中で、モラハラに含まれないふたつの要素である経済的暴力と社会的暴力について説明します。

4-1.経済的暴力

4-1-1.生活費を渡さない

「主人は給料をすべて自分のために使ってしまい、生活費を一切くれません。」

「子供が私立に行くことになりましたが、『公立に行けないバカにやる金はない!』と入学金はもちろん、学費や制服、通学などのお金を払ってくれません。」

「生活費は3万円。高校と中学に通う子供がいるのに、これでは学費や光熱費はもちろん、食費すら賄えません。」
お金があっても生活費をくれない。車のドレスアップなどの趣味やパチンコ・競馬などのギャンブル、自分の遊ぶお金に使っているのに生活費を渡さないといった経済的暴力は少なくないようです。

4-1-2.お金を取り上げる・勝手に使う

「私は看護師ですが、主人は私の貯金を勝手に引き出して自分の趣味や飲み代などに使ってしまいます。」

「主人は、私が結婚前に貯めた貯金を車や洋服など自分のために勝手に使ってしまいました。」

妻(夫)の給与や貯金などを、お金を取りかげることも経済的暴力のひとつです。

4-1-3.洋服など、必要なものを買わせない

「子供の幼稚園入園式のために、私がスーツを買ったら夫から『返してこい!』と言われました。私が『小学校の入学式でも使うし…』と言ったら、『たったそれだけのためにもったいない!返してこい!』と言われ、『お祝い事などでも着ることがあるから…』と言ったら、『たまにしか使わないのに、そんなものはいらない!返してこい!』と大声で怒鳴られ、返品したお金を渡すまでそれが続きました。」

このように、妻(夫)に生活をする上で最低限の洋服などを買わせないことも経済的暴力にあたります。

4-1-4.自分の収入を教えない

「給与明細はもちろん、通帳も見せてもらえないので夫がどれくらい収入があるのか知りません。」

夫の収入がわからない。そんな状態では、家計の管理すらできません。日々の生活で、何をどれくらい使っていいのか判断できませんから、これも立派な経済的暴力となります。

4-1-5.家計を厳しく管理する

「これはいくらだったんだ?レシートを見せろ!」

「コンビニで買ったのか!もったいない。スーパーで買えば20円は安く買えただろう!」

夫(妻)から、細々というか、異常に厳しく家計管理をされている。買い物をするにも息が詰まるような家計管理もまた、経済的暴力のひとつです。

4-1-6.借金を負わせる

「主人から度重なる経済的暴力を受けています。生活費はろくに入れてくれず、子供の学費にも困っています。今の会社は有資格者である私が名義上社長をしています。そのため、会社の借金は私が連帯保証人になっており、離婚はもちろん実家に逃げ帰ることもできません。」

配偶者の都合で借金を負わされたり、会社の保証人にさせられる。このような借金を負わさることも経済的暴力のひとつです。

4-2.社会的暴力

4-2-1.交友関係を制限する

「結婚以来、友達とランチはもちろん、姉や母との外出も許されません。」

「はじめての出産も、実家に帰ることに対しすごく不機嫌になり困りました。」

「お盆やお正月にも、子供を連れて実家に帰ることができません。」

妻の友人関係はもちろん、兄弟や両親との関わりを制限することも立派な社会的暴力です。結婚したとしても、妻の人間関係は尊重されるべき存在です。しかし、妻を自分のテリトリーの中に閉じ込めようとする夫は少なくないようです。

4-2-2.人前で馬鹿にする

「こいつは家の掃除もろくにしないから困っているだよ…」

「飯がまずくて、冷凍食品の方がよっぽどうまいんだ。」

「朝、起きたときの顔など見せられたもんじゃない!」

妻(夫)のことを、他人の前で馬鹿にすることも社会的暴力のひとつです。親しき中にも礼儀ありと言いますが、結婚後の夫婦にも最低限のマナーは忘れてほしくありませんね。

5.モラハラと精神的DVの違い

それでは、モラハラと精神的DVの違いとはいったいどこにあるのでしょうか?それは、カンタンに言えば、加害者の被害者にひけらかす「正義」の質です。

精神的DV:自分(加害者)が正しい。相手(被害者)が間違っている。

モラハラ:相手(被害者)が普通のこと(常識)ができない(間違っている)。

精神的DVが、加害者が絶対に正しく被害者が間違っているという攻撃になる一方で、モラハラは世間一般から考えても自分が正しく、被害者はそうではないという関係になります。したがって、加害者から被害者への攻撃にはそれぞれ次のような傾向があります。

5-1.精神的暴力

精神的暴力には主に、「あほか」「ボケ」「うるせ~んだよ!」「死ね!」などと大声で怒鳴る、嫌み、批判する、 従わないと怒る、無視する、大事な物を捨てる・壊す、発言権を与えないといったものがあげられます。

5-2.モラハラにおける疑問形の攻撃

「こんなことも言われないとわからないのか?」

「俺がどうして怒っているんだと思う?」

そう言われてわからないと聞くと、

「その脳みそは飾りなの?」

「やっぱり聞かないとわからないだ?」

そう、再び疑問形で返される。そのため、こういったことが繰り返された被害者は、あたかも「自分が間違っている」とか「自分がおかしいのか?」と思い込まされることになります。「お前が(世間一般的に考えても)おかしいんだよ…」と、人格や性格を否定する形で精神的に追い詰めるのがモラハラです。

したがって、被害者は加害者意識を刷り込まれるため、自分が被害者であることに気づくのが遅くなる傾向があります。

まとめ

今回のアンケートでは、モラルハラスメントと精神的dvの違いは分からないという人が8割と、ほとんどの人が知らないことが分かりました。言葉としては聞いたことがある、あるいは初めて聞いたという人も多くよく理解されていないのが実態のようです。知っているという人でも、その受けとめ方は様々で、モラハラと精神的DVに明確な線引きは難しいようです。

ただし、私の経験では、モラハラと精神的DVの線引きは必要がないと考えます。なぜなら、私のいただいてきた相談の中で、モラハラの加害者は皆、モラハラと精神的DVの要素を併せ持っていたからです。逆に、どちらか一方の要素だけという加害者は、ほぼ皆無だったと記憶しています。

最後になりましたが、モラハラと精神的DVは、必ず解決できる問題です。ですが、モラハラの原因を含め、適切な知識なしにモラハラを本質的に解決するのは、とても困難なことも事実です。そこで、以下に私が書いたモラハラ解決のための小冊子をご紹介しております。問題解決にお役立ていただければ幸いです

 

 

共倒れを防ぐ!いまさら聞けない介護施設に入所するための基礎知識とは?

「親を施設に入所させたいけどどうしたらいいか分からない」

「介護の専門家の言っている事が理解できない」

「施設の種類が多すぎて分からない」

 

このように介護施設の種類は増え、その数も年々増えているのにも関わらず利用する方があまりよく理解できていないのが現状です。理由は介護の制度が複雑になっており一般の方はなかなか理解しがたいものになっているからです。

今回の記事では、例えば介護で面倒を見れなくなり困った場合にどこの施設にいれるのがよいのか?など

介護の専門職(ケアマネージャーなど)に相談する場合にご自身の知識もある程度あれば話もスムーズに進みます。

ぜひ、ご活用頂ければ嬉しいです。

1.介護保険サービスを受けるまでの流れ

基本的な介護保険サービスの認定から利用開始の流れまで確認しましょう。

1-1.相談

まずは、社会福祉士や保健師などが在籍し、情報の宝庫ともいわれる「地域包括支援センター」で相談しましょう。介護保険サービスや各自治体が行っているサービスが豊富にあります。お一人お一人にあったサービスを提供してくれますのでまずは相談に行かれてください。地域によっては「高齢者あんしんセンター」などと名称が異なる場合がありますので注意しましょう。

なかには始めてこの施設の名前を聞かれた方もいらっしゃるかと思います。どこにあるか分からない場合は近くの役所に「地域包括支援センターはどこにありますか?」と問い合わせてみてください。

1-2.申請

例えば、親が認知症で介護保険を利用するには、親の住んでいる市町村で申請する必要があり各役所の窓口か、地域包括支援センターで申請できます。

また、申請前に「チェックリスト」の記載を求められ暮らしぶりや身体機能などを確認されることもあります。介護保険サービスを使いたい場合には遠慮せずに申請の意思を伝えましょう。もし、家族が遠方に住んでいたり、仕事で手続きができない場合には、電話をすれば地域包括支援センターの担当者が申請者のもとへ出向いて代行申請してくれます。

1-3.調査

申請が受理されると、行政から委託された地域の調査員が自宅を訪れて、要介護者と面談をする「認定調査」があります。この「認定調査」では、管理能力と身体能力などの生活環境をチェックするものです。普段の様子がわかる家族が付き添い現状を正しく伝えるためにしっかりと準備が必要でしょう。

1-4.認定

調査が済み、どの程度の介護が必要な状態かを判定する「要介護認定」が行われたあと、「要介護度区分」が決定します。その後、通知が届きサービスを利用するために、どんなサービスをどの程度利用するか計画する「ケアプラン」を作成する必要があります。これはケアマネージャーが専門知識を活かして作成することがほとんどです。

1-5.ケアマネージャー

ケアマネージャー選びは最大の難関です。認定されたら「ケアプラン」の作成はもちろん利用料の管理まで任されるのがケアマネージャーです。「居宅介護支援事業所」に所属しておりいくつかの事業所に電話をかけて対応に好感を持てた人と、親の家で顔合わせをして契約するパターンが一般的です。良い人そうだ!と感じたら契約して、ケアプランを作成、サービス利用始めてみるのはいかがでしょうか。

選び方のポイントとして、認知症の知識や介護経験が豊富な人はいないか地域包括支援センターに相談する方法もあります。さらに利用後でも別の人に変更することも可能です。

1-6.利用開始

ここから様々な介護サービスが受けられます。利用するためにはケアマネージャーと相談して「ケアプラン」を作成してもらいましょう。普段から不安に思うことや、親のニーズを確認して伝えましょう。要支援の場合には、地域包括支援センターの職員がケアプランを作成します。サポートして欲しい事や受けたいサービスを明確にしましょう。

2.要介護区分と身体状態の目安とは?

この章では、要支援、要介護の区分と身体状態について簡単にご紹介しております。どの程度生活に不便があるのかここで確認されるのも良いでしょう。

2-1.要支援

「要支援」とは、「現在、介護の必要はないが、将来的に要介護状態になる可能性があるので、今のうちから支援をしよう」という状態をいいます。年齢とともに人間の身体機能は衰えてしまいますが、適切な対策を行いますと、身体機能の維持をはかることができます。このことを「介護予防」といい、要支援認定を受けた方は、介護予防の支援を受けることができます。介護予防サービスを受けることで、身体機能の高齢化を緩やかにすることを目指します。

2-1-1.要支援1とは?

要支援1とは、日常生活の能力は基本的にあるが、要介護状態とならないように一部支援が必要な方です。一番軽い状態の方の区分です。

2-1-2.要支援2とは?

要支援2とは、立ち上がりや歩行が不安定。排泄、入浴などで一部介助が必要だが、身体の状態の維持または改善の可能性がある。

2-2.要介護

「要介護」とは、「現在、介護サービスが必要である」という状態です。要介護認定を受けることで、自宅での生活が困難である場合には、施設に入居して介護サービスを受けることができます。また、自宅での生活を続ける場合には、居宅介護サービスを受けることもできます。

2-2-1.要介護1

要介護1とは、立ち上がりや歩行が不安定。排せつ、入浴などで一部介助が必要な方です。

2-2-2.要介護2

要介護2とは、起き上がりが自力では困難。排泄、入浴などで一部または全介助が必要な方です。

2-2-3.要介護3

起き上がり、寝返りが自力ではできない。排せつ、入浴、衣服の着脱などで全介助が必要である方。

2-2-4.要介護4

日常生活能力の低下がみられ、排せつ、入浴、衣服の着脱など多くの行為で全介助が必要である方。

2-2-5.要介護5

介護なしには日常生活を営むことがほぼ不可能な状態。意思伝達も困難。

ここでは、要支援、要介護の違いについて介護の基本から見ていきました。次は、施設について説明していきます。

3.介護型?住宅型?からみる介護施設の概要

介護施設の名前は色々聞くけどどの施設が良いのか?自分なりに知りたい。

もしくは、ケアマネージャーとの会話でいろいろな施設がでてくるけどよくわからない。

など介護アレルギーの方も多いと思います。基本的な事から再度確認していきましょう。

3-1.介護型

介護型(介護付き)の介護施設のメリット、デメリットを見てみましょう。

【メリット】

・24時間体制の介護サービス

・医療面のサポートも充実

・毎月の支払いがイメージしやすいので、安心

【デメリット】

・他の介護保険サービスは併用できない

・他のご入居者の状態によっては、環境に馴染めないケースがある

・自立の方であっても介護サービスの費用負担が必要

介護付有料老人ホームは、介護サービスの充実だけに限らず、医療ケアの体制や設備も兼ね備えている施設もあり、安心してご家族を預けることができます。また、月額は割高にはなりますが、毎月の支払いイメージがし易い点も、ホームでの生活を続けていく上で重要なポイントです。

しかし一方で、毎月介護サービスを受けるにあたり、介護保険の利用限度額まで使うため、介護保険を利用した外部サービスは利用できません。また、介護度の重い方が多い施設に介護度が低い方が入居すると、環境に馴染めないこともあるかもしれません。

参照:介護サポーターズ

3-1-1.特別養護老人ホーム(特養)

要介護3以上の方が対象。

原則、介護保険の要介護3以上が入居条件となる。認知症などにお対応しており、看取りまで行うところが増えている(65歳以上)。

3-1-2.老人保健施設(老健)

要介護1以上の方が対象。

病院と自宅の中間施設。リハビリで、在宅復帰を目指すことを目的としているほか、特別養護老人ホーム入居の待機場所として利用するケースも多い(65歳以上)。

3-1-3.介護療養型医療施設(療養病床)

要介護1以上の方が対象。

病院なので医学的ケアが充実しているが、入居が難しく、施設数が減少しており空きがすくない(65歳以上)。

3-1-4.介護付き有料老人ホーム

要支援1以上の方が対象。

24時間体制で介護を受けることができる。重度の人も入居可能だが、利用料金が高めの所が多い。

3-1-5.介護型サービス付き高齢者向け住宅(介護型サ高住)

要支援1以上の方が対象。

都道府県から「特定施設生活入居者介護」の指定を受けた「サ高住」。手厚い介護体制は整っているが自由度は低い。

3-1-6.グループホーム

要支援2以上の方が対象。

地域に住んでいる認知症の人だけが入居できる家庭的な施設。少人数で共同生活を送る。

3-1-7.ケアハウス

要支援1以上の方が対象。

24時間体制で介護を受けることができるケアハウス。重くなっても住み続けることが可能である。

3-1-8.小規模多機能型居宅介護施設(小規模多機能)

要支援1以上の方が対象。

自宅に住みながら「日帰り」「宿泊」「訪問」の3つのサービスを受けることが出来る。

3-2.住宅型

住宅型の介護施設のメリット、デメリットを見てみましょう。

【メリット】

・介護サービスを自分で選べる。(要介護度に関係なく選べる)

・これまで利用していた介護業者を継続できる

・高級志向など、選べる施設のバリエーションが豊富

【デメリット】

・緊急時の介護の対応が難しい

・要介護度が重くなると月々の負担が割高になる可能性がある

住宅型有料老人ホームは、住宅と同じように「訪問介護」を受けたりデイサービスなどに通ったりするので、自分の好きな介護サービスを選択でき、施設に入る前に利用していたサービスを継続することができます。また、住宅型サービスは高級志向のホームから一般向けまで種類が豊富で、多様な老後の生活を選ぶことができます。

しかし、24時間体制の介護サービスではないため、訪問介護では対応していない時間帯で急な介護サービスが必要になったときなどは、別途施設で定めた実費費用が掛かるケースもあります。また、入居中に要介護度が重くなり、外部サービスの利用頻度が高くなれば、その分月々の負担額も大きくなります。

また、認知症の患者さんの受け入れが難しい場合が多いのが現状です。

参照:介護サポーターズ

3-2-1.住宅型有料老人ホーム

料金設定や提供されるサービスは、個々に大きく異なります。介護は個別に契約して利用することになる。

3-2-2.サービス付き高齢者向け住宅

安否確認と生活相談サービスを提供する。介護が必要になると個別に契約して利用することになる。

3-2-3.ケアハウス

諸事情により在宅が困難になった人向けの施設。入居者の所得に応じて補助があるのでも低所得者も入居しやすい。

3-2-4.シルバーハウジング

バリアフリー対応がなされた公的な賃貸住宅。既存の公営住宅などを改修して設置してるところが多い。

参考文献:『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本』太田差恵子著(翔泳社)

4.要介護者の希望から探す介護施設とは?

『自宅にいたい』

『施設で過ごしたい』

『ずっと自宅にいたい』

介護保険で使えるサービスは複数あるので、それぞれの違いを知り、個人の希望に沿ったものを選びたいものです。

4-1.ずっと自宅にいたい

『どうしても自宅で最後まで過ごしたい。』ご家族の負担を減らす様々なサービスがありますぜひ生活にあったサービスを検討されるとよいでしょう。

4-1-1.訪問介護

ホームヘルパーが自宅を訪問し、排せつや入浴、清掃、体位交換などの身体介護をします。

買い物や調理など生活支援もします。

4-1-2.訪問看護

看護師が自宅を訪問し、医師の指示に沿って医療的な処置や医療機器の管理、血圧や脈拍のチェック、床ずれのケアなどをします。

4-1-3.訪問リハビリ

理学療法士や言語聴覚士などの専門職が自宅を訪問し、心身の状態や環境に応じたリハビリを行い、機能の維持・向上をはかります。

4-1-4.訪問入浴介護

寝たきり状態などで移動が難しい場合、自宅にバスタブを持ち込み、看護士が状態を確認したうえで入浴サービスが受けられます。

4-1-5.居宅療養管理指導料

通院することが困難な人を対象に、医師や看護師などの専門職が自宅を訪問し、健康管理や指導をおこなう往診介護サービスです。

4-2.通所で泊まりたい。数日泊まりたい。

『たまには預かってもらいたい・・・』

『気晴らしに施設に預けたい』

ご家族の介護で悩まれている方はこのような施設をご利用いただければ少しは楽になるでしょう。

4-2-1.デイサービス

送迎付きで自宅から施設に通い、入浴や食事、レクリエーション、趣味活動、機能訓練などのサービスを受けることが出来ます。

4-2-2.通所リハビリ

送迎付きで施設に通い、日常の世話とともに、理学療法士や作業療法士の指導によるリハビリを受け、機能の維持や向上を図ります。

4-2-3.ショートステイ

施設に短期間(30日以内)入所して、日常生活の世話やリハビリなどを受けます。

家族の介護疲れ予防に利用することもできます。

4-2-4.特定施設入居者介護

介護保険の指定を受けた介護付き有料老人ホームなどで暮らしながら、介護計画に沿って排せつや入浴、食事などの介護を受けます。

4-2-5.小規模多機能

可能な限り自立した生活を送れるよう、通所を中心に短期宿泊や自宅への訪問を組み合わせて生活の支援や機能訓練をおこないます。

4-2-6.介護老人保健施設(老健)

病院を退院したけれど自宅での生活が困難な人が対象、施設に宿泊入所して自立を目指した看護、介護、リハビリを行います。

4-3.施設で過ごしたい

『近くに世話できる家族がいない・・・』

『本人が施設で過ごすと言っている』

様々な特徴ある施設がありますので、

3.介護型?住宅型?からみる介護施設の概要

も参考にしながら見て頂ければと思います。

4-3-1.特別養護老人ホーム

日常生活で常に介護が必要にも関わらず、自宅での介護が難しい人が入所し、介護を受けます。終身利用することもできます。

4-3-2.認知症グループホーム

一般の住宅でスタッフが食事や排せつ、入浴などを介助しながら、少人数(1ユニット9人まで)で共同生活を送ります。

4-3-3.有料老人ホーム

高齢者向けに配慮された住まいで、スタッフが駐在し、食事や介護サービス、家事援助、健康管理などを受けることができます。

4-3-4.介護療養型医療施設

急性期の治療は終わったけれど長期療養が必要な高齢者が入所。日常生活の支援や看護、介護を受けられます(2018年3月末まで)

5.まとめ

介護の制度はこれからますます複雑になっていきます。今回の記事でも書かせて頂いたように様々な施設が作られ選択肢は増えた一方、一般の方には理解が難しくなっています。

もし、介護が必要になったら・・・

または、今まさに介護の事で悩んでいる!

という方がいらっしゃったら少しでも施設の事を理解しておくことをおススメ致します。

介護を受ける方に合わせた施設を選ぶことができれば、自分の介護ストレスも軽減できるはずです。